京都新聞紙面「アス飯」第63回 本日発売

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本日発売の京都新聞さんに掲載していただいたレシピ写真です。
木の芽風(木の芽を吹き出させる春の風)がくすぐるようにして身の上を通り過ぎて行く中、スーパーに並び始めた「快活、小さな幸せ」を花言葉を持つ「菜の花」と、柑橘類の「はっさく」をポイントに置いたレシピを考案しました。
今回のレシピをたてるきっかけとなった言葉があります。

似顔絵はんこでお馴染み、石田正美さんからお庭に実ったたくさんのはっさくをお裾分けいただいた時のこと。正美さんがぽつりと「はっさくって、フルーツとしては食べるけれど、これを使って何か料理はできなかなあ?」とおっしゃったこと。

あれからずっとこの言葉が頭の中に残っていて。どこかで正美さんからお裾分けしていただいたはっさくで、レシピ考案出来る日が来たら良いなと。
私の実家は農家です。今この瞬間に畑で実っている野菜を使って、祖母が毎日の料理を作ってくれる生活を送っていました。

こんな風に、自宅の冷蔵庫に入っている食材の中から「何を作ろうかな?」と考えて料理することが、自然の流れにそっているような気がします。

食べ物を美味しく、感謝しながらいただくことも、お裾分けしていただいた方へのせめてもの恩返しです。

レシピ考案の仕方はこんな感じ。

先ずどこかにはっさくを使えたらということを念頭に置く。(個性的な食材なのでダメだった場合は切り替え)次に、これからどんどん表に出て来る菜の花を主役におきます。(動画収録は明日ですが、動画公開まで時間を要するのでその辺のバランスも見ています)そこから、菜の花特有のほろ苦さと相性のよい食材は何か、それぞれの食材が持つ栄養素の吸収率をアップさせる調理法は何か、組み合わせ食材はどれか、といったように、栄養素側からレシピを組み立てていきます。

栄養価だけでなく、安価、身近、調理工程は出来るだけ短く、食材を出来るだけ最小限に、旬であること、最後に少しだけ驚きや個性的であることをいつも心がけています。
このレシピの味覚ポイントは、ヨーグルトです。ヒントになったのは、石釜定期便でお馴染み、従兄弟のタルトフランベ。
ソースにヨーグルトを持って来たのは、これを食べた時、シンプルで濃厚な味に、ヨーグルトの酸が非常に相性が良いことを知れたこと。かなりの驚きでした。

タルトフランベ
http://cookpad.com/diary/2745417

前作の、白味噌にヨーグルトを混ぜて蒸したものも、従兄弟の作ったタルトフランベがヒントになっています。従兄弟には本当に感謝。

それでは栄養説明をします。

元気な黄色の花を咲かせ、人々の心を明朗にしてくれる短い旬の菜の花。ほろ苦い蕾の中に、花を咲かせる為の栄養素が凝縮されたバランスの良い非常に優秀な緑黄色野菜です。ミネラルを豊富に含む為、骨の形成、強化、貧血予防や免疫力アップに役立ちます。菜の花に含む鉄分(非へム鉄)は、肉や魚などの動物性たんぱく質と一緒に食べて。油で手早く炒めることで、βカロテンの吸収率を高めます。またビタミンCも豊富に含むのでストレスを撃退。

トマトのリコピンは加熱したり油と一緒に摂ることが吸収率をあげるポイント。

しらすにも骨強化のカルシウムが豊富。はっさくなどの柑橘系食材と一緒に摂ると吸収率がアップします。

またしらすはくるみと一緒に摂ると、脳の細胞の老化を防ぐ効果が。

ナツメグの香りにはリラックス作用。スポーツ時の緊張と疲労からの脱出効果も。健胃作用があり、体の冷えを防ぎます。

サンドしてしまうと絵がうまく入らなかったので、カナッペ風にしました。

コラムの方は、先月末に催された京都サンガのファン感謝デーについて。

ファン感謝デー
https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/32783

全ての始まりは「出逢ったからには連帯責任」という言葉。

知り得たこと「出逢ったからには連帯責任」
http://cookpad.com/diary/2657459
語気が強い!(笑)と何度も笑われましたが、この言葉を誘い文句にして、誰にも相談せず、自分1人の勝手な判断で「アス飯動画に出てみませんか?」とお2人のサポーターの方にお声がけしました。

人間、1人の力など微々たるもの。何より限界があります。芸能人であるとか、華やかでピチピチした若い女性だったらまだしも、一般人、しかも40歳目前です。

認知度も低い、料理のプロでもない、山奥のじゃがいも畑で育った農家の娘。つけていただいているあだ名は「男の中の男」「豪傑」「ベジータ」「金子」「オスゴリラ」。何故か全部「男」。夫には、生まれてくる世界を間違えた、突然道路に飛び出て来た野生動物のような人間とまで言われています。

サッカー選手、山瀬功治の妻という着目点はあるかもしれませんが、夫婦バランスはどうでしょう。アンバランス過ぎて未知。特筆して打ち出せる何かがある訳でもなく(何かこう自分で書いていて悲しくなりますが)俯瞰すると、会社が理想としているであろう目標設定に対し、自分の存在が弱過ぎると思いました。

そこで思いついたのは人を巻き込むこと。見渡せば周囲には素晴らしい方ばかり。そういった方の力をお借りすればよいのではと考えました。(夫には末っ子特有の甘え気質、悪く言えば他力本願とも言われています。その通り!笑)

お二人のサポーターの方に最終確認をした時のこと。

「チーム状況もあります。私自身が未完成、不完全です。一緒に表に出るマイナス要素もありますが大丈夫ですか?」とお尋ねしたところ「大丈夫!」と、潔くゴーサインをいただけたので(ごり押しとも言う 笑)そこからは、この夢は何が何でも絶対に叶えると強い信念を持ちました。

正直、お2人から承諾さえいただければ、実現出来るものとしか思っていませんでした。

「何かあったら全責任は自分がとる」

もともと自身の存在などあってないようなものです。失敗したり、酷評されたところで、おそらくその通りであり、おっしゃる通りだと思います。私には失うものが何1つとしてありません。(勿論、京都新聞さんと人生のパートナーである夫には土下座して謝ります)

新しい風を起こすには勢いも必要。リスクを言い出したらキリがない。何事も、瞬間的、短期的デメリットにとらわれては大事なところを見失ってしまいます。未来を想像し、メリットがデメリットより上回っていれば勝算があると私は考えます。

選択は二択。シェアが大きくなればなるほど、全てから肯定的意見を得ようなど絶対に不可能。それだったらシンプルに、マイナスよりプラスが上回っていれば良しとする。こう決めました。

しかもこの時は、絶対にこの行動をプラスに出来る自信がありました。何故なら、お話をふったお二方が、信頼出来る方であり、大好きな方であり、どの角度から見ても素晴らしく、力強く背中を押させていただける強力な存在だったからです。

相思相愛でなくて良い。自分さえ相手をしっかり想っていれば。

チームや夫の状況など懸念材料は多々ありましたが、それでも、プラス要素が格段に上回ることしか私には想像出来ませんでした。

今だから言える話ですが、実のところ側近の上司(私は外部の人間として雇われている身なので正確には違いますが、関係性においての上司としておきます)からゴーサインがなかなか出ませんでした。

後の笑い話で、この人何を言い出したんだ、本当にうまくいくのか、大丈夫なのかと始めは思っていた、と言われた程。

交渉が滞り、なかなか前に進む気配が無かったので、ここは男の中の男。自分には女の力が皆無、使えないことは重々承知。どういった切り口で挑んでいこうかと考えた結果、安易かもしれませんが、お酒の力を利用することに。笑
アス飯乾杯!
http://cookpad.com/diary/2700154
この時に、絶対やりたいです、私を信じてください、うまくいきます!とたたみかけるようにして部長からゴーサインをいただきました(⌒▽⌒)

そこからは猪突猛進。

こういった積み重ねがあって徐々に「アス飯」パワーが広がって行き、今回のアス飯京都サンガエディションが実現していると思います。
最近「アス飯」凄いね、あんた凄いね、と言っていただけることが多くなりました。

その度に思うのです。たまたま表に出ているのが私なだけですと。

何事も物事が成長していくにはたくさんの人の手が必要です。携わった方、誰1人として欠けては成り立っていません。

表に出した時点で、自分の手の上を離れています。今ここで話していることも結果論でしかない。
もし、何らかの評価を得たのだとしたら、それを担ったのは自分以外の方です。自分以外の皆さんのお陰。

始まりのあるものには終わりが来ます。

今は、万が一我が身がなくなったとしても大丈夫と言えるくらいに「アス飯」を成長させていきたいと考えています。

どの分野においても素人である私より、もっともっと優れた適任の方がたくさんいます。いつか、本当の意味で表に立つに相応しい方が継いで欲しい。

前例としてして参考材料にしていただけるのなら、踏み台でも何でも良いです。

未来に対し、もっともっと素晴らしい形にして「アス飯」が、ポジティブに明日へ伝わり続けてくれることを想像する時間が出来たことが何より嬉しいです。

どんなに時間を積み重ねたとしても、命あるうちにこれがベストだと言える瞬間など来ないと思います。ですが、何かを試みる以上、少しでも前に進むこと。努力し続け、今日の最大限を目指したいと思います。

ダメゆえに得られたことです。見た目は格好悪いかもしれませんが、こんな風な鼓舞の仕方があっても良い。そう思えるようになったことが幸せに感じる今日この頃です。