緑の医学 保存用2 10月25日更新

【納豆に豊富な世界が注目の2大健康成分】

納豆にたっぷり含まれる、世界が注目の2大健康成分とは

納豆は皮付きのまま大豆を発酵させるので大豆の栄養素が凝縮。更に発酵で増える成分が様々に。

●認知度が高い「ナットウキナーゼ」

血圧を下げる機能性表示食品の成分として受理されている。

●納豆の粘り成分は「α-ポリグルタミン酸(PGA)」

これを多く含む納豆で食後血糖値を抑制する機能性表示を狙っているメーカーもあるよう。

通常の納豆でも血糖値上昇抑制に役立つ。これにはPGAだけではなく食物繊維なども作用している可能性。水分が飛んでいる切り干し大根、キクラゲといった乾物類を除くと、そのまま食べられる食品の中では食物繊維が多い食品の一つ。

女性ホルモンのように働く大豆イソフラボンや胎児の健やかな発育に欠かせない葉酸も多く、納豆は老若男女を問わず役に立つ発酵食品といえる。

大豆発酵食品の摂取量が多い日本人ほど総死亡リスクが低い。男女性計約9万3000人の日本人を15年間追跡した結果を、2020年に国立がん研究センターが発表

詳しくは研究報告のページ

https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8438.html

「循環器疾患の死亡リスクは男女ともに納豆摂取量が多いほど低下する」

納豆は多くの人にとって血管の健康維持に役立つ食品。

大豆食品摂取量とがん死亡、循環器疾患死亡との関連

https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8438.html

【世界が注目する2つの成分】

●骨や血管を守る働きを持つビタミンK。

●健康寿命を延ばす機能が期待されるスペルミジン。

どちらも大豆が納豆に変身する発酵過程で増えるのが特徴。その上に納豆はそれぞれの成分を世界で最も多く含む食品の代表。

●骨と血管を守るビタミンK2

ビタミンKの作用で日本で知られているのはフレイル予防、つまり骨の健康を守る作用。大腿骨近位部骨折は高齢者で起こると寝たきりにもつながりかねない危険な骨折。日本の12地域の調査でビタミンKの摂取量が多いほどそのリスクが低いという結果が出ている。

閉経後の女性約1万8000人を15年間追跡した調査では、納豆摂取量が増えるにしたがって、骨粗鬆性による骨折リスクが減ることが明らかに。ビタミンKには緑色の野菜に多いK1(フィロキノン)と発酵食品に多いK2(メナキノン)があるが、納豆に多く、今、特に世界で話題になっているのが生理活性の高いK2。動脈硬化の一因である血管石灰化や2型糖尿病、前立腺がんなどのリスクを下げるといった研究報告が相次いでいる。

2020年には、新型コロナ感染症にかかった135人と健常者184人を比較したところ、感染者でビタミンK2の血中濃度が低く、重症度が高い人ではさらに低い傾向にあったというオランダの研究が発表され、注目度が上がった。これはK2が持つ肺損傷・血栓形成を防ぐ作用によるものではないかと考えられている。

血管や肺を守る働きを得るためにどのくらいの量のK2をとるべきか。日本骨粗鬆症学会は骨の健康維持のために1日250~300㎍のビタミンK摂取を薦めている。納豆なら1パック7月表より

近年、腸内細菌が食物繊維を消化して短鎖脂肪酸を放出することが分かってきた。フラボノイド配糖体やオリゴ糖などの糖鎖を持つ植物化学成分はプレバイオティクスとして働き、短鎖脂肪酸の機能は全身に及びます。

短鎖脂肪酸の機能性
大腸粘膜細胞のエネルギー源に〜リーキーガット 症候群の予防
ミネラルの吸収率アップ マグネシウム、カルシウム
大腸内のPHの低下 有害菌の抑制

酪酸の機能性
BDNF(脳由来神経栄養因子)の増加〜鬱や認知症予防
NF~kBの抑制による抗炎症作用〜アレルギー予防
アポトーシス誘導〜大腸がんの予防

腸内細菌と植物化学成分の相互作用が注目
大豆成分のダイゼインは腸内細菌により活性化して女性ホルモンを調整
ケルセチンはビフィズス菌により抗炎症作用が強まる

迷走神経などの求心性神経を介すると思われる腸脳相関では実際に腸内細菌を移植することでストレス適応が回復する。

腸内環境が悪化する=全身の健康に悪影響を及ぼす。(脳、メンタル、免疫など。腸は第二の脳、体内最大の免疫器官)その腸内環境を整えるために欠かせないのが食物繊維だ。食物繊維は腸内細菌に醗酵分解されることで短鎖脂肪酸を産生。(炭素の数は3〜5)

短鎖脂肪酸(短鎖脂肪酸はIgAを増強)のうち注目されているテーマの1つが酪酸。酪酸は、腸内細菌の酪酸菌(酪酸産生菌)が腸に届いた食物繊維を発酵・分解することで作り出される。

短鎖脂肪酸には酪酸のほかにも酢酸やプロピオン酸などがある。腸内細菌が作る短鎖脂肪酸のうち、酢酸やプロピオン酸の一部は大腸で消費されるが、ほとんどが大腸の粘膜から吸収され、血流に乗って全身へ。肝臓や筋肉、腎臓などに運ばれたのち、エネルギー源や脂肪を作るための材料になる。

一方、酪酸はその多くが直接、大腸の粘膜上皮のエネルギー源に。粘膜上皮細胞が必要とするエネルギーの約60~80%は腸内細菌が作る酪酸でまかなわれていると言われる。大腸の粘膜上皮には、水分・ミネラルの吸収や、バリア機能を担う粘液の分泌といった機能がある。大腸が正常に機能するには、酪酸は重要と言える。

脳腸相関:酪酸によって刺激を受けた腸クロム親和性細胞からのセロトニン分泌を促進。セロトニンが迷走神経(脳に繋がっている)のセロトニン受容体に作用して脳へ情報伝達。セロトニン産生〜腸95% 血小板4% 脳1% 脳ー腸ー微生物相関

(※注目の酪酸菌のエネルギー源が食物繊維であるということ)(食物繊維、乳酸菌、発酵食品、ポリフェノール、運動が腸内環境を健やかに保つ要因。反対に高脂肪食、ストレス、抗生物質、化学物質がバランスを崩す要因。リーキーガット症候群→糖尿病、関節リウマチ、皮膚の感染症)

食物繊維は種類が非常に豊富にあり、それぞれを分解できる細菌の相は少しずつ異なっている為、今回は秋の食材を中心に複数の食材の食物繊維から摂取していくことを意識する。(継続摂取により分解できる腸内細菌が増加して行く)

プロバイオティクス:乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌、味噌

プレバイオティクス(菌が食べる餌):食物繊維、オリゴ糖、フラボノイド配糖体(大腸まで届く)

オメガ3の摂取(インカインチ、亜麻仁油、ヘンプ油など)男性2グラム、女性1.6グラム

冷えた玄米

低GI食品。稲の種子であり将来的に発芽するためのエネルギーを蓄えている。それが胚乳(白米の部分)。玄米にはビタミンB群、マグネシウム、カリウム、鉄、亜鉛、マンガンなど丈夫な骨に必要な栄養他、各種ビタミン、ミネラル、食物繊維が非常に豊富に含まれる。これだけでも栄養がふんだんに摂取できるのがメリット。玄米には脂肪への依存性を断ち切ったり、食欲の暴走を抑えたりするガンマオリザノールが含まれる。更に冷やすことでレジスタントスターチという消化しにくい澱粉質に変化。食物繊維のような働きを持ち、胃や腸で消化されず、大腸に直接届いて血糖値の上昇を抑えたり、脂質の代謝改善にも関わる。(酸によりPHが低下してミネラル吸収が促進、血糖値の上昇を抑える)腸内環境の改善など、あたたかいご飯にはないより一層のパワーを持っている。

噛むことの効用は

「卑弥呼の歯がいーぜ」と覚えます。

ひ(肥満予防 かむことにより満腹中枢を刺激)

み(味覚の発達 よく噛んで食べることにより食べ物の味がわかる)

こ(言葉の発音がはっきり 口周りの筋肉を鍛え表情豊かに)

の(脳の発達 よくかむことで認知症予防も)

は(歯の病気を防ぐ→唾液の働きで虫歯を防ぐ)

が(ガンの予防→唾液の力)

い(胃腸の働きを活発に→よくかむことで消化酵素がたくさん出る)

ぜ(全身の体力向上→力を入れてかみしめたいときに)

 

精油の生体へのメカニズム

1作用→鼻腔→大脳辺縁系:情動の座〜食欲、性欲、睡眠欲、記憶、自然治癒力(自律神経系、免疫系、内分泌系)

PNI:精神神経内分泌免疫学

2肺や皮膚→全身循環 おそらくBBB(血液脳関門)を通過(分子量が小さい)nose-to-brain経路(鼻腔→脳)脳腫瘍の臨床研究

機能性
揮発性と抗菌・抗ウィルス作用を併せ持つ。タンニンも植物酸も抗菌作用を持つが精油は揮発性を持つため空間そのものを浄化する事ができる。植物の生体防御機能の表れ。嗅覚系を介して速やかに生理、心理作用をもたらす。アルカロイドや一部のフラボノイドは血液脳関門を通過し中枢神経をもたらすが、精神は嗅覚系を介して情動に変化をもたらす。外用で速やかに経皮吸収し全身循環にのる。

呼吸器感染症による精油の活用

蒸気吸入(鼻腔や上気道の保湿と保温)

青森ヒバ(免疫 ヒノキチオール 抗ウイルス、消炎、IgA分泌誘導:蒸気吸入)ユーカリ(軽い 肺の奥まで入る 抗ウィルス線毛細胞の活性化、消炎:蒸気吸入)木曽ヒノキなどの樹木系(森の中にいる状態を室内で作る NK細胞=自然免疫活性化:芳香浴 初期対処 森林療法)レモン・ゼラニウム(ウィルスが入って行くACE2発現抑制 フラボノイド、ポリフェノール)1,8シネオール(サイトカイン抑制とNF- κB減少→炎症が起きない)βカリオフィレン 例 注目のコパイバ、ブラックペッパー(カンナビノイド受容体CB2 リカンドとして消炎作用 CB2は免疫系に作用→消炎 βカリオフィレンはCB2にくっつく ※CB1は脳)

運動:20〜60分までを週3回以上の頻度で長時間継続すること
白血球を増加し、1時間以内では運動強度に依存して特にNK細胞が増加。またマクロファージ機能や血中IgGやSIgAも増加。

コラーゲン〜結合組織 感染にも関与

栄養:プラントベースのホールフード〜野菜スープ
オメガ3〜αリノレン酸
ビタミンC、ビタミンA(カロテノイド)ビタミンD 〜 きのこ類
Zn (亜鉛)植物だとマルベリー
発酵食品〜味噌汁 短鎖脂肪酸はIgAを増強 粘膜系の細胞の7割が腸
水分補給〜乾燥防止(1.5リットル)
日光浴、特に朝(ミトコンドリアが活性)
睡眠、入浴(NK細胞増強)五感を刺激 NGは寝不足、口呼吸、清涼飲料水、消炎鎮痛剤(体温を下げる)ステロイド剤 自然欠乏

生体防御・免疫系に用いるフィトケミカル
多糖類やアルキルアミド〜エキナセア
マクロファージ、インターフェロン、TNF-α、NK細胞活性化
COPやフラボノイド〜シスタスパンダリス(抗ウイルス、NK細胞活性化、コラーゲン合成促進。ハーブティーで服用の場合は口腔に保持し少量ずつ服用。はちみつを加え、粘稠度を高めて服用する
イヌリン ダンディライオン、バードック 腸内細菌がオリゴ糖を資化して腸管免疫を増強