SENSE OF WONDER × 料理研究家 山瀬理恵子 2021年10月限定アス飯レシピ販売特典 秋の味覚のスペシャルレシピ 【秋の夜長のフルーティーマスタード】

SENSE OF WONDER × 料理研究家 山瀬理恵子
2021年10月限定アス飯レシピ販売特典
秋の味覚のスペシャルレシピ【秋の夜長のフルーティーマスタード】

器 若狭祐介(鉄粉を細かく砕いて釉薬にしている。大きさ18cm)

秋刀魚に梨を合わせた。これが抜群に美味しい。センスオブワンダー(senseofwonder)で販売しているpullst cafe-プルストカフェのP.mustardを使用したためなかなかの神レシピに仕上がっている。栄養の構成案も提供。これをセンスオブワンダー(senseofwonder)に編集、校正していただき、A4サイズの1枚の紙に纏めて貰って書籍購入者の販売特典にしていただいている。

親友で同志の翠から

@midori.matsuo_official

「senseofwonderで理恵子の書籍を売りたい」

と突然連絡が来たのは夏の終わりのことだった。

@senseofwonder_kyoto

『本屋』と『著者』という立場にはあるが、翠とでは身内感があまりに強過ぎて、まるで家族に気を遣って貰った時のような妙な恥ずかしさがあった。

最初は聴かなかったことにして笑い飛ばしたが。

その後も幾度となくインスタライブで話してくれたようなことであったり(松尾翠Instagram、私のInstagramにもアーカイブが残っているので是非ご覧になっていただきたいです)

https://www.instagram.com/tv/CUgYsvCFNGM/?utm_medium=copy_link

ホームページの書籍紹介文に執筆してくれているような過分な言葉を頂戴した。

https://www.instagram.com/p/CUcsQ9nPYwC/?utm_medium=copy_link

これ、彼女本気だなと。

そこからは武士同士の話し合いに。

本音を言うと、我が家にある在庫をsenseofwonderに寄付し、本自体が世界中にいる誰かの為になってくれるのか、はたまた売り上げをsenseofwonderのまた新たな形にして循環させていくことになるのかは分からないけれど、私としては全てプレゼントしたかった。

こちらからすると、こんな近い距離感で販売してくれようとしたその気持ちが嬉しい訳で。気持ちの倍返しをしようと交渉を粘ったのだ。

しかし、それは違う、お金云々とかそういう話ではない、私はあの書籍と、理恵子という人間が存在していることを、今までとはまた違った層にも、もっともっとシェアしたいんだと、彼女も武士で全く譲らず。

そんなこんなで後日、インスタライブをさせていただいたり、senseofwonderで買ってくれた方には特別レシピを提供させていただく、夫婦サインを入れたりプライベートzoomを開催したりというような案の交渉で決着がついた。

翠との出逢いの日記は過去にも色々書かせて貰い、下記に時系列で纏めている。

https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/345294

結果的に、4年も前に出版した本が(私が出版社から購入して我が家に残っていた在庫)今回を機にもの凄く売れた。

臨時収入として私の手元に返ってくる形となったが、毎月、センスオブワンダーから書籍を購入することで売り上げに貢献していく。

久々にsenseofwonderのインスタライブをリアルタイムで見たが、あれだけ洞察力鋭く、言葉ひとつひとつを丁寧に繊細に愛情豊かに包み、筆者の想いを類稀なる吸収力で身体全部で受け取ってくれ、且つそれを熱量MAXプラスαでストレートに(素直)表現、ピュアさを上乗せしてシェア出来る。

流石アナウンサー、語彙力、解説力、イメージング力が半端ない。あんな感情ののせ方を見せられたら私だけではなく、その他のピックアップして貰った著者の方、全員泣いてしまうのではないか。感受性の豊かさが齎した恩恵として、何といっても付加価値のつけ方がずば抜けている。

奉仕精神、地球上のあらゆるものの為に何が出来るかを考えるが故の表現こそが彼女の生き方の根源。本一冊一冊に対する全力度というのか、心底の本気度というのか、ビジュアル、全体像の捉え方にも心震える。

読み込みの量、読解力の質がちょっと桁違いで、ジャンルも幅広く網羅していることに驚いた。本屋さんになるべくしてなったなという印象、そして合間に挟むサガちゃんとアリスちゃんの抜け感のある的確性(生きる上で実はここがむちゃくちゃ大事)と癒しオーラが絶妙だ。

11月期の販売が始まっている。心が疲れてしまった方、ほんの少しの勇気や元気を出したい方、癒やされたい方は是非、センスオブワンダー(senseofwonder)に身を委ねてみることをオススメしたい。

@senseofwonder_kyoto

語りかけてくれる無性の愛と優しさ。

自己対話の時間を持つこと。

言葉の力はいつの時代も偉大な英雄である。

senseofwonderオンラインショップ

https://www.senseofwonderbooks.jp

2014年より京都新聞にて、毎週火曜日発売 ジュニアスポーツ面『アス飯』紙面レシピ、コラム、栄養、料理写真の4本立てで3年間連載をさせていただきました。

これを纏めた著書/『アス飯レシピ アスリートの体をつくる、おうちごはん』(京都新聞出版)

[企画:塚本宏・岡本壮・国貞仁志(京都新聞社)動画編集:龍 太郎(京都新聞社)編集・構成:山形恭子(オフィスK)装丁・デザイン:佐野佳菜(いろいろデザイン)DTP:今岡弓子(京都新聞印刷)]

2014年〜2017年、京都新聞朝刊にて毎週火曜日に掲載された明日のアスリート飯、通称「アス飯」。アス飯コンテンツの元祖は京都新聞社運動部にある。

忘れもしない、2014年2月。国貞デスク、岡本デスク、そして「おにぎり部長」として多くの京都サンガサポーターの方に愛された塚本宏部長。

アス飯は、京都新聞本社にて、この3人の男性に囲まれた面接からスタートを切ったものだった。

【2本の指で文字を伝える病に倒れた塚本記者】

https://www.kyoto-np.co.jp/list/movie?id=2446

当時の京都新聞は瀬戸内寂聴さんが紙面連載されていた時期。アス飯レシピ書籍の前書きにも書かせていただきましたが、厳かで歴史深き新聞社紙面。ど素人がコラムとレシピが連動した連載を、しかも週一スパンで持つなどの行為は、清水の舞台から飛び降りる覚悟で挑まなければ絶対にお引き受け出来ない話である。

無我夢中で没頭させていただいた3年間。

詳細は下記に全て纏めてあります。

「3年間の京都新聞連載を振り返る」

https://yamasefamily.com/archives/4389

京都新聞連載当時、塚本部長が常々おっしゃっていたのが現場に付加価値のついた「リアリティ」だ。

スポーツには人を動かす力がある。そして、震えるような感動や希望を生み出す実際の現場には、これを遥かに超えるエネルギーやヒューマンドラマが存在している。

綺麗事ではない「生々しさ」。しがみつきや死に物狂い。絶望からの復活や、頂点達成からのいとも簡単な転げ落ち。人が群がったり離れたり、感情を剥き出しにされる事象の繰り返し。理不尽に傷つけられることなんか日常茶飯事で、裏切られ、下を向いたままなら単に終わっていくだけ。それら全てを糧にして這い上がっていかなければ乗り越えられない究極の世界。ドロドロした想い、何より、自分に打ち勝たなければ生き残る道は無い、儚き選手生命のアスリート。

これを、スポーツ選手当人が語るのではなく、記者でも無い、極めて側近の別視点から赤裸々に、読者に訴え投げかけるような真実の言葉で鮮烈なストーリーにして伝え貫いて欲しいと部長から懇願されていました。言葉足らずではありましたが、夫とも自分とも真剣に向き合い全身全霊を尽くせた自負があります。

今、絶望の渦中にいる人には、自分は底から抜け出す時が1番成長し、これを幾度となく乗り越えて来たからこそ、ここまで強くなれたんだということを他の何より伝えようと思っていました。

連載を半年ほど終えた頃、反響が。

読者の皆様にもし、未熟な自分が「何か」を伝えることが出来たとするならば、それはレシピが良かったからではない、文章が上手かったからでもない。ここに、不出来でも懸命な表現の連なりであるノンフィクションが、あたかもフィクションのような「物語」として存在したからだ。加えて自身が懸命に生み出す料理を食す、実直で誠実な夫のプレーをする姿を実際にピッチ上で見られたことが多くの共感を生んだ。

アス飯レシピは、ある夫婦が挑むアスリート人生のエピソード中の一画、付加価値として評されたものだ。塚本部長が力強く私に訴えていた「リアリティ」とは正にこう言ったことだったのかと今になって思う。

その後、紙面連載は京都新聞ホームページ料理動画へと連動展開することになる。

集められた全員、動画に対しては殆ど知識も経験も無い新聞記者である。何なら、出演者当人まで動画出演経験が無い。

最初は「私には出来ません」と断った。しかし「山瀬さんなら出来る、出来るね?」と、最終的には塚本部長に無理やり引っぱり上げられる形での出演となった。そんなコンテンツの立ち上げに携わり、全てゼロから作りあげていった。

真剣がゆえ、周囲から見れば「何でそんなことで?」と滑稽なほどに私たちはしばしば喧嘩していた。

笑ったり泣いたり、怒ったり悲しんだり、動画撮影現場にも様々なドラマが生まれた。京都料理学校で試行錯誤したあの時間こそ、現在のパワーの源になっている。

アス飯の輪が広がっていくと同時に、京都中のあちこちの学校から栄養講習や料理教室等のオファーが舞い込むようになった。

部長と2人で本当にたくさんの教育現場を回った。手元に残っている何千枚もの登壇写真は、部長が全て「貴方の後の記録になるから」と撮影してくれていたものだ。

やがて星の数ほどの人がこのコンテンツに携わることになる。

アスリートでもないのに本当は隠したい部分まで何もかも引っ張り出されてしまったのは、コラム作りの際に夫の心をえぐった因果応報か。

そうこうしているうちに部長に「豪傑」というあだ名までつけられた。

紙面コラム冒頭に必ず季語を記すことを「何故なんだ」と問われた時に

「何もなかったとしても、空を見上げれば、風が、太陽が、梅が、桜が、青葉が笑うじゃないですか。それがあるだけで私たちって本当はとても幸せじゃないですか。これをコラムを読んでくださる読者の皆さんに気づいて欲しいからです。」

と返したことがあった。

あの時、私なんかよりももっと高らかに、豪傑に

「山瀬さん、あんたたまにはええこというなあ!」

と言って、部長は顔をくしゃくしゃにして笑った。

おそらく私のことを、本当の娘のように思ってくれている。

連載2年目を迎えた頃から部長は自分に対し、急に厳しく接してくるようになった。私はそのあまりの極端さに疑問を抱いていた。

ある時「コラムの内容がここ数回良くない。」と指摘され、私にも読者の方にどうしても伝えたかった明確な意図があり、部長と意見が食い違って反発した際に初めて

「1年目はデスク(校正)の力を借りても良い。けれど、2年目からは京都新聞で連載を持っているという自覚を持たなければいけないよ。あなたに想いがあったとしても読み手に伝わってこないのだとしたらそれは単なる自己満だ。」と。

「俺は山瀬さんがちゃんと独り立ちが出来る日が来るまで、ずっと見守っていくつもりだから。」

何度もおっしゃってくださり、初めて部長の本音に触れた気がして申し訳無い気持ちになったことを覚えている。

今でも自身が出ている掲載物は部長に見ていただき、ご意見を頂戴しています。

アス飯レシピ書籍が完成し、2017年8月9日に京都先行発売を迎え、その2日後の11日、アウエイ京都戦で部長と一緒に西京極スタジアムや京都市内の店舗に書籍の営業回りをしてから福岡へ戻り、ほんの数日後のことだった。

真夜中に「部長が倒れた」と国貞デスクから連絡を貰い、それからはもう死ぬ程泣いた。

私がこれまで、たくさんのご心配やご迷惑を部長におかけしてしまったからではないかと幾度となく自分を責めた。

しかし、昏睡状態から1ヶ月以上も経過した後、意識を取り戻してからの部長は私が悲しむことを望んでいなかった。

精神を奮い立たせるため、どれほどの葛藤の日々を過ごし、私の前では以前と変わらぬ凛とした上司のままで居続けられるのか。

会話は毎日10文字程度だけれど「がんばれ、がんばれ」と励まされ続けて今日に至っている。

この度のセンスオブワンダーでのアス飯レシピ書籍販売を誰よりも喜んでくれたのは他でもない、塚本部長だ。

センスオブワンダーのインスタライブ動画を5分毎に区切って部長のLINEに送信したところ

『売れることよりも、より多くの人に再び知って貰えたことが素晴らしい。本を作っておいて本当に良かった。』と。

アス飯レシピ書籍は、塚本部長が京都新聞出版センターに

「あんないい連載、どうして本にしないのか?」

何度も意見を言い続けて書籍化が決定したものだった。塚本部長の存在と行動力が無ければ今日の自分はあり得ない。

今回、縁あってアス飯レシピを手にしてくださる方には是非、塚本部長の後書きを読んでいただきたいです。

最後にもうひとつだけ。

書籍出版の2017年、トークショーに人が集まらないからと強引にお願いして滋賀までゲストとして来て貰った松尾翠ちゃんが、あれから4年の時を超え、アス飯レシピ書籍を販売する立場になっているなんて一体誰が想像出来ただろう。

時間の層を積み重ねる度、幾つもの鍵と鍵穴が軽快な音をたてながらピタリとはまっていく感が、胸を熱くしてならないのです。

運命とはこういうものなのかもしれない。

彼女の凄まじい営業力のお陰で、この度、大きな段ボールが一杯になるほど(重過ぎて功治さんが郵便局に運ぶのを手伝ってくれた❗️)たくさんの方がご購入くださった。

必ず恩返しをする、心に決めた❗️

センスオブワンダー、塚本部長、そして支えてくださる親愛なる皆様に心より感謝❗️