南海放送2月期 アス飯 構成解説

生わかめ
アス飯的に捉えるわかめパワーの真骨頂は、筋肉伝達神経の伝達速度を的確にし、素早く運ぶのに極めて重要なマグネシウムとカルシウムの効率の良い供給源であること。(筋肉を縮めるのがカルシウム、緩めるのがマグネシウム)我が家では味噌汁の具材やサラダなどで毎日必ず摂取する食材。運動中の汗やストレスなどでも尿から排出されるマグネシウムはミネラルの司令塔的存在で、不足すると情緒不安定、筋肉の痙攣、心筋梗塞など様々な悪影響が。骨の健康にカルシウムが不可欠であることは知られていますが、マグネシウムはカルシウムが細胞に出入りするのをコントロールする役割があり、連携することで骨に弾力を与えしなやかさを保ってくれます。

焼き豆腐
油揚げやがんもどきと同じ豆腐加工品に属します。木綿豆腐を水切りして、ガスや炭火などで焼き目をつけています。水切りしているため、崩れにくく、だし汁や調味料などが染み込みやすくなっているため、すき焼きなどの味の濃い鍋料理によく使われます。植物性たんぱく質、カルシウム、マグネシウム補給に。

長ネギ
青い葉の内部のフルクタン、白い根元の部分のイソアリシン、100度以下の加熱調理で出現するアホエンのいずれもウイルス対策に有効。

かぶ
最大の特徴は生食出来ること。我が家ではスープ系で使うことが多いが、炒め調理もこれまた美味である。短時間で火が入り調理が楽なことや、消化が良いためお子さんや高齢の方にも推奨出来る。根の白い部分、緑の葉の部分、それぞれに栄養特性があり、特に甘みを増す今時期の冬にたっぷり食べたい野菜。辛味成分は解毒系抗酸化物質のアリルイソチオシアネート。これはアブラナ科の野菜に特徴的。また、かぶの葉のβ-カロテン含有量は小松菜に近く、ビタミンCは根(胚軸)の4倍以上。カルシウムやマグネシウム、鉄などのミネラル類や食物繊維も豊富なので余さず使いたいところ。油脂と一緒に調理したり、さっと炒めることでカロテノイド色素のβ-カロテンの吸収率が上がる。豊富なカルシウム、骨へのカルシウム定着作用のあるビタミンKによる相乗効果で骨粗鬆症の予防にも。ちなみに春の七草(セリ、ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ、ホトケノザ、スズナ、スズシロ)のスズナはかぶの葉のことである。


漢方薬の葛根湯の原料にもなる葛は秋の七草の一つでもあり、美しい紫色の花をつけるマメ科の植物。この根の部分から採れた澱粉が葛粉。体を温める効果や解熱、発汗作用があり風邪の引き始めに飲むと効果的。また葛湯に含まれる「でんぷん」は消化・吸収が良く、整腸作用がある為、胃腸が弱っている時でも安心して飲むことが出来る。葛には大豆と同じく女性ホルモン様のあるイソフラボンに抗酸化作用が、抗菌効果(葛湯・葛茶には病原菌を抑制する力があるとも)肩こりにも○本葛にした場合、フラボノイド類(ホルモン補助、神経系の安定に作用)とサポニン類(肝臓機能の向上、血圧調節に作用)が摂取出来る。2021年1月11日に聴講した日本メディカルハーブ協会第二回学術フォーラムin東京 門脇真氏/薬学博士 富山大学名誉教授『メディカルハーブによる食物アレルギー体質の改善効果について』では、FAモデルマウスを用いて漢方薬・葛根湯が腸管にTregを効率的に誘導してFAの発症を抑制することを明らかにした。(Nagata Y., Yamamoto T., Kadowaki M.et al. PLoS One. 2017)。さらに、葛根湯によるTreg誘導には葛根の成分であるプエラリンが関与する事、その作用機序として、食品由来成分でもあるプエラリンが、Treg誘導を促進するレチノイン酸の産生代謝を腸管特異的に制御して、レチノイン酸の機能を亢進させる事を明らかにしている。(Yamamoto T., Kadowaki M. et al. Biochem Biophys Res Commun. 2019)。

生姜
効能の中心はショウガオールという体を温めてくれる成分。生の生姜に含まれるショウガオールは免疫細胞である白血球を増やして免疫力を高める。風邪やウイルスに対し、感染源である鼻粘膜、口腔粘膜、眼瞼結膜などにおいて抗体産生能を増し、水際で感染を防止する作用を期待。生姜には胃腸の内壁の血行を良くして胃腸の働きを活発にし、食べ物の消化吸収を高める作用も期待できる。

にんにく
人類がガーリックを食糧として、また薬剤として用いた歴史はエジプトのファラオの時代まで逆のぼる。ピラミッドの建設に従事させられた奴隷にはスタミナ源としてガーリックが与えられたことが記録に残される。その後、ガーリックは古代ギリシア・ローマを経てヨーロッパ全土に広がり、またイスラムから中国、インドへと東方にも伝えられ、アーユルヴェーダや神農本草経にもガーリックの記述が見られる。ガーリックの効能は循環器の病気の予防と強力な抗菌作用や抗酸化作用にまとめることができる。ガーリックはそのままでは無臭、砕くと特有の刺激臭を発する。これは組織中の無臭の含硫アミノ酸であるアリイン(Alliin)が酵素のアリナーゼ(Allinase)の作用を受けて刺激臭のあるアリシン(Allicin)に変化するため。1990年に米国国立がん研究所(NCI)が実施したデザイナーフーズプログラムではがん予防効果が期待される食物としてガーリックがキャベツなどと共に選ばれた。風邪や酵母菌などによる感染を再発しやすい人には生のガーリック料理がおすすめ。

牛豚ひき肉
神経はたんぱく質で出来ている。情報伝達物質はビタミンB群でできている。脳から筋肉への指令を運ぶ神経伝達物質の働きに欠かせない栄養素。情報量の調節をカルシウムとマグネシウムが担っている。