南海放送 Beans レギュラー料理コーナー FUJ I presents「山瀬理恵子の今日からできるアス飯」土曜日11:55分〜(出演者:南海放送アナウンサー #甲斐彩加・#料理研究家 山瀬理恵子)6/12(土)放送

レシピは南海放送Beansホームページに掲載!

【日差しが一気に変わり初夏に突入!暑くなっていくこの時期にこそ、夏への準備が必要です。アスリートが夏に向けて意識して摂取する抗酸化力の高い食材を使い、消化を促す愛媛の郷土料理をアス飯風にアレンジしたレシピをご紹介します!】

器 馬場隆志(Baba, Takashi)@babatakataka

馬場さんをご紹介してくださったのは豊田さんです。(酒の器Toyoda)@kietoyoda

※愛媛に来てからというもの、愛媛名産の鯛を使った宇和島郷土料理「さつま汁」が好き過ぎて、すっかり我が家の定番料理となりました。実はこれで3アレンジ目。愛媛新聞さん&愛媛CATVさんの「愛媛食材出会いあるアス飯 山瀬理恵子の行ってこ〜わい」番組、味の明太子のふくやYouTube番組アス飯、そして今回の南海放送さんでのレシピアップとなります。

【愛媛新聞、愛媛CATV共同事業企画 「愛媛食材で愛あるアス飯 山瀬理恵子の行ってこ〜わい」】

https://www.ehime-np.co.jp/special/egao_sports/ath_meshi/

味の明太子のふくやさん版「アス飯」では、赤井秀一監督の妻のちほのママ、やよいさんが登場!

YouTubeちゃんねるはこちらから
https://youtu.be/vLjgJ1Zmd80

冒頭写真は本日の夫に出した朝食の1品。アレンジで鮭を2切れ、梅干しは3個入れて、更に新生姜の生すりおろしをたっぷり加えています。分量も目見当。サラサラにしても、こってりにしても美味。それくらい失敗のないアレンジは無限のレシピです。梅干しからレモンに変化させるとクエン酸観点としての繋ぎ構成はそのまま。麦味噌や梅干しは香ばしく焼いても風味も栄養価もアレンジができます。注目の焼き長ねぎなどをプラスしても夏バテ予防に素晴らしいレシピとなるでしょう。

アスタキサンチンの骨格イソプレン(a)とアスタキサンチン(b)の構造式 /

梅山窯 すり鉢 砥部焼


鮭に特徴的なアスタキサンチン色素は細胞膜全体に位置して(細胞膜を縦に貫通する形で存在)細胞表面と内側の両方で力を発揮してくれる。(例えば水溶性のビタミンCは膜の外側で、脂溶性のベータカロテンやビタミンEは膜の内側でしか作用できない)アスリートのパワー力向上や、持久力や運動の回復力を高め(パフォーマンス向上)筋損傷の軽減にも期待ができ、また脳の中に入り込んで活躍できる色素成分のため、眼精疲労改善にも役立つスーパー色素として重宝される。ビタミンD(新型コロナウィルスの発生で世界的に注目を浴びるホットなビタミン。強い骨や質の良い筋肉作りにも役立つ)やオメガ3(パフォーマンスアップのカギを握る)糖質をエネルギーに変えるビタミンB群も豊富でスポーツ界では試合前後の栄養補給に適した魚と言われる。

味噌
「味噌の医者ごろし」。大豆たんぱく質、ビタミン、ミネラル、食物繊維、フィトケミカルの補給に大変優れ、朝食をいただくことと毎日の味噌汁や梅干しを使用した献立は夏バテ予防の強力な1品となりアスリートの必需品。微生物の働きが加わることで病気を防ぎ、健康を保ってくれる万能薬的な存在です。味噌などの発酵食品には腸内環境を整えウィルスへの抵抗力を高めることも期待。腸内環境と免疫は密接な関係があり、腸には体内の免疫細胞のうちのおよそ7割が集中。これを活性化させることが外部からの病原体と戦う免疫調整力向上に繋がると考えられる。(味噌汁、梅干し、ぬか漬け、納豆、甘酒などの発酵食品を意識して摂取すると○)

麹発酵食品、ファイトケミカルを高含有
佐藤健司氏(京都大学大学院農学研究)
https://www.jafra.gr.jp/food-12.html

「和食が健康に良いことはよく知られているが、具体的にどの成分が良いかつき詰めると「発酵が良い」ということになる。さらに、発酵に用いられる「酵素」や「微生物」が良いということになる、と佐藤氏。特に味噌や醤油といった麹発酵食品にはポリフェノール類のようなファイトケミカルの他、ペプチド、アミノ酸誘導体などが多く含まれる。しかしそれぞれの構造や機能に関する知見は多くないのが現状だ。というのも、麹発酵食品にはあまりに多くの成分があり、構成成分を同定することが非常に困難なため、と佐藤氏。そこで今回、味噌や日本酒に含まれるペプチドの構造を網羅的に調べ、さらに動物実験によって見出された健康増進機能についての解説を行った。

味噌にさまざまな疫学研究
タンパク質はアミノ酸がペプチド結合で結合した高分子で、加水分解するとペプチドやアミノ酸が生成される。タンパク質を分解するのはプロテアーゼ酵素だが、プロテアーゼにはEndo型とExo型がある。納豆菌などのバクテリアによる発酵の場合はEndo型の活性が強く、麹発酵食品などのカビによる発酵の場合いはExo型が強い。このExo型による活性が強いと、小さいペプチドが生成されるため食品の旨味が豊富になる。ちなみにペプチドは体内で分解されないと考えられてきたが、ペプシン、トリプシンで分解はされず、ペプチダーゼでは分解されることがわかっている。分解されないペプチドはプロリン、ピログルタミン酸を含むものということもわかっている。和食の中でも麹発酵食品の代表ともいえる味噌にはさまざまな疫学研究がある。

味噌、体重増加を抑制
例えば、「味噌汁を毎日摂取する女性はインスリン抵抗性リスクが有意に低い(長浜コホート研究)」「8週間の味噌の摂取がヒトの夜間の血圧を低下させる」「1975年の日本食は1960年、1990年、2005年と比べ抗肥満効果を持つ」「味噌の摂取と運動がマウスの内臓脂肪蓄積を抑制」などの研究成果があるしかし、味噌のどの成分がこれらの機能性を発揮するかについてはこれまでほとんど研究されていない。これは、味噌中に非常に多くの成分が含まれ、ペプチドがどこにあるかわからない状態だから、と佐藤氏。そこで、佐藤氏らはたくさんある成分からアミノ基を持つものだけを抽出し、その中でも「疎水性ピログルタミルペプチド」に絞り、マウスによる試験を行った。その結果、体重60kgのヒトが3杯の味噌汁を摂取した時の用量に相当するピログルタミルペプチドにより、45~60%の高脂肪食を摂取させたマウスのカロリー摂取を低下させ、体重増加を抑制する知見が得られた。つまり、味噌汁に含まれるピログルタミルペプチドが脂肪に対する嗜好性を抑制する成分ではないか、と佐藤氏。

肝炎や大腸炎の緩和
また「疎水性ピログルタミルペプチド」には肝炎や大腸炎の緩和(抗炎症作用)、抗菌ペプチドの産生(自然免疫の活性化)のよる腸内細菌叢改善なども確認されている。特に腸内細菌の改善にはこれまでプロバイオティクスやプレバイオティクスが用いられているが、日本酒や味噌といった食事から自然に、しかも微量摂取で腸内細菌改善が期待できる、と佐藤氏。他にも麹発酵食品にはこれまであまり存在が知られていなかった「アスパラギン酸イソペプチド」が豊富に含まれる。これには「抗疲労効果」「アルデヒトの生成を抑制し酸化ストレスを低下する」「肝機能改善」「血中コレステロールの改善」といった効果も確認できている。これらは味噌や醤油など通常の食事で摂取できる量で効果が見られ、毒性もないことが動物実験でわかっている。ただ、麹発酵食品には機能のわかっていない成分がまだ多い。それらも含め、さらなる成分の特定、機能のメカニズムの解明やバイオマーカーの検索、ヒト試験が必要であるとした。



梅干し

夏バテ及び熱中症対策の王道的なスーパー伝統食材。疲労回復のクエン酸を含み、汗から流れ出る塩分、ビタミン、ミネラルの補給にもお手軽。鎮痛、解毒、血流改善などにも役立つ味噌同様万能食材。日本最古の医学書に登場する。抗ウィルス、抗菌作用、抗炎症、歯周病菌の抑制、免疫調整力強化、抗酸化作用、梅干しのバニリンにダイエット効果も。このように見ていくと日本の伝統食材の凄さが際立つ。


絹どうふ
夏に消耗しやすいビタミンB1の摂取にお手軽で喉越しも非常に良い。ビタミンB1は糖質をエネルギーに変える役割がある。動物性のたんぱく質は鮭で摂取を、すりごまや絹どうふ、焼き海苔を用い、植物性たんぱく質を加えてあげることでアミノ酸組成を整える役割もある。


大葉
ビタミンK、葉酸、ベータカロテンなどのカロテノイド色素の他、汗で消耗しやすい鉄、亜鉛、カルシウム、マグネシウムなどのミネラルを驚くほど含む。決して飾りではない日本の伝統ハーブである。昔から解毒、鎮痛、せき、鎮静、食欲不振、嘔吐など民間療法で使われてきた。医学的には抗炎症、抗がん、抗酸化、解毒、抗菌、更新菌、抗アレルギーなど。トリテルペン酸(抗がん作用)紫蘇の薬効にはペリラアルデヒド(抗菌、抗うつ)ペリリアルコール(抗がん)ロスマリン酸(抗アレルギー、抗炎症、抗酸化=ローズマリーにも含まれる)梅との相性が抜群で一緒に摂取したい(梅は抗ウイルス、抗菌、抗炎症、ピロリ菌抑制、解毒作用、殺菌作用)

すりごま
植物性たんぱく質の宝庫。ストレスに対抗する為、夏場に不足しがちなたんぱく質、ビタミンB群や、イライラを抑えるカルシウム、マグネシウムなどのミネラルがふんだんに含まれるので重宝。また、食物繊維、鉄、ビタミンEだけでなく亜鉛も豊富。抗酸化物質のゴマリグナンに注目が当たる。意識して摂取したい。


焼き海苔
海藻類の中で優れた栄養バランスを持ちプロビタミンAとしてのカロテノイドを驚くほど多く含む。クロロフィル(葉緑素)やビタミンC、植物性食品としては飛び抜けた量のビタミンB12を含む。ビタミンB12は不足すると神経系の障害、記憶減退、集中力低下、食欲不振、便秘、下痢、異常興奮、悪性貧血、胎児・乳幼児の成長不良、学習能力の低下、舌の異常を感じる。ビタミンB群は単体ではなく複合体で、核酸成分も一緒に摂るのが理想的。核酸→魚の白子など

 

以下、バックナンバー

ステイホームやリモートワークで運動不足になると血流が滞ります。そんな時にオススメしたい、アスリートがケガをしてしまった時の創傷治癒や痛みの改善時に意識する、血流改善を目的に構成した初夏に相応しい、新感覚の豚しゃぶです。

味の個人的な構想イメージは、柑橘の酸味、黒酢の酸味、トマトの甘酸っぱさのトリプル使いにピーマンの苦味とかいわれ大根の辛味、りんごの甘さ、豚肉のうまみが口の中で交わるハーモニーのような、正にカクテルをいただく時のように五感をフル活用しながら食べていただけると思います。(斬新レシピですが夫や収録スタッフの皆様にも好評でした)色彩が爽やかだったことに加え、おそらくナリンギン特有の、これを音源で例えるならばアルトやテナー的役割を担って貰う感覚で使いました。試作ではニューサマー(収録は河内晩柑)を用いましたがお好きな旬の柑橘類でOK。(今回の食材の合わせ、トータルバランスでは、ナリンギンを意識した柑橘との相性が味覚の面では良さげかなと。ちなみに、ナリンギン自体に血栓を防止し、血管の抵抗力を高め、血流改善効果が期待されています)

柑橘類
柑橘の機能性研究はヘスペリジンなどのフラボノイド研究から始まり高い抗酸化作用を持つヘスペリジンは果肉よりも果皮や薄皮、白い筋の部分に豊富。毛細血管を強化して全身の血流改善に役立つ。ビタミンCの働きを安定させる役割も担う。

ピーマン
野菜全般に言えることですが、ピーマンも皮の方に特に豊富なビタミンCとβカロテンが多い。苦味はポリフェノールのクエルシトリン+香気成分のピラジンが加わって出来たものであり苦味こそ栄養価の証。ピーマンの構造は繊維が縦、輪切りにしてしまうと栄養素が抜け出ていってしまう。余談ですが苦味が嫌いな方は乳製品を合わせると独特な香りを抑えることができると言われている。加熱しても栄養価はそのまま。油でさっと炒めることによりβカロテンの吸収率が上がる。ピーマンはわたやたねに栄養が多く含まれ何と皮の10倍。話題のピラジンはほぼワタにしか含まれず、血栓を防ぎ、脳梗塞や心筋梗塞などの予防となる為、血行を良くする効果を得たいなら丸ごと食べていただきたい。どうしても気になる方は、ピーマンの肉詰めからチャレンジするとタネやワタが気にならない。Cの含有量を上げたいのであればピーマンを赤パプリカにすると良い。(赤パプリカにした場合、ピラジンの効果は期待できなくなる)このように野菜は色で栄養価が異なる為、シチュエーションで選択していく。

かいわれ大根
大根の種子が発芽したもの。注目のアブラナ科、生で食べた時の独特の辛味(解毒系抗酸化物質イソチオシアネートを含む)が人気。加熱調理にも使用できる。昔から食べられてきており日本人の味覚によく合う人気のスプラウトと言える。βカロテンが豊富に含まれており他にもカリウム・ビタミンB1、B2、ビタミンCが多いのが特徴で価格も安くサラダにも良く合う。消化を助けるジアスターゼを含む為今回は生で食感も味わう。全体をよりパワフルしたい時はブロッコリースプラウトのスルフォラファンを用いると良い。味の観点ではかいわれ大根の辛味を用いたほうが纏まる。

https://vegetable.alic.go.jp/yasaijoho/senmon/1803_chosa03.html

りんご
血流アップ効果を持つコロナ禍で大注目のケルセチンを含む。ケルセチンは玉ねぎやピーマンなどの身近な野菜に豊富に含まれているポリフェノールの一種でりんごにも多く含まれる。抗酸化作用、抗炎症作用、降圧作用などさまざまな生理作用があることが報告されている(血流改善

ケセルチン
玉ねぎ、ピーマン、りんご以外にサニーレタス、アスパラガス、緑茶など(ケルセチンは、人間と動物の両方に複数の健康上の利点が証明されているフラボノイドであり、多数の生物学的活性を示す。ケルセチンで処理された好中球は、さまざまな炎症誘発性遺伝子のmRNA発現の顕著な抑制を示す。マイクロRNA(miRNA)の発現を調節することがある

細胞内亜鉛を高く維持することでウイルスの複製を抑制するため、亜鉛欠乏は避ける必要があります。とはいえ亜鉛には細胞内に入りにくいという特性があります。この時に役立つのが「ケルセチン」です。

亜鉛と比べると、ケルセチンにあまり馴染みのない方もいるかもしれませんが、ケルセチンには殺ウイルス作用、抗炎症作用、抗酸化作用があると言われています。さらに注目すべき作用として、亜鉛を細胞内に運搬するサポートを行うことが挙げられます。そのため、このプロトコルのように亜鉛とケルセチンを併用するのは絶妙であると言えるでしょう。

黒酢
お酢の主成分である酢酸が肝臓で代謝される時に生成されるアデノシンに血管拡張作用が。血流を改善するパワー。同じくクエン酸にも毛細血管を通りやすくする。毎日意識して摂取したい健康発酵調味料。

ミニトマト
トマトが赤いのはリコピンと呼ばれるカロテノイド、色素成分によるもの。このリコピンには非常に強い抗酸化作用があり血流改善効果が期待できる。オリーブ油と一緒に摂取することによりリコピンの吸収率が上がる。リコピンを始め、ビタミンB群、ビタミンC、カリウムは大玉トマトよりミニトマトの含有量が上!

豚肉
美味しさは勿論、お値段もお手頃。その上、ビタミンB1をはじめとするビタミン、ミネラル、良質なたんぱく質 をバランスよく含むアスリート食材。血流改善の観点からみると、豚肉はナイアシンが豊富で、ここに血管拡張作用と血行促進効果が期待できる。(冷え性や頭痛を改善する)これは余談だが、豚肉はアミノ酸として遊離してくる成分が多いことが知られている。グルタミン、アラニン、そしてカルノシン、ロイシンが非常に多い。カルノシンは老化をはじめ機能の低下に関係する酸化ストレスを消去する働きが。疲労回復にも効果的。ロイシンは筋肉の分解を抑制し合成を促進することが明らかに。ロイシンを摂取すると、運動の持続性が向上し、寝ている間に筋肉合成が進んで大きくすることに繋がる。筋肉が大きくなれば運動能力が向上し、基礎代謝量も増すので太りにくい体づくりが可能となる。

参考資料

図1■ポリフェノール類の分類と化学構造
https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=666

ポリフェノールの機能性
植物性食品に含まれるポリフェノールの機能性についてはin vitroからコホートや介入試験に至るまで多種多様の研究報告がある。多くのポリフェノールはカテコールやピロガロール構造を有することからin vitroにおいて強い抗酸化作用を有することが古くから知られている。長い間動物やヒトを用いた研究で発現するさまざまな効果がこれら抗酸化能に基づく作用であると考えられてきた。しかしながら食事やサプリメントとしてポリフェノールを摂取した場合には,体内で代謝(後述)され化学構造が大きく変化することによりその抗酸化能のほとんどは失われてしまう。それにもかかわらずポリフェノールの摂取により抗炎症・抗アレルギー作用、骨粗鬆症予防作用、視覚機能調節作用、また最近では認知機能維持作用などといった有効性が報告されている。このようなポリフェノールの種々の生理機能の中でも代表的なものとしては心筋梗塞・心不全や脳梗塞・脳卒中といった心血管系疾患のリスク低減効果が挙げられる。ポリフェノールの中でも特にフラボノイドを豊富に含む食品と心血管系疾患のリスクの関係については国内外で疫学調査が実施されており、茶(紅茶)、ココアやチョコレート、リンゴ、タマネギ、赤ワイン、イチゴなどの食品の摂取頻度と心血管系疾患リスクとの間には負の相関が認められている。ほかのフラボノイド類と比較してフラボノールには強い心血管系疾患のリスク低減が認められていることから微細な化学構造の違いが大きく作用の発現に影響することが示唆されている。またフラボノールを豊富に含む食品の循環系に対する影響については多くの介入試験による検証結果がありココアやチョコレートの摂取により軽度の高血圧患者の血圧が有意に低下するといった有効性が明らかとなっている。さらにフラボノールを豊富に含む食品の介入試験では脂質異常症やインスリン感受性の改善効果が確認されている。このようなポリフェノールの有するメタボリックシンドロームのリスクファクターの改善効果が心血管疾患リスク低減につながっていると推測される。

ポリフェノールの生体利用性
これまでの研究結果から食事から摂取したポリフェノールの生体内における挙動はその化学構造によって大きく異なることが明らかとなっている。ほとんどのフラボノイド類は配糖体として植物中に存在しておりアグリコンのみならずその糖鎖の種類によっても動態が異なる。アグリコンのうちカテキン・イソフラボン・フラバノール・カルコンは比較的吸収されやすいが(吸収率5~30%程度)アントシアニンや縮合型タンニンの生体への移行率は極めて低く難吸収性である(~0.1%程度)これらの化合物はいったん腸管上皮細胞内に取り込まれ,配糖体の一部が乳糖–フロリジン加水分解酵素(LPH)やβグルコシダーゼ(CBG)の作用によって加水分解されアグリコンが切り出される。ケルセチンを例に同じアグリコンをもつ配糖体でも生体内動態が異なる結果について示す.ケルセチン4′-O-グルコシドは小腸上皮細胞内で酵素により切り出されたアグリコンが生体内に吸収されるため血中濃度のピークが30分程度に認められるが,ケルセチン3β-ルチノシドはこの反応が起こらず大腸に移行した後にアグリコンが切り出されるためその血中濃度のピークは6~9時間であることが明らかとなっている.一方,その後受動拡散によってカテキンやフラバノールなどのアグリコンは上皮に取り込まれるがアントシアニンや縮合型タンニンはトランスポーターであるP糖タンパク質や多剤排出タンパク質(MRP)を介して細胞から排出され消化管に戻る。このように腸管上皮細胞への取り込みと排出は親化合物の化学構造に大きく依存するが生体における認識機構についてはいまだ不明である。また腸管上皮細胞に取り込まれたアグリコンのほとんどはグルクロン酸転移酵素によりグルクロン酸抱合、硫酸転移酵素により硫酸抱合、カテコール-O-メチル転移酵素によってメチル化を受け循環血流中に入る。循環血中に分泌したアグリコン代謝物は肝臓においてフェーズII肝臓代謝酵素によってさらなるメチル化、グルクロン酸抱合化または硫酸抱合体化を受け水溶性となる.これら一連のプロセスによって活性を有する親化合物と体内に存在する代謝物の構造は全く異なるため一般的な生体利用性(活性体の生体内への移行率)は易吸収性化合物であっても極めて低い。循環血流中のアグリコン代謝物は腎臓で一部脱抱合され尿中に排出される。一方吸収されずに消化管に残存したり胆肝循環によって肝臓から消化管に排出されたポリフェノール類はそのまま大腸に到達する。大腸に存在する多様な腸内細菌叢はアグリコンおよびその代謝物のフラボノイド環構造を瞬時に分解しフェノール酸や水酸化ケイ皮酸エステルといった低分子に分解する。これらの分解物の一部は大腸上皮細胞から吸収され循環血流に分泌され再び肝臓で二次代謝を受ける

1) E. Haslam: “Practical Polyphenolics: From Structure to Molecular Recognition and Physiological Action,” Cambridge University Press, 2005.

2) C. Manach, A. Scalbert, C. Morand, C. Remesy & L. Jimenez: Am. J. Clin. Nutr., 79, 727 (2004).

3) M. Quinones, M. Miguel & A. Aleixandre: Pharmacol. Res., 68, 125 (2013).

4) H. Sies: Arch. Biochem. Biophys., 501, 2 (2010).

5) C. P. Bondonno, K. D. Croft, N. Ward, M. J. Considine & J. M. Hodgson: Nutr. Rev., 73, 216 (2015).

6) S. Moco, F. P. Martin & S. Rezzi: J. Proteome Res., 11, 4781 (2012).

7) K. Inagawa, N. Aruga, Y. Matsumura, M. Shibata & N. Osakabe: PLoS ONE, 9, e94853 (2014).

8) Y. Matsumura, Y. Nakagawa, K. Mikome, H. Yamamoto & N. Osakabe: PLoS ONE, 9, e112180 (2014).

9) N. Kamio, R. Suzuki, Y. Watanabe, Y. Suhara & N. Osakabe: Free Radic. Biol. Med., 91, 256 (2016).

10) N. Osakabe, J. Hoshi, N. Kudo & M. Shibata: Life Sci., 114, 51 (2014).

11) G. P. Ahern: Trends Endocrinol. Metab., 24, 554 (2013).

12) N. Aruga, M. Toriigahara, M. Shibata, T. Ishii, T. Nakayama & N. Osakabe: J. Funct. Foods, 10, 355(2014).

春特有の寒暖差に加え、不安定な日常が続き自律神経の乱れから胃腸に不調を感じる方も多いはず。ミネラルの吸収を促しながら胃腸を元気にリフレッシュする、アスリートのお手軽回復レシピをご紹介。

栄養説明

骨つき肉や魚、野菜を煮出して出来るスープはボーンブロスと呼ばれ、たんぱく質が消化しやすいアミノ酸(例 グルタミン:免疫細胞の活性化に深く関与。アスリートが行う過剰な運動(ストレス負荷)時には筋肉は充分なグルタミン供給ができずに血中のグルタミンが少なくなり免疫の低下に。結果、上気道炎、損傷治癒遅延、疲労感、怪我による感染症などへのリスクが高まる。運動後のグルタミン摂取は、グリコーゲン回復を早め、スタミナ回復に有益。グリシン:神経伝達物質としての働きがあり、「睡眠の質」を向上するアミノ酸として注目されている。アルギニン:筋肉の修復、また成長ホルモンの分泌を促す)の状態になっているため、消化に負担がかかりにくいのが特徴。アミノ酸は腸の粘膜を修復、炎症を抑えるのに役立つ。さらに煮汁には現代人に不足しがちなカルシウムやマグネシウムなどのミネラルやコラーゲンも豊富。コラーゲンは骨や腱を強化し、皮膚や髪も若々しく

発酵食品のお酢

疲労回復効果、降圧効果(酢酸:酢酸には腸の粘膜を保護し、ぜんどう運動を活発にして便通を良くする作用が期待できる。ベンが出る→血糖値が下がる→全身が若返る)食欲増進、食後の血糖上昇抑制など単体でも健康効果が確立される優秀な発酵調味料。唾液の分泌を促しドライマウスで免疫力が下がるのを防ぐ。またお酢のクエン酸にはキレート作用があり、カルシウムなどのミネラルの吸収をよくする効果が。(クエン酸はコラーゲンの吸収もアップ)鶏手羽元に酢を入れて煮ると、骨の中のカルシウムが肉や煮汁に溶け出し、酢を入れなかったときと比べてカルシウムは2倍近く摂取できる。また、軟骨の骨離れもよくなりコラーゲンは約1.5倍近く摂取できるように。はちみつとのあわせで速攻元気に。黒酢はそんな酢酸やクエン酸を含むだけでなく、ビタミン、ミネラルがたっぷりで、アミノ酸の含有量が多いことが特徴。体内では作り出すことができない必須アミノ酸のBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)が含まれ、集中力を保持し、運動による筋肉の損傷を抑えて回復を早める働きが期待できる。

タケノコ

食材として春の代表的な養生食。タケノコは周囲の清涼な水分、滋養分を集めて1日数十cmもの成長を遂げ、日本家屋の床も突き抜けて成長してくる程の成長力がある。この力強い生命力は春の身体にこもった熱を発散させる作用があると言われる。食物繊維の補充に○。タケノコに含まれるチロシンとはたんぱく質を構成する非必須アミノ酸の一種。ノルアドレナリン・ドーパミンなどの分泌に関与しており感情や神経機能の調節などに役立つとされ、「集中力を高める」とも言われる。

春キャベツ

柔らかくてサラダに適する。水溶性と不溶性の食物繊維が豊富に含まれており、お酢との併せで腸内環境を整える効果が相乗作用に。脳と腸は=であると考える。キャベツのビタミンUはキャベジンと呼ばれ、これもまた胃腸の粘膜を修復する。

@beans_rnb

https://instagram.com/beans_rnb?igshid=1pase1jwhi88t

甲斐彩加アナウンサー

@ayaka.kai0824

https://instagram.com/ayaka.kai0824?igshid=1lv2fnq7sk4kz

甲斐ちゃんのトーク記事を発見して凄く嬉しかったBeans Book❗️😍

甲斐ちゃんの前任の吉田奈央アナウンサーとも仲良しでした❗️😆✨(今も勿論連絡取り合っています🤙)

アナウンサーの皆さんは容姿も抜群に可愛いですが、性格も皆んな可愛い❗️😍

娘のように大事に想っています🤱✨

いよいよ目覚めの春が到来。冬の間に溜め込んで古くなってしまったものを存分に発散させ、全身の巡りを良くしてから新たに力を蓄えていくイメージでサラダレシピを考案する。https://www.rnb.co.jp/tv/beans/今日3月8日のミモザの日のリースのように、お皿の上に鮮やかに盛り付けていきましょう。

2008年の資格取得を機に所属し、継続して学びをブラッシュアップしている日本メディカルハーブ協会提唱の植物学では、デトックスに (解毒作用)ダンディライオンが顕著である。強肝・利胆(肝での胆汁分泌促進と胆での胆汁排出促進)・緩下・利尿といった作用により解毒のプロセスを促進。さらには腸管のバリア機能の向上と腸内環境の改善は体内への異物の侵入を防ぐと共に一度腸内に捨てた物質の再吸収(腸肝循環)を防いでくれる。こうした作用機序によりダンディライオンは消化不良(特に脂質)や便秘、アレルギーや関節リウマチ、肝障害や糖尿病予防に用いられ、春先に集中的に摂取して体質改善を進める春季解毒療法に欠かせないハーブとして知られる。

主要成分はオイデスマノリド型(eudesmanolid type)セスキテルペンラクトン化合物、炭水化物(特にイヌリン 春季2%、秋季40%)、トリテルペン化合物(Taraxasterol)、γ-ブチロラクトン配糖体(Taraxacoside)、ミネラル (特にカリウムとカルシウム )、この他にダンディライオンにはβ-シトステロールやスティグマステロールなどのフィトステロールやカフェ酸などのフェノール酸などを含む。

春に旬を迎える特徴的な植物、例えばウドやフキノトウ、タラの芽なんかは植物性アルカロイドを含み、腎臓の濾過機能を向上、新陳代謝を促進。細胞の活性化にも役立つ。昔から「春は苦味を盛れ」(抗酸化作用の高いポリフェノールがふんだんに含まれているため)と言われる所以がここにあり、今回のレシピではほろ苦さが特徴的な菜の花がこれを担う。

更に肝臓の機能を高める解毒系抗酸化物質のイソチオシアネートはアブラナ科の野菜に多く含まれる。春キャベツや菜の花は共にアブラナ科。実は今回使用した肉と相性の良い粒マスタードもカラシナの種子でアブラナ科である。その他、身近な植物であればカイワレ大根、クレソン、わさびなどの舌にピリッと感じるものを気にかけていくとアブラナ科で同イソチオシアネートを含むことが多い。

現在注目が集まっているのがイソチオシアネートの一種でブロッコリースプラウトに特に豊富なスルフォラファン。スルフォラファンは体内の解毒酵素と活性酸素を取り除く抗酸化酵素の働きを高めることが分かっており、その結果、がんの予防やピロリ菌の除菌、花粉症抑制、肝障害抑制、悪酔い予防などの様々な効果が認められる。ポイントは食べるときによく噛むか、調理するときに細かく刻むこと。スルフォラファンは細胞が潰れるほど生成。できるだけ生で食べることがポイント。

これは余談だがヨーロッパ原産のバードック(ごぼう)は日本では食用に供されるため野菜(根菜)として認識されるが、欧米ではもっぱらメディカルハーブとして古くから用いられて来た。主に湿疹や腫れもの、ニキビ、蕁麻疹などの皮膚病や痛風などの代謝性疾患に血液浄化を意図して内用や外用で用いられ、利尿や緩下、利胆の目的にも使われている。

以前の南海放送さんでもバードックについてお話ししたことがあった。

https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/536543

バードックの根にはイヌリンやリグナン系の苦味配糖体アルクティインを含むためトニック効果を発揮。近年の研究では抗変異原性や細胞増殖抑制作用が報告されているが、欧米では古くから悪液質の治療や植物腫瘍学の分野で処方されてる。また、血糖値を下げる作用についても報告がありフランスなどの伝統的な使用法を裏づける結果になっている。

イヌリンは水溶性食物繊維でヒトの消化酵素では分解されず、大腸に届いて腸内細菌の栄養源に。その結果、ビフィズス菌などの有用菌が優勢となり腸内環境を改善。また、カルシウムなどのミネラルの腸管からの吸収を高めることが知られる。さらに腸内細菌による代謝の過程で短鎖脂肪酸が生成。最近の研究では酪酸などの短鎖脂肪酸は腸のバリア機能を向上させることでアレルギーや関節リウマチ、糖尿病などを招くリーキーガットシンドローム (腸粘膜浸漏症候群 )の改善にも役立つことが明らかになった有用なプレバイオティクスである。

にんにくは人類が食糧として、また薬剤として用いた歴史はエジプトのファラオの時代まで逆のぼる。ピラミッドの建設にスタミナ源としてガーリックが与えられたことが記録に残される。その後、ガーリックは古代ギリシア・ローマを経てヨーロッパ全土に広がり、またイスラムから中国、インドへと東方にも伝えられ、アーユルヴェーダや神農本草経にもガーリックの記述が見られる。効能は循環器の病気の予防と強力な抗菌作用や抗酸化作用にまとめることができる。にんにくにもイヌリンが豊富。アリシンも活性酸素除去の代表格。

ここからは鉄の補充について。

激しいトレーニングを行うアスリートは発汗などによる鉄の喪失が激しく、また筋肉が作られる際に鉄が消耗されるなどで鉄の消費が多くなり食事からの鉄分摂取とバランスが取れなくなることで鉄欠乏性貧血が起こると考えられている。赤血球は酸素を運んでいるため有酸素運動を行う長距離走ランナーでは、以前なら問題のなかったトレーニングについていけなくなる、貧血でタイムが悪化するなどの症状が出やすい一方、球技系の普段のトレーニングがきつい種目では症状が出にくいとも言われる。以前のようなパフォーマンスが出ない、懸命にトレーニングしても記録が横ばいになるなどの症状があれば血液検査を行うことが勧められる。

アスリートに多い鉄欠乏性貧血は、血清鉄(Fe、一般に「鉄」と呼ばれている)が低い、総鉄結合能(TIBC)が上昇する、フェリチンが下がることが特徴である。貧血の主な症状としては、微熱、すぐに疲れる、倦怠感がある、皮膚や粘膜が蒼白になる、動悸や息切れ、頭痛、めまい、耳鳴り、食欲不振や無月経など。「なんとなく調子が悪い」「記録が伸びない」「練習ができない」「バテやすい」などの持久力低下症状も貧血を疑うきっかけとなる。

診断はヘモグロビン(赤血球に含まれる鉄を含んだタンパク質。酸素の運搬に重要な役割を果たす)値のほかに、フェリチン値(身体の中に貯蔵されている鉄を反映する数値)、血清鉄の数値を組み合わせて行う。女性アスリートの貧血では圧倒的に鉄欠乏性貧血が多いが、婦人科疾患が原因になっているケースもある。貧血は予防することが重要。日常の食事で鉄を意識して摂取していく。

脂肪が少なく肉質の多い牛もも肉は、鉄の吸収率を上げるタンパク質も豊富に含まれており、ここに柑橘のビタミンC、クエン酸をプラスすることで鉄を効率よく補給することを目指す。

鉄は肉や魚などの「ヘム鉄」と、穀物や野菜、豆腐などの植物性食品、鶏卵に含まれる「非ヘム鉄」の2つに分けられる。ヘム鉄は小腸で優先的に吸収されるため非ヘム鉄に比べ体内での吸収率が高いのが特徴。より効率的に「鉄」を摂取するには、ヘム鉄を多く含む食材を意識。しかし菜の花などの非ヘム鉄や豊富な葉緑素(良い赤血球をつくるには良質の葉緑素=クロロフィル摂取が必要)をとりいれながら、吸収率を高める他の栄養素もしっかりと補充する。

https://www.drug-net.jp/hemoglobin.html

以下取材記事抜粋

◆プロフィール

田澤 賢次(たざわ けんじ)

<略歴>

1940年、青森県に生誕。新潟大学医学部医学科卒。新潟大学大学院医学研究科を修了後、新潟大学医学部付属病院第一外科学講座助手、新潟大学医学付属病院看護学校講師を務める。1986年、富山医科薬科大学医学部外科学第二講座助教授。1989年米国へ文部省在外研究員として留学(クリーブランドクリニック財団病院大腸科)。1995年、富山医科薬科大学医学部成人看護学科(外科系)教授で現在に至る。2000年4月、富山医科薬科大学評議員。日本癌学会評議員、日本消化器外科学会評議員、日本ヒト細胞学会理事、日本バイオテラピイ学会理事、アメリカ癌学会会員、日本体育協会公認スポーツドクター、日本オリンピック協会強化スタッフトレーニングドクター、など。主な研究領域は、皮膚保護剤における薬理作用と皮膚との関連、大腸癌発生予防のメカニズム、大腸癌手術後の肝転換発生と予防の研究、活性酸素とその役割、ストーマリハビリテーションなど。著書に、バイオメディカルシリーズ「胃癌」、がんを治す知恵、ストーマ・ケアー—基礎と臨床—、創傷治療メカニズムと自然治療、癌転移の診断と治療、その他多数。

https://www.jafra.gr.jp/tazawa.html

【それから、これは栄養学的に大事なことですが、ヘモグロビンといった呼吸酵素がありますね。植物は呼吸酵素としてクロロフィルを使っています。魚もヘモグロビンを使っていますが、構造式は植物も動物も全く同じです。進化発展の過程の中で生命を維持する呼吸酵素は全く一緒なんですね。ヘモグロビンと葉緑素の構造式はポルフェリン核が4つ付いています。クロロフィルは真ん中にマグネシウムが付いています。ヘモグロビンというのは鉄がついています。要するに、鉄を使うことによって陸上に上がってきたわけです。貝類は鉄ではなく銅とか亜鉛を使っています。環境によってそういうふうになっていったわけです。ですが、海から陸に上がってきた藻はクロロフィルですからマグネシウムを使っています。これは光に反応するからです。光に反応してエネルギーが蓄えられます。そういうところをみると、生命というのは植物も人間も基本的なところではかなり似かよったものを使っているということです。そんなに差はありません。それから、野菜を食べると、腸管に野菜の葉緑素が入ってきます。その葉緑素からマグネシウムがはずれます。そして粘膜のところにイオン化した鉄があれば肝臓でヘモグロビンにくっつきます。それで、一般に内科医は貧血を治療する際、鉄剤を与えます。ですが、鉄剤だけを投与して終わる先生というのは根本的な治療をしていないといえます。鉄剤を与えることで貧血が治ると思っています。生命の誕生の際のポルフェリン核について完全に忘れています。人間にポルフェリン核は本来作れません。葉緑素から摂るしかありません。ですから、ポルフェリン核を作るためには野菜を食べなければだめということです。特に色のついている構造の核は呼吸酵素を伴って、その中に金属を持っています。マグネシウムとか銅とかついている物質は、SODと同様、抗酸化作用の塊のようなものです。ですから、内科の先生でりっぱな先生というのはヘモグロビンと葉緑素の関係も知っていて、貧血を治すには野菜も食べなさいというはずです。】

栄養の繋ぎは以下研究を参考に。

2018年8月20日 公立大学法人兵庫県立大学 国立研究開発法人理化学研究所 国立大学法人島根大学 メリーランド大学 ブリティッシュコロンビア大学

http://www.spring8.or.jp/ja/news_publications/press_release/2018/180820/

(この研究の社会的意義と今後の展望 鉄欠乏性貧血は、発展途上国における食料不足を原因とするだけでなく先進国においても過度の減量などにより発症頻度が高く、世界的な栄養問題として早急な予防対策が望まれる。本研究でビタミンCやクエン酸などが鉄イオンの吸収に必須の反応を促進する仕組みを原子レベルで解明したことは、鉄分の効率的な摂取方法や鉄代謝異常による疾病への理解につながり、世界人口の約30%以上(20億人以上)を苦しめる鉄欠乏性貧血の予防や治療の端緒を拓くと考えている)

調理の際に南部鉄びんや鉄鍋などを使用すると比較的手軽に鉄がとれる。トマトや酢を使った酸性の料理や煮込み料理をすると鉄の溶解率がアップする。購入するときは内側に塗装・ホーロー加工されていないものを選ぶと良い。

ヘモグロビンに構造が類似したクロロフィルを豊富に含み天然のマルチビタミンと呼ばれるネトルは古くから浄血と造血の目的で用いられてきた歴史を持つ。浄血の目的ではアトピーや花粉症、リウマチなどのアレルギー疾患に用いられドイツなどでは春先のアレルギーやニキビ、蕁麻疹の予防に春季療法としてハーブティーや圧搾液それにホメオパシー製剤などで内用される。またフラボノイド類やカリウム、ケイ素を豊富に含み、体内の老廃物や尿酸を排泄する利尿作用が強く、痛風や尿砂、それに尿道炎などの泌尿器系の感染症に茶剤として用いられる。さらに鉄分やビタミンC、葉酸などを含み、造血の目的で貧血に用いられ、妊婦や授乳婦にも。止血や組織の修復の目的で鼻血や痔疾、皮膚の炎症にパウダー剤(粉末剤)や湿布で用いられたり、育毛の目的でローズマリー(Rosmarinus officinalis)と併用されることもある。ネトルの根は多糖類やフィトステロールを含み、良性の前立腺肥大の排尿痛や頻尿、残尿感などの症状の緩和に用いられる。

以下からは

ネトルの植物学と栽培 日本メディカル協会理事 木村正典 人とのかかわりの歴史より抜粋

https://www.medicalherb.or.jp/archives/178554

【ネトルと人との関わりは相当古く、 B.C.800年頃の青銅器時代の遺跡からネトルの織物が発見されている。

ヒポクラテス(B.C.460年頃-377年)と弟子達は、種子や茎葉搾汁液を、有毒植物(ドクニンジン、ヒヨスなど)・有毒動物(蛇、サソリなど)・菌類・水銀などの解毒、痛風・関節痛などの鎮痛、発毛など、61もの治療に用いました。アレキサンドリア産のローマンネトルは最も効果があるとされ、ローマ兵が刺毛の痛みで血行をよくして暖をとったり、リウマチ治療に用いたりするために持参したともいわれている。

ディオスコリデス(40年頃-90年頃)は『Materia Medica』に、ローマンネトルやドワーフネトルとともに、犬の咬傷、腫瘍、潰瘍、脱臼、鼻血、月経促進、肋膜炎、肺炎など 多くの症状に用いると記している。

ガレノス(129年頃-200年頃)もまた葉を、犬の咬傷・壊疽傷・腫れ・鼻血・肋膜炎・肺炎・喘息・白癬・口内炎の治療、利尿、下剤、月経緩和などに推奨した。

カルペパー(1616-54)は、葉や根を茹でた汁液を口内炎・扁桃腺・疥癬・傷・脱臼・痛風・関節痛・坐骨神経痛の治療、止血などに外用し、汁液に砂糖や蜂蜜を加えて気管支炎・肺炎・胸膜炎・百日咳・子宮疾患・結石の治療、鎮咳、通経、性欲増進、利尿、駆虫などに内服するとともに、種子にも同様な効果があるほか、有毒動物や有毒植物(ドクニンジン、ヒヨス、ベラドンナ、マンドレイクなど)の毒を中和するとしていて、白ワインで煮るとよいとしている。

アンデルセン(1805-75)の童話『白鳥の王子』には呪いを解くためにネトルの繊維で糸を紡ぐシーンがある。また、ナポレオン軍の制服や第一次世界大戦中のドイツ軍の制服などにネトルの繊維が使われていた。ネトルは、青銅器時代から重要な繊維原料でしたが、化学繊維の登場で一旦は利用されなくなったものの、近年になって再び注目されてきている。

20世紀に入るとイギリスではリウマチ痛によいとして、ネトルやダンディライオン、ショウガなどを発酵させて作るネトルビールが人気になりました。また、スコットランドでは「ネトルケイル(nettle kail)」と呼ばれる伝統スープがある。

近年になるとネトルに関する研究が急速に進み、ヒスタミンやアセチルコリンなどの発痛物質のほか、フラボノールやフラバノールなどのフラボノイド類、鉄、ビタミンC、葉酸、フェノール酸、クマリンなど様々なファイトケミカルの存在が明らかになり、造血、抗リウマチ、抗菌、抗感染、抗高血糖、抗炎症、抗酸化、抗前立腺活性、抗癌、免疫調節、アレルギー緩和などの生理活性を有することが報告されている。2020年だけでも、レクチンの一種のUDA(Urtica dioica agglutinin; ネトル凝集素) による抗コロナウイルス活性や抗白血病作用、フラボノイドによるエキノコックスの殺虫作用、セージを有機栽培する際に混植して土壌中の窒素量の指標とする研究など、多岐にわたった数多くの報告が見られます。また、卵黄が濃くなるなど、飼料としても注目されている。

このようにネトルに対する再評価が進んでいることから、現在では家庭でも、花粉症などのアレルギー緩和や鉄分補給などのセルフケアとして、ティーやスープ、粥、ペースト、ソース、ふりかけなどでの利用が普及しつつある。】

抜粋ここまで

※おにぎりは三分付玄米とネトルの茶葉入り。

このレシピに仕上げに添えた柑橘は鉄の吸収を促す食材を1番の目的としたが、試作には京都からの贈り物の八朔を試作に使用している。何故なら菜の花全体の苦味や牛の甘味、食酢や粒マスタードの酸味に対して深くマッチしていく香りと酸、苦味を持つだからだ。

先日、愛媛県宇和島市在住のFMえひめリスナー柑橘農家のヨシさんから多種類の柑橘をお裾分けいただき、現在食べ比べをして観察している。今季は柑橘ごとの食材の合わせ(あくまでも個人的な好みだが)なんかにも意識していきたい。

以上となります。

自身が所属する日本メディカルハーブ協会第二回学術フォーラム2021で先日登壇されたばかりの(1月11日13時から17時)ハーバード大学医学部内科元准教授、麻布医院院長 医学博士の高橋弘先生が考案されたハーバード大学式野菜スープをアレンジ。

『ハーバード大学式 命の野菜スープ』

「ハーバード大学式 命の野菜スープ」はニンジン、キャベツ、タマネギ、カボチャを使った誰にでも簡単に作れる野菜スープです。この野菜スープには、私たちの体に必要な一日分のビタミンA・C・E、食物繊維、ファイトケミカルが豊富に含まれています。ファイトケミカルは野菜や果物、そして、バーブにも含まれる天然の機能性成分。抗酸化作用やデトックス作用、免疫力を強くする作用、アレルギーや炎症を抑える作用、がんや動脈硬化を予防する作用、ダイエット効果、アンチエイジング作用など色々な機能を持っています。「ハーバード大学式 命の野菜スープ」の一番いいところは飲むとほっとすることです。どんなに忙しい時でも疲れが取れて気持ちを穏やかにしてくれます。しかし、それだけではなく、肥満を防ぎ体重を減らすダイエット効果、糖尿病を予防し、糖尿病を予防・改善する作用、血圧を下げて高血圧を改善する作用、脂肪肝や脂肪肝炎を改善する作用、悪玉コレステロールの酸化を防いで動脈硬化を予防する作用、血液をサラサラにして脳梗塞や心筋梗塞などの血管の事故を防ぐ作用、便秘を改善・腸内環境を整える作用、発がんを予防する作用、炎症やアレルギーを抑える作用、感染症やがんと闘う免疫力をアップする作用など、体にやさしい自然の力が秘められている最強の野菜スープです。

麻布医院院長、医学博士、ハーバード大学医学部内科元准教授、テキサス州名誉市民、ファイトケミカル研究家。がんと肝炎の治療の専門家として食事と病気の関係に着目し、ファイトケミカルを患者に積極的にすすめて成果を上げている。日本肝臓学会肝臓専門医、日本消化器病学会専門医、日本内科学会認定内科医、労働衛生コンサルタント。米国消化器病医師会フェロー、米国癌学会正会員。

米国テキサス州トリニティハイスクール卒業、埼玉県立浦和高等学校卒業。1977年東京慈恵会医科大学卒業後、同大学院(内科専攻博士課程)へ進み、同附属病院で臨床研修。1985年ハーバード大学医学部留学。講師、助教授をへて准教授となる。ハーバード大学医学部での肝炎やがんの研究を「サイエンス」、「ネイチャー」、「Proc. Natl. Acad. Sci. USA」、「Gastroenterology」、「Hepatology」などの世界最高峰の医学・科学雑誌に筆頭著者および責任著者(Corresponding author)として論文を多数発表した。2008年医療法人社団ヴェリタス・メディカル・パートナーズ理事長、2009年麻布医院院長に就任。

著書に『トップジャーナルにアクセプトされる医学論文 執筆と投稿のキーポイント』(メディカルレビュー社)、『ガンにならない3つの食習慣 ファイトケミカルで健康になる』(ソフトバンククリエイター)、『免疫を整えるレシピ』(エビデンス社、三省堂書店)、『ハーバード大学式「野菜スープ」でやせる!若返る!病気が治る!』(マキノ出版)、『ハーバード大学式 命の野菜スープ』(宝島社)、『ドクター髙橋の「ファイトケミカル」病気を治すいのちのレシピ』(主婦と生活社)、『血管があなたの命を決めている』(大和書房)、『帳消しメソッド』(日本実業出版社)、『野菜&くだものパワー!ファイトケミカルできれいにやせるレシピ』(宝島社)、『好きなものを食べながら健康的にやせる 帳消しダイエット』(日本実業出版社)、『がんの名医が考案!がんに打ち勝つ「命の野菜スープ」』(アスコム)、『ハーバード大学式 免疫力アップ! いのちの野菜スープ』(世界文化社)、『ハーバード大学式最強!命の野菜スープ』(宝島社)などがある。

麻布医院

www.azabu-iin.com/

この理論については、抗がん剤研究の世界的権威で、万病の元である活性酸素研究に勢津する医学博士/農学博士 熊本大学名誉教授/東北大学特別招聘プロフェッサーの前田 浩先生も同様の見解を述べている。

『野菜の力はスープにあり』

「がんや動脈硬化などの生活習慣病、アルツハイマー病、炎症、目や肌の老化など病気の9割に活性酸素が関わっている。新型コロナウィルスの感染症の重症化も大量に発生する活性酸素が炎症を引き起こすことによるもたらされる。活性酸素を減らすことが病気の予防や改善、感染症の重症化を防ぐ要である。

英語のことわざでは「You are what you eat.」(ヒトの健康はそのヒトの食べ物次第)と云われている。ヒトの健康は充分な栄養と適当な運動が良いことは誰でも知っているが、食べ物については栄養成分として、糖質、たんぱく質、脂質、さらに多くのビタミンやミネラルであるが、野菜丸ごとには有用成分(化学物質)が数多く含まれていることはあまり知られていない。老化予防、成人病予防、メタボ予防に対して、野菜など植物に含まれる化学物質が近年とくに再認識されている。植物由来化学物質ということで、ファイトケミカルと呼ばれるが、これは植物のラテン語の語源がphyto(フィト)で、それを英語式に発音するとファイトと発音しているのがファイトケミカルである。それにはフラボノイドやポリフェノール、あるいは数多くの多糖類も含まれ、加熱によっては初めて細胞が破裂してスープ中に溶け出し、腸管で吸収されるので、生野菜より何倍も栄養価が上昇するのである。昔から「ビタミンCは加熱すると分解するので、野菜は生で食べましょう」と云われたが、それは実は結晶のビタミンCを蒸留水に溶かして加熱したときの話で、野菜丸ごとの加熱では、そのビタミンCはほとんど安定な型で残っている。野菜にはビタミンC以外に、通常あまり話題になっていないビタミンも緑色野菜には数多く含まれている。そのうちの葉酸やビタミンK、ルテインなども、抗酸化作用、傷ついた細胞の修復や、抗炎症、がん予防、アンチエイジングなどの作用があり、今でもホットな研究テーマである。また、納豆はビオチンを特に多く含み、他の大豆の有用成分に加え、理想的食品といえる。ハーブには薬効成分やアロマセラピーになる香気成分が数多く含まれている。漢方の多くの成分は薬効を示し、例えば青ミカンの陳皮はヘスペリジンなど無数の成分が含まれている。しいたけその他キノコも加熱や煎じることにより、冷水では溶出されない有用成分の多糖が、加熱で可溶性となり溶け出し、吸収が可能になる。これらの植物の多糖や分解物は腸内細菌をよい方に誘導し、さらに免疫力のアップをもたらし、感染防御にも役立っている。」

このスープに亜鉛の宝庫の牡蠣を組み合わせ(亜鉛についての解説は愛媛新聞、愛媛CATV共同事業企画 「愛媛食材で愛あるアス飯 山瀬理恵子の行ってこ〜わい」第19回目 愛南町 牡蠣編バックナンバー2021年2月15日更新分を参考になさってください。 https://yamasefamily.com/archives/14470

自然免疫(もともと体に備わっている仕組み)獲得免疫(異物に応じた攻撃方法を記憶する後天的な仕組み)両方を活性化させ、ウィルスから体を守っていく。自然免疫と獲得免疫は巧みに連絡を取り合っている為、2段階の仕組みで体を守っていく。過剰な免疫を抑えることも大切。

自身は元々は夫のスポーツアロマトレーナーとして携わり、植物化学を専門として学んでいたが、近年この植物化学にスポットが当たり始めて香り化学で勉強していたところが大いに役立っている。

野菜や果物のファイトケミカル(植物化学成分)は固い細胞壁に囲まれていて、これを壊さなければファイトケミカルは効果的に摂取できない。ファイトケミカルは加熱すると簡単に壊れ、また吸収されやすくもなる。野菜は具材だけでなくスープも一緒にとることが何より大事だと先日も高橋先生がおっしゃっていた。何故ならスープの抗酸化力の方が格段に高くなっているから。

フィトケミカル(ファイトケミカル)フィト=『植物』、ケミカル=『化学成分』という意味で、野菜や果物の色素や香り、辛味、苦味などに含まれる機能性成分のこと。先日ふくやYouTubeで解説した抗酸化作用で著名なカカオポリフェノールもこの一種。フィトケミカルには特に色素成分が多く、野菜や果物の色で判別したほうが分かりやすい。

例えば今回使用したにんじん、かぼちゃ

βカロテン(NK細胞、T細胞、マクロファージを活性化)ビタミンAに変換して粘膜を強化

たまねぎ

ケルセチン(抗炎症)

パセリ、牡蠣

グルタチオン=抗酸化ストレスに対しての防衛システム(グルタチオンは医薬品にもなっていて強い抗酸化力で治療薬としても使用される)

にんにく、生姜

免疫を整えるための王道

月桂樹

月桂樹の葉にはシネオールやリナロールなど血流を促す抗酸化成分やリラックスを促す香りの成分が含まれる。ハーブやスパイスの有効成分と温度感知センサーのかかわりに詳しい自然科学研究機構岡崎統合バイオサイエンスセンターの富永真琴教授は「月桂樹に含まれるオイゲノールという、甘い香りと苦味が特徴の成分は、温度刺激を感知する受容体TRPチャネルを活性化する。刺激を受けて血管が拡張すると、皮膚温が上がる」と説明する。その過程で、体の深部から皮膚、手足の末端まで血液が運ばれやすくなる。

こういった構成を組んだ。自宅にある残り野菜を活用して是非スープも大事にしていただきたい。

1月、2月はまだまだ寒く、コロナウィルスの影響が続く2021年の始動となっている。体を温めたり、体の調子を整える葛あんかけを1品ご紹介したい。

https://www.rnb.co.jp/tv/beans/

栄養説明
風邪をひいた時にはくず湯をいただいたり、初期症状では葛根湯がお馴染みである。(余談ですがアスリートはドーピングがあるため葛根湯などの漢方薬はNG)葛は日本では1000年以上前の古来から食用とされてきた。民間療法薬、漢方として使われ、現代では葛のもつ効能や効果は抗菌・抗酸化作用、そしてデトックスにも良いとされる。体を温める葛は積極的に取りたい食材の一つ。整腸作用もあるので下痢の方、胃腸の不調がある方にも推奨できる。

葛の効能
漢方薬の葛根湯の原料になる葛は秋の七草の一つ。美しい紫色の花をつけるマメ科の植物。この根の部分から採れた澱粉が葛粉。体を温める効果や解熱、発汗作用があり風邪の引き始めに飲むと効果的。また葛湯に含まれる「でんぷん」は消化・吸収が良く整腸作用がある為、胃腸が弱っている時でも安心して飲むことが出来る。葛には大豆と同じく女性ホルモン様のあるイソフラボンに抗酸化作用が、抗菌効果や(葛湯・葛茶には病原菌を抑制する力があるとも)肩こりにも効果的だ。

本葛にした場合、フラボノイド類(ホルモン補助、神経系の安定に作用)とサポニン類(肝臓機能の向上、血圧調節に作用)が摂取出来る。

2021年1月11日に聴講したばかりの日本メディカルハーブ協会第二回学術フォーラムin東京 門脇真氏/薬学博士 富山大学名誉教授『メディカルハーブによる食物アレルギー体質の改善効果について』では、FAモデルマウスを用いて漢方薬・葛根湯が腸管にTregを効率的に誘導してFAの発症を抑制することを明らかにした。(Nagata Y., Yamamoto T., Kadowaki M.et al. PLoS One. 2017)。さらに、葛根湯によるTreg誘導には葛根の成分であるプエラリンが関与する事、その作用機序として、食品由来成分でもあるプエラリンが、Treg誘導を促進するレチノイン酸の産生代謝を腸管特異的に制御して、レチノイン酸の機能を亢進させる事を明らかにしている。(Yamamoto T., Kadowaki M. et al. Biochem Biophys Res Commun. 2019)。

① 抗酸化作用(イソフラボン含有量が高い)

② 抗菌効果(葛湯・葛茶には病原菌を抑制する力があるとも)

③ 解熱

④ 肩こり

⑤ 高血圧・血糖値の安定。

その他の野菜

にんじん
根菜のエース的存在で粘膜を強化。αカロテンやβカロテンを含み、強い抗酸化作用を持つ。カロテン類は脂肪分のあるひき肉との相性も○皮に近い部分に栄養が多く含まれるため皮ごと摂取が○

みょうが
漢方では消炎や解毒作用がある生薬として利用されてきた食材。赤色は抗酸化力の強いアントシアニン色素。精油はαピネンが多く含まれる。(森の香り成分)

鶏むねひき肉
抗疲労成分・イミダゾールジペプチドを含む消化の良いアスリートの王道ひき肉。

三つ葉
にんじんやパセリ同様セリ科の日本原産の植物。生で食べられることが特徴。葉緑素だけでなくβカロテン 、ビタミンC、K、Eなども豊富。精油はテルペノイド成分で、抗菌、抗酸化、食欲増進、鎮静などがある。民間療法では風邪対策に使用されている食材。

刻み海苔
植物性たんぱく質の宝庫。ミネラル豊富でビタミンCや亜鉛など、風邪対策に摂取したい栄養素が手軽に摂取できる

南海放送Beansホームページ
https://www.rnb.co.jp/tv/beans/