先日の林真一郎先生の講義の中で、クミスクチンの新たな適応にアミロイドβタンパクの抑制などによる記憶障害改善や認知症予防があると知った。
その理由として、認知症研究で脳の神経ネットワークを劇的に再生することがわかってきた柑橘類のシークヮーサーに特に豊富な芳香族化合物の
ノビレチン(シークヮーサーに続いてポンカン、ウンシュウミカン、カボス)と
クミスクチンに含まれるシネンセチン
の化学構造がそっくりであるということを知る。
柑橘と言えば愛媛の出番だ!笑
自身でも調べてみることにした。
ノビレチンもシネンセチンも柑橘類に含まれるポリメトキシフラボノイド(PMF)だ。ポリメトキシフラボノイドにはノビレチン、タンゲレチン、シネンセチン、ヘプタメトキシフラボンなどがある。
ノビレチンとタンゲレチンはシークヮーサーとポンカンに飛び抜けて多く含まれる。また、イヨカンとバレンシアオレンジにも少し含まれている。なお、ノビレチンとタンゲレチンは多くのカンキツ類で同時に存在。
一方、シネンセチンはバレンシアオレンジ特有で、ポンカン、シークヮーサー、イヨカンには少量含まれる程度だ。
ポリメトキシフラボノイド(PMF)の含有量と組成は、同じカンキツ類でも種によって大きく異なり、また、PMFを含む柑橘類では共通して果肉には少なく、果皮に多く含まれている。
ちなみにウンシュンミカンはβクリプトキサンチンに断トツに多く含まれており、その機能性が注目されている。
ポリメトキシフラボノイド参考文献 からだ研究所 学術情報
https://ebn2.arkray.co.jp/academicinfo/
この日は林先生同様に、継続的に講義を受講している村上志緒先生の研究報告で(先日、村上先生発表の月桃論文の解説講義を受講した https://www.totolab-shop.com/blank-38)酸化ストレスの減少に繋がりニューロンの健やかさ、認知の改善につながることが示唆されたゴツゴラ(セリ科ツボクサ Centella Asiatica=ゴツコラ水抽出物が高齢者アルツハイマー病モデルTg2576マウスと野生型マウスの認知機能を改善し酸化ストレス応答転写因子NRF2制御の抗酸化応答を誘発することを報告されている)と
【ゴツコラは記憶を改善し、抗酸化におけるシグナル伝達を促進する】
https://www.totolab-shop.com/トピックス39
冒頭のクミスクチン、更には花粉症対策でお馴染みのペパーミントやネトル、ローズヒップ、エルダーフラワー、ハイビスカス、アダプトゲンハーブのトゥルシーなんかをブレンドした。
功治さんがアウェイで居ない時が1番の没頭できるタイミングとなっており、仕事が詰まっている時は特に、全てを自分の自由な時間としてつかえるため、集中やインスピレーションがきやすく、限りある時間を大切にしながら有効活用している。
余談ですがハイビスカスはローズヒップとの相乗効果が著名で、クエン酸、リンゴ酸、アントシアニン色素のヒビスシン摂取は運動系でもよく使われる。この新たな適応として収縮期血圧低下による高血圧改善が分かったとのこと。(血管機能改善による生活習慣病予防)
少々マニアックですが最近、フォロワーさんに植物を勉強し始めたという方も多くご報告をいただき、読み物として勉強になりますと、学びや生活に生かしてくださっている方もいらっしゃるので、需要に向かいどんどんシェアしていきます。
【今日、家族風呂に入りながら読んだ本】
※メモ このオフは功治さんのメンタルを重視した行動の選択に特化
林真一郎先生がオススメされていた国立環境研究所の梅津豊司さんの
https://www.nies.go.jp/researchers/100161.html
「エッセンシャルオイルの薬理と心 アロマテラピーの効能の科学」フレグランスジャーナル社 (2010/8/2)が頗る面白かった。
アロマテラピーに用いられているエッセンシャルオイル(植物精油)の心の問題を改善する効果について、科学者はどのように考えて何を研究し、これまでに何が分かったのかを紹介している。エッセンシャルオイルの治療効果についての科学研究の成果を説明。従来の通説とは全く異なる「エッセンシャルオイルに中枢薬理作用がある」という新たな視点から、エッセンシャルオイルの効果、ひいてはアロマテラピーの有効性について考察している。
精油の選び方には多数の方法がありますが、この本は精油に精通している方への根本原理の確認と飽和な情報整理にも推奨出来ます。