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愛媛FCアカデミー寮調理スタッフの石丸さんと共にレポートを提出させていただいた第一弾をご紹介していただいております。

猪肉はコエンザイムQ10(還元型:酸化ストレスから体を守る)、ビタミンB群、ヘム鉄、亜鉛などの補給源に。

実はアスリート界で鹿肉は、主にアミノ酸の一種であるカルニチンの補給源として使用。脳機能向上やストレス軽減、競技前の栄養補給や競技後の疲労回復に重宝。我が家では2016年シーズンからコンディション管理に鹿肉を本格導入している。オメガ3系脂肪酸のEPA、DHAを含む。高たんぱく低脂肪、運動能力向上作用で注目の3つのイミダゾールジペプチド(アンセリン、カルノシン、バレニン)が存在。(アンセリン、カルノシンは筋肉で多く心臓と肝臓で少ない。筋肉ではロースやヒレに多く含まれる)近年、アンチエイジング医学界では「糖化」(たんぱく質と糖質が結びついて劣化すること)によるAGE(終末糖化産物。特に揚げ物など高熱が加わると大量に出来る)対策が話題であるが、鹿肉には優れた抗酸化&抗糖化作用が期待されている。持久力に関わるヘム鉄が非常に豊富な為、アスリートミートとも呼ばれ、健康増進に大いに役立つことが分かっている。

強い筋肉や骨を作るのにはたんぱく質が重要だ。これ以外にもビタミンDやカルシウム、マグネシウム、更にはビタミンKや鉄にも意識していく必要がある。十分な鉄とビタミンCがあって初めてコラーゲンが合成される。動物性たんぱく質には含硫アミノ酸(硫黄を含むアミノ酸)のメチオニン「開始アミノ酸」が豊富に含まれている。これがたんぱく質合成の鍵。メチオニンを増やすのには硫黄が必要で動物性たんぱく質の他に植物性に豊富な硫化アリル(ニンニクや玉ねぎ)を組み合わせて用いると更に良い。馬刺しに直前のにんにくのすりおろし。

赤身肉が赤いのはミオグロビンというたんぱく質が豊富だから。筋肉を動かすにはエネルギーが必要。エネルギーはATPと呼ばれ細胞内のミトコンドリアと呼ばれる細胞内器官で作られている。たくさんのエネルギーを必要とする肝臓、心臓、筋肉などはミトコンドリアが豊富な臓器。ミトコンドリア内には含鉄酵素と呼ばれる鉄を必要とする酵素が必要。ミトコンドリアがあるところには、赤い部分にはヘム鉄を始め、ビタミンB群や亜鉛など骨や筋肉に重要な栄養がたくさん含まれている。つまり、牛、ラム、レバーや猪や鹿肉、雉肉などのジビエは栄養の塊。