アスリート食とは

今日は、食べ物のことを纏めたいと思います。

2016年シーズンインから、本格的にコンディション管理に導入したジビエ。鹿肉は蝦夷鹿を北海道から取り寄せています。弾力がありしっかりとした食感。冒頭ハーブは自宅で育てているオレガノとローズマリー。

スパイスのクミンは、ジャガイモやキャベツ、トマトを始め、セロリやピーマンなど比較的香りの強い野菜とも相性抜群。我が家では酸の強いビネガーやかんきつ類に合わせたり、スープに活用したり。キッチンの中でもひと際使用頻度の高いスパイス。

鹿肉は高たんぱく低脂肪。鉄分も豊富でスポーツ界でも注目を浴びている食材。競技前の栄養補給や、競技後の疲労回復に用いられています。

なかなか手に入りにくい食材ですが、もし手に入ることがあれば、是非、ジャガトマレモンのアレンジからチャレンジして欲しいです。羊の肉なんかもこの調理で美味しいかと。鶏肉や鹿肉、羊肉だけでなく豚肉×キャベツ×レモンだったり、豚肉×ジャガイモ×レモン、牛肉×トマト×キャベツ×レモンのようにバリエーションも豊富に楽しめるレシピだと思いますʕ•ᴥ•ʔ

こちらはローズマリーとバルサミコ酢で煮込んだ鹿モモ肉のキウイソースがけ。右手前は豆乳で作ったチーズクリーム。包まれている根菜はサツマイモとジャガイモ。ご飯は黒豆入り雑穀。にんにくやしらす、黒すりごまを絡めました。

グリコーゲン量の多い馬刺しや栄養価抜群の馬レバーなどもトレーニング期、回復期共に、定期導入しています。半解凍でいただいて。生のにらにオメガ3脂肪酸を加えて上に添えたり、大葉、ハーブなどで栄養価を繋ぎます。

連戦は、いかにして試合で消耗した脳と体を疲労回復していくのか、食欲の有無はどうなっているかが1番はじめに行うチェックポイント。いつも以上に確実に、コンパクトに、食事内容に充実感を持たせる。食材の細やかな情報提供も合わせて、夫から要求されます。

サッカーの場合、1試合での運動量が多いため、試合を重ねていくにつれ、意図しないところでも筋量は増えていきます。今シーズン頭から4キロの減量で調整している夫は、筋量はあまり増やしたくない中で(増えすぎると体が重くなる)「量」もある程度食べなければ体内から失われた栄養が補充できない。さじ加減が必要です。

これが夏場になると、暑さや疲労で必然的に食欲がどっと減退していくので、ワンプレートにするなど「視覚」に変化をつけることも効果的。(1試合で3キロ近くウエイトが落ちます)

ここからは試合後。鶏むね肉の(イミダゾールジペプチド)のトマト煮込みです。2種のパプリカ(色によって栄養素が違います)夫の好きなニンニクの芽を入れて栄養価を繋ぎます。

試合翌日の朝食。

くずし豆腐のおかゆ風。消耗する試合後は消化が良く胃に負担のかかりにくい液状のものでの水分補給が有効。胃の粘膜を保護する目的とたんぱく質、炭水化物を意識。しらす、ミョウガ、焼き海苔、卵、かぼす、餅などが入っています。お出汁は昆布と鰹の混合。全ての食材が意味を持ちます。

日々の食事作りは、栄養価だけにとらわれるのではなく、身体への吸収、消化までの時間も考慮。栄養調理が根元にありながらも、五感で感じることを大切にし、包括的に捉えながら生活のあらゆる要素を鎖のように繋げていくものです。

忘れてはいけないのが、何事も「個人差」があるということ。「あの人」がよかったからと言って「私」に合うかどうかは試してみないと分からない。何故なら私たち人間は、誰もが唯一無二の存在。外見も、内臓も、特性も、全て違います。栄養も同じ。いま現在の夫に見合った食事法を模索しています。

2001年から見てきましたが、夫1人ですら、若い頃と今とでは、体の作り方も食事法も全く異なります。経験、年齢、嗜好の変化。そこに共存者の知恵や知識も副産物として積み重なります。

自分が今、どんな状態なのか、どんな栄養素を欲しているのかを感じること、自身の体としっかり向き合うことが最も大切だと思います。昨日と今日だけを切り取っても、体は常に変化しているからです。

夫の現在のコンディションをコミュニケーションの中から自分なりに捉え、想像力を駆使して食材を選択し、どうすればより、食材の良さを、夫にとっての最良を引き出せるかを考えながら調理していくことで、私自身も食べ物の持つ力を知り、食べ物に対して自然と感謝が出来るようになりました。

食べてくれる人に「思いやり」を持つことで、出来上がった料理により一層ポジティブな意味を持たせて命を吹き込めます。

試合直後の素早い補食も非常に大切ですが、これだけでは失われてしまった栄養を充分に補えない為、さらなる回復を目指し、移動中のバスや新幹線など、乗り物の中で、チームから用意していただいたお弁当を食します。

帰宅後、食欲と帰宅時間帯、本人との相談。真夜中になることもあります。我が家では食欲がなくても、液体などで、必ず何か摂取するように。消耗した栄養価を取り戻すため。これをしないと次の試合に向けて回復が間に合わなくなるからです。

試合後は交感神経が優位となり神経も過敏。興奮状態が続いてなかなか寝付けない為、安眠効果を期待する食材を取り入れます。

こちらは新玉ねぎ。生のままサラダにするのは、硫化アリルの安眠効果を生かすため。

下は、毎年この時期に実家からやってくるアスパラ。今年も届きました!(*☻-☻*)

納豆と合わせた疲労回復丼ぶり。はかまにも栄養があるので、丸ごとカットしていただきます。

私の両親はもうすぐ71歳。

雨の日も、風の日も、夜明け前から陽が落ちるまで絶え間なく農作業を続けて50年。ただただ尊敬の一言です。

家族について書いた過去の日記はこちら。面白いですʕ•ᴥ•ʔ笑

https://yamaserieko.cookpad-blog.jp/articles/116345

おばあちゃんの風邪薬には、ヨモギを添えて。

ハーブティーはリンデンとカモミール、マローブルーの3種類をブレンド。(安眠を期待して)