免疫メモ2 2022年11月17日更新!

機能性食品による上気道炎リスク低減・重症化予防についてのエビデンス

これまでの研究では、インフルエンザや普通感冒(風邪)の発症リスク低減や重症度軽減のために有用な機能性食品成分として、ビタミンD、エキナセア、ビタミンC、亜鉛の有用性が示されています。したがって、COVID-19の発症リスク低減や重症化予防にも、これらの成分が有用と考えられます。

1. ビタミンD:1,000 IU/日

ビタミンDは、自然免疫及び獲得免疫の両方において、免疫調節作用を示し、抗ウイルス作用を有しています。また、直接的なウイルス複製阻害から、免疫調節作用や抗炎症作用を介したメカニズムが知られています。

ビタミンDが不足していると、呼吸器疾患にかかりやすいことがわかっています。例えば、観察研究のメタ解析では、市中肺炎リスクとビタミンD低値の有意な相関が見出されました。また、14,108名を対象にした米国での横断研究では、ビタミンD欠乏が、急性ウイルス性呼吸器感染症への罹患リスクを高めることが示されています。日本で行われたランダム化比較試験では、冬期に学童に1日あたり1,200 IUのビタミンD3サプリメントを投与した結果、インフルエンザの罹患率が42%減少しました(PMID: 20219962)。

炎症性腸疾患において、ビタミンDサプリメントが風邪を予防するという臨床研究も知られています(PMID: 30601999)。

系統的レビューでは、ビタミンDサプリメントが小児の呼吸器感染症を予防することがわかっています(PMID: 31768940)。さらに、小児から高齢者まで、ウイルス性呼吸器感染症のリスクを減らすことが報告されています。

欧州20カ国でのビタミンD値と、COVID-19との関連を検証した研究では、ビタミンD値と、COVID-19の罹患率、死亡率との間に、有意な負の相関が検出されました。特に、スペイン、イタリア、スイスでは、高齢者でのビタミンDが顕著に低値であったことがわかっています。

英国での研究によると、ビタミンD欠乏症では、COVID-19の重症化リスクが高いと報告されています。具体的には、COVID-19感染による入院患者134名を対象に、血中ビタミンD値と、COVID-19重症度との関連を調べたところ、ビタミンD値が50nmol/L以上と充足していた患者の割合は、一般病棟では39.1%、集中治療室では19%でした。したがって、COVID-19の重症化リスクとして、ビタミンD欠乏が示唆されます(PMID: 32621392)。

英国の国民保健サービス(NHS)では、COVID-19に関する啓発の中で、外出抑制に伴う皮膚でのビタミンD合成低下に対する対策として、ビタミンDサプリメントの利用も考慮すべき、としています。

日本人の多くはビタミンD不足/欠乏であり、かつ、日本の食事摂取基準は、米国の半分以下に設定されています。ビタミンDサプリメントの摂取は必須です。標準的なビタミンD3製品の値段は、1,000 IU、30日分で300円ほどです。

2. エキナセア

エキナセア(エキナシア,学名Echinacea species,和名ムラサキバレンギク)は、北米原産のハーブで、免疫調節作用、抗ウイルス作用を有しており、多くの先行研究により、普通感冒やインフルエンザの罹患リスク低減や重症化予防が示されています。メカニズムは、抗ウイルス作用、免疫調節作用、抗炎症作用などです。

これまでに、次のような研究が知られています。
– インフルエンザに対してエキナセアはタミフルと同等の効果を示す
(PMID:26265958)。
– 風邪予防にエキナセアが有用:レビュー(PMID:26633727)

エキナセアでは、COVID-19での重症化のメカニズムとして注目されているサイトカイン・ストームを抑制して、呼吸器合併症を防ぐ働きも示唆されています。

症状の初期に多めに摂取する方法と、冬期を通じて、摂取する方法があります。標準的なエキナセア製品(Echinacea purpurea)の値段は、30日分で1,000円ほどです。

3. ビタミンC:1,000-2,000mg/日

ビタミンCは、抗酸化作用に加えて、免疫調節作用を有しており、非特異的な働きによるCOVID-19リスク低減作用が考えられます。これまでの多くの研究により、インターフェロン産生、Tリンパ球の形質転換、食細胞の機能といった免疫機能にビタミンCが関与することがわかっています。

ビタミンCによる風邪対策としての有用性も確立しています。これまでの臨床試験では、一貫して、ビタミンC投与による普通感冒(風邪)の罹病期間および重症度の軽減作用が見出されています。肺炎リスクに対するビタミンC投与の有用性も知られています。
具体的には、
– ビタミンCによる上気道感染症予防(PMID:21917705)
– ビタミンCサプリメントを追加すると風邪が早く治る:メタ解析
(PMID:30069463)
– ビタミンCが小児の風邪(上気道炎)の罹病期間を短縮:メタ解析
(PMID:30465062)
といった研究が知られています。

ビタミンCサプリメントによる風邪の罹病期間及び重症度への作用を検証した4つの臨床試験では、数百人の被験者において、罹病期間の短縮傾向は5%ほどでした。なお、そのうちの2報では、普通感冒のエピソードあたりの学校あるいは職場の欠席が14-21%減少したことから、臨床的には有意な効果と判断できます。

ビタミンCサプリメントによる介入試験3報では、肺炎リスクが80%以上、減少しました。英国において、平均年齢80歳の高齢入院患者57名(肺炎あるいは気管支炎の患者)を対象にした二重盲検ランダム化比較試験では、ビタミンC(200mg/日)投与による呼吸機能改善作用が報告されました。

ビタミンCサプリメントの効果が検出されやすいのは、食事からのビタミンC摂取量が少なく、ビタミンCが充足されていない被験者を対象にした場合です。しかし、ビタミンCの有用性は、一般健常者にもあてはめることができます。下気道炎(肺炎)を生じることがあるCOVID-19では、ビタミンCサプリメントによる補完的な作用が期待されます。

一般に、1日1g(1,000mg)以上のビタミンCサプリメントの習慣的な摂取により、普通感冒の罹病期間は顕著に短縮されます。

合成ビタミンCサプリメントとして、1日1g(1,000mg)から2g(2,000mg)を摂取します。標準的な合成ビタミンCの値段は、1g(1,000mg)、30日分で250円ほどです。

4. 亜鉛

亜鉛は、自然免疫と獲得免疫の両方の維持に重要なミネラルです。亜鉛不足は、液性免疫と細胞性免疫の両方の機能障害を生じ、感染性疾患への罹患リスクを高めます。亜鉛サプリメントを風邪の初期に投与することで、罹病期間の短縮効果が認められます。

亜鉛サプリメントの利用により亜鉛が充足されていることは、COVID-19の予防、および下痢や下気道炎といったCOVID-19の症状を軽減させる可能性があります。

5. オメガ3系必須脂肪酸

オメガ3系必須脂肪酸は、獲得免疫反応において重要な働きを有しています。また、α-リノレン酸、EPA、DHAは、それら自身および代謝物の抗炎症作用を介した多彩な機能性が知られています。

適度な量のオメガ3系必須脂肪酸摂取は、炎症惹起サイトカイン(IL-6)を減少させ、過度の免疫反応を抑制します。したがって、オメガ3系脂肪酸は、肺感染症におけるサイトカインの抑制や炎症性細胞の浸潤を抑制すると考えられます。

オメガ3必須脂肪酸に由来する抗炎症脂質として、レゾルビンやプロテクチンD1などが知られています。このうち、DHAに 由来するプロテクチン D1(PD1)は、RNA輸出機構を介してインフルエンザウイルスの複製を阻害することが知られています。また、重症インフルエンザモデルマウスにおいて、PD1投与が死亡率を低下させたという報告もあります。

まとめ

COVID-19予防のための機能性食品成分の働きを解説しました。

近年、国民健康・栄養調査では、若年層を中心に、ビタミン類やミネラル類の一部が摂取不足であることが示されています。また、高齢者では、消化吸収能の低下や免疫能の低下といった生理的変化が生じます。そこで、これらの解決方法として、ビタミンやミネラル、機能性食品成分を含むサプリメント・健康食品の補完的な利用が選択肢の一つとして考えられます。

COVID-19の高リスク群は、季節性インフルエンザと同様に、基礎疾患を有する場合や高齢者です。高リスク群に共通して顕著に不足しているビタミンは、ビタミンDです。近年の研究により、生活習慣病や慢性疾患でのビタミンD低値、高齢者の多くがビタミンD欠乏や不足であることが示されています。さらに、日本人の食事摂取基準2020年版では、ビタミンDの目安量が引き上げられましたが、それでも、米国等での基準の半分以下の水準です。なお、英国の国民保険サービス(NHS)では、COVID-19に関する啓発の中で、外出抑制に伴う皮膚でのビタミンD合成低下に対する対策として、ビタミンDサプリメントの利用も考慮すべき、としています。

今後も、COVID-19の対策は継続すると想定され、公衆衛生の視点から、SARS-CoV-2感染リスクに対する予防法およびCOVID-19の重症化予防として、セルフケアにおける機能性食品成分含有サプリメントの活用も選択肢と考えられます。

参考文献

蒲原 聖可:新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 対策 における機能性食品成分の臨床的意義 :ナラティブ・レビュー. Functional Food Research 16: 40-50, 2020

 

ビタミンDが呼吸器感染症を予防

1. ビタミンD不足は呼吸器感染症のリスク

ビタミンDは、ウイルス性呼吸器感染症に対する自然免疫系の維持に必須です。これまでの多くの研究により、ビタミンDが不足/欠乏していると、急性ウイルス性呼吸器感染症や市中肺炎のリスクが上昇すると報告されています。

2. ビタミンDサプリメントとウイルス性呼吸器感染症

ビタミンDサプリメントが、実際にウイルス性呼吸器感染症の予防に有効という研究も報告されています。例えば米国では、長期療養施設の高齢者に、高用量のビタミンDを投与した結果、急性呼吸器感染症の発症が予防できました。また、乳児において、ビタミンDサプリメントによる肺炎(下気道炎)の予防効果も示されています。

3. インフルエンザを予防するビタミンDサプリメント

さらに、複数の臨床研究により、ビタミンDサプリメントの季節性インフルエンザ予防効果が示されています。

まず、国内からは、東京慈恵会医科大学による臨床試験が報告されています。この研究では、学童を対象に1日あたり1,200IU(30㎍;マイクログラム)のビタミンDサプリメント投与することによって、季節性インフルエンザ(A型)の発症リスクが42%減少しました。

また、海外での多施設共同ランダム化比較試験では、乳児に1,200IU(30㎍)のビタミンDが投与され、インフルエンザ症状からの早期の回復、ウイルス量の速やかな減少といった働きが示されました。さらに、1,300人を対象にした解析では、ビタミンDサプリメント投与により、インフルエンザを含むウイルス性呼吸器感染リスクが19%有意に減少したということです。

COVID-19とビタミンD

1. COVID-19の特徴とビタミンD

COVID-19では、炎症反応が亢進し、肺炎や急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、心不全、敗血症のリスクが高くなります。そして、心血管疾患や慢性呼吸器疾患、糖尿病、高血圧といった基礎疾患を有する人で、高い死亡率が示されています。また、これらの生活習慣病患者では、ビタミンDの不足や欠乏が多いこともわかっています。

2. ビタミンD低値はCOVID-19予後不良

さきほどビタミンD低値は、インフルエンザなどの感染リスクを高めると書きましたが、COVID-19の場合でも例外ではなく、やはり感染リスクや重症化リスクを高めます。

その報告として、まず欧州20カ国において、ビタミンD値と、COVID-19との関連を調べた研究があり、血中のビタミンD値が低いと、COVID-19の罹患・死亡率が高い、という相関が見出されました。特に、スペインやイタリア、スイスでは、高齢者においてビタミンD低値が顕著だったとのことです。

米国では、ビタミンD欠乏が認められたCOVID-19患者に、高用量のビタミンDを投与したところ、ビタミンD値の正常化、入院期間の短縮、必要酸素量の減少、炎症の改善といった臨床的な治療効果が報告されています。

また、英国からの報告では、COVID-19感染リスクについて、顕著な人種差が見出されています。具体的には、白人に比べて、黒人では感染リスクが5.32倍、南アジア人では2.65倍であったとのこと。そして別の研究では、白人に比べて黒人やアジア人は、ビタミンDレベルが低いことが知られています。

加えて、英国での別の研究によると、ビタミンD欠乏症では、COVID-19の重症化リスクが高いことが示されました。

さらに、COVID-19の予後不良群では、ビタミンDが低値であることもわかっています。具体的には、1,368人の新型コロナウイルス感染症患者を対象に解析が行われた結果、ビタミンD値は、予後良好の患者(669人)に比べて、予後不良の患者(634人)で低値でした。

このようなエビデンスの蓄積を基に、COVID-19対策として、公的機関がビタミンD摂取を推奨する流れも既に起こり始めています。例えば英国のNHS(国民保健サービス)では、COVID-19に関する啓発の中で、「外出抑制に伴う皮膚でのビタミンD合成低下に対する対策として、ビタミンDサプリメントの利用も考慮すべき」としています。

3. ウイルスの受容体とビタミンDの働き

では、ビタミンDの不足や欠乏が、なぜ、COVID-19の重症化や予後不良と関連するのでしょうか。その答を知るために、現在、COVID-19との関連が着目され研究が進められている、RAS(レニン-アンジオテンシン系)について、まず解説します。

新型コロナウイルス感染症の原因となるウイルス(SARS-CoV-2)は、気道の細胞表面に存在するアンジオテンシン変換酵素2(ACE2)に結合し、感染が成立します。ACE2は粘膜に発現しており、臓器・組織では、心臓、腎臓、腸、血管内皮細胞の他、肺(肺胞?型上皮細胞とマクロファージ)に存在します。

そのACE2は、炎症や血管収縮を抑える働きがあります。ところが、SARS-CoV-2がACE2と結合して細胞内に侵入する際、ACE2の働きが抑制されてしまいます。つまり、SARS-CoV-2感染により生じるACE2の減少が、肺や心血管系での病態の悪化に関連し、COVID-19が重症化する機序の一つと考えられています。

4. ビタミンDによるCOVID-19重症化抑制メカニズム

さて、それでは、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)とレニン-アンジオテンシン系(RAS)の関係に、ビタミンDがどのように関与するのかという話に進めます。実は、ビタミンDはRASの重要な調節因子であって、COVID-19の重症化リスク低減において、次のような働きをします。

まず、SARS-CoV-2がACE2に結合し、ACE2の働きが抑えられます。すると炎症が惹起されて肺血管攣縮などが生じ、COVID-19が重症化します。

これに対してビタミンDは、RASにおいてACE2発現を誘導し、ACEを介したアンジオテンシン?の産生を抑制することで、肺血管攣縮リスクを低下させます。さらにビタミンDは、アンジオテンシンの上流に位置するレニンにも働き、その活性を阻害することで、アンジオテンシンIIの産生をさらに減少させます。

つまり、ビタミンDは、新型コロナウイルスによるACE2活性の低下・ACE活性の上昇・アンジオテンシンII産生量の増加といった作用を抑えることで、肺血管攣縮を抑制し、COVID-19の重症化リスクを低下させる、というメカニズムです。

食事だけでビタミンDが摂れますか?

1. ビタミンD不足の現状

このようにCOVID-19対策としても注目されるビタミンDですが、その摂取量不足が、いま、世界的な課題になっています。この現状に対して、欧米の一部では、食品へのビタミンD強制添加を行い、課題を解決しています。

国内に目を向けても、日本人を対象にした多くの研究において、ビタミンDの不足や欠乏が高率に認められています。特に日本人の高齢女性は、ビタミンDが不足し、転倒リスクが高い状況にあることもわかっています。

2. ビタミンD状態の判定基準

ビタミンDが不足しているか否かといった栄養状態の評価は、血中25-ヒドロキシビタミンD濃度[25(OH)D]の測定により行われます。一般に、25(OH)Dが30.0ng/mL以上を「充足」、20〜30ng/mLは「不足」、20ng/mL未満は「欠乏」と判定されます。

3. ビタミンDの食事摂取基準:日本は米国の半分以下

国内でもビタミンD不足に対する対策は始まっています。例えば厚生労働省が健康の保持・増進のために望ましい栄養摂取量として示している「日本人の食事摂取基準」の最新バージョンである2020年版では、ビタミンDの目安量が従来の5.5㎍から8.5㎍に引き上げられました。といっても、この値は米国の基準の半分以下の水準にとどまっています。また、日本では成人の基準は一律となっていますが、米国では、壮年期以降の世代は基準が高く設定されています。

4. 日光浴は非現実的

さて、既によく知られているように、高齢者はCOVID-19の重症化リスクが高くなります。そこで、高齢者では、特にビタミンDの充足が大切と言えます。

ビタミンDの供給源として、食事からの摂取と、日光浴による皮膚での合成という経路があります。

ただし、高齢者は、少食の傾向、および消化吸収能の低下などのために、食事からだけで十分な量のビタミンDを確実に摂ることは容易ではありません。また、毎日の食材のコストや調理の手間も考える必要があります。

さらに、日光浴も高齢者では、皮膚でのビタミンD合成能の低下、あるいは熱中症予防等のため外出頻度の減少といった影響があり、それほど当てにできません。「ビタミンDがCOVID-19対策として有用」と解説している情報の中には、食事と日光浴を勧める啓発も散見されますが、リアルワールドでのソリューション提供、臨床課題の解決という視点からは、適切とはいえません。

なお、英国の地域居住高齢者を対象にした臨床研究では、ビタミンDサプリメントの4,000IUと2,000IUが比較された結果、ビタミンD充足には、4,000IUが適切とされました。

5. ビタミンDサプリメントの用法・用量と安全性

ビタミンDのサプリメントの成分は、医療用医薬品として使われている活性型ビタミンD製剤とは異なり、その前駆体であるビタミンD3 (コレカルシフェロール)です。国内で市販されているビタミンDサプリメントの大半はビタミンD3 です。

そのビタミンDサプリメントの摂取量に関して、1日あたり2,000IU(50㎍)までは、特に問題となる副作用や有害事象は認められていません。骨代謝の改善、骨粗鬆症や転倒・骨折リスク低減のためには、少なくとも、800 IU (20㎍)が必要です。

一般に、健康増進・未病改善のためのビタミンDサプリメントの摂取量として、1日あたり800〜2,000 IU(20〜50㎍)が至適用量として推奨されています。店頭販売されているビタミンD含有サプリメントは、1粒あたり1,000IU(25㎍)の製品が多く、気になる値段は1,000 IU、30日分で300円ほど。

サプリメントや健康食品の多くは、継続利用が前提ですので、安全性や有効性に加えて、経済性(費用対効果)の高い製品を選ぶことも大切なポイントです。

まとめ

COVID-19予防のためのビタミンDのエビデンスを解説しました。

COVID-19の高リスク群とされる人は、基礎疾患を有する人や高齢者です。そして、高リスク群に共通して、顕著に不足しているビタミンは、ビタミンDです。

今回はCOVID-19との関連を中心にお話ししました。一方、近年の研究により、生活習慣病や慢性疾患でのビタミンD低値、および高齢者の多くがビタミンD欠乏や不足であることが示されています。「日本人の食事摂取基準」2020年版では、ビタミンDの目安量が引き上げられたものの、それでも、米国等での基準の半分以下の水準です。

COVID-19に関しても、その対策は今後も継続的に必要とされることでしょう。新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)感染リスクに対する予防法、およびCOVID-19の重症化予防として、セルフケアにおけるビタミンDサプリメントの利用も選択肢と考えられます。

関連情報: 新型コロナウイルス―サプリメント・機能性食品の使い方

参考文献

1) 蒲原 聖可:新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) 対策 における機能性食品成分の臨床的意義 :ナラティブ・レビュー. Functional Food Research 16: 40-50, 2020
2) 蒲原聖可:新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 予防におけるビタミン・ミネラルの臨床的意義.Clinical and Functional Nutriology. 12:188-196, 2020
3) 蒲原聖可:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防および重症化軽減におけるビタミンDの臨床的意義. 日本統合医療学会誌.2020; in press.

 

ビタミンCは免疫能の維持に必須の栄養素

1. ビタミンCは全身免疫の維持に必須

ビタミンCは、抗酸化作用に加えて、免疫調節作用を有しており、自然免疫と獲得免疫のいずれにおいても重要な役割を果たしています。ビタミンCは、リンパ球やマクロファージなどの白血球に高濃度に含まれており、感染症にかかった時には、炎症反応の亢進と代謝需要の増加により、血中ビタミンC濃度が低下します。

2. 重症感染症ではビタミンCが枯渇

ビタミンCは、COVID-19の感染予防だけではなく、重症化予防のためにも重要です。感染症にかかっているときは、ビタミンCが減少し、ビタミンCの必要量が増加します。とくに、重症感染症では、ビタミンCのターンオーバー亢進によりビタミンCが消費され、ビタミンCが低下し、枯渇が生じます。そこで、COVID-19重症例の治療として、高用量での静脈内投与が行われることもあります。

ビタミンCが呼吸器感染症を予防

1.ビタミンCが風邪を早く治す

これまでの臨床試験では、一貫して、ビタミンC投与による普通感冒(風邪)の罹病期間短縮および重症度の軽減作用が示されています。29報の臨床試験の参加者11,306人を対象にした解析では、1日1,000mg(1g)のビタミンCサプリメントにより、成人では8%、小児では14%の罹病期間の短縮効果が見出されました。

また、肺炎リスクに対するビタミンC投与の有用性も示唆されています。

なお、いくつかの大規模な研究では、ビタミンCによる効果は検出できませんでした。この理由として、被験者の比較的栄養状態が良好であったことや背景因子の調整に限界があることが考えられます。

一方、対象者を限定した比較的小規模な研究では、ビタミンCの有用性が見出されています。例えば、高度の急性運動負荷のある被験者を対象とした3報では、普通感冒の罹患率が平均50%減少しました。また、英国男性を対象にした4報の研究では、ビタミンC投与により、風邪が平均30%減少しました。英国では、ビタミンCの食事からの摂取量が少ないとされ、ビタミンCサプリメントの効果が検出されやすいと考えられます。

2. 1,000mgのビタミンCが風邪による欠勤を14〜21%減少

一般に、1日1,000mg(1g)以上のビタミンCサプリメントの習慣的な摂取により、普通感冒(風邪)の罹病期間は顕著に短縮されます。

数百人の被験者を対象にしたビタミンCサプリメントによる風邪の罹病期間及び重症度への作用を検証した4報では、罹病期間の短縮傾向は5%ほどでした。そのうちの2報では、普通感冒のエピソードあたりの学校あるいは職場の欠席が14〜21%減少したことから、臨床的には有意な効果と判断できます。

3. ビタミンCサプリメントが高齢者の肺炎を減少

ビタミンCサプリメントによる介入試験3報では、肺炎リスクが80%以上、減少しました。 また、英国の平均年齢80歳の高齢入院患者57名(肺炎あるいは気管支炎の患者)を対象にした二重盲検ランダム化比較試験では、ビタミンC(200mg/日)投与により呼吸機能改善作用が示されました。

COVID-19とビタミンC

1. ビタミンCの抗コロナウイルス作用

基礎研究では、ビタミンCの抗コロナウイルス作用が報告されています。例えば、ニワトリ胚気管臓器培養細胞系では、ビタミンC投与により、コロナウイルス感染に対する抵抗性が亢進しました。

また、動物実験では、ビタミンCが、さまざまな細菌やウイルス感染のリスクを減らすことが示されています。例えば、ブロイラーにおいて、ビタミンC投与により、鳥コロナウイルスによる感染性気管支炎のリスク低減作用が示されました。

2. COVID-19の特徴

COVID-19では、炎症惹起サイトカイン類の産生亢進、CRP亢進が認められ、肺炎、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)、心不全、敗血症などのリスクが高くなります。

COVID-19の重症化リスクとして、心血管疾患、慢性呼吸器疾患、糖尿病、高血圧、肥満などの基礎疾患が知られています。

3. COVID-19の重症化メカニズム

COVID-19の重症化例では、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)や全身性炎症反応症候群(SIRS)が認められます。重症化機序として、当初、SARS-CoV-2感染における免疫の過剰反応によるサイトカイン・ストームの関与が注目されました。その後、COVID-19重症患者での炎症マーカーの検討などにより、現在、COVID-19重症化のメカニズムとして、原因ウイルス(SARS-CoV-2)による受容体(ACE2)の抑制を介した血管内皮障害と血栓形成による微小循環不全の関与があり、血栓症を生じ多臓器不全に陥る機序が考えられています。

急性呼吸窮迫症候群(ARDS)は、COVID-19の重症化例で認められます。ARDSでは、フリーラジカル産生による酸化ストレスの亢進やサイトカイン類の過剰放出によるサイトカイン・ストームが生じ、細胞や組織の障害、血管内皮障害と血栓形成による微小循環不全から臓器機能不全が引き起こされ、致死的となります。

COVID-19入院患者のうち26%がARDSやショックなどの合併症のためにICUで加療を受けています。

4. COVID-19の重症者はビタミンC欠乏

スペインにおいて、COVID-19での重症ICU患者18人を対象に、血中ビタミンCを測定したところ、17人では検出限界(1.5mg/L)未満、1人では低値(2.4mg/L)でした(一般集団におけるビタミンCの基準値は5mg/L以上)。

また、米国からの報告では、COVID-19重症例21人(平均年齢61歳、21人中生存は11人)を解析したところ、血中ビタミンCとビタミンDが顕著に低値でした。ビタミンCは、生存者11人と死亡者10人の比較では、顕著な差が認められました。

COVID-19の重症者において、ビタミンCが欠乏する理由は、炎症反応の亢進による代謝消費の増加、糸球体の濾過量の増加、消化管吸収の低下などが考えられます。

ビタミンCの静脈投与により、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)におけるサイトカイン・ストームの抑制効果が示されています。また、高濃度ビタミンC静注によるARDSの改善などの有用性を示した症例も数多く報告されています。

5. 患者に対するビタミンCの治療効果

重症患者ではビタミンC値が劇的に低下しています。また、ビタミンCの投与による有効性も知られています。

例えば、ICU入院患者1,766人を対象とした12報の解析では、ビタミンC投与がICU滞在期間を8%短縮することが示されました。また、8報の解析では、最も長期間の人工呼吸を必要とした患者において、ビタミンCが人工呼吸器の持続時間を短縮することが見出されました。

さらに、米国でのICU患者を対象に、ビタミンCとビタミンE(αトコフェロール)を標準治療に併用した群(301人)と、標準治療単独群(294人)を比較した臨床研究では、臓器不全や重症度、死亡率低下といった指標で、抗酸化サプリメント投与による好影響が示されました。

2019年に、米国で発表された敗血症関連ARDS患者167人を対象とした臨床試験では、1日15g/日のビタミンCの静脈投与を4日間実施することで死亡率が低下しました。

6. ビタミンCを静脈投与した症例報告

COVID-19に対して、ビタミンCの静脈内投与を実施した症例シリーズが米国から報告されています。ビタミンC静注が実施されたCOVID-19患者17例(平均年齢64歳、BMI 32.7)のデータが解析された結果、ビタミンC静注後に、炎症や血栓形成にかかわる指標が有意に低下していました。

また、ビタミンC静注に関連する有害事象は認めませんでした。したがって、高リスク群でのCOVID-19重症例において、ビタミンC静注による補完療法としての有用性が示唆されます。また、今後、COVID-19の重症例に対する治療としての高濃度ビタミンC療法の有用性の検証が期待されます。

なお、2020年2月に、中国の武漢において、高濃度ビタミンCの静脈投与によるCOVID-19重症例に対する臨床試験が計画されましたが、患者数の減少により被験者が集まらず、試験が中止となっています。

7. COVID-19に関する臨床試験

現在、ビタミンCを用いた臨床試験が進行しています。これらの臨床試験は、次の5種類に分類できます。
・COVID-19重症例に対するビタミンC静注療法
・COVID-19の治療としてのビタミンCサプリメント経口投与
・COVID-19の予防のためのビタミンCサプリメント経口投与
・標準治療としてビタミンC投与の試験
・ビタミンCを偽薬群として投与
※詳細は参考資料に掲載

ビタミンCの食事摂取基準

日本人の食事摂取基準2020年版でのビタミンCの推奨量は、男女とも12歳以上で1日あたり100mgです。1日100mgのビタミンCの摂取は、健常者での血漿レベルを正常範囲内に維持できます。

一方、重篤な患者において、血漿中ビタミンC濃度を正常範囲内にまで上昇させるためには、1〜4g/日の高用量が必要と考えられています。

ビタミンCサプリメントの安全性・用量

ビタミンCサプリメントは、高い安全性が示されています。免疫能の維持など保健機能のための一般的な用量は、1日あたり1,000〜2,000mgです。

ビタミンCは、安全で安価な必須栄養素であることから、ビタミンDサプリメントなど他の補完的な栄養療法とともに、COVID-19の重症化リスク低減としての選択肢です。

おわりに

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の現状、つまり、感染の世界的な拡大や不顕性感染の存在を考えると、ウイルスの根絶は現実的ではありません。また、治療薬に関しては、副作用のリスクや耐性ウイルスの発生リスクがあります。さらに、ワクチンについては、有効性や持続性、摂取の優先順位や安定供給、副反応などの課題が生じます。

本稿で示したように、ビタミンCの免疫調節作用や抗ウイルス作用は確立しており、ビタミンCの不足や欠乏は呼吸器感染症のリスクです。また、COVID-19におけるビタミンC投与の補完療法としての臨床的意義も示唆されています。

さらに、ビタミンCサプリメントは、これまでのエビデンスにより、高い安全性が示されています。これは、医療の原則であるprimum non nocere(first, do no harm、「まず、害を与えてはならない」)です。

COVID-19対策において、ビタミンやミネラルといったサプリメントは、治療目的ではなく、免疫能を維持し、感染に対する抵抗性を高める補完療法としての位置付けとなります。

ウィズ・コロナとなった今日、公衆衛生の視点から、新型コロナウイルス感染への予防およびCOVID-19の重症化予防として、セルフケアにおけるビタミンCサプリメントの活用も選択肢となります。

参考資料
新型コロナウイルス―サプリメント・機能性食品の使い方
新型コロナウイルス ‐ ビタミンDによるCOVID-19対策

参考文献

蒲原聖可.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防および治療に関するビタミンCの臨床エビデンス.Clinical and Functional Nutriology 12:334-342, 2020

 

亜鉛の抗ウイルス作用と呼吸器感染症予防効果

1. 亜鉛は免疫機能に必須
亜鉛は、必須微量元素(ミネラル)の一つであり、生体内の数百種類の酵素の働きに必要です。また、亜鉛は免疫の機能の維持にも欠かせないミネラルであり、亜鉛が欠乏すると、Bリンパ球数と抗体の産生が減少します。

これまでの研究では、亜鉛欠乏では、風邪の原因ウイルス、HSV、HCV、HIVなどのさまざまなウイルスの感染リスクが高まることが示されています。

2. 亜鉛がウイルスを抑えるメカニズム
亜鉛による抗ウイルス作用について、いくつかのメカニズムが考えられています。

まず、亜鉛は、インターフェロンの産生を増やし、抗ウイルス作用を示します。また、亜鉛は細胞膜を保護し、安定化することで、ウイルスの細胞への侵入を阻害します。

亜鉛の特徴として、クロロキンなどのイオノフォア(細胞などの生体膜に作用し、特定のイオンを選択的に透過させる働きをもつ、脂溶性の低分子化合物の総称)と併用投与することで、亜鉛の抗ウイルス作用が増強されることがわかっています。

3. 亜鉛はコロナウイルスの複製を阻害します。
コロナウイルスは、RNAウイルスに分類されます。RNAウイルスに対して、亜鉛は、RNAウイルスを複製する酵素であるRNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRp)を阻害することで、ウイルスの複製を防ぐ働きがあります。

この作用は、SARSコロナウイルス(SARS-CoV-1)を用いた研究でも確認されています。

4. 亜鉛が風邪や肺炎を予防・改善する
亜鉛の欠乏や不足は、免疫能の低下から、呼吸器感染症を含めた、さまざまな感染症のリスクが高くなります。また、亜鉛サプリメントによる風邪や肺炎の感染予防や症状改善効果が示されています。

これまでの亜鉛を投与した研究に関する系統的レビュー/メタ解析によると、
– 成人における風邪の罹病期間が33%短縮、
– 小児5,193 人では肺炎の罹患率が13%低下、
– 成人2,216 人での重度の肺炎の死亡率が低下
といった亜鉛の効果が見出されました。

COVID-19対策における亜鉛の臨床的意義

1. COVID-19の高リスク群は亜鉛不足
肥満や糖尿病、高齢者などは、COVID-19の高リスク群です。これまでの研究では、これらの人々では、亜鉛が低値であることがわかっています

例えば、加齢に伴う免疫能の低下は、免疫老化として知られており、亜鉛の利用効率の低下が関係します。また、2万人の糖尿病患者を調べた研究では、亜鉛低値が認められました。

2.医薬品が亜鉛を低下させる
医薬品の一部は、亜鉛の血中濃度を低下させる副作用があります。

まず、高血圧の治療薬である降圧利尿剤は、尿中亜鉛排泄を増加し、組織中の亜鉛濃度を低下させます。6ヵ月以上の服用では、血中の亜鉛値が大幅に低下します。

また、ACE阻害剤やARBという種類の高血圧治療薬も、血中亜鉛濃度が低下します。その他、スタチン剤の服用も、亜鉛の低下を生じることがわかっています。そのため、高血圧症や脂質異常症などの生活習慣病患者は、COVID-19の高リスク群である上に、医薬品服用が原因の亜鉛不足というリスクもあります。

3.亜鉛不足ではCOVID-19が重症化し予後不良となる
COVID-19重症例では亜鉛不足であること、また、亜鉛欠乏例では予後不良となることが報告されています。

まず、フランスにおいて、COVID-19成人患者108人(重症者34人を含む.重症は6L/分以上の酸素投与必要例と定義)を調べた研究では、COVID-19の重症度が、亜鉛の低下と有意に相関していました。血中亜鉛値は、COVID-19非重症者74人では0.7±0.2 mg/L、重症者34人では0.6±0.1 mg/Lであったということです。

次に、亜鉛が欠乏していると、COVID-19の予後が不良という研究がインドから報告されています。具体的には、COVID-19入院患者47人の亜鉛値を測定し、健常対照者45人との比較が行われた結果、COVID-19患者では、亜鉛値が有意に低値でした。

COVID-19患者のうち57.4%(27人)が亜鉛欠乏症であり、この患者群では、合併症や急性呼吸窮迫症候群のリスクが高く、ステロイド療法の必要性、長期入院、および死亡率の増加が認められました。

4. 日本人での亜鉛低値はCOVID-19重症化因子
日本人のCOVID-19患者でも、血中亜鉛の低値が、COVID-19の重症化因子であることが示されています。

具体的には、2020年3月から5月までの間に、大阪府の堺市立総合医療センターに入院したCOVID-19患者62人を対象に、血中亜鉛の濃度とCOVID-19重症例との関連が検証されました。重症度の内訳は、軽症・中等症が49人、重症が13人でした。

29人の患者で血中亜鉛値が測定された結果、亜鉛の血中濃度は、軽症・中等症(22人)では平均87.7μg/dL、重症(7人)では平均62.4μg/dLであり、重症の患者では亜鉛が低い値でした。

また、29人中9人が、亜鉛欠乏症である低亜鉛血症(血清亜鉛値が70μg/dL未満)であり、その患者群での重症度の内訳は軽症・中等症が3人 (14%)、重症が6人(86%)でした。

これらのデータに関する解析の結果、低亜鉛血症がCOVID-19の重症化リスク因子であるとされました。

COVID-19に対する亜鉛の有用性エビデンス

1. 亜鉛がCOVID-19の症状を24時間で改善
米国からの症例報告では、COVID-19の症状初期に、高用量の亜鉛を摂取することで、24時間以内に、症状の軽減を認めたということです。米国では、風邪やインフルエンザの初期に、高用量の亜鉛を摂る対症療法が知られています。

米国において、高用量の亜鉛塩トローチの摂取後24時間以内にCOVID-19の症状軽減を認めたとする4症例、報告されました。4例のうち、2例はクエン酸亜鉛(23 mgの亜鉛)、1例はクエン酸亜鉛/グルコン酸亜鉛(23mg)、1例は酢酸亜鉛(15mg)が用いられ、2-4時間毎にトローチを服用し、20-30分かけて溶解しました。

なお、摂取量として、1日200mgを超えないように指示されています。発熱や咳、疼痛などの症状を感じた初日から亜鉛トローチを開始し、摂取期間は、10日間から14日間でした。

2. 治療としての亜鉛投与例
米国では、2020年初期の段階で、COVID-19治療アルゴリズムに亜鉛投与が含まれており、治療の一環として実施されています。例えば、2020年3月に、米国ニューヨーク市の病院に入院したCOVID-19患者371人に対する治療として、88%が亜鉛投与を受けていました。

前述の日本人COVID-19患者において、亜鉛低値が重症化リスク因子であることを示した報告では、重症患者への亜鉛投与の経過が示されています。具体的には、ICUに入院した重症患者4人は、当初、いずれも亜鉛欠乏の状態でしたが、経腸栄養によって亜鉛を含む適切な栄養管理が提供された結果、血中亜鉛濃度が漸増し、1ヶ月程度で症状が改善し、退院しました。

3. 亜鉛により院内死亡率が24%低下
前述のように、亜鉛は、RNAウイルスの複製を阻害することから、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対する有効性が考えられます。

米国では、亜鉛+イオノフォアの投与により、COVID-19患者の院内死亡率が24%低下したと報告されています。具体的には、2020年3月10日から5月20日までの間にニューヨーク市の4つの病院に入院したCOVID-19成人患者3,473人が対象となり、そのうち1,006人(29%)が亜鉛+イオノフォアを投与されました。

解析の結果、亜鉛+イオノフォア投与群は、非投与群に比べて、院内死亡率が24%低下していました。

米国ニューヨーク市の医療機関からの別の報告では、他の治療法(医薬品)と亜鉛を併用して投与することで、退院率が高く、ICUへの入院が低く、死亡率あるいはホスピス移送の割合が低いというシナジーが示されています。

4. COVID-19治療としての亜鉛投与試験
以上のように、COVID-19対策として、亜鉛の有用性が示唆されています。

2021年1月現在、COVID-19の予防や治療に関して、亜鉛の有用性を調べるために、45以上の臨床試験が、登録され、進行中です。

なお、これらの臨床試験では、亜鉛サプリメント単独の投与ではなく、ビタミンCやビタミンDとの併用投与、医薬品との併用投与です。

亜鉛の用法・用量

1. 亜鉛の推奨量
日本人の食事摂取基準2020年版での亜鉛の推奨量は、男性では、18歳から74歳まで11mg、75歳以上で10mgです。女性では18歳以上で8mgです。また、耐容上限量は、年代により、男性では40mg〜45mg、女性では30mg〜35mgとされています。

亜鉛サプリメントは、適切な摂取量であれば、高い安全性が示されています。免疫能の維持など保健機能のための一般的な亜鉛サプリメントの摂取目安量は、1日あたり10mg〜20mg前後です。

症状の改善を目的とした場合、予防よりも多い量を数日間、摂取します。例えば、風邪に対する亜鉛の有用性を検証した臨床試験では、亜鉛を1日あたり80mgの用量で、数日間の投与が行われています。

また、症状の初期に、亜鉛トローチ(13mgの亜鉛含有)を日中に1時間から1時間半ごとに、1日6回摂取し、合計80mg/日の投与などという方法もあります。

その他、日本での亜鉛欠乏症の治療指針では、亜鉛として成人50〜100mg/日、小児1〜3mg/kg/日または体重20kg未満で25mg/日、体重20kg以上で50mg/日を分2で食後に経口投与とされています。

おわりに

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の現状、つまり、世界での感染者が一億人にせまる感染の拡大や、症状がない不顕性感染の存在を考えると、ウイルスの根絶は現実的ではありません。また、治療薬に関しては、副作用や耐性ウイルスの発生リスクがあります。さらに、ワクチンについては、有効性や持続性、接種の優先順位や安定供給、副反応、変異株の出現などの課題が生じます。

亜鉛の免疫調節作用や抗ウイルス作用は確立しています。また、COVID-19治療における補完療法として、一定の有用性が示されています。

本邦も含めた先進国でも、亜鉛の摂取不足が示されており、特に、COVID-19の高リスク群である肥満や糖尿病などの生活習慣病有病者で顕著です。さらに、降圧剤などの医薬品の投与が、亜鉛不足を生じるリスクとなります。

COVID-19対策において、ビタミンやミネラルといったサプリメントは、治療目的ではなく、免疫能を維持し、感染に対する抵抗性を高める補完療法としての位置付けとなります。

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ウィズ・コロナとなった今日、公衆衛生の視点から、新型コロナウイルス感染への予防およびCOVID-19の重症化予防として、セルフケアにおける亜鉛サプリメントの活用も選択肢となります。

参考文献

1) 蒲原聖可. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防および治療に関する亜鉛の臨床エビデンス.医と食. 2021;13:in press.
2) 蒲原聖可. EBMサプリメント事典-科学的根拠に基づく適正使用指針.2008年. 医学出版社,東京.
3) 蒲原聖可. サプリメントと医薬品の相互作用ハンドブック―機能性食品の適正使用情報.2015年. 医学出版社,東京.

 

呼吸器感染症におけるプロバイオティクスの有用性

1. プロバイオティクスとシンバイオティクス
プロバイオティクスとは、腸内細菌叢(腸内フローラ)のバランスを整え、ヒトに有益な作用をもたらす生きた微生物の総称です。

プレバイオティクスとは、上部消化管で分解・吸収されず、大腸に共生する有益な菌の選択的な栄養源となり、フローラのバランスを維持し、健康の増進に有用な食品成分を指します。

プロバイオティクスとプレバイオティクスを合わせて「シンバイオティクス」といいます。これに対して、腸内細菌叢のバランスが崩れ、異常をきたした状態は、「ディスバイオーシス」と呼ばれます。

2. 腸肺相関と呼吸器感染症
腸内細菌叢が、全身の健康や疾患と関連することが見出されており、脳腸相関、腸肝循環、腸筋相関などの概念も示されています。

呼吸器疾患に関する研究では、消化管(腸内細菌叢)と呼吸器(肺)の相関が示唆されており、腸肺相関や腸肺軸(Gut-Lung Axis)と呼ばれています。具体的には、乳酸菌やビフィズス菌といったプロバイオティクスの摂取による呼吸器感染症の予防効果が知られています。

3. プロバイオティクスが呼吸器感染症を予防
プロバイオティクスによるウイルス性呼吸器感染症の罹患率低下効果および罹病期間短縮効果が報告されています。例えば、20報を対象にしたメタ解析では、成人及び小児において、偽薬群に比べて、プロバイオティクス(乳酸菌やビフィズス菌)投与群において、急性呼吸器感染症の罹病日数の有意な減少、欠席や欠勤日数の有意な減少が認められました。

また、2015年のコクランでのメタ解析では、プロバイオティクスが急性上気道感染症のリスクを47%減少することが示されました。

その他、インフルエンザ、ライノウイルス、RSウイルスに関する研究では、プロバイオティクス投与によるウイルス性呼吸器感染症の罹患リスク低下および重症度軽減といった作用が示されています。

4. 呼吸管理とプロバイオティクス
COVID-19患者では、一部が人工呼吸器などによる呼吸管理が必要となります。例えば、日本のデータでは、2,600 例の入院患者のうち、酸素投与を要しなかった症例が62%、酸素投与を要した症例が30%、人工呼吸管理やECMOによる集中治療を要した症例が9%でした。

これまでの研究では、呼吸管理を必要とする重症患者において、プロバイオティクス投与の有用性が示されています。例えば、2報のランダム化比較試験(RCT)では、プロバイオティクス[乳酸菌ラクトバチルスGG、枯草菌など]を投与された人工呼吸器管理の重症患者が、偽薬群に比べて、人工呼吸器関連肺炎の発症が大幅に減少したということです。今後、COVID-19患者での検証が期待されます。

生体防御機構におけるプロバイオティクスの働き

1. 粘膜免疫における分泌型IgAの重要性
ウイルス感染の対策では、粘膜免疫の分泌型IgAの働きが大切です。IgAは、粘膜防御機構において、最初に働く免疫グロブリンです。特に、SARS-CoV-2の感染初期病巣は、上皮細胞を覆う粘液であり、感染防御において、粘液中の分泌型IgAの役割が大きいと考えられます。

本邦では、IgA分泌亢進作用を有するプロバイオティクスが免疫力向上の訴求にて製品化されています。

消化管の粘膜層は、抗生剤やプロトンポンプ阻害剤、高脂肪食、食物繊維不足などの影響を受けます。粘膜の減少は、IgAの低下やディスバイオーシスにより、感染に対する防御を低下させます。

欧米人は、日本人を含めたアジア人と比べて、遺伝的IgA欠損症が高率に認められます。そのため、この相違点が、日本と欧米とのCOVID-19の死亡率に差を認める理由の一つとの考えもあります。

2. 短鎖脂肪酸の作用
腸管粘膜でのバリア機能には、常在細菌叢と食物繊維の代謝物も関与します。特に、短鎖脂肪酸である酢酸、プロピオン酸、酪酸の作用が重要です。これらの短鎖脂肪酸は、免疫調節作用や抗炎症作用、生活習慣病の予防作用を有しています。

3. 加齢による腸内細菌叢の変化
腸内細菌叢の変化に影響を与える因子として、宿主の年齢、食事や運動などの生活習慣、服薬などが知られています。その中でも、宿主の年齢が腸内細菌叢のバランスに大きな影響を与えます。具体的には、中年期から老年期にかけて、ビフィズス菌が減少し、ウェルシュ菌が増加します。なお、100歳以上の超高齢者(centenarian)の腸内細菌叢は、ビフィズス菌の割合が比較的高いことがわかっています。

高齢者における腸内細菌叢の変化は、咀嚼・嚥下能力の低下、胃酸・胆汁酸の分泌低下など加齢性変化に基づくと考えられ、免疫能の低下の要因ともなります。

また、腸管バリア能が低下した「Leaky Gut(リーキー・ガット)」という状態では、炎症惹起因子が循環血液中に流れ、慢性炎症に起因する加齢性疾患を生じることになります。Leaky Gutに対しても、プロバイオティクスが有用です。例えば、ビフィズス菌は、乳酸や酢酸を産生します。酢酸は、腸管上皮細胞において、タイトジャンクション関連因子の発現を増やします。

COVID-19とディスバイオーシス

1. 消化管へのSARS-CoV-2感染
COVID-19は、発熱、咳、筋肉痛、倦怠感、肺炎などの症状を示します。これは、アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)が、原因ウイルスであるSARS-CoV-2の機能的受容体であり、飛沫感染により主に作用するのは、ACE2を多く発現している呼吸器系となるからです。一方、ACE2は、消化管でも、高発現しており、SARS-CoV-2は、消化管上皮にも感染します。

2. COVID-19と消化器症状
ACE2は、腸における炎症反応の重要な調節因子です。そのため、SARS-CoV-2ウイルスが消化管でのACE2をダウンレギュレーションすることで、腸での炎症が惹起され、消化管症状を生じる機序が推定されています。

消化器症状を示す患者の割合は、数%程度から、半数以上と報告者によりさまざまです。本邦における入院を要したCOVID-19 患者2,600 例の解析によると、下痢は約1 割にみられました。これに対し、諸外国では、COVID-19患者の半数が消化器症状を示したという報告もあります。

3. 便-口腔感染の可能性
SARS-CoV-2ウイルスが便から検出されており、便-口腔感染の可能性も否定できないとされています。

米国での最初のCOVID-19患者では、7病日目にもウイルスが便に見出されました。 また、中国での入院患者73人を調べたところ、半数で便中のウイルスが陽性であり、さらに、患者の20%以上が、呼吸器でウイルスが消失した後でも、糞便でウイルスが陽性でした。

シンガポールからの報告では、COVID-19患者の50%において、便からウイルスが検出されましたが、下痢などの消化器症状を示したのは、これらの患者の約半数であったということです。

これらのデータから、COVID-19患者では、便中ウイルスを想定した適切な感染予防策が求められます。

4. COVID-19でのディスバイオーシス
COVID-19での腸内細菌叢への影響が報告されています。例えば、中国からの小規模な症例シリーズでは、COVID-19患者において、乳酸菌(ラクトバチルス)とビフィズス菌の減少を伴うディスバイオーシスが見出されました。

プロバイオティクスは、多くの種類があり、多彩な作用を有しています。COVID-19対策では、腸内細菌叢のバランスを維持し、ディスバイオーシスの予防・改善が有用と考えられます。

COVID-19対策としてのプロバイオティクスの臨床的意義

1. プロバイオティクスによるウイルス侵入抑制およびRASへの作用
プロバイオティクスは、ウイルス侵入を抑制し、抗ウイルス免疫の賦活、および、SARS-CoV-2によるRASの調節不全による障害を抑制すると考えられています。

まず、乳酸菌の代謝産物である短鎖脂肪酸(SCFA)や乳酸、過酸化水素、バクテリオシンなどの抗菌ペプチド(AMP)は、ウイルス侵入の抑制や、ウイルス量の減量作用が知られています。

ACE2は、RASにおいて血圧の調節作用を有しています。SARS-CoV-2は、腸細胞に侵入し、ACE2発現がダウンレギュレーションされる結果、腸肺軸の防御機能が低下し、感染リスクが高くなります。SARS-CoV-2に感染すると、肺組織や小腸上皮細胞、血管内皮細胞といったACE2高発現組織において、ACE2発現が抑制され、アンジオテンシンII(Ang II)が増加し、血管収縮、組織炎症、酸化ストレス亢進を生じます。

プロバイオティクスは、障害された上皮バリア機能を修復し、それによって下流にあるACE2受容体発現細胞を保護します。また、一酸化窒素(NO)生成の抑制、高血圧の改善、酸化ストレスの抑制といった働きがあります。ACE阻害ペプチドや短鎖脂肪酸(酢酸、プロピオン酸、酪酸)の産生を介して、降圧作用や抗炎症作用を示します。

2. プロバイオティクスが心血管合併症と脂質異常症を改善
肥満や高血圧などの基礎疾患は、COVID-19の重症化リスクです。SARS-CoV-2感染によるACE2ダウンレギュレーションからRASの調節不全は、炎症や血管収縮、血栓症などのリスクを高めます。肥満やメタボリック症候群、高血圧や2型糖尿病などの生活習慣病では、ディスバイオーシスが認められます。ディスバイオーシスは、腸の炎症を亢進し、心血管リスクを高めます。SARS-CoV-2感染によるRAS調節不全は、炎症、血管収縮、繊維化、血栓形成といった心血管リスクとなります。

ディスバイオーシスによる腸のバリア機能障害は、腸内細菌由来のエンドトキシン(リポ多糖やLPS)および代謝物の循環への移行を生じます。

これまでの多くの研究では、プロバイオティクス投与による糖尿病や脂質異常症などの改善効果が示されています。

3. COVID-19治療時の抗生剤使用とプロバイオティクス
中国では、COVID-19患者の58〜71%に抗生剤が投与され、2〜36%の患者で下痢が認められたと報告されています。

抗生物質の投薬中には、プロバイオティクス投与により腸内細菌叢を改善する方法が考えられます。例えば、2012年のメタ解析では、プロバイオティクスが抗生物質に関連した下痢の軽減に効果があるとされました。

4. 免疫賦活作用を訴求するプロバイオティクス製品
本邦では、免疫力の向上を訴求するプロバイオティクス製品が上市されています。免疫機能の評価ではさまざまな指標が用いられており、それぞれの製品に含まれるプロバイオティクスに関して、一定の有用性が示されています。例えば、粘膜免疫で働くIgAの分泌亢進作用を有するプロバイオティクスが、免疫力向上の訴求にて製品化されています。

ウイルス感染時にはインターフェロン(IFN)産生が促進され、生体防御機構として働きます。特に、プラズマサイトイド(形質細胞様)樹状細胞(pDC)は、免疫の司令塔として、高い?型IFN産生作用を有しています。pDC活性化を介した?型IFN産生は、腸内細菌叢による影響を受け、pDCを標的としたプロバイオティクスも知られています。

ウイルス感染時に、マクロファージや樹状細胞により産生されたIL-12やIL-18は、NK細胞を活性化します。NK細胞は、血中の他、肺や消化管にも存在します。NK細胞の活性化作用を免疫賦活作用の機序とするプロバイオティクスがあります。具体的には、Streptococcus thermophilus (ストレプトコッカス・サーモフィラス)ST9618株、Lactobacillus delbrueckii(ラクトバチルス・デルブルエッキイ)ssp.bulgaricus OLL1073R-1(1073R-1 乳酸菌、R-1株などです。

おわりに

SARS-CoV-2の受容体であるACE2は、消化管全体に広く発現しており、消化管での感染や便中へのウイルス排泄が確認されています。COVID-19ではディスバイオーシスが生じ、消化器症状を示します。また、COVID-19重症化リスク因子である併存疾患でも、ディスバイオーシスが認められます。さらに、これらの疾患では、プロバイオティクスの投与による病態の改善が知られています。

プロバイオティクスの投与は、免疫調節作用、呼吸器感染症リスク低減、肥満や高血圧、糖尿病などの生活習慣病の改善に有用です。腸肺相関から、プロバイオティクスは、SARS-CoV-2感染リスク低減だけではなく、COVID-19でのRAS調節不全において、防御的に作用します。プロバイオティクスは、COVID-19対策での有用性が考えられます。

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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の現状、つまり、世界での感染者が2億人にせまる感染の拡大や、症状がない不顕性感染の存在を考えると、ウイルスの根絶は現実的ではありません。

また、治療薬に関しては、副作用や耐性ウイルスの発生リスクがあります。 さらに、ワクチンについては、有効性や持続性、接種の優先順位や安定供給、副反応、変異株の出現などの課題が生じます。

COVID-19対策において、ビタミンやミネラルといったサプリメントは、治療目的ではなく、免疫能を維持し、感染に対する抵抗性を高める補完療法としての位置付けとなります。

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ウィズ・コロナとなった今日、公衆衛生の視点から、新型コロナウイルス感染への予防およびCOVID-19の重症化予防として、セルフケアにおける機能性食品の活用も選択肢と考えられます。

参考文献

1) 厚生労働省.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き・第5版(2021年5月26日発行)
2) 蒲原聖可.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防におけるビタミン・ミネラルの臨床的意義.医と食. 2020;12:188-196.
3) 蒲原聖可. ビタミンDが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)予防に有用. 医と食2020;12:246-251.
4) 蒲原聖可. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防および治療に関するビタミンCの臨床エビデンス. 医と食2020;12:334-342.
5) 蒲原聖可. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防および治療に関する亜鉛の臨床エビデンス. 医と食2021;13(1-2):45-53.
6) 蒲原聖可. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防および治療に関するプロバイオティクスの臨床エビデンス. 医と食2021;13(3):52-61.

 

COVID-19とオメガ3系脂肪酸

1. オメガ3サプリメントが感染リスクを抑制:コホート研究
オメガ3系脂肪酸のサプリメント利用者では、非利用者に比べて、SARS-CoV-2感染リスクが有意に低いという報告があります。

具体的には、英国での「COVID-19症状研究アプリ」のユーザー372,720人を対象に、2020年のパンデミック第1波から7月末までのサプリメントの習慣的な利用と、COVID-19感染(SARS-CoV-2のPCR検査陽性)リスクとの関連が検証されました。

サプリメント利用者175,652人と非利用者197,068人のデータが解析された結果、プロバイオティクスの利用者では14%、オメガ3系脂肪酸では12%、マルチビタミンでは13%、ビタミンDでは9%、SARS-CoV-2感染リスクが低いという有意な相関が見出されました。米国(対象45,757人)およびスウェーデン(対象27,373人)でのコホート研究でも、同様の傾向が認められています。

2. EPAが罹病期間を短縮:症例報告
オメガ3系脂肪酸サプリメントによるCOVID-19への有効性を示した最初の症例として、米国にて、EPA投与によりCOVID-19の罹病期間が短縮されたという報告があります。

具体的には、COVID-19患者2人(脂質異常症を有する以外は健康な53歳女性[患者#1]と、患者#1の娘である21歳女性[患者#2])に関して、症状2日目にイコサペント酸エチル(1日4g、分2)の投与を開始した患者#1と、非投与の患者#2の臨床経過が比較されました。

その結果、患者#1は、5日間のEPA投与後の7病日にはCOVID-19関連症状が消失し、全快しています。

一方、EPA非投与の患者#2は、18病日の時点で、症状の軽減を感じ始めたという経過でした。

この2症例は、家族であり、遺伝的背景や生活環境には共通点が多いと考えられます。 同期時にCOVID-19に罹患し、基礎疾患を有する患者#1のほうが早期に全快し、健康な若年者である患者#2が、症状の経過が長かったことが注目される点です。

オメガ3系脂肪酸の抗炎症作用を介した有用性が示唆されます。

3. オメガ3指数が高いとCOVID-19死亡率が低い:臨床研究
米国での予備的な臨床研究において、オメガ3指数(オメガ3インデックス, O3 I)が高いと、COVID-19での死亡率が低い傾向にあるという負の相関が示されています。

オメガ3指数(O3 I)は、赤血球膜中の総脂肪酸量に占めるEPAとDHAの割合を示す指標です。オメガ3指数が高いと、オメガ系必須脂肪酸の抗炎症作用により、COVID-19の重症化予防作用が期待できます。

そこで、COVID-19入院患者100人を対象に、入院時の採血からオメガ3指数(O3 I)を測定し、死亡率との関連が検証されました。

100人中14人が死亡しました。解析の結果、オメガ3指数が高いとCOVID-19死亡率が低いという有意な相関が見出されています()。kamohara002rrr.png

4. COVID-19重症例でのオメガ3系脂肪酸の有用性:臨床試験
COVID-19重症例において、オメガ3系脂肪酸の有用性を示した臨床試験が報告されています。

 

具体的には、COVID-19重症患者128人を対象に、オメガ3系脂肪酸(EPA 400mg+DHA 200mg含有サプリメント)投与群42人と、対照群86人の2群について、14日間の投与が行われ、投与前後での検査値の変化や生存率等が調べられました()。kamahara003rrr.png

オメガ3系脂肪酸投与群の28人と、対照群の73人のデータが解析された結果、1カ月生存率は、オメガ3系脂肪酸サプリメント投与群では21%(6人)であったのに対して、対照群では3%(2人)であり、サプリメント群のほうが高い生存率でした。

また、サプリメント群では、対照群に比べて、呼吸状態に関する数値や腎機能に関する検査値での改善が認められました。 これらの結果から、COVID-19重症患者でのオメガ3系脂肪酸サプリメントの有用性が示唆されます。

5. 嗅覚障害に対するオメガ3系脂肪酸の推奨
COVID-19患者の5%から85%に、嗅覚障害が認められます。

2021年1月(電子版は2020年8月)、イギリスの専門家パネルが、COVID-19に伴う新規発症の嗅覚障害に関して、ガイドラインを発表しました。

それによると、オメガ3系脂肪酸サプリメントは、COVID-19合併症としての嗅覚障害に関する検証は行われていないが、これまでに、嗅覚障害に対する一定のエビデンスが示されているとされました。

なお、現在、米国において、COVID-19に合併する嗅覚障害に対して、オメガ3系脂肪酸サプリメントを投与する臨床試験が進行中です。

オメガ3系脂肪酸の摂取方法

1. 摂取量
臨床研究でのオメガ3系脂肪酸の投与量は、1日あたり数百mgから1gあるいは2g程度が多くみられます。脂質異常症患者に対して、1日4gのDHAあるいはEPAを投与した臨床試験もあります。

『日本人の食事摂取基準(2020年版)』では、「n-3系脂肪酸」として、下記の基準が設定されています。
●n-3系脂肪酸摂取の1日あたりの目安量
<男性>
18〜49歳: 2.0g
50〜74歳: 2.2g
75歳以上: 2.1g
<女性>
18〜49歳: 1.6g
50〜64歳: 1.9g
65〜74歳: 2.0g
75歳以上: 1.8g

2. 安全性
食品成分であり、安全性は高いといえます。目安量あるいは臨床試験での投与量に準じた摂取量であれば、特に問題となる有害事象は認められません。

おわりに

EPAやDHAなどのオメガ3系必須脂肪酸は、抗炎症や免疫調節を介した効果が知られており、動脈硬化性疾患から認知症にいたるまで、さまざまな疾患における有用性が示されています。

COVID-19に関しては、観察研究において、オメガ3系脂肪酸によるCOVID-19発症リスク低減や死亡率の低下が示唆されました。また、臨床試験では、COVID-19重症例に対するオメガ3系脂肪酸投与による死亡率低下が認められました。

現時点でのエビデンスを考慮すると、ウィズ・コロナとなった今日、COVID-19対策として、オメガ3系脂肪酸の摂取は合理的な選択肢の一つと考えられます()。kamohara004rrr.png

さらに、公衆衛生学の視点からは、COVID-19だけではなく、今後、生じうる新興感染症への対策として、機能性食品の活用も重要な選択肢と考えられます。

参考文献

1) 蒲原聖可. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の予防および治療に関するオメガ3系脂肪酸の臨床エビデンス. 医と食2021;13:57-64.
2) 蒲原聖可.新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策としての機能性食品成分の有用性に関する臨床エビデンス:アップデート2021. Functional Food Research. 2021;17:75-104.

京都新聞読者情報誌 山瀬理恵子のアス飯レシピ10月号掲載

 

#京都新聞 読者情報誌「きらっと!京滋」2022年10月号連載「#山瀬理恵子の#アス飯®︎レシピ」掲載のお知らせ

2014年にスタートを切った毎週火曜日発売、京都新聞朝刊ジュニアスポーツ面アス飯の連載時代から合わせますと、京都新聞さんとはもう9年もの大変長いお付き合いになりました。

遠方から支えていただきいつも本当にありがとうございます🤱

今回は栄養摂取効率の良いレバーを使ったレシピのご紹介。アスリート観点では骨のベースとなる鉄やたんぱく質の補充による持久力の向上、糖質や脂質、たんぱく質の代謝ビタミンで糖化を防ぐビタミンB群が豊富。硫化アリルやビタミンC、クエン酸をプラスして相乗効果を狙っています。

コロナ禍で注目の粘膜免疫のメカニズムは、今年度から個人スポンサー契約を結ぶ医学博士の姫乃友美先生との出逢いから、2020年より一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONE第4期(オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート)の講義を受講。資格試験を受け2021年3月に資格を取得した際、講義のメーンを担ってくださった溝口徹先生の粘膜免疫のメカニズム解説を参考にさせていただいております。

 
 
 
 
 

粘膜の再生を促す栄養素はビタミンD、ビタミンA、亜鉛が鍵です。レバーにはビタミンA、亜鉛が豊富。ビタミンD2になりますが舞茸をプラスさせていただいています。舞茸のβグルカンでマクロファージ、インターフェロン、T細胞、B細胞、IgA誘導 パイエル板における免疫応答による機能の発現。

より詳しい粘膜免疫のメカニズムを知りたい方は溝口徹先生の書籍「栄養医学会からの最新警告 ウイルスに強くなる粘膜免疫力」をご覧ください。

著書・アス飯レシピでも多く登場する青梗菜と小松菜。これらが使いやすいのはアクが少なく目指すレシピクオリティとして調理工程と文字数を限界まで削る為もあるのですが、植物化学では炭素、水素、酸素で構成される両親媒性で主として赤血球に分布するカロテノイドが豊富。これが非常に強い抗酸化力を示すからです。

あなたの投稿を募集しています。アス飯レシピを実際に作ってみたという方は、ぜひ写真をお寄せください。 抽選でご感想とともに、誌面掲載をさせていただきます。

氏名、掲載用ペンネーム、電話番号、お住まいの市町村名、年齢、性別、感想(50字程度)を記載の上、メールタイトル 「アス飯レシピ2022年10月号投稿」で、メールアドレスkiratto@kyoto-pd.co.jp まで送信ください。

 

たくさんのご応募お待ちしております。

問い合わせ 京都新聞出版センター

TEL:075-241-6192

受付時間:土日祝・年末年始を除く10:00-17:00

#京都 #滋賀

追伸

この最近、感染してしまった、または感染予防の栄養療法について、もの凄く個別メッセージをいただきます。

新型コロナに関しては2020年からストイックに学んで来たので知識はありアドバイスは出来るのですが、より詳しいメカニズムを学ぶにはやはり、私が教わっているような専門医の先生方や研究者の皆さんから直接学ぶのが絶対に近道❗️

昨年、細胞環境デザイン学を京都にて学ばせていただいた山田豊文先生も、国際オーソモレキュラー医学会が感染対策に推奨しているマグネシウム、亜鉛、セレン、ビタミンDとマグネシウムの関係性、油のとり方や腸管免疫、緑茶についても書籍でも解説されています。

 
 
 
 
 
 

先にご紹介させていただいた溝口徹先生の書籍「栄養医学会からの最新警告 ウイルスに強くなる粘膜免疫力」(日本オーソモレキュラー医学会のホームページでも免疫のメカニズムが学べます)と共に、山田豊文先生の書籍「ウィルスにおびえない暮らし方」をオススメさせていただきます。

また、ビタミンD、ビタミンC、亜鉛を始め、実際の細やかな研究データをご覧になりたい方には、つい先日、日本メディカルハーブ協会

(2008年より日本メディカルハーブ協会に所属しています)

 

第5回学術フォーラムにて、ゲスト講師として登壇された

蒲原聖可先生の書籍

「新型コロナの栄養療法―最新エビデンスに基づく予防法と後遺症対策」

先月、8月11日に蒲原先生の講義を受講させていただきましたが、驚くほど淀みなく流暢に話される且つキレキレな研究者の先生で資料も充実しており大変勉強になりました。蒲原先生の講義受講後、書籍も購入させていただきましたがこちらも非常にオススメです。

 

新型コロナ関連で今日最後にご紹介させていただくのが

Japanese Society for Orthomolecular Medicine

国際オーソモレキュラー医学会 会長でもあり、日本オーソモレキュラー医学会の代表理事を務めていらっしゃる柳澤厚生先生の書籍です。

「新型コロナウイルスはビタミンC、D、亜鉛で克服できる!専門医の栄養術」

 

我が家が今年度から個人スポンサー契約を結ばせていただいている姫乃友美先生は、日本オーソモレキュラー医学会の理事も務めていらっしゃいます。

https://isom-japan.org/static/page?page=about_us

姫乃友美先生との出逢いから2020年より一般社団法人オーソモレキュラー栄養医学研究所認定ONE第4期(オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート)の講義を受講。資格試験を受け2021年3月に資格を取得しました。

この本は実際に栄養療法に取り組みたい方への数字が明確、新しい生活習慣なども実用的で分かりやすく書かれています。こちらもオススメさせていただきたい書籍です。

以上、4人の先生の書籍をピックアップしてご紹介させていただきました。お手元にあるととても心強いと思うので是非参考にしてみてください🙇‍♀️



樹木系の植物療法
メモ 青森ヒバ ローズマリー
と合わせて育毛 ヒノキチオールの分子構造は7角形で超強力な高ウィルス 抗菌力が高い 集中力の保持

※第1回目〜6回目まで受講終了済み

【林真一郎より】

現代医学は薬のチカラで細菌などの異物を攻撃するアプローチであるのに対して植物療法などの自然療法は生体防御機能や免疫系を賦活して自然治癒力を向上させるアプローチを取ります。本講座では上気道や腸、皮膚の生体防御の仕組みを解説すると共に生体防御、免疫系を強化するエビデンスをもつハーブや精油を学びます。また患者やクライアントに対して生体防御、免疫系を高めるライフスタイルを提案できるセラピストを目指します。

メモ
精神神経内分泌免疫学(精神機能、神経系、内分泌系、免疫系はお互いにメッセージをやりとりしている。ネットワークしている)

がん:舞茸、タヒボ β-グルカン、多糖類 感染:エキナセア、シスタス パンダリス 自己免疫疾患:ネトル、ダンディライオン アレルギー:エルダーフラワー、ジャーマンカモミール

生体防御と免疫系 前編 後編 7月23日受講終了!第7回生体防御・免疫系と植物療法

多糖類やアルキルアミド ~ エキナセア

マクロファージ、インターフェロン、TNF-α、NK細胞活性化

OPCやフラボノイド ~ シスタスパンダリス

抗ウイルス、NK細胞活性化、コラーゲン合成促進 ※ハーブティーで服用の際は、口腔に保持し少量づつ服用 ハチミツを加えて粘稠度を高めて服用 高重合ポリフェノール

イヌリン ~ ダンディライオン・バードック

腸内細菌がオリゴ糖を資化して腸管免疫を増強

α-リノレン酸(オメガ3系脂肪酸) ヘンプ油 インカインチ油 亜麻仁油

リノール酸やアラキドン酸などオメガ6系脂肪酸と代謝酵素を 競合阻害することによるPGE2の抑制

β-グルカン ~ マイタケ・オーツ麦

マクロファージ、インターフェロン、T細胞、B細胞、IgA誘導 パイエル板における免疫応答による機能の発現

THC・CBD ~ 大麻

エンドカンナビノイドシステム受容体CB2にリガンドとして作用 ※CB1は中枢系 CB2は免疫系(消炎・鎮痛)THC(テトラヒドロカンナビノール)はCB1、CB2のいずれもリガンド

β-カリオフィレン ~ コパイバ精油 ブラックペッパー精油 クローブ

エンドカンナビノイドシステム受容体CB2 にリガンドとして作用

テルピネン-4-オール ~ ティートリー精油

骨髄球の白血球への分化を誘導 PGE2、インターロイキン、TNFの抑制

シトロネロール・ゲラニオール ~ ゼラニウム精油

炎症部への好中球の集積を抑制 炎症部と離れた部位に精油を塗布しても抑制

カロテノイド ~ カレンデュラ・サフラン・キャロット

細胞の分化誘導 活性酸素消去 IgA誘導

ビタミンD ~ キノコ

抗菌ペプチドの産生誘導 免疫調整 消炎作用 ※ビタミンDはUV-Bの照射で生成

ミネラル

Zn ~ SOD構成成分 Fe ~ 自然免疫活性化 Si ~ 白血球分化誘導 マルベリー(Zn・Fe)ネトル(Fe・Si)スギナ(Si) ハイビスカス(Fe)マカ(Fe・Zn)

リラクセーション

睡 眠

入 浴

呼吸法

生活リズム

心理療法

セルフマッサージ

栄養(食事)

プラントベースのホールフード ~ 野菜スープ(色素系・淡色系) オメガ3系脂肪酸 ~ アルファリノレン酸 V.C V.A(カロテノイド)V.D ~ キノコ類 Zn(亜鉛) 発酵食品 ~ 味噌汁 ※短鎖脂肪酸はIgAを増強 水分補給 ~ 乾燥防止

※避けること ~ 寝不足 口呼吸 清涼飲料水 消炎鎮痛剤 ステロイド剤 自然欠乏

五感を刺激する 有酸素運動 日光浴(特に朝)

※運動と免疫のエビデンス

一般に運動によって白血球は増加し、1時間以内では運動強度に依存して、リンパ球とくに NK細胞が増加。またマクロファージ機能や血中IgG、SIgAも増加。ただし激しすぎる 運動は免疫系を抑制し、易感染性に繋がる。至適運動条件としては有酸素運動の強度で 1日20~60分までを週3回以上の頻度で長期間継続することが奨励されている。

※ 聖なる時間と空間づくり 1日1回5分で良いので深呼吸して香りを楽しみ ハーブティーをゆっくり味わう時間と空間を確保

自然・森林を活用する 健康増進の種類

休養~日常の疲れをリフレッシュしたりする

保養~軽い体調不良を回復させたり、生活習慣病を予防する

療養~病気の治療を目的とする

フィトンチッド=揮発性芳香物質

フィトン(植物)がチッド(殺す)~植物が自分を守るために発する武器 テルペン類、フェノール類、炭化水素類 スギやヒノキからは50~100種類放出

フィトンチッドの効果

やすらぎ

マツ類に含まれるα‐ピネンは副交感神経が促進されリラックス (緊張時の精神発汗が抑制され、指先の血流が増加、脈拍数が低下)

鎮静作用

興奮・眠気醒まし

スギ、ヒノキ、モミなどの葉 4、落ち着き・α波の増加作用

1、視覚の快適性 美しい風景や景観の構成要素(樹木、草花、野鳥、蝶なども 含まれる)

2、聴覚の快適性 森の静けさ、風の音、小川のせせらぎ、小鳥のさえずり、虫の 声など

3、嗅覚の快適性 フィトンチッドの香り、

花・土の香り

4、触覚の快適性 土・落ち葉の感触、 木の肌触り、 心地よい風など

5、味覚の快適性 山菜、木の実やキノコなどの森の産物

~さまざまな研究報告

1、ストレスホルモンが減少~ホルモン・内分泌系 40分の森林浴で唾液中のコルチゾールというストレスホルモン が減少(森林総合研究所・宮崎良文氏)

2、生理的にリラックス~(自律)神経系 森林浴時には脳の前頭野の活動が鎮静化し、交感神経の活動が抑制され、拡張期血圧も有意に低下(森林セラピー研究会)

3、ナチュラルキラー細胞が活性化~免疫系 林野庁「森林の健康と癒し効果に関する科学的調査

ストレスの健康への影響 「心」と「体」の両方に影響

体への影響

~自律神経、ホルモン、免疫などに影響 特に「自律神経」への影響

・交感神経からアドレナリンの分泌が増加 ~血圧、心拍などの上昇

・副腎皮質からステロイドホルモン分泌が増加

~血圧、血糖などの上昇

自律神経とは

内臓や血圧などを無意識のうちに自動的に調整している神経(=自律)

交感神経: 副交感神経: 緊張・興奮(闘争か逃走) 休養・リラックス(内臓活動)

この働きが悪くなったりバランスが崩れると →自律神経失調症や高血圧症(生活習慣病)へ

森林での活動の効果のある領域

1、子ども ~丈夫になる、工夫する 2、老人医療 ~森林回想法

3、障害者療育 ~自閉症 4、心理的保養効果 ~癒し・ストレスケア

cf)生活習慣病(運動/自律神経) がん患者(養生/免疫)などにも有用

自然(治癒力)を活かす療法

・「自然治癒力」を活かす お任せの姿勢ではダメ 全体的(ホリスティック)な視点が必要

・「ライフスタイル(生活習慣)」の改善

・「養生」

→”セルフケア”の視点 ~自然療法、植物療法、森林療法の意義

健康のためにできること

食事、運動、休養、 アロマセラピー、ハーブ、 マッサージ、趣味など。 (代替療法も含む)

セルフケアの時代 ~「自分の健康は自分で守る」時代へ

不足している栄養素をサプリメントで採る、メディカルハーブ やアロマテラピーを自分で行う、ヨガ・気功などの養生法を行う、 自然・森林散策で積極的に癒しを得る、など代替療法も含めてよ り“健康増進”の視点が含まれている

腸の生体防御・免疫系

免疫細胞や抗体(主にIgA)の70%が腸に集結 腸管壁のパイエル板には、M細胞が存在し、病原菌を取り込むと共にIgAを分泌 大腸の腸内細菌は、短鎖脂肪酸を産生して免疫系に関与

※フラボノイド配糖体もプレバイオティクス (腸内フローラがハーブの効果発現に影響)

※ダンディライオン・フェンネル・ペパーミントなどの服用

腸内細菌による代謝例 ~ オリゴ糖(ダンディライオン・バードック)

1.小腸を通過して大腸に到達し、腸内細菌が分泌する酵素により加水分解を受ける

2.糖は菌体内に取り込まれ、エネルギー源として利用

3.嫌気的代謝(発酵)により、菌が短鎖脂肪酸(SCFA)を放出

※ 短鎖脂肪酸 ~ 腸内細菌が作る炭素数6未満の脂肪酸で 酪酸・プロピオン酸・酢酸など

短鎖脂肪酸(SCFA)の機能性

1.大腸粘膜細胞のエネルギー源

2.ミネラルの吸収アップ ~ マグネシウム・カルシウムなど

3.大腸内pHの低下 ~ 有害菌の抑制

4.IgA産生を増強

5.タイトジャンクション(腸バリア機能)向上

6.Treg(制御性T細胞)分化誘導
短鎖脂肪酸(SCFA)の機能性
※ 酪酸の機能性
1.BDNF(脳由来神経栄養因子)の増加 ~ うつや認知症予防
2.NF-κBの抑制による抗炎症作用 ~ アレルギー予防
3.アポトーシス誘導 ~ 大腸がんの予防
※ リーキーガット症候群 ~ ダンディライオン(イヌリン)ネトル(クエルセチン)
※脳腸相関 脳→腸 腸→脳

皮膚 ローズウォーターで保湿の後、マカデミアナッツ油の塗布

リラクゼーション:睡眠、入浴、呼吸、生活リズム、心理療法、セルフマッサージ、運動、食事

運動 有酸素運動、朝の日光浴

休養 入浴〜NK細胞増強、5感刺激、生活リズム

避けること 寝不足、口呼吸、清涼飲料水、消炎鎮痛剤、ステロイド、自然欠乏

納豆にたっぷり含まれる、世界が注目の2大健康成分とは

 

納豆は皮付きのまま大豆を発酵させるので大豆の栄養素が凝縮。更に発酵で増える成分が様々に。

●認知度が高い「ナットウキナーゼ」

血圧を下げる機能性表示食品の成分として受理されている。

●納豆の粘り成分は「α-ポリグルタミン酸(PGA)」

これを多く含む納豆で食後血糖値を抑制する機能性表示を狙っているメーカーもあるよう。

通常の納豆でも血糖値上昇抑制に役立つ。これにはPGAだけではなく食物繊維なども作用している可能性。水分が飛んでいる切り干し大根、キクラゲといった乾物類を除くと、そのまま食べられる食品の中では食物繊維が多い食品の一つ。

女性ホルモンのように働く大豆イソフラボンや胎児の健やかな発育に欠かせない葉酸も多く、納豆は老若男女を問わず役に立つ発酵食品といえる。

大豆発酵食品の摂取量が多い日本人ほど総死亡リスクが低い。男女性計約9万3000人の日本人を15年間追跡した結果を、2020年に国立がん研究センターが発表

詳しくは研究報告のページ

https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8438.html

「循環器疾患の死亡リスクは男女ともに納豆摂取量が多いほど低下する」

納豆は多くの人にとって血管の健康維持に役立つ食品。

大豆食品摂取量とがん死亡、循環器疾患死亡との関連

https://epi.ncc.go.jp/jphc/outcome/8438.html

【世界が注目する2つの成分】

●骨や血管を守る働きを持つビタミンK。

●健康寿命を延ばす機能が期待されるスペルミジン。

どちらも大豆が納豆に変身する発酵過程で増えるのが特徴。その上に納豆はそれぞれの成分を世界で最も多く含む食品の代表。

●骨と血管を守るビタミンK2

ビタミンKの作用で日本で知られているのはフレイル予防、つまり骨の健康を守る作用。大腿骨近位部骨折は高齢者で起こると寝たきりにもつながりかねない危険な骨折。日本の12地域の調査でビタミンKの摂取量が多いほどそのリスクが低いという結果が出ている。

閉経後の女性約1万8000人を15年間追跡した調査では、納豆摂取量が増えるにしたがって、骨粗鬆性による骨折リスクが減ることが明らかに。ビタミンKには緑色の野菜に多いK1(フィロキノン)と発酵食品に多いK2(メナキノン)があるが、納豆に多く、今、特に世界で話題になっているのが生理活性の高いK2。動脈硬化の一因である血管石灰化や2型糖尿病、前立腺がんなどのリスクを下げるといった研究報告が相次いでいる。

2020年には、新型コロナ感染症にかかった135人と健常者184人を比較したところ、感染者でビタミンK2の血中濃度が低く、重症度が高い人ではさらに低い傾向にあったというオランダの研究が発表され、注目度が上がった。これはK2が持つ肺損傷・血栓形成を防ぐ作用によるものではないかと考えられている。

血管や肺を守る働きを得るためにどのくらいの量のK2をとるべきか。日本骨粗鬆症学会は骨の健康維持のために1日250~300㎍のビタミンK摂取を薦めている。

納豆なら1パック(50g)で300㎍、ひきわり納豆では465㎍で十分な量がとれる。(日本食品標準成分表2020年版)。

→ひきわりのほうが多い理由

ひきわりは大豆を砕いてから発酵。K2は発酵によって増える成分なので、くだくことで“発酵総面積”が広くなったひきわりのほうが増える。

西欧の日常食でビタミンK2が多くとれる食品の筆頭として挙げられるのがカマンベールチーズで100g中70μg程度。納豆に文字通り桁違いの量が含まれることがわかる。

【健康長寿への寄与が期待されるスペルミジン】

細胞の若さを維持するための再生システム「オートファジー」を促す、スペルミジンという有機化合物。すべての生物の体内で作られるが、老化とともに生成量は減る。

今、この物質を補給することが、心血管疾患やがんによる死亡リスクを低下させて、健康寿命の延伸に役立つ可能性があるとして、老化制御研究者の熱い視線を浴びている。食品の発酵プロセスで作られ、多くとっても副作用がないというのも理由の一つ。

2014年に米国国立老化研究所(NIA)が「寿命延伸に役立つと考えられる七つの方法の一つ」としてスペルミジンを評価、その後も多くの研究が発表。

そして、こうした研究でほぼ必ず、スペルミジンを多く含む食品の代表として引き合いに出されるのが納豆。

東京都健康安全研究センターによる分析でも、赤ワインで0.16、白味噌で14.4、濃い口しょうゆで12.1なのに対し、通常の納豆で平均56.1、ひきわり納豆では75.2(単位は㎍/g)と、飛び抜けた量のスペルミジンが検出されている。

2018年に著名な学術誌『Science』(下記)に、スペルミジンが健康寿命の維持に役立つ仕組みからこれまでの研究までをまとめた論文が掲載。この中でも、スペルミジンの減少を補える食品として納豆が挙げられ、1日50~100g(1~2パック)の納豆をとった人で、血中のスペルミジン濃度が大幅に増加した、と記されている。

『Science』に掲載された論文

https://science.sciencemag.org/content/359/6374/eaan2788.long

 

2022年3月27日 植物療法研究会最新情報受講

第8の栄養素としてのエクソソーム
核酸やタンパク質を含む100nm程度の小胞体である。脂質二重膜で覆われていて、miRNAを含んでいる。細胞から能動的に分泌され、血液や唾液、尿や乳中に存在。miRNAはタンパク質には翻訳されない一本鎖のRNAで遺伝子転写後の発現抑制に関与。細胞増殖、炎症、脂質代謝、アポトーシス

野菜、果物などの植物療法 香りは心に働き複数のメカニズムで心と体に相乗効果

きのこの多糖類は巨大分子 腸からは吸収出来ないと言われていたが、実は腸管のパイエル板に免疫細胞が控えていて、そこでスイッチを入れる(シグナル)

例 生姜:生姜のエクソソーム(miRNA)はマウスの腸内細菌に取り込まれ、腸管バリア機能を改善(リーキーガット 症候群改善 バリアを埋める ネトルのケルセチン、ダンディライオンのイヌリン)
例 にんにく:にんにくのDADS (ジアリルジスルフィド)はある種のmiRNAの発現を抑制し脂肪組織の肥満関連の発現を正常化した。

植物療法研究会2021年発表より

近年、腸内細菌が食物繊維を消化して短鎖脂肪酸を放出することが分かってきた。フラボノイド配糖体やオリゴ糖などの糖鎖を持つ植物化学成分はプレバイオティクスとして働き、短鎖脂肪酸の機能は全身に及びます。

短鎖脂肪酸の機能性
大腸粘膜細胞のエネルギー源に〜リーキーガット 症候群の予防
ミネラルの吸収率アップ マグネシウム、カルシウム
大腸内のPHの低下 有害菌の抑制

酪酸の機能性
BDNF(脳由来神経栄養因子)の増加〜鬱や認知症予防
NF~kBの抑制による抗炎症作用〜アレルギー予防
アポトーシス誘導〜大腸がんの予防

腸内細菌と植物化学成分の相互作用が注目
大豆成分のダイゼインは腸内細菌により活性化して女性ホルモンを調整
ケルセチンはビフィズス菌により抗炎症作用が強まる

迷走神経などの求心性神経を介すると思われる腸脳相関では実際に腸内細菌を移植することでストレス適応が回復する。

腸内環境が悪化する=全身の健康に悪影響を及ぼす。(脳、メンタル、免疫など。腸は第二の脳、体内最大の免疫器官)その腸内環境を整えるために欠かせないのが食物繊維だ。食物繊維は腸内細菌に醗酵分解されることで短鎖脂肪酸を産生。(炭素の数は3〜5) 

短鎖脂肪酸(短鎖脂肪酸はIgAを増強)のうち注目されているテーマの1つが酪酸。酪酸は、腸内細菌の酪酸菌(酪酸産生菌)が腸に届いた食物繊維を発酵・分解することで作り出される。

短鎖脂肪酸には酪酸のほかにも酢酸やプロピオン酸などがある。腸内細菌が作る短鎖脂肪酸のうち、酢酸やプロピオン酸の一部は大腸で消費されるが、ほとんどが大腸の粘膜から吸収され、血流に乗って全身へ。肝臓や筋肉、腎臓などに運ばれたのち、エネルギー源や脂肪を作るための材料になる。

一方、酪酸はその多くが直接、大腸の粘膜上皮のエネルギー源に。粘膜上皮細胞が必要とするエネルギーの約60~80%は腸内細菌が作る酪酸でまかなわれていると言われる。大腸の粘膜上皮には、水分・ミネラルの吸収や、バリア機能を担う粘液の分泌といった機能がある。大腸が正常に機能するには、酪酸は重要と言える。

脳腸相関:酪酸によって刺激を受けた腸クロム親和性細胞からのセロトニン分泌を促進。セロトニンが迷走神経(脳に繋がっている)のセロトニン受容体に作用して脳へ情報伝達。セロトニン産生〜腸95% 血小板4% 脳1% 脳ー腸ー微生物相関

(※注目の酪酸菌のエネルギー源が食物繊維であるということ)(食物繊維、乳酸菌、発酵食品、ポリフェノール、運動が腸内環境を健やかに保つ要因。反対に高脂肪食、ストレス、抗生物質、化学物質がバランスを崩す要因。リーキーガット症候群→糖尿病、関節リウマチ、皮膚の感染症)

食物繊維は種類が非常に豊富にあり、それぞれを分解できる細菌の相は少しずつ異なっている為、今回は秋の食材を中心に複数の食材の食物繊維から摂取していくことを意識する。(継続摂取により分解できる腸内細菌が増加して行く)

プロバイオティクス:乳酸菌、ビフィズス菌、納豆菌、味噌

プレバイオティクス(菌が食べる餌):食物繊維、オリゴ糖、フラボノイド配糖体(大腸まで届く)

オメガ3の摂取(インカインチ、亜麻仁油、ヘンプ油など)男性2グラム、女性1.6グラム

冷えた玄米

低GI食品。稲の種子であり将来的に発芽するためのエネルギーを蓄えている。それが胚乳(白米の部分)。玄米にはビタミンB群、マグネシウム、カリウム、鉄、亜鉛、マンガンなど丈夫な骨に必要な栄養他、各種ビタミン、ミネラル、食物繊維が非常に豊富に含まれる。これだけでも栄養がふんだんに摂取できるのがメリット。玄米には脂肪への依存性を断ち切ったり、食欲の暴走を抑えたりするガンマオリザノールが含まれる。更に冷やすことでレジスタントスターチという消化しにくい澱粉質に変化。食物繊維のような働きを持ち、胃や腸で消化されず、大腸に直接届いて血糖値の上昇を抑えたり、脂質の代謝改善にも関わる。(酸によりPHが低下してミネラル吸収が促進、血糖値の上昇を抑える)腸内環境の改善など、あたたかいご飯にはないより一層のパワーを持っている。

 

噛むことの効用は

「卑弥呼の歯がいーぜ」と覚えます。

ひ(肥満予防 かむことにより満腹中枢を刺激)

み(味覚の発達 よく噛んで食べることにより食べ物の味がわかる)

こ(言葉の発音がはっきり 口周りの筋肉を鍛え表情豊かに)

の(脳の発達 よくかむことで認知症予防も)

は(歯の病気を防ぐ→唾液の働きで虫歯を防ぐ)

が(ガンの予防→唾液の力)

い(胃腸の働きを活発に→よくかむことで消化酵素がたくさん出る)

ぜ(全身の体力向上→力を入れてかみしめたいときに)

 
体内への新型コロナの侵入を防ぐ“三銃士”、ビタミンC・D・亜鉛

この記事の執筆者

鎌倉元気クリニック

一般社団法人日本オーソモレキュラー医学会 代表理事。鎌倉元気クリニック 名誉院長。 杏林大学医学部卒、同大学院修了。 医学博士。杏林大学保健学部救急救命学科教授を経て、2008年より国際統合医療教育 … [続きを見る]

2022年3月に出版された統合医療の専門誌「Townsend Letter」4月号で、アラン・ガビー氏(アメリカで最も著名な栄養療法医)が新型コロナウイルスと栄養療法について総説を書いています。その中でガビー氏は次のように述べています。

「これまでの長い歴史の中で、ウイルス疾患にビタミンCなどの栄養素が有効であるエビデンスをいくら示しても、メインストリームの医師たちは無視し続けました。

今回の新型コロナウイルス感染に高濃度ビタミンC点滴やビタミンD、亜鉛などが有効であると結論付ける研究結果は多数出ています。

しかし、製薬会社や政治的な巨大な力とマネーによって、現実の医療は間違った方向に向かっています。ここで人間が本来持っている能力を高める自然療法に目を向けるべきです」

そして、彼はこう断じました。

「国がビタミンC・ビタミンD・亜鉛に関する研究に巨費を投じていれば、コロナによる死亡者を減らし、医療費を節約することもできたでしょう」

 

<写真>アラン・ガビー医師
Alan G. Gaby: Editorial-The silver lining that could have been. Townsend Letter 2022: April:80.

ウイルスなどの侵入から体を守るバリア「細胞間接着装置」

人間の気道、口腔から腸の表面にある粘膜上皮は、毒物・細菌・ウイルスが侵入する際の最初の物理的なバリア(障壁)となります。

<画像>粘膜上皮細胞における細胞間接着とビタミンC・D・亜鉛の関与(https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnut.2020.606398/full


新型コロナウイルスは、エアロゾルで空気中から口腔内や鼻粘膜の上皮細胞表面のACE2受容体から侵入します。コロナウイルスによって汚染された食べ物についても同様で、口腔粘膜や腸管の粘膜組織のバリアが脆弱だと粘膜上皮細胞の間隙から血液中に侵入します(画像―右)。

このバリアを構成しているのが、隣同士の粘膜上皮細胞を強固に接着する細胞間接着装置であり、健常であればウイルスの侵入を許しません(画像―左)。

この細胞間接着装置は、

1.細胞同士が接着する表面のシールの役割を担っている「タイトジャンクション(密着結合装置)」

2.アクチンフィラメントで細胞同士を結合させる「アドへレンスジャンクション(接着結合装置)」

3.さらに強固に機械的な結合をさせる「デスモゾーム(接着結班装置)」

という3つの接着装置から構成されています(画像―中央)。

ウイルス侵入を防ぐ粘膜細胞のバリア強化にビタミンC・ビタミンD・亜鉛が果たす役割

3つの接着装置は、お互いに協同して働いています。そして、これらの細胞間接着装置のバリア機能を維持するためには栄養素が十分に保たれていることが必要です。もし必要な栄養素の欠乏が生じると、構造が脆弱となりバリア機能が低下してしまいます。

中でもビタミンCビタミンD亜鉛は、相乗効果で接合部複合タンパク質の構造や機能を維持しています。それでは各栄養素の役割をみていきましょう。

亜鉛の役割

ウイルス性腸炎で下痢を起こすと粘膜上皮の亜鉛の欠乏が生じ、タイトジャンクションの機能を低下させてバリアの透過性を高めてしまいます。この場合、亜鉛を投与することでタイトジャンクションの接着分子タンパクであるクローディンの機能と構造を改善させ、透過性を改善します。

亜鉛の低下は気管支粘膜上皮のアドへレンスジャンクションの細胞骨格を脆弱にし、好中球などの炎症性細胞の通過を容易にして、炎症を拡大させてしまいます。

このように、亜鉛は感染に伴う炎症初期において細胞間接着機能に大きく関わっています。

ビタミンCの役割

ビタミンCも亜鉛と同様、細胞同士を結合するシール機能の維持に必要です。炎症性のフリーラジカルはバリア機能の低下を起こしますが、ビタミンCはこのフリーラジカルを消去し、タイトジャンクションの細胞骨格を形成するタンパク質を保護します。結果として、過剰な電解質イオンの透過性を修復します。

ビタミンDの役割

ビタミンDは、タイトジャンクションとアドへレンスジャンクションの接着分子タンパクのクローディンやオクルーディンの発現により、過剰な電解質イオンの透過性から保護しています。

バリア機能を高めてウイルスの侵入を防ぐ

今回お話ししたように、ビタミンC・ビタミンD・亜鉛は細胞同士の接着を維持するために重要な役割を担っています。3つの栄養素が相乗的に粘膜上皮細胞のバリア機能を高めており、これらの欠乏はバリア機能を低下させてウイルスの侵入を容易にしてしまいます。

しかしながら、ビタミンC・ビタミンD・亜鉛は私たち日本人には不足気味であり、ビタミンDに至っては約70%の人が低下〜欠乏状態となっています。日常的にこれら3つの栄養素を補給することで、新型コロナウイルスをはじめとする様々なウイルスや細菌の侵入から体を守ることが期待されます。

2020年1月、中国の武漢で新型コロナウイルス感染が明らかになってから1ヶ月後という早い段階で、国際オーソモレキュラー医学会は新型コロナ感染および重症化の予防にビタミンC・ビタミンD・亜鉛・セレン・マグネシウムの推奨を発表しました(表)。

この時期は日本でダイヤモンドプリンセス号の一件が起きる前であり、また、ニューヨークでパンデミックが起きたのはそれから1ヶ月後のことです。新型コロナウイルスのみならず、様々なウイルスや細菌の侵入から守るためのビタミンC・D・亜鉛の摂取量については、この時の推奨量に準じて良いでしょう。

なお、私は日本人の成人であれば1日量として

  • ビタミンC:2g
  • ビタミンD:2,000IU(50µg)
  • 亜鉛:20mg

を推奨しています。

<表>国際オーソモレキュラー医学会が推奨する新型コロナウイルスの感染予防の栄養素

<参考文献>

・Alan G. Gaby: Editorial-The silver lining that could have been. Townsend Letter 2022: April:80.

・Name JJ et al. Zinc, Vitamin D and Vitamin C: Perspectives for COVID-19 With a Focus on Physical Tissue Barrier Integrity. Front. Nutr., 07 December 2020 https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fnut.2020.606398/full

・Zihni C, Mills C, Matter K, Balda MS. Tight junctions: from simple barriers to multifunctional molecular gates. Nat Rev Mol Cell Biol. (2016) 17:564– 80. doi: 10.1038/nrm.2016.80 https://www.nature.com/articles/nrm.2016.80

・Asakura K et al: Vitamin D status in Japanese adults: Relationship of serum 25-hydroxyvitamin D with simultaneously measured dietary vitamin D intake and ultraviolet ray exposure Nutrients. 2020 Mar; 12(3): 743 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32168939/

・駒井三千夫:日本人における亜鉛摂取量の現状と摂取基準.亜鉛栄養治療6巻1号,4-11,2015 https://kenkyuukai.m3.com/journal/FilePreview_Journal.asp?path=sys%5Cjournal%5C20151207173919-4306467A888B69D8387AD0D2EE8FDDB85F741EAD08EB0816B27C73198F6F377C.pdf&sid=738&id=2091&sub_id=35763&cid=471

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精油の生体へのメカニズム

1作用→鼻腔→大脳辺縁系:情動の座〜食欲、性欲、睡眠欲、記憶、自然治癒力(自律神経系、免疫系、内分泌系)

PNI:精神神経内分泌免疫学

2肺や皮膚→全身循環 おそらくBBB(血液脳関門)を通過(分子量が小さい)nose-to-brain経路(鼻腔→脳)脳腫瘍の臨床研究

機能性
揮発性と抗菌・抗ウィルス作用を併せ持つ。タンニンも植物酸も抗菌作用を持つが精油は揮発性を持つため空間そのものを浄化する事ができる。植物の生体防御機能の表れ。嗅覚系を介して速やかに生理、心理作用をもたらす。アルカロイドや一部のフラボノイドは血液脳関門を通過し中枢神経をもたらすが、精神は嗅覚系を介して情動に変化をもたらす。外用で速やかに経皮吸収し全身循環にのる。

呼吸器感染症による精油の活用

蒸気吸入(鼻腔や上気道の保湿と保温)

青森ヒバ(免疫 ヒノキチオール 抗ウイルス、消炎、IgA分泌誘導:蒸気吸入)ユーカリ(軽い 肺の奥まで入る 抗ウィルス線毛細胞の活性化、消炎:蒸気吸入)木曽ヒノキなどの樹木系(森の中にいる状態を室内で作る NK細胞=自然免疫活性化:芳香浴 初期対処 森林療法)レモン・ゼラニウム(ウィルスが入って行くACE2発現抑制 フラボノイド、ポリフェノール)1,8シネオール(サイトカイン抑制とNF- κB減少→炎症が起きない)βカリオフィレン 例 注目のコパイバ、ブラックペッパー(カンナビノイド受容体CB2 リカンドとして消炎作用 CB2は免疫系に作用→消炎 βカリオフィレンはCB2にくっつく ※CB1は脳)

運動:20〜60分までを週3回以上の頻度で長時間継続すること
白血球を増加し、1時間以内では運動強度に依存して特にNK細胞が増加。またマクロファージ機能や血中IgGやSIgAも増加。

コラーゲン〜結合組織 感染にも関与

栄養:プラントベースのホールフード〜野菜スープ
オメガ3〜αリノレン酸
ビタミンC、ビタミンA(カロテノイド)ビタミンD 〜 きのこ類
Zn(亜鉛)植物だとマルベリー
発酵食品〜味噌汁 短鎖脂肪酸はIgAを増強 粘膜系の細胞の7割が腸
水分補給〜乾燥防止(1.5リットル)
日光浴、特に朝(ミトコンドリアが活性)
睡眠、入浴(NK細胞増強)五感を刺激 NGは寝不足、口呼吸、清涼飲料水、消炎鎮痛剤(体温を下げる)ステロイド剤 自然欠乏

生体防御・免疫系に用いるフィトケミカル
多糖類やアルキルアミド〜エキナセア
マクロファージ、インターフェロン、TNF-α、NK細胞活性化
COPやフラボノイド〜シスタスパンダリス(抗ウイルス、NK細胞活性化、コラーゲン合成促進。ハーブティーで服用の場合は口腔に保持し少量ずつ服用。はちみつを加え、粘稠度を高めて服用する
イヌリン ダンディライオン、バードック 腸内細菌がオリゴ糖を資化して腸管免疫を増強

ティートリーはオーストラリアの先住民のアボリジニの人々がハーブティーとして飲用したことから名づけられましたが、現在ではもっぱら葉を蒸留して得た精油を外用で用い。1920年にオーストラリアの研究者がティートリーの精油の防腐効果が石灰酸の13倍もあることを報告した。その後の研究で精油の抗菌作用や抗真菌作用が確認され、さらにティートリーの精油を外用した際には周囲の組織に侵襲を与えないことが分かった。そのため歯科医はコップ一杯の水に精油1滴を希釈したものを歯肉や口腔粘膜の炎症に、医師はカンジダ症や水虫(白癬)に用い満足する結果を得た。抗菌スペクトルが広くかつ非侵襲的であることからティートリーの精油は米国をはじめ世界各国に急速に広まることになり、現在ではニューサウスウェールズ州でプランテーションが行われている。なお最近の研究ではティートリーの精油が抗生物質の耐性菌に対しても強い活性を示したことが報告されている。

ティートリー(tea tree) 各論

オーストラリア原産

フトモモ科メラレウカ属植物

学名

Melaleuca alternifolia(Maiden & Betche)Cheel

カナ表記

ティーツリー

ティートゥリー

オーストラリア先住民のバンジャラン族は、ティートリーの軟らかい樹皮を、揺りかごや食料運搬などに使うクーラモンと呼ばれる伝統的な木の器や、寝具、カヌーの修理、屋根、雨具、食品のラッピング、包帯などに用いたほか、古くから、咳や風邪の治療に熱した葉の蒸気を吸い込んだり、葉を噛んで頭痛を緩和したり、傷や皮膚感染症治療に葉を湿布して用いたり、葉を粉砕して泥と混ぜて防腐、抗菌に利用した。近年になって精油の効果が注目されるようになったのは1920年代に A.R.ペンフォールドによって精油のもつ高い防腐効果などが発表されてから。第二次世界大戦中は軍の救急箱に不可欠となり、その後抗生物質などの普及で一線を退いたものの1960年以降のハーブブームで再び脚光を浴びるようになった。さらにティートリーの精油を外用した際には周囲の組織に侵襲を与えないことが分かった。現在では精油による、炎症性サイトカイン産生抑制などの免疫システム正常化作用や、口唇ヘルペスの原因となる単純ヘルペスウイルスやインフルエンザウイルスなどに対する抗ウイルス作用、抗炎症作用、抗微生物作用、殺菌作用、原虫類に対する作用、殺ダニ作用、貯穀害虫のヒラタコクヌストモドキ(平擬穀盗)などに対する殺虫作用などのほか、メラノーマやカンジダ症、皮膚感染症、菌類による皮下組織感染症、ふけ症などの治療効果についても研究・報告される。

 
 

吸入によって鎮咳、去痰、喉の感染症源や痛みの除去、鼻づまり緩和、鎮静などに用いられるほか、ニキビや水虫、虫さされ、かぶれ、火傷、創傷などの皮膚疾患、関節痛や捻挫などの鎮痛、抗炎症、マウスウォッシュで口内炎、口臭、歯周病対策などに外用される。さらにはコンパニオンアニマルの皮膚疾患にも用いられる。

そのほか、化粧品や石けん、シャンプー、洗剤、香水などの香料原料として商業利用されているほか、家庭においても除菌、消毒、消臭、防虫、植物の病害虫管理など、安心安全な天然物質として幅広く用いられる。

最近の研究ではティートリーの精油が抗生物質の耐性菌に対しても強い活性を示したことが報告される。

花は白〜乳白色で、ふわふわした羽毛のような感じは、合着した花糸からなる長い5本の雄蕊に、短い花糸を無数に着生することによる。この花が各節の葉腋に着生し、8〜24個集まって1つの穂状花序を形成する。

葉腋に小さい花がたくさん着き穂状花序を形成。羽毛のように見えているのは雄蕊で、一つの花に5本の長い花糸があり、そこから短い花糸が無数に枝分かれして着生している。日本では6月頃に開花。

 

植物が傷つくと油室が壊れて精油が揮発。虫などの動物に噛まれた時に敵を撃退したり、傷口から菌類やウイルスなどの微生物の侵入を防いだりする役割があるものと考えられる。

重要な精油成分はテルピネン -4- オールで、ISO4730(2017)規格では、ティートリーオイルには35〜48%含有することになっている。そのほかテルピノレン、γ-テルピネン、p-シメン、β- ピネン、α – ピネンなどを含有する。精油成分としてテルピネン -4- オールを主成分とするもの以外に、1、8- シネオールやテルピノレンをそれぞれ主成分とするケモタイプや1、8-シネオールを主成分としてそのほかの成分組成の異なるケモタイプなどが明らかになっている。

●抗菌スペクトルが広い(ウィルスから細菌、真菌、原虫、小動物まで阻害活性を示す)

●抗生物質耐性菌にも効果がありフローラの回復に有効。(MRSAやVERなどに活性を示す一方で乳酸菌などの常在菌には感受性が低い)

●界面活性剤や油、エタノールなどの溶媒の添加で活性が低下する(油性ベースより水性ベースの方が活性が高いので製剤設計上注意が必要)

●精油の作用点は細胞膜である(菌による感受性の差は細胞膜を保護する細胞壁の透過性と膜構造の差に基づく

●抗菌作用以外の作用を持つ(テルピネンー4ーオールはプロスタグランジンの産生抑制による荘園作用や白血球の分化を促進する免疫賦活作用をもつ)

参考資料
日本メディカルハーブ協会  木村正典理事コラム
日本メディカルハーブ協会オンラインアカデミー 林真一郎理事長「メディカルハーブ における精油の役割と最新情報2021」
グリーンフラスコデータベース
生活の木 無料配布冊子

緑茶成分「テアニン」の脳機能への影響

例えば朝食の有無と「集中力」の関係もよく知られる研究の一つで、朝食を食べている子どもや学生の方が集中力が高い傾向にあり、テストの点数なども高い傾向にあることはよく知られている。最近は朝食に何を食べると良いかまで研究されており、朝食の内容がお茶漬けとステーキでは当然脳の神経物質への影響は異なり、特に40代以降は朝食で炭水化物過多になると集中力や注意力が低下するということも示唆されている。このような研究が進む中で、心身のリラクゼーションに関与する成分として知られる緑茶成分「テアニン」の脳機能への影響について研究を重ねた、と横越氏。

テアニンとは緑茶の旨味成分として知られるアミノ酸の一種で、良いお茶ほどテアニンの含有量が多い。テアニンが腸で吸収されるのかをマウスで調べたところ、投与濃度依存的にわずか10分でテアニンは血液や肝臓等に取り込まれることが確認された。

テアニン、脳内に取り込まれる

また、テアニンが脳関門を介して脳内に取り込まれるかを調べたところ、やはり投与濃度依存的に脳にも取り込まれることがわかった。脳にテアニンが取り込まれたラットの脳の神経伝達物質の変化を確認したところ、ドーパミン放出量が増え、セロトニン量が減っていた。さらに、脳波にα波がわずか20分で出て、40分もすると顕著に放出が促進されることも観察された。

また、イライラや集中力の欠如が問題となる女性特有の疾病の一つであるPMS(月経前症候群)についてテアニンが働きかけをしないか学生によるヒト試験を行った。その結果、緑茶テアニンの摂取により、PMSによる精神的な愁訴だけでなく、むくみや下腹部の痛み、頭痛といった身体的症状にも顕著な改善が見られることが確認できた。

他にもマウスへのテアニンの摂取でトーパミンが放出され、集中力の向上、学習記憶能力の向上、高血圧低下などが確認された。

「テアニン」の機能性表示食品も急増

緑茶には「テアニン」の他にも、「カテキン」という機能性成分が豊富に含まれており、その機能性もよく知られている。カテキンには「抗アレルギー作用」「抗炎症作用」「抗ウイルス作用」など身体に働きかける機能性が多い。

一方、テアニンには「ストレス軽減」「高血圧低下」「睡眠改善」「脳神経伝達物質の変動」など情動に働きかける機能性が多い。

これまでカテキン研究の方が進んでいるような印象があるが、緑茶のテアニンの「疲労回復」「ストレス解消」「記憶学習能力の向上」などにも注目が集まっており、テアニンを利用した機能性表示食品も急増している。

 

先日聴講させていただいたばかりのシンポジウム。研究内容の一部が正式な記事になっています以下、食品新聞を転載
 

https://shokuhin.net/42495/2021/04/16/sonota/防災/

 

 

お茶がコロナを迅速・効果的に不活化 京都府立医大の教授が指摘

お茶に新型コロナウイルスを迅速かつ効果的に不活化する作用があることが報告された(緑茶と健康シンポジウム)

お茶に新型コロナウイルスを迅速かつ効果的に不活化する作用があることが報告された(緑茶と健康シンポジウム)

お茶に含まれるカテキンが新型コロナウイルスを迅速かつ効果的に不活化する作用があると、京都府立医科大学の松田修教授が15日発表した。

これは試験管試験での推察による発表に基づくもの。松田教授は現在臨床試験も進めており、今後、臨床試験を経た論文も発表される見通し。

冒頭の発表は、京都府宇治市で開かれた「緑茶と健康シンポジウム」のパネルディスカッションによるもの。

松田教授は、論文査読中であるが「茶葉に含まれているカテキンが新型コロナを抑制するということがわかった」と述べ、お茶の飲用の可能性については「もし多くの人が飲めばヒト集団全体としての感染拡大が抑制される可能性がある。公衆衛生的な使われ方になる」との見方を示した。

パネルディスカッションは「緑茶の新型コロナウイルスに対する効果について」と題し、ウイルスとお茶の権威がパネリストとして参加。

京都大学の三浦智行ウイルス・再生医科学研究所准教授は、緑茶抽出物やカテキン類の新型コロナ抑制効果について、論文発表前であることを前置きした上で「ある程度の抑制効果があるのは間違いない」と語った。

静岡県公立大学の山田浩健康支援センター長は、分子ドッキング法による茶ポリフェノールの創薬としての可能性に言及。

分子ドッキング法とは、新型コロナウイルスに効きそうなものをデーターベースから拾うコンピューター技術となる。

山田センター長は、分子ドッキング法でテアフラビンとガレートカテキンが選択的に新型コロナウイルスにくっつき、新型コロナウイルスが宿主細胞に吸着するのを阻害する仮説が導き出されたことを紹介し、今後の基礎研究や臨床試験に期待を寄せた。

こうした論文発表がエビデンスとして認められれば、就労者の高齢化と後継者不足で減少しつつある全国の茶農家にとって、明報となる。

国内で最も多い25%の荒茶を取り扱う伊藤園は、現在、京都府立医科大学の松田教授と共同研究に取り組んでおり、今後さらに多方面から、知見が集まることが期待される。

緑茶と新型コロナウイルス研究最前線

緑茶と新型コロナウイルス研究最前線

コロナ禍で注目される茶カテキンの抗ウイルス効果

静岡県立大学健康支援センター長・山田浩氏

緑茶の飲用が新型コロナ感染症の予防につながる可能性も

コロナウイルスの顕微鏡写真のクローズアップ(イメージ)

お茶を飲むことに「公衆衛生的な使い方」の可能性がある

京都府立医科大学免疫学教授・松田修氏

お茶1杯あたりのカテキン量は煎茶より抹茶が多い

京都府農林水産技術センター農林センター茶業研究所 北尾悠樹氏

お茶のある生活で健康に!今後の臨床試験にも期待

京都先端科学大学バイオ環境学部教授・藤井孝夫氏

注目2種

エピガロカテキン:EPG(免疫細胞マクロファージを活性化。低温で多く抽出。アミノ酸類のテアニンは水出しで多く溶け出す)

エピガロカテキンガレート:EGCG(ウィルス表面突起結合。粘膜細胞に吸着出来なくして予防。70°Cから80°Cで抽出)

エビデンス(科学的根拠)は、緑茶(煎茶)から80℃くらいで多く抽出されるエピガロカテキンガレート(EGCG)や紅茶から沸騰直前の95℃くらいで多く抽出されるテアフラビン(TF)は、インフルエンザウイルスや新型コロナウイルス感染症の原因ウイルス(SARS-CoV-2)のように、プラス鎖一本鎖RNAタイプのウイルスに対して、図で示した複数の部位で抗ウイルス活性を示すことが明らかにした(Phytomedicine, 2020)。

 

出典

http://h-and-w.jp/2020/11/29/新型コロナウイルス感染症の予防には緑茶や紅茶/

山田 浩氏(静岡県立大学薬学部教授)の講演「ポリフェノール茶カテキンによる免疫機能活性と感染症予防」
https://www.jafra.gr.jp/food-5.html

【お茶で新型コロナ無害化 1分で最大99% 奈良県立医大】
https://www.sankei.com/west/news/201127/wst2011270045-n1.html良県立医科大学(同県橿原市)は27日、新型コロナウイルスが市販のお茶によって無害化する効果を確認したと発表した。基礎研究段階で人での効果は未確認だが、試験管内でウイルスが1分間お茶に触れることで最大99%が感染力を失っており、感染対策の一つとして期待。商品により効果に差があり、メーカーの許可を得て商品名の公表を検討するとしている。実験は同大の矢野寿一教授(微生物感染症学)の研究チームが実施した。実験ではペットボトル入りの緑茶や紅茶など約10商品を使用。試験管内でウイルスとお茶を混ぜ、経過時間ごとの感染力を持ったウイルスの量を検査した。最も効果が高かったのは茶葉から淹(い)れた紅茶で、感染力のあるウイルスは1分間で100分の1、10分間で千分の1以下にまで減少した。矢野教授は、人への効果について「可能性の段階」とした上で、「インフルエンザでカテキンの効果は確認されており、お茶を飲むことで同じような効果が期待される」と話した。矢野教授によると、カテキンはインフルエンザウイルスなどの表面にある突起状のタンパク質に付着し、感染力をなくすことが確認されており、新型コロナでも同様の効果が推測される。
茶のカテキン、多彩な機能性
お茶の機能性については、一般的にもかなり認知され、さまざまな機能性研究が各方面で進められている。山田氏がお茶の機能性について最初に研究成果をあげたものは「茶カテキンの吸入(ネブライザー)で、喀痰中のMRSAが減少する」という臨床試験であったという(2004年)。緑茶には、カテキン、カフェイン、多糖類、フッ素、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE、γアミノ酪酸、フラボノイド類、テアニンなど、豊富な栄養や機能性成分が含まれる。中でも代表的な成分がカテキンで、がん抑制、抗酸化、血中コレステロールの上昇抑制、血圧の上昇抑制、血糖値の上昇抑制、抗菌、抗アレルギー、免疫不活などが認められている。また、緑茶に含まれるテアニンのストレスの抑制効果などもよく知られる。

近年「抗炎症・抗アレルギー作用」が注目
茶カテキンはポリフェノールに分類されるが、機能性として近年注目されているものに「抗炎症・抗アレルギー作用」があると、山田氏。代表的な研究成果としては「メチル化カテキンがIgE受容体の発現やヒスタミン放出を抑制し、通年・季節性アレルギー性鼻炎の症状を緩和する」というものがある。基礎研究の段階だが、茶カテキンには免疫賦活作用があることも確認されている。一例として「茶カテキン抽出物0.02%を7ヶ月摂取することでNK細胞活性増強と高齢促進マウスの癌転移抑制」といった試験がある。また「ポリフェノール強化シリアル(茶カテキン10mg/100g食餌)5週間でNK細胞活性、サイトカイン値の上昇」などの試験データもある。

自然免疫の活性に関する研究報告
中田氏らの静岡県立大学で静岡市在住の65歳以上の高齢者を対象に2017年5月、市販の茶カテキン飲料(総カテキン540mg/350ml)を2週間毎日摂取してもらった。2週間後に採血し分析を行なったところ、自然免疫の中でもNK細胞の活性と増加が認められたというこれまで、茶カテキンは病原微生物である細菌やウイルスに対して直接的な殺菌や増殖抑制作用があることが報告されていた。しかし、近年は、「抗炎症・抗アレルギー作用」を中心に免疫賦活、特に自然免疫の活性に関する研究報告が増えている、と山田氏。

高齢者に有意な罹患率低下
また、感染症の中では、インフルエンザ予防における緑茶及び緑茶成分の効果を検討した臨床研究が複数存在しているが、緑茶成分のサプリメントの摂取により細胞性免疫に関わるγδT細胞の増殖を促進することが報告されている。一方、茶成分でうがいをすることでインフルエンザ感染を予防できるかを研究した結果では、高齢者においては有意な罹患率低下を認めることができた。しかし、成人や高校生の場合、プラセボ群と比較して罹患の減少傾向は見られるものの、有意差までは認められず、サプリメント形態とは違った結果になっているため、おそらく濃度や量の問題なのではないか、と山田氏。実際、うがいよりも緑茶飲用の方が、小学生、中学生、成人のいずれでもインフルエンザ感染予防に有為な関連性が見られたという。

EGCGに創薬の可能性
いずれにせよ、茶カテキンには殺菌作用や抗ウイルス作用だけでなく、抗炎症と免疫賦活作用が確認されている。これはまさに今市場ニーズの高まっている免疫力活性とマッチしたもの。現在拡大している新型コロナウイルスについて茶カテキンによる臨床的な効果について明らかにされていないが、創薬開発の基礎段階で用いられる「分子ドッキング法」におけるスクリーニング解析では、茶カテキンの中でも緑茶に最も多く含まれるEGCG(エピガロカテキンガレート)に創薬としての可能性が示されている。今後の研究や臨床的な検証が待たれている段階、と現状について山田氏は報告した。

食品医学研究所では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を予防できる可能性が高い食材として、「ショウガ」、「煎茶」、「マヌカ蜂蜜(できればプロポリス入りマヌカ蜂蜜)」「ニンニク」を多くの方々におすすめしている。

出典
http://h-and-w.jp/2020/08/02/必読!新型コロナウイルス感染症の予防に役立つ/

 

抹茶
メリットはお茶として溶け出した従来の水溶性成分のみならず、茶葉自体を砕くので茶葉が持つ栄養成分丸ごと摂取できるといった食材であること。抹茶注目はテアニン。(脳の海馬に作用。ドーパミン、セロトニンを通じストレス、不安対策)カテキン、カリウム、カルシウム、鉄、銅、マグネシウム、セレン、リン、亜鉛、マンガン、ビタミンB1、B2、B6、C、Eなど豊富な栄養成分を含むスーパーフード。紅茶や各種お茶を積極的に利用する。

新型コロナウイルスに対して抗ウイルス活性があるお勧めの食品は?(食品医学研究所)

その食品として、食品医学研究所長がおすすめするのは、「緑茶」、「紅茶」、そして「ハチミツ」の3つです。ドイツのポール・エールリッヒ研究所での試験管内実験(2021)で、緑茶の主成分であるポリフェノールのエピガロカテキンガレート(EGCG)が新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)のヒト細胞内への侵入を阻止することが分かりました。できれば、ウイルスが鼻や口などの粘膜に触れる前にEGCGを摂っておくと、効果が高くなります。

インドの化学技術研究所の総説(2021)によれば、EGCGは特にSARS-CoV-2のようなエンベロープ(脂質二重膜)を有する一本鎖プラス鎖RNAをゲノムとして持つウイルスに対して抗ウイルス活性が高いそうです。そして、これまでにインフルエンザウイルスA/H1N1とB、HIV、ロタウイルス、C型肝炎ウイルス、エボラウイルス、ジカウイルス、ウエストナイルウイルス、豚繁殖・呼吸障害症候群ウイルス、デングウイルスなどの一本鎖RNAウイルスに対して抗ウイルス活性が明らかになっています。紅茶に多く含まれるポリフェノールのテアフラビン(TF)もSARS-CoV-2のような一本鎖プラス鎖RNAをゲノムとして持つウイルスに対して抗ウイルス活性が高いそうです。そして、これまでにタバコモザイクウイルス、ロタウイルス、コロナウイルス、HIV、インフルエンザAとB、シンドビスウイルス、カリシウイルス、C型肝炎ウイルスなどの一本鎖RNAに対して抗ウイルス活性が明らかになっています。

右図に示すように、緑茶のEGCGや紅茶のTFTF3(テアフラビンジガレート)はSARS-CoV-2がヒト細胞内へ侵入・感染する際に様々な部位(過程)で抗ウイルス活性を示すため、COVID-19の予防には緑茶と紅茶の両方を摂取することがポイントです。緑茶や紅茶は粉末にしたものを飲むと茶ポリフェノールが多く摂れるのでお勧めです。

ハチミツについては、マレーシアのマレーシアサインズ大学の総説(2020)によると、ハチミツには抗ウイルス活性と免疫増強能というWの効果が期待でき、コンピュータを用いたインシリコ(in silico)創薬研究で、ガランギン、クリシンといったフラボノイドカフェ酸(コーヒー酸)、カフェイン酸フェネチルエステル(CAPE)などのフェノール酸にはSARS-CoV-2の複製に重要な役割を果たす3-キモトリプシン様プロテアーゼ(3CLpro)という酵素の働きを阻害するという抗ウイルス活性があることが分かりました。また、ハチミツには抗酸化作用や抗炎症作用があり、サイトカインストームを引き起こす炎症性サイトカインの過剰な産生を調節するという免疫増強(調節)能もあります。さらに、ハチミツに含まれるヘスペリジンやロスマリン酸といったフラボノイドがSARS-CoV-2のスパイクタンパク質の受容体結合ドメイン(RBD)と結合して中和し、ヒト細胞側のタンパク質受容体(ACE2)への接着を阻止する可能性があります。つまり、ハチミツを摂取することは、SARS-CoV-2に対す直接的な抗ウイルス効果と免疫応答が高まるように調節する間接効果が期待できます。


ブラジルのミナスジェライス連邦大学の報告(2021)によれば、右表に示すように、エジプト、パキスタン、ブラジルにおいて、COVID-19に対するハチミツやプロポリスの治験が行われています。なお、カフェイン酸フェネチルエステル(CAPE)はプロポリスの有効成分であり、マヌカハニーに含まれるメチルグリオキサール(MGO)やローヤルゼリー特有の脂肪酸である10-ヒドロキシ-2-デセン酸(10-HAD)にも抗ウイルス活性が認められています。非加熱(45℃以下)の生ハチミツではグルコースオキシダーゼという酵素の働きで過酸化水素(H2O2)を生成してウイルスを不活化する効果も加わります。ただし、ハチミツやハチミツ関連食品を一日にどれくらい摂れば効果があるかという研究報告はまだありませんので、あくまで予防の可能性があるというところです。ハチミツには異性化液糖や水飴などが混ざっているものがあり、そのようはハチミツには抗ウイルス活性のあるポリフェノールやフェノール酸があまり含まれていないおそれがあるので注意が必要です。

緑茶」、「紅茶」、「ハチミツ」はSARS-CoV-2に対する抗ウイルス活性が期待できるため、多くの人が栄養補助食品として日々、摂取し続けることが望ましいと思います。摂取法としては、一度に摂るのではなく、マイボトルなどに熱湯と、緑茶と紅茶のティーバッグかまたは粉末を入れ、お好みによってハチミツも少量加えて、それを時々、チョビチョビ飲んで常に口内に保持しておくと、SARS-CoV-2の侵入を効果的に防ぐことができるとともに、メタボ予防効果や口内衛生(虫歯・歯周病・口内炎の予防)にも役立ちます。

エピガロカテキンガレートの抗ウイルス効果を高める分子設計戦略

https://www.taiyokagaku.com/lab/column/35/


研究の背景と目的
緑茶の主成分であるカテキンは種々の生理活性を持つ。その一つとしてカテキンが免疫系に抑制的に作用するとの報告がいくつかなされているが、その分子レベルの作用機序の詳細は未だ明らかではない。そこで本研究ではカテキンの持つ抗炎症効果の機序の解明を目的とし、緑茶カテキンの主な成分であるEpigallocatechin Gallate (EGCG)及びEpicatechin Gallate (ECG)がTリンパ球に対して及ぼす影響を検討した。

http://gakui.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/cgi-bin/gazo.cgi?no=120353

注目の松葉
https://mematu.jimdofree.com/松の成分と効能/

<納豆菌の感染阻害を確認>

水谷教授らのチームは、納豆菌のタンパク質分解酵素が新型コロナウイルスのスパイクタンパク質を分解し、感染を阻害することを確認したと、国際学術誌「バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーションズ」に発表しました。 水谷教授らは納豆の抽出液と新型コロナウイルスを混ぜ、ウイルスが細胞に感染するかどうか実験。納豆菌の持つ約80種類のタンパク質分解酵素がスパイクタンパク質を分解し、ウイルスは受容体と結合できなくなった。デルタ株など変異株も同様だった。新型コロナウイルスは表面にあるスパイクタンパク質がヒトの細胞の表面にある受容体に取り付いて感染します。 水谷教授は「納豆を食べて感染を防げるかはこれからですが、口の中に納豆があれば口腔(こうくう)内のウイルスは駆逐できます」と話していました。

(注1)WHOは2015年5月、国名、地名、人名などを病名に使用しないという指針を掲げた。しかし、新型コロナでは「武漢ウイルス」「インド型」などの呼び方が相次いだ。

(注2)抗体はウイルスなどに感染したり、ワクチンを接種した後にできるタンパク質。中和抗体は異物に結合して感染力を失わせる「中和作用」を持つ。

(注3)一定以上の人が免疫を持つことで感染の連鎖が止まる集団免疫は、従来株では60~70%とされた。風疹や水ぼうそうに匹敵する感染力を持つデルタ株は80~90%のワクチン接種が必要とみられている。

(注4)日本で治療薬として認可されているのは抗ウイルス薬「レムデシビル」、ステロイド薬「デキサメタゾン」、レムデシビルと併用する関節リウマチ薬「バリシチニブ」、2種類の中和抗体を組み合わせた「抗体カクテル療法」。軽症者向けには抗体カクテル療法しかないが、点滴薬のため、自宅では使えない。

◆中嶋文明(なかじま・ふみあき)1981年入社。第5波がピークアウトしています。初の緊急事態宣言で街や電車から人影が消えた第1波は別として、人流とは関係なく、感染が拡大しても3カ月ほどで減っていく現象が続いています。水谷教授も「1日40万人の感染者が出たインドもスーッと引きました。ワクチンとは関係ないんです」と、不思議がっています。唯一の例外はブラジルだそうです。児玉龍彦東大名誉教授は「感染者数が増え、増殖が早まると、ウイルスは変異が進み、自壊する」という仮説を出しました。新型コロナの謎。解明を待ちたいと思います。

納豆の抽出液が培養細胞への新型コロナウイルス感染を阻害する

納豆に含まれる成分に、新型コロナウイルスの感染を阻害する効果があることが確認されたとの実験結果を、東京農工大などの研究チームが7月13日付の国際学術誌「バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーションズ」電子版に発表した。チームは、食品に含まれる成分に抗ウイルス効果があることが直接確認できたのは極めて珍しいとしている。

新型コロナは、ウイルス表面にあるとげ状の「スパイクたんぱく質」が、ヒトの細胞表面にある受容体たんぱく質「アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)」に結合して感染する。大豆を発酵させて納豆を作る納豆菌は、腸内環境を整え、免疫力を高める効果があるとされる。そこでチームは、納豆菌が分泌するたんぱく質の分解酵素に着目。納豆の成分を取り出した抽出液と、中国で当初流行した新型コロナウイルスを試験管で混合させた上で培養細胞に加え、細胞への感染を防げるかどうかを調べた。その結果、抽出液の成分がウイルス表面のスパイクたんぱく質を分解してしまうため、細胞への感染を防げることが判明した。

一方、納豆に含まれるたんぱく質の分解酵素は加熱すると不活化するため、混合液に熱を加えると感染は防げなかった。このため、分解酵素がウイルス表面を壊し、細胞への感染を防いだとチームはみている。

また、英国で初めて報告され、感染性が高いとされる「N501Y」変異株でも、同様にスパイクたんぱく質を分解する効果を確かめた。

https://mainichi.jp/articles/20210721/k00/00m/040/126000c

本研究は培養細胞を用いた実験であり、納豆を食べることによりウイルス感染を防ぐことができると示されたわけではない。しかし、これまで、このように食品の直接的抗ウイルス効果が示された例は少ない。納豆は我が国の伝統的な健康食品であり、これまでにも免疫力の増加や血栓の解消といった効果の報告があるが、非常時においても納豆をはじめとする伝統的食品の価値が再認識される結果となりそうだ。

納豆
一粒一粒に栄養と旨味がぎっしり詰まる高栄養食品。胃腸を元気に働かせ消化を助ける高酵素食品でもある。食すことで体内酵素を節約。酵素は納豆を始め味噌などの発酵食品に含まれており、生の野菜や果物などの食べ物から食物酵素をしっかり取り入れることで消化を助けることができる。納豆はアミラーゼなどの食物酵素を含んでいる。ナットウキナーゼには血流アップ効果も。カルシウムとマグバランスバランスが良い食材。納豆は微生物の中でも超強力な増殖力を持ち、体内に取り入れると腸内細菌のコンディションを上げる。セロトニンは腸内細菌によって作られており、食物繊維によって腸内細菌を整えていく。納豆は食物繊維も豊富な上、レシチン、コリンといった脳の司令塔、前頭前野に働きかける栄養を含むメンタルヘルスにもオススメな食材。ビタミンKも含むので骨強化にも○。免疫に密接な関係性のある亜鉛補給にも○。整腸作用、感染症、免疫力、解毒、抗菌(納豆菌)血栓予防(ナットウキナーゼ)骨折、コロナ症状緩和の可能性も=ロッテルダム心臓研究によると天然ビタミンK2を豊富に含む食材を長年食す人は動脈内のカルシウム沈下が著しく低く、心臓血管の健康状態が良好。オランダではナイメーヘン市の病院で医師たちがビタミンKの欠乏と症状悪化の関連性を発見。新型コロナウィルスは血液凝固を引き起こし、肺の弾性繊維を分解するがビタミンKが凝固を調節。肺疾患から保護するタンパク質の生産に関わる。(ビタミンK2)更年期(大豆イソフラボン)アンチエイジング(スペルミン=ポリミアンの一種)セロトニン材料(トリプトファン)

新しい研究は腸内細菌とビタミンDレベルの関係を明らかに

Study reveals connection between gut bacteria and vitamin D levels
medicalxpress.com 2020/12/01

私たちの腸内マイクロバイオーム(消化管に生息する多くの細菌、ウイルス、その他の微生物)は、医学界においては認識され始めたばかりともいえるが、さまざまな方法で、私たち人間の健康と病気のリスクに重要な役割を果たしていることがわかってきている。

米カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究者と共同研究者たちは最近、年配の男性の調査で、人の腸内細菌叢の構成が、骨の健康と免疫に重要なホルモンである「活性型ビタミンD」のレベルに関連していることを示した。ビタミンDはいくつかの異なる形態をとることができるが、標準的な血液検査では、体が貯蔵できる不活性な前駆体を 1つだけ検出する。しかし、ビタミンDを(身体が)使用するためには、ビタミンDの前駆体を「活性型」に代謝する必要があるのだ。米カリフォルニア大学サンディエゴ校の研究者であり、骨粗鬆症クリニックのディレクターでもある論文の上級著者、デボラ・カド医学博士 (Deborah Kado, MD)は次のように述べている。「腸内細菌叢の多様性が増すと、一般的に健康状態が改善すると考えられています」カド博士は、西暦 2000年に開始された大規模な取り組みである米国立老化研究所(MrOS)の研究を主導した。

これまでの複数の研究により、ビタミンDレベルが低い人たちは、ガン、心臓病、新型コロナウイルス感染症、あるいは、その他の病気のリスクが高いことが示唆されている。それでも、2万5,000人以上の成人を対象としたこれまでで最大のランダム化臨床試験は、「単なるビタミンDサプリメントの摂取」は、心臓病、ガン、さらには骨の健康を含む健康の状態に影響を及ぼさないと結論付けている。

カド博士は、以下のように述べる。「私たちの研究は、これらの(以前の)研究が、活性ホルモンではなく、ビタミンDの前駆体のみを測定したためかもしれないことを示唆しています」チームは、国立老化研究所の研究に参加している 567人の男性によって提供された便と血液サンプルを分析した。参加者たちはアメリカ中の 6つの都市に住んでいる人たちで、平均年齢は 84歳。ほとんどの人たちが健康状態が良好または優れていると報告されている。研究者たちは、16s rRNAシーケンスと呼ばれる手法を使用し、遺伝子識別子に基づいて各便サンプル中の細菌の種類を識別および定量化した。さらに、LC-MSMS (液体クロマトグラフィー質量分析法)と呼ばれる方法を使用し、各参加者の血清中のビタミンD代謝物(前駆体、活性ホルモン、分解生成物)を定量した。その中で研究者たちは、活性型ビタミンDと全体的な腸内マイクロバイオームの多様性との関連を見出した。それに加えて、12種類の特定の腸内細菌が多くの活性型ビタミンDを含む男性の腸内微生物叢に頻繁に出現することを突き止めた。参加者たちはアメリカのさまざまな地域に住んでいる人たちで、ビタミンDの供給源である太陽光に曝露する量は、男性たちによって異なっていた。日光を最も多く浴びていたのは、カリフォルニア州サンディエゴに住んでいた男性たちだった。そして、予想どおり、その人たちはビタミンDの「前駆体」を最も多く保持していた。

しかし、予想外に、研究チームはそれらの男性たちが住んでいた場所と彼らの活性ビタミンDホルモンのレベルとの間に相関関係を見出すことができなかった。太陽光と比例していたのビタミンDの前駆体だけで、(実際に身体に作用する)活性ビタミンDホルモンの差異はなかった。

カド博士は、は以下のように言う。

「日光やビタミンDのサプリメントからどれだけ多くのビタミンDを摂取しても、体がそれをどれだけ貯蔵できるかとは関係しないようです。私たちの体が、ビタミンDの前駆体を活性型ビタミンDにどれだけうまく代謝できるかが重要であり、健康におけるビタミンの役割をより正確に把握するために、臨床試験で測定する必要があるのかもしれません」

カド博士は、この研究は参加者たちの血液と便に含まれる腸内微生物とビタミンDの単一の調査に依存しており、これらの要因は、生活環境、食事、睡眠習慣、投薬状況などに応じて時間と共に変動する可能性があると指摘した。

●ベディシナルズ-9 : インドで承認された栄養補助食品が、WHOの登録臨床試験で COVID-19 および COVID の長期後遺症を治療するための補助として有効性を示している

COVID-19 治療の補助剤としてインド当局から承認された栄養補助食品化合物 ベディシナルズ-9 の使用についての WHO 登録ランダム化臨床試験結果の予備リリース後、製薬業界および研究業界は、過去数日、騒然としている。その理由は、COVID-19を治療する治療薬として非常に有望な結果が得られただけでなく、この製品は、COVID-19で治療された患者の追跡観察に基づいて、ロング COVID とも呼ばれる長期の後遺症の状態の発現を防ぐことができることもわかったからだ。ランダム化臨床試験は、インドの 2つの医療機関によって、プネに拠点を置くドイツとインドのバイオテクノロジー企業であるベディシナルズ社(Vedicinals PvTLtd)によって製造されたベディシナルズ-9と呼ばれる栄養補助食品を使用して実施された 。臨床試験の結果は、標準的に承認された COVID-19 治療プロトコルと一緒に栄養補助食品を使用した 124人の患者を対象としたランダム化臨床試験は、より速いウイルスの消失、肺損傷の修復の加速、重度の COVID-19 疾患の進行の予防、さまざまな改善を含む、より良い臨床転帰を示した。主要なバイオマーカー、発熱、咳、倦怠感などの臨床症状の迅速な解決、および臓器保護も確認された。興味深いことに、追跡調査でベディシナルズ-9を投与された患者たちは、数週間および数か月後に、COVIDの後遺症に関する状態を示さないことがわかった。

ベディシナルズ-9 の成分は、バイカリン、ケルセチン、ルテオリン、ルチン、ヘスペレジンクルクミン、エピガロカテキンガレート、ピペリン、グリチルリチン

●タイのプラユット・チャンオチャ首相は、コロナ治療に対し、中国やインド、インドネシアなどで古代から広く使われている薬草であるサンビロート(日本名:センシンレン)の大規模な投入を行う検討(日本名:センシンレン / 穿心蓮)
 
 

https://www.sophia-college.jp/course/sciencead.php

<第1回>10月21日(水)

精油の作用はそれを構成する精油成分の分子構造によって概ね決定する。

<第2回>11月4日(水)

精油の毒性は精油成分の分子構造によって概ね決定する。安全な使い方を学ぶ。

<第3回>11月18日(水)

精油の薬理作用と抗菌作用のメカニズム。活用法提案。

<第4回>12月2日(水)

精油の体内代謝と薬物相互作用。排泄されるまでの道筋を学ぶ。また精油と医薬品を併用した場合の相互作用。

<第5回>12月16日(水)

精油の持っている多様な機能性や精油の作用の最新情報を具体的に学び日常生活のなかでそれを生かす活用法を提案。

概要
ハーブ及びアロマセラピー研究は現在勢いをつけて進んでいる。その理由として、これまで精油の研究はアロマセラピー専門研究者が主導していたが、機能性食品領域の精油研究が進み(例・柑橘類を筆頭に精油は野菜や果物、ハーブ、スパイスなどの食品にも含まれているため)例えば国立環境研究所などは環境に対して精油の研究を行なっている。(車の排気ガス除去など。美容分野でも精油の研究が進む)抗ウイルス作用においてはアロマセラピー研究者だけではなくウィルス学者が研究。精油研究は世界的に注目が高まっている現状である。

 

アロマサイエンスアドバンスコース(第1期生でした)は1回の講義がたった2時間という僅かな時間しかない。しかし解剖学、生化学、薬学、更に野菜や果物、ハーブ・スパイスなどの植物の化学も繫ぎ合わせ、化学構造から薬理作用を見て、更に数々の研究データをシェアしてくださる実践的且つ凝縮した講義内容だ。精油の生体内の分布から排泄までのメカニズムを理解し、リスク管理ができることが最大のポイント。タイムリーなCOVID-19関連の情報も多く、より多くのアロマテラピー関係者の皆さんに是非この講座を受講していただきたいこと。また、植物栄養の化学視点からの情報も知っていただきたく、林先生の講座を推奨すると共に、林先生から教わったCOVID-19関連の貴重な情報をシェアします。感染拡大が進んでいます。ウイルス感染に対しては芳香浴及び蒸気吸入が有効とのこと。精油を既に利用されている方は情報源のひとつとしてお役立てください。初めて使用される方は必ず専門家のアドバイスの下、精油に対する正しい知識を得てからの(精油化学及び解剖学)使用となります。

研究が相次ぐ青森ヒバ精油はIgA(免疫グロブリンA)を誘導。

○SIgAが免疫力の大きな鍵を握っている

https://www.nsca-japan.or.jp/journal/26_1_18-23.pdf

○天然素材で抗ウイルス作用研究

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66594810U0A121C2XB0000

分泌型免疫グロブリンA(SIgA)はからだを細菌やウイルスなどから守る抗体の一種。口腔内粘膜のほか、唾液、母乳、涙、鼻水などの体液に多く存在し、からだの局所で感染症を防ぐ。

ベンゼン環は六角形だが青森ヒバのヒノキチオールは七角形をしており抗菌力が非常に強い。

 

 

院内感染を防ぐのに使えるのではないかという研究は30年以上前から進んでいたとのこと。

大学院医歯学総合研究科の土門久哲准教授と寺尾豊教授らの研究チームは植物由来成分であるヒノキチオールが肺炎の原因菌である肺炎球菌を殺菌することを明らかにしている。(感染後の肺炎を防ぐ)

https://www.niigata-u.ac.jp/wp-content/uploads/2019/05/re010529.pdf

例 ウィルスを囲っているエンベロープと呼ばれる脂質をティートリー精油が低濃度で不活性化。

【日本メディカルハーブ協会オンラインアカデミー メディカルハーブにおける精油の役割と最新情報】

【日本メディカルハーブ協会オンラインアカデミー メディカルハーブにおける精油の役割と最新情報】受講終了

メディカルハーブに含まれる精油はアルカロイドやフラボノイド、タンニンや苦味質、油脂などの他のフィトケミカル成分と比べてどのような機能性や特徴があるのか?植物化学(フィトケミカル)成分の生合成経路、シキミ酸経路によるC6-C3化合物、メバロン酸経路によるテルペノイド化合物、精油の生体への作用メカニズム、精油の機能性の特徴、精油の抗菌・抗ウイルス作用研究、精油の生理・心理作用研究(香りのCNVへの影響、モノアミン仮説-神経伝達物質別)精油の経皮吸収および経皮吸収促進作用、精油の機能性 (生体防御機能向上)などの再確認によって合理的且つ効果的な精油の適応を学ぶ。また呼吸器系感染症に対する精油の新たな機能性研究など注目を集めるアロマセラピーや精油のトピックスについても解説する。

講師:

林 真一郎/日本メディカルハーブ協会理事長、薬剤師

 

アーユルヴェーダ講義 
上馬場和夫先生 トトラボ大学

 


先日、トトラボ大学の村上志緒先生が送る研究者本人が語る講義、第5弾を受講した。


日本のアーユルヴェーダを牽引してきた上馬場和夫先生が登場。全身性炎症反応性微小血管内皮症が鍵を握る新型コロナウィルス感染症。コロナ禍で注目のACE2受容体は血管内皮細胞にある。ポイントはAGEs(コラーゲン異常凝集)を溜めない生活(蒸し料理、低温でじっくり焼く、生食)、コラーゲン不足や瘀血を防ぐ。血管内皮細胞機能低下させる生活習慣病を防ぐ。静脈機能を向上させる。動脈よりも静脈が大事。(温冷浴、マッサージ、圧迫療法、筋運動、呼吸法、ヨーガ、糖質を控えめに)

 


例 ゴツコラ:創傷治癒促進、細胞増殖、コラーゲン生成促進、静脈瘤の結合組織生成を促す、神経軸索を再生する作用と鎮痛作用、胃腸粘膜の回復を促す。慢性静脈不全、静脈高血圧性血管疾患、航空機フライト性微小血管障害、内頚動脈と大頚動脈プラーク、糖尿病性微小血管症、ケロイドや痕治療、抗不安(柑橘の果皮、ローズヒップにも静脈効果があるが作用機序は異なる)CBDの世界他

 


今回のテーマは「ハーブ医学におけるアーユルヴェーダの価値」。アーユルヴェーダの本質に捉えられたボディとマインド、そして意識への認識を植物療法の理解を深めるといった観点からの講義。

2020年後期に村上志緒先生によるメディカルハーブ研究情報解説講座 最新版 ~植物療法を科学的視点からとらえるために~をオンラインで継続受講しました。

自然療法のひとつである植物療法はその機能性のみならず、安全で有効な用法も含め世界各地で伝承。現代では科学的なアプローチも加わりハーブの研究は日々進化。この講座では神経系や内分泌系などといった私たちの健康を司る各領域をとりあげ、テーマに沿った新たな論文を紹介・解説。

トトラボ大学

https://www.totolab-shop.com/複製-総合案内

【ハーブ医学におけるアーユルヴェーダの価値】on Zoom〜 体と心, さらに意識への認識の必要性 〜 

〔内容〕

ハーブの作用機序を考える場合、物質的レベルの知識も重要であるが、ハーブやアロマの持つメンタルな作用、さらにはフラワーレメディーズ、ホメオパシーなどの効果を考える場合、ボディとマインド、さらに意識のレベルへの認識が必要でしょう。生命の科学アーユルヴェーダの持つボディ・マインド・意識に関する法則を学ぶことで、ハーブの持つホリスティックな作用が理論化され、用いる場合に応用がきくようになるでしょう。

〔日時〕 

8月17日(火)18:30~20:30 

〔内容〕

1. 上馬塲先生の講義「ハーブ医学におけるアーユルヴェーダの価値〜 体と心, さらに意識への認識の必要性 〜」

2. トトラボ村上とのディスカッション

3. 質疑応答

〔講師〕上馬塲 和夫(NPO日本アーユルヴェーダ協会 理事長/ハリウッド大学院大学 教授)

​〔受講形式〕Zoomによるオンライン

​※当日のご受講のご都合が悪い場合は、開講時の録画の視聴(期間限定)にてご受講いただけます。録画視聴をご希望の場合は「備考」にお記しください。

上馬塲 和夫 プロフィール

NPO日本アーユルヴェーダ協会 理事長/ハリウッド大学院大学 教授

一般社団法人日本アーユルヴェーダ学会理事/一般財団法人東方医療振興財団理事/日本補完代替医療学会 理事

1978年に広島大学医学部を卒業後、東西医学の融合をライフワークとすることを決意し、虎の門病院内科での総合研修の後、北里研究所付属東洋医学総合研究所に入所漢方医学や鍼灸の臨床・漢方薬理の研究にも従事。シドニー・セントヴィンセント病院留学し、脈診の現代医学的研究を行う。国後、富山県国際伝統医学センター次長、富山大学和漢医薬学総合研究所未病解析応用研究部門客員教授、帝京平成大学ヒューマンケア学部&東洋医学研究所教授を経た後、現職。生命の科学アーユルヴェーダを研究することで、東西医学の融合が可能になり、人類に必要な生死の智慧が明らかになるとかんがえている。

全身に分布するカンナビノイド受容体(CB1,CB2)

体内には、地球上で生きていくために本来備わっている身体調節機能=ECS(エンド・カンナビノイド・システム)がある。ECSは、食欲、痛み、免疫調整、感情制御、運動機能、発達と老化、神経保護、認知と記憶などの機能をもち、細胞同士のコミュニケーション活動を支えている。ECSは、1990年代に発見された“アナンダミド”と“2-AG”と呼ばれる内因性カンナビノイドとそれらと結合する神経細胞上に多いカンナビノイド受容体“CB1”、免疫細胞上に多いカンナビノイド受容体“CB2”などで構成され、全身に分布。最近の研究では、ECSは、外部からの強いストレスを受けたり、加齢に伴う老化によって、ECSの働きが弱り、いわゆる「カンナビノイド欠乏症」になると、様々疾患になることが明らかになってきた。

内因性カンナビノイド・・・脂質メディエーター

脂質メディエーターとは、細胞内外の情報伝達をつかさどる生理活性物質であり、局所で一過的に産生され、その場で細胞膜受容体に作用してシグナルを伝え,速やかに分解される脂溶性物質のこと。

内因性カンナビノイドは、”アナンダミド”と”2-AG”がよく知られていますが、現在では同じような働きをすると考えられている物質があと8種類あると考えられ、全部で10種類ある。それらの内因性カンナビノイドは、CB1とCB2 のカンナビノイド受容体以外にも、痛み、炎症、体温の調節を担いトウガラシの辛味成分カプサイシンに作用するバニロイド受容体(TRPV1)、細胞内タンパク質の1つで核内受容体のペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPAR)、第三のカンナビノイド受容体とも言われているGPR55,そしてGPR119とそれぞれに作用している。

引用:
Endocannabinoids, Related Compounds and Their Metabolic Routes(2014)を改変

これらの作用機序の全身分布と多様性から臨床応用においてさまざまな疾患に適応すると考えられている。

見える油と見えない油

食生活が豊かになり、油脂の摂取量が増加し、生活習慣病も増加。生活習慣病対策としてかつてはコレステロールを減らすための栄養指導や、リノール酸(オメガ6)の摂取が推奨されてきたが、皮肉なことにオメガ6の過剰摂取がアレルギー過敏症やがんの増加を招き、心臓病予防は効果がないばかりかリスクが倍増することに。オメガ6は生きるために必要不可欠な必須脂肪酸だが、摂り過ぎて代謝しきれない油は血管壁など体の各所で炎症の原因になる。崩壊したバランス回復のため、「とっても良い油」として注目されたのがオメガ3。オメガ3はオメガ6と同じ必須脂肪酸。どちらが良いとか悪いでなく、大切なのはバランス。日本人は1日平均約55gの油を摂取していて、約80%が食品に既に含まれている「見えない油」。油が多い食品は美味しく感じるが、大切なのは油脂全体の摂取量を下げる一方で、20%の「見える油」で脂質栄養のバランスを整えること。

日本人の油摂取状況
平成25年国民健康・栄養調査報告より
(国民1人あたり平均)
 

油と摂る理由は生体膜に

ヒトの体は4兆個もの細胞の集合体。細胞を覆っているのが生体膜で、生体膜は主に脂質で構成。生体膜の役割は細胞の内外の区切りが一つ。更に重要なのは、自律神経系、免疫系、ホルモン系など生命の根幹を機能的に制御している点。例えば、細菌やウィルスなどの病原体が体内に侵入すると、ヒトは生体膜の脂肪酸を分解しプロスタグラジンという炎症促進物質を合成し、その結果、発熱、頭痛、関節痛などを引き起こしつつ外敵を撃退。テストステロンなどの男性ホルモン、エストロゲンなどの女性ホルモン、成長ホルモン、副腎皮質ホルモン、インスリンなど、なくてはならない様々な生理活性物質が生体膜の脂肪酸から作られている。油は、単なるエネルギー源だけでなく生命維持の根管と深く関わっている。生体膜を構成する脂肪酸は、日々の食事内容がそのまま反映されるので、食事の脂質栄養を誤ると、生体膜の機能に影響を及ぼし疾患の原因となる。

オメガ3とオメガ6がイスとり合戦

「健康な生体膜」のために必要は油とは?キーワードは必須脂肪酸。油を必須脂肪酸と必須でない脂肪酸に大別すると、必須脂肪酸はオメガ3とオメガ6、必須でない脂肪酸はオメガ3とオメガ6以外のすべての油、その代表は、バター等の動物性脂肪、ココナッツオイル、MCTオイル、オリーブオイル等。これらは酸化に強く比較的安定しているため、皮下脂肪や内臓脂肪等の脂肪細胞に貯蔵され易い性質がある。人類の歴史は飢餓との戦いであったことを考えると、優秀なエネルギー源と言えますが、飽食時代では過剰摂取に要注意。必須脂肪酸のオメガ3とオメガ6は、体内で競合的に代謝されるので、生体膜ではイス取り合戦をしている。炎症を促進するプロスタグラジンは、オメガ6系列の代謝物質ですが、競合関係にあるオメガ3はプロスタグランジンの代謝を抑制し、炎症を収束緩和する方向に働くため、オメガ6が多く「イス」を取れば、その分炎症体質になり、オメガ3が多く「イス」を取れば炎症体質が改善。他にも皮膚アレルギー、食物アレルギー、心疾患、がんの発症でも、同様の原理で、オメガ6とオメガ3が競合しています。必須脂肪酸はどちらも欠かせない。しかし過剰摂取は避けたい。オメガ6は、米、麦、大豆などの穀類や豆類、チョコレートや揚げ菓子などの菓子類には「見えない油」として多く含まれている。外食産業で使用される食用油は主にリノール酸(オメガ6)系。「見える油」では、コーン油、大豆油、サフラワー油、グレープシードオイル、ゴマ油などのリノール酸(オメガ6)系の植物油を控える一方で、α-リノレン酸(オメガ3)を多く含むアマニ油、エゴマ油、インカインチオイルの摂取が推奨される。

加齢と共に衰える「内因性カンナビノイド」

 ヒトは生理的又は病的な刺激が与えられると、生体膜の脂肪酸(油)を分解し「内因性カンナビノイド」と呼ばれる「情報物質」を合成する能力を具えている。「内因性カンナビノイド」は、細胞膜を貫通し細胞の外と内をつなぐように存在する「カンナビノイド受容体」と呼ばれるレセプターに結合し、刺激により発生したメッセージ(指令情報)を細胞の内部に伝える。するとあたかも鍵が鍵穴にはまり扉が開くように、個々の細胞が本来的な機能を活性化したり、又は逆に抑制するなどして、生命の恒常性(ホメオスタシス)を維持・調整する上で重要な役割を果たしている。これら一連の生命の連携システムを「エンド・カンナビノイド・システム」と言います。ヒトが生来具えている「内因性カンナビノイド」の合成能力は、強いストレスを受けたり老化が進むと低下し、様々な身体的機能の不調が起こります。CBDをはじめとする大麻草に含まれる「植物性カンナビノイド」は、「内因性カンナビノイド」の代替として機能することが知られている。

脳は油でできている

 油を考える上でもう一つ大切な点は、脳は油でできているという事実。ヒトの脳は、数百億もの神経細胞が、網の目のようにネットワークされている。脳組織の実に60%以上が油で、情報伝達の「かなめ」となるシナプス(オンオフを切り換えるスイッチ)は、主にDHA(オメガ3)。脳機能の維持、とりわけシナプスが健全であるためにはオメガ3が欠かせない。その上で、大麻草に含まれるCBDをはじめとする「植物性カンナビノイド」は、「内因性カンナビノイド」の減少を補い、ネットワークの交通渋滞を緩和し、電気信号の伝達や神経細胞の連携をサポートする働きが期待されている。近年脂質栄養学では、母乳に分泌される脂肪酸が子供の脳の発達に必須。オメガ3欠如ラットは落ち着きがなく、単純なことは早く覚えるが、複雑なことは覚えが悪い。オメガ3摂取は、注意欠如・多動性障害を改善する。血漿中DHA濃度の高い人の自殺率は低い。赤血球中EPA濃度の高い群では自殺未遂頻度が低い。DHAについても同様の傾向。リノール酸(オメガ6)を増やすと自殺が増える。アトピーの子供には「集中力欠如と多動」が多い。魚摂取量が多い国(人)ほど、うつ病と妊娠期神経症が少な。うつ病や不安症などの精神疾患リスクの低下や予防などメンタルヘルスを支える上で、オメガ3が重要な栄養であることを次々と実証している。

理想の油とは

必須脂肪酸でも代謝できなければ毒になる。代謝能力は、食生活、体調、季節等の影響を受ける。たいていの人は油を摂り過ぎているので、油の摂取量を控えるのが基本。外食が多い方やお菓子が好きな方は、体質改善のため、バターなどの動物性は少量に抑え、インカインチオイル等オメガ3系オイルだけで食生活を組み立ててみては。「生体膜のイスとり合戦」が進み、不必要な油が抜けて行けば、オメガ6が比較的多いチャスキやチャスキブレンドオイルCBDに置き換えて行く。春から夏にかけて、代謝が高まる時期に体質改善ができた方は、秋から冬にかけて、バターやオリーブオイルで寒さに対する抵抗力をつけることができる。また、ストレスや老化により損なわれる脳機能や身体調整機能の維持には、チャスキブレンドオイルCBDがお薦めできる。(インカの台所より抜粋)

新型コロナウイルス感染症治療薬

フィトメディカル研究所(新型コロナ感染症とグルタチオン)



https://youtu.be/gWy0xPSLssY

全粒穀物の摂取、世界的に注目
https://www.jafra.gr.jp/food.html

感染症のリスクを減らすために、世界では食物繊維を多く含む全粒穀物の摂取に注目が集まっている。全粒穀物や食物繊維を多く含む複合炭水化物の摂取は、腸内細菌を活性しフラボノイド代謝物を上昇させることで、インフルエンザのダメージを減らすという研究報告もある。特にインフルエンザは、体の中でも上気道で起こる可能性が高く、上気道は腸に比較して免疫が弱い場所であるため、ウィルスが上気道の細胞に侵入するのを阻害する機能性素材に期待がかかっている。中でも日本のクロモジという植物などに含まれているポリフェノールや茶カテキンに注目が集まっている。他にも「ローズマリー」や含まれる成分の「カルノシン酸」「ロズマリン酸」「ウルソール酸」にも注目が集まり、これらによるコロナ対策の効果等についての研究も米国で開始されている。

ロスマリン酸(ロズマリン酸:シソ科タンニン)


アミロイドβの凝集を抑制する効果があることが見出されたローズマリーから発見されたポリフェノール。ミント、レモンバーム、タイムやセージなどのシソ科ハーブに多く含まれる。社会問題となっている生活習慣病の予防には全身のエネルギー管理が有効である。骨格筋は最大のエネルギー消費器官であることから、骨格筋におけるエネルギー消費の促進は生活習慣病の予防につながることが期待できる。青シソ、赤シソ、エゴマなどのシソ科植物は近畿中国四国地域における重要な地域特産作物である。抗アレルギー作用や抗酸化作用などを有することが知られている。ロスマリン酸は、培養筋細胞のグルコースおよび脂肪酸の利用を促進する働きを持つ。その作用機序としては、エネルギーセンサーの役目を果たすタンパク質AMPKを活性化することにあると推定される。血糖値上昇抑制、認知症予防他。長島司先生による抽出の化学ではテルペン成分やシソ科タンニンなどの生理活性成分は、粉砕した乾燥ローズマリーやシソをオリーブ油などと共にミキサーでかけ、ハーブをガーゼなどでろ過してのぞくとさわやかな香りと共に抽出され、ドレッシングに利用できることも記載されている。


ウルソール酸
リンゴやプルーンの果皮やバジルやローズマリーなどのハーブの葉に含まれるフィトケミカル。抗がん、抗炎症、血糖値上昇抑制、抗高脂血症、抗菌などの作用が知られているが、近年これらの生理活性に加え、筋力の衰えを抑えて筋肉を維持できる物質であることが明らかとなっている。

カルノシン酸
(Carnosic acid)
は、ローズマリーやセージに含まれている天然のベンゼンジオールアビエタンのジテルペンである。 ローズマリーやセージの乾燥葉には、1.5-2.5%のカルノシン酸が含まれている。 カルノシン酸は、強力な抗酸化物質であり、紫外線UV-Aに対する皮膚細胞を保護(光保護)する薬効を有する。

シキミ酸(八角、松葉茶)、スラミン(松葉茶:血栓凝固カスケード抑制)クルクミン(血球凝集活性抑制)ダンディライオン(ACE2受容体とスパイクタンパクの間でタンパク質-タンパク質の相互作用を効果的に抑制)ティートゥリー(上気道感染、芳香使用)パイン(松)、板藍根(涼血解毒)活性炭、緑茶、梅(ムメフラール)柿渋、味噌、海藻、もずく、納豆、5-ALA(甘酒、酒粕、日本酒)

文筆家(木の文化研究)杉原梨江子

Rosmarinus officinalis

しそ科・常緑低木

シンボル:変わらぬ愛、記憶、幸福な結婚

幸福な結婚を導く花──古代ギリシャ

香りが強く、いつまでも残ることから、ローズマリーは「変わらぬ愛」の象徴。古代西欧から若さと美しさを保つ薬効が知られてきました。ギリシャ神話に登場する、愛と美の女神アフロディテ(ヴィーナス)の持ち物のひとつ。アフロディテとともに語られる花はバラ、アネモネ、ホタルブクロなどがありますが、ローズマリーは結婚式に欠かせない花です。花嫁の花冠の材料に使われ、花婿にはリボンで結んだローズマリーの花束が渡されて、誠実な愛を誓い合いました。

淡い青、紫、ピンクの花は清潔感にあふれ、すがすがしい香りとともに、花嫁の清らかさと純粋な愛を象徴するようです。古代ギリシャでは記憶力を高めるため、ローズマリーの枝を髪に挿す風習もあったそうです。出会った頃の恋する気持ちをいつまでも忘れない、永遠の愛を約束するハーブですね。

健康と美貌を取り戻す「王妃の水」──中世ハンガリー

ローズマリーが主成分のハンガリー・ウォーター(王妃の水)については、ハーブに関わる方なら皆様ご存知のとおり。伝説を簡単に書くと、─14世紀、高齢となったハンガリー王妃エリザベートは博識の隠者から若返りの化粧水の作り方を教わります(別の説に、化粧水を贈られる)。当時70代だった王妃は健康と美貌とを取り戻し、隣国の若き国王から求婚され、幸せな日々を送りました──。ローズマリー・ティーをメインとした作り方は自宅でもできるもの。若さと健康と幸せをもたらす化粧水の効果を実践してみてはいかがですか。

聖母マリアの母性愛の象徴──キリスト教

女神アフロディテの持ち物とされた植物の多くが、やがて聖母マリアの持ち物へと変化しています。ローズマリーもそのひとつ。花の色にまつわるこんなエピソードが残っています。マリアがエジプトへと避難する途中、ヘロデ王の追っ手から幼子イエスを守るため、ローズマリーの繁みに隠しました。濡れたイエスの衣をローズマリーが生い茂るやぶの上に広げて乾かすと、白色だった花が青色に変わりました。青色はマリアの衣装を象徴する色。ローズマリーに色がついたのはこの時からと伝えられています。以来、ローズマリーは「母性愛」を象徴しています。

疲労回復、悪夢予防の妙薬──古代の植物療法

時代をさかのぼれば、古代ギリシャ時代から使われてきたローズマリー。古代ローマの植物学者ディオスコリデス(40頃-90頃)は『薬物誌』3巻で体を温める作用を記しています。ローズマリーを煮出したものを飲んで、運動し、入浴し、ワインを飲めば疲労を回復すると助言しています。古代ローマの博物学者プリニウス(23頃-79)は『博物誌』24巻の中で、樹液は浄化作用を必要とする疾患を癒し、視力回復にもよいと書いています。中世の本草書には、ローズマリーを床に撒くとその香りで無気力な人も元気が出てくる、枕の下に敷いて寝ると悪夢を見ない、香りを嗅ぐとうなされないなど、さまざまな処方が紹介されています。殺菌効果を利用して、病室で焚き、感染を防ぐためにも使われました。このように古代から現代まで重宝されているハーブです。

クリスマスの魔除け、大晦日のお清め──民間伝承

西欧にはローズマリーを使った不思議な魔法が数多く残っています。強い香りによって災厄、病気から守護するとされ、魔除けに使われました。病気除けのお守りにはローズマリーとタイム、スミレ、サクラソウ、スイセンを花束にします。クリスマスに飾る魔除けにはヒイラギ、アイビー、月桂樹、ヤドリギと一緒にローズマリーを飾ると、健康と幸福のお守りに。大晦日には、クローブを詰めたオレンジとローズマリーの小枝を飾りつけしてお清めの魔法に。去りゆく1年を浄化し、新年を迎える組み合わせです。

昔、未来の夫を知る方法がありました。20歳にならない3人の少女で行うのが決まり。用意するものは、すりガラスの器にワイン、ラム酒、ジン、酢、水を混ぜた液にローズマリーの枝を浸けた薬酒。3人とも胸元に小枝をつけ、薬酒を3口すすり、口をきかずに同じベッドで休みます。その晩に見る夢がそれぞれの少女の未来を予言するといいます。ローズマリー材の小物も力があり、スプーンは病気除け、クシはハゲ防止など、日常でさまざまに役立ちます。

ローズマリーが家にひと鉢あれば、衣食住さまざまな場面で楽しめますね。

若返りのクッキー、チーズケーキ──家庭料理

寒い冬も花を咲かせるローズマリー。庭やベランダにひと鉢あるだけで、これからの季節も楽しませてくれますね。現代にローズマリーの魔法をよみがえらせてはいかがでしょうか。お菓子やデザートなら楽しく簡単にできますよ。葉の部分を細かく切って、クッキー生地に混ぜて焼くと、若返りのクッキーに。レアチーズケーキもおすすめです。ローズマリーの葉を濃いめに煮出し、材料に少し加えると、さわやかな香りに仕上がります。材料の目安は、クリームチーズ200g、生クリーム200g(泡立てる)、砂糖50g、レモン汁少々、ローズマリー・ティー大さじ1。これらを混ぜて、市販のタルト生地に流し、冷蔵庫で固めればできあがり。心も体も元気にするローズマリー、パーティーのデザートにも取り入れてみてください。

(参考文献)

  1. C.M.スキナー著,花の神話と伝説,八坂書房
  2. 春山行夫著,花ことば,平凡社
  3. 大槻真一郎,尾﨑由紀子共著,ハーブ学名語源事典,東京堂出版
  4. マーガレット・B.フリーマン著,西洋中世ハーブ事典,八坂書房

ウイルスと細胞の受容体結合の阻害、宿主の免疫力の刺激、宿主の酵素への作用によるウイルスの宿主細胞への侵入の阻止、SARS-CoV-2のRNA合成と複製の防止などのハーブの効果を研究。結果、ケルセチン、ウルソール酸、ケンフェロール、イソラムネチン、ルテオリン、グリセルヒジン、アピゲニンなど、数多くの植物化学物質が有効であることが判明。

Matricaria rectita(ジャーマンカモミール)の花の成分、アピゲニンは抗不安作用を有す る中枢神経系のベンゾジアゼピン受容体リガンドである。

covid-19の治療に最も効果的な植物のトップ3は、甘草の根(Glycyrrhiza glabra)、チコリの根(Cichorium intybus)、ハイビスカスの花(Hibiscus sabdariffa)。抗ウイルス植物の中には、オリーブの葉(Olea europaea)、ホワイトホアハウンド(Marrubium vulgare)、ブラッククミンシード(Nigella sativa)、ガーデンクレス(Lepidium sativum)、ジュデアンヨモギ(Artemisia Judaica)、グァバ(Psidium guajava)、キク(Glebionis coronaria)、マリヤムの花(Anastatica)など、3つの抗ウイルス標的をすべて標的とする化合物を含むものが数多くある

ルテオリン
抗アレルギー、抗炎症。ピーマン、セロリ、パセリ、シュンギクなど

ケルセチン
タマネギやブロッコリーなど、身近な野菜に豊富に含まれているポリフェノールの一種。 抗酸化作用、抗炎症作用、降圧作用など、さまざまな生理作用があることが報告されている。細胞内亜鉛を高く維持することでウイルスの複製を抑制するため、亜鉛欠乏は避ける必要がある。とはいえ亜鉛には細胞内に入りにくいという特性があり、この時に役立つのが「ケルセチン」。ケルセチンには殺ウイルス作用、抗炎症作用、抗酸化作用があると言われています。さらに注目すべき作用として、亜鉛を細胞内に運搬するサポートを行うことが挙げられる。そのため亜鉛とケルセチンを併用するのは絶妙であると言える。

「 イチョウ 」
【 学 名 】Ginkgo biloba
【 科 名 】イチョウ科
【使用部位】葉部
【主要成分】フラボノイド(クエルセチン、ケンフェロール)、フラボノイド配糖体、ギンコライド、ビロバリド、2重分子フラボン(アメントフラボン)、ギンコール酸
【 作 用 】PAF(血小板活性化因子)阻害、血管拡張
【 適 応 】認知症、耳鳴り、めまいなどの脳血管神経障害

「 ハイビスカス 」
【 学 名 】Hibiscus sabdariffa
【 科 名 】アオイ科
【使用部位】がく部
【主要成分】植物酸(クエン酸、リンゴ酸、ハイビスカス酸)、アントシアニン(ヒビスシン)、粘液質(多糖類)、ペクチン、ミネラル(鉄、カリウム)
【 作 用 】代謝促進、消化機能亢進、緩下、利尿
【 適 応 】肉体疲労、眼精疲労、便秘、循環不良

【林真一郎先生ブログより】

腸内細菌とフラボノイド配糖体の相互作用

フラボノイド配糖体やイヌリンはプレバイオティクスである。最近では大腸の腸内細菌が配糖体の糖を資化して酪酸などの短鎖脂肪酸を産生し、その短鎖脂肪酸がさまざまな機能を発揮することが報告される。要するにどんなハーブを飲もうと予めダンディライオンなどを飲んで腸内環境を整えておくことがハーブのアウトカムに直結する。

酸化と共に慢性炎症の引き金となる糖化を防ぐには

①そもそも糖の吸収を抑制する方法

②体内での糖化反応を抑える方法

③出来てしまった糖化産物を分解する方法

①にはマルベリーが最適で食事の食前に服用。京都のアークレイさんの研究で②にはカモミールや黒葡萄葉、ホーソンに効果が顕著であることが報告。③では糖化産物の分解を促すOPH(酸化タンパク質分解酵素)の活性を高めるハーブを探索したところハイビスカスにその働きが見出されている。 

https://ameblo.jp/greenflask-yashiha/entry-12708547205.html

「ローズヒップ」
【 学 名 】 Rosa canina L.
【 科 名 】 バラ科
【使用部位】 偽果
【主要成分】 ビタミンC、ペクチン、植物酸、カロテノイド、フラボノイド
【 作 用 】 ビタミンCの補給、緩下
【 適 応 】 ビタミンCの消耗時の補給

インフルエンザなどの予防、便秘
ビタミンA、E、B群、鉄分、亜鉛などの栄養素の他、ペクチン、フラボノイド、カロテノイド(リコピン、β-カロテン)などの抗酸化成分も豊富に含まれる。

* 国際オーソモレキュラー医学会ニュース<日本語版>は自由に引用・配信ができます。引用の際は必ず引用元「国際オーソモレキュラー医学会ニュース」とURL(https://isom-japan.org/)を記載してください。

※夫の血液検査の際にお世話になった姫野 友美先生(ひめのともみクリニック)のご紹介を受け、コロナ禍でのレシピ開発や学生さんへのアドバイスに役立てるため、オーソモレキュラー栄養医学研究所のオーソモレキュラーニュートリションエキスパート資格を取得しました。

国際版編集主幹 Andrew W. Saul, Ph.D. (USA)
日本語版監修 柳澤 厚生(国際オーソモレキュラー医学会会長)
溝口 徹(新宿溝口クリニック)
姫野 友美(ひめのともみクリニック)
北原 健(日本オーソモレキュラー医学会理事)
翻訳協力 Wismettacフーズ株式会社ナチュメディカ事業G

パンデミックのリスクを下げるビタミンとミネラル: エビデンスの確立に向けて(5月26日)

はじめに

Covid-19のリスク低下を目的としたビタミンC、ビタミンD、マグネシウム、亜鉛、セレンのプロトコルについては、今でも情報公開がかなり抑制されています[1]。こうした抑制は、たとえば、医学部で栄養学の勉強をしなかった医師や、壊血病のような明白な欠乏症の予防以外には栄養素の補給を奨励することがなかった政府機関によってずっと続いています。

こうしたプロトコルは、その有効性を示す無作為化二重盲検試験が実施されていないから有効ではない、と言われています。その種の試験がこれまで実施されなかったのは多くの理由によります。たとえば、一般の科学的手法では一度に1つの栄養素についてしか調べられない、栄養プロトコルの試験に使える資金が少ない(医療への資金提供はほとんど製薬会社が行っているため)、医学会の力関係などの理由が挙げられます[1]

栄養補給のプロトコルでも、正しい方法による試験を計画してプロトコルの有効性を調べれば、感染、入院、死亡の予防に役立つでしょう。安全性が知られている用量で効果があることが無作為化二重盲検試験によって示されれば、予防的な補給療法が当局の支持を得られる可能性があります。オーソモレキュラー医学の分野でそうした試験を計画できる方法とは? コロナウイルスが進化して新たな変異株が出現している状況でも、こうした試験が命を救う助けとなることに変わりはないでしょう。十分な必須栄養素濃度に着目した研究を正しい方法で計画すれば、他の様々な疾患のリスク低下について調べられる可能性もあります。

有効性

疾患の予防や回復において十分な用量での必須栄養素の摂取が重要であることは、臨床研究、事例史、ならびに何十年もの直接的経験からわかっています。世界でCOVID-19が大流行している今、このことを世に知らしめる必要があります。栄養療法は、完全な生物学的原理と、前世紀の間に蓄積された確証のある生化学的知見にしっかり根付いています。

たとえば、RDA(推奨1日摂取量)を超える十分な用量でのビタミンC摂取はウイルス感染症の予防のほか、感染症からの回復力の向上、その他多くの健康効果をもたらす可能性があることがわかっています[1-56]。COVID-19の感染によって重症肺炎が生じると、ビタミンC濃度が急激に下がって局所的な壊血病の状態に陥ることがあります[1-4]。ビタミンDは体内での様々なホルモン様シグナル伝達に不可欠であり、骨の健康を支える働きがあるだけでなく、免疫系の強化にも必要とされます。ビタミンDは、インフルエンザや風邪だけでなくCOVID-19をも含むウイルス感染症のリスク低下をもたらすことが様々な研究からわかっており、低ビタミンD濃度は病院での転帰悪化のリスク要因となることもわかっています[54-68]

マグネシウムは、体内で数百もの生化学的経路が正しく機能するために不可欠であり、こうした経路の中には、免疫系や、疾患からの回復におけるビタミンDの機能に関係したものも多くあります[69-73]。亜鉛とセレンは、炎症、感染症ならびに敗血症からの回復において重要であることがわかっています[55, 74, 75]。上記の必須栄養素をはじめ、健康に重要であることがわかっている栄養素をすべて含んだプロトコルが実現すれば、健康のサポートならびに疾患リスクの低下にて、さらに大きな相乗効果が得られる可能性が高いのです[7-9, 23-25, 58, 76]。

安全性

臨床上有効なビタミンとミネラルの用量はRDAより多いのですが、成人の圧倒的多数に安全であることがわかっています。ビタミンCを1日1,000~3,000 mg、数回に分けて摂っても安全であり、ほとんどの人にとって耐容量です[6,20]。ビタミンDは1日5,000~10,000 IUという量を摂っても安全です[58]

マグネシウムについては、重度の腎機能障害、房室ブロック、腸閉塞、重症筋無力症がある人でなければ、容易に吸収される形態のものを1日400~600 mg摂っても安全です[73]。亜鉛は1日20~50 mg、セレンは1日200 mcgという量を摂っても、ほとんどの人の場合、安全です。最低でもこうした用量の必須栄養素から成るプロトコルが実現すれば、ウイルス感染症の予防と好転に役立つ可能性があります。

実施方法

感染症のリスク低下における新薬候補の安全性と効果を調べるには無作為化二重盲検介入試験を行う必要があります[77]。しかし、必須栄養素から成る栄養プロトコルの試験はそれと異なる点がいくつかあります。第一に、誰にでもすべての必須栄養素が必要なため、我々の体にはすでに各栄養素がいくらか存在しています。したがって試験では、それぞれの既存濃度を考慮に入れ、それに応じて一人一人用量を調節する必要があります。濃度が十分な人は、介入投与量では欠乏症の人ほど大きなリスク低下は生じないので、大幅な改善はたぶん見られないでしょう。

また、必須栄養素は共生関係にあるため、最も有効なプロトコルとはいくつかの必須栄養素を含むものであり、(薬剤の場合のように)1つの栄養素について調べるような試験では全面的な効果の大半を見落とすことになります。よって、試験に含めるすべての栄養素の用量を変えて組合せをテストしなければなりません。また、食事や特定のサプリメント摂取プロトコルによる栄養素の吸収状態は、生活習慣、年齢、通常の食事、遺伝的要素など様々な理由で人によって異なる場合があるため、試験では、ビタミンとミネラルのプロトコルを受ける前、ならびに受けた結果としての栄養素濃度を個人ごとに測定する必要があります[78,79]

第二に、無作為化二重盲検法以外の方法による必須栄養素研究(環境・疫学研究など)の多くは観察に基づくものです。こうした研究は介入療法を伴いませんが、リスクに影響しかねない他の要因を考慮に入れながら、食事で摂る必須栄養素の効果を慎重に調べています。観察研究なら、ある栄養素が存在する特定の環境に住んでいることとリスク低下との関連(たとえばビタミンD濃度が概して高い赤道直下の多日照地域に住んでいることの効果など)を見極めることができます。多くの場合、観察研究のほうが規模や多様性が大きく、含まれる人の数も環境や国の種類も多いのですが、何の療法も施されず因果関係を突き止めることができないため、一般には治療法の有効性を調べる有効な試験とは見なされていません。

しかし、観察研究では、観察された効果について既知の生化学的知見にもとづいて原因を推定することも可能です。たとえば、ビタミンCとビタミンDはどちらも免疫系に不可欠であることがわかっているので、観察研究による「十分な用量でのビタミンCとビタミンDの摂取は感染症のリスク低下と回復力の改善をもたらす可能性がある」という結果は正しいことがわかります。

また、重症肺炎や敗血症の患者にビタミンC、ビタミンD、マグネシウム、亜鉛、セレンの欠乏が見られることを示す研究の裏付けもこうした知見によって可能です[1-75]。さらに、観察研究から広まった関連する科学的知見が無作為化二重盲検試験に適用される場合もあります。たとえば、観察研究から収集された予備知識にもとづいて、無作為化比較試験(RCT)に含めるグループを特定することも考えられ、本質として、広範な観察研究でわかった関連性が偶発的なものか、因果関係があるのか試験で調べることになります。

倫理上の問題

もう一つ、必須栄養素の試験と薬剤の試験との重要な違いとして、必須栄養素は不可欠であることがわかっているため試験中に人が栄養不足で倒れるのを見越すことは倫理に反します。よって、過去の研究で示されている必須栄養素のいかなる効用も考慮に入れなければなりません。たとえば、必須栄養素の効果を調べるRCTでは、対照群には少なくとも最小1日摂取量の必須栄養素を通常の食事やサプリメントで摂れるよう与えなければなりません。それが不可欠であることがわかっているからです。

一方、栄養素濃度の検査後に、最大用量を与えられない対照群に盲検法で割り当てられることを各個人が原則として許可する場合も考えられます。しかし、最適な栄養素濃度の知識を自ら得ている人なら、栄養素濃度が低いほうのグループに割り当てられかねない試験には参加したくないでしょう。よって、用量の割り当てを行わず、単に濃度を測定する観察研究が最も倫理的と考えることもできます。対照群と処置群を分ける場合は厳密な設定方法と投与する用量を慎重に検討する必要があります。

他の疾患について

優良な栄養摂取が健康を増進することは広く知られているため、栄養プロトコルによる感染症予防効果を調べる研究を当初の意図を超えて拡大適用し、役立てることができるかもしれません。たとえば、12カ月以上継続して実施すれば、老化や体格指数、食事との関連が見られている様々な進行性疾患のリスク低下に必要な用量を確かめられる可能性があります。必須栄養素の用量は少量でも効果があることはわかっていますが、様々な用量を用いた介入試験の延長として、十分で安全な用量の増加に伴う循環器疾患・糖尿病・ガンのリスク低下の可能性について調べられるかもしれません。

試験に求められること:
  1. 感染リスク、入院の必要性、死亡リスクの低下を目的とした投与(つまり介入)のパラダイム(枠組み)を用いてプロトコルの有効性を調べること。これは、ワクチン接種、対人距離の確保、マスクの着用など、他の予防形態とも両立可能です。
  2. 数種類の用量の組み合わせを用いるとともに、プラセボ対照群も設けた無作為化二重盲検比較試験であること。
  3. 試験開始前の各グループにおける既存のビタミン・ミネラル濃度を測定し考慮に入れること。
  4. 継続期間は、試験開始時のビタミン・ミネラル欠乏が軽減される可能性がある十分な期間、できれば6~12カ月以上とすること。特に、ビタミンDとマグネシウムについて、欠乏症の人は数カ月間補給を続けないと十分な濃度に達しない場合があることがわかっています。
  5. 統計的有意性を示すことができる十分な被験者数とすること。
  6. 疾患に関する状態が異なる複数のグループを含めること。疾患の症状がなく優良な健康状態の人と、種々のリスク要因があることがわかっている人をグループ分けする。たとえば、高齢者や肥満者から成るグループ、症状がある人のグループ、入院している人のグループなど。
  7. 民族や国、地理的地域、気候などが異なる数種類の集団をグループ分けして調べること。
  8. Covid-19のワクチン接種が済んでいないグループを含めること。
  9. コロナウイルスの変異株別の感染率をチェックすること。

準備方法

大規模な臨床試験は概して多額の費用がかかりますが、この試験はいくつかの小グループ(たとえば数百人から成るグループ)で開始できると思われます。資金は、統合医学やオーソモレキュラー医学の団体が設営して公表する一般向けのオンラインファンディング活動で集められる場合もあります[25, 80-83など]。栄養学に詳しく、過去の研究関与による経験を持つ医学研究者たちの独立したグループに試験方法のチェックと検証を依頼するという方法もあります。

被験者のエントリー時に医療専門家が健康状態をチェックすることにより、既存の栄養素濃度を調べるとともに、リスク要因や潜在的な疾患がないか確認する必要があります。ネット上のウェブサイトや電話、Eメールによるホットラインを使えば、用量や合併症に関する質問の回答に必要なサポートも得られます。統合医学とオーソモレキュラー医学の分野の科学者と医師から成る小委員会がアウトリーチプログラムを実施して試験の宣伝を行い、試験への登録と資金提供を促す方法も考えられます。ウェブサイトから資金を寄付して研究支援を行った人がその後(試験グループの1カテゴリーとして)参加することを認めるという方法も考えられます。

結論

ビタミンとミネラルのプロトコルが広く用いられれば、ウイルス感染症と肺炎のリスクが下がる可能性があり、パンデミックを食い止める一助となるかもしれません。これは世界規模で多大な健康増進をもたらすと考えられます。このプロトコルは安全なものであり、新薬の有効性や安全性を確認する場合のような臨床試験も必要ありません。それでも、無作為化二重盲検比較臨床試験は不可欠なようです – 栄養療法に関するしつこい疑念を払うだけの目的で、この種の栄養療法の試験を計画して資金を調達するための堅実な計画があれば、ウイルス感染症を含む様々な疾患と闘う上での有効性を調べる試験を始めることができます。

国際オーソモレキュラー医学会ニュース<日本語版>転載ここまで

新型コロナウイルス感染症によって関心が高まった栄養補助食品は?(食品医学研究所)

2020年に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的大流行(Pandemic)によって世界中の人々の関心が高まった栄養補助食品(DSs; Dietary Supplements)には、どのようなものがあるのか調べてみました。ポーランドのワルシャワ生命科学大学が行った世界中で使われているGoogle検索のトレンド調査(2020)によると、ビタミンではCとD、ミネラルでは亜鉛、健康食品ではショウガやニンニクやウコンといったスパイスによる免疫増強(調節)能が期待できるものに関心と使用の増加が見られました。特に、COVID-19の世界的大流行が始まってから消費量が増加したDSsは、①ショウガ(33%)、②ハチミツ(33%)、③レモン(32%)などでした。このように、COVID-19が猛威を振るっている環境下で世界中の人々が最も関心を持っているのがショウガであることが分かりました。

では、ショウガにはどのような健康効果があるのでしょうか?中国の中山大学の総説(2019)によると、に示すようにショウガに含まれるジンゲロールやショウガオールというフェノール酸には、①抗菌・抗真菌・抗ウイルス作用、②抗酸化作用、③抗炎症作用、④抗がん(細胞毒性)作用、⑤神経保護作用、⑥心血管保護作用、⑦呼吸保護作用、⑧抗肥満作用、⑨抗糖尿病作用、⑩抗うつ作用、⑪制吐作用などの生物学的活性があるそうです。このほかに、加熱乾燥すると増えるショウガオールは特に、心拍出量や腹部(腸間膜)の血流量を増やして体の芯から温める働きがあるため、冷え性の人には生ではなく加熱乾燥したショウガがおすすめです。

生姜
効能の中心はショウガオールという体を温めてくれる成分と、ジンゲロールという免疫調整力を高める成分。前者は、血流改善効果があり、血行を良くして体温を高め、脂肪や糖の代謝を促進させる作用がある。そして、後者は、免疫細胞である白血球を増やして免疫調整力を高める。つまり、風邪やインフルエンザのウイルスに対し、感染源である鼻粘膜、口腔粘膜、眼瞼結膜などにおいて抗体産生能を増し、水際で感染を防止することができる。胃の弱い人は、生姜のような刺激のある食物を避ける傾向があるが、これはまったく誤解で、胃の弱い方ほど生姜を摂る方が良いことがわかってきている。生姜は、胃腸の内壁の血行を良くして、胃腸の働きを活発にし、食べ物の消化吸収を高めるから。また、生姜は、ジンジベインというたんぱく質分解酵素を含んでいて、これが胃腸の負担を軽くするので胃腸の消化を更に助ける。

にんにく
人類がガーリックを食糧として、また薬剤として用いた歴史はエジプトのファラオの時代まで逆のぼる。ピラミッドの建設に従事させられた奴隷にはスタミナ源としてガーリックが与えられたことが記録に残される。その後、ガーリックは古代ギリシア・ローマを経てヨーロッパ全土に広がり、またイスラムから中国、インドへと東方にも伝えられ、アーユルヴェーダや神農本草経にもガーリックの記述が見られる。ガーリックの効能は循環器の病気の予防と強力な抗菌作用や抗酸化作用にまとめることができる。ガーリックはそのままでは無臭、砕くと特有の刺激臭を発する。これは組織中の無臭の含硫アミノ酸であるアリイン(Alliin)が酵素のアリナーゼ(Allinase)の作用を受けて刺激臭のあるアリシン(Allicin)に変化するため。1990年に米国国立がん研究所(NCI)が実施したデザイナーフーズプログラムではがん予防効果が期待される食物としてガーリックがキャベツなどと共に選ばれた。風邪や酵母菌などによる感染を再発しやすい人には生のガーリック料理がおすすめ。

 

Withコロナ ファイブ・アミノ・レブリン酸(5-ALA)/ 長崎大学が発表

https://www.youtube.com/watch?v=l1vAPjf8yjs
長崎大学は2021年2月8日夜、国際誌に掲載された論文でサプリメントとしても市販されている「5-アミノレブリン酸」が、新型コロナウイルスの増殖を100%阻害するとの研究結果を発表しました。タイトルは「5-アミノレブリン酸が新型コロナウイルス感染を阻害」。※掲載情報は下記。国際誌:Biochemical and Biophysical Research Communications 論文:『5-amino levulinic acid inhibits SARS-CoV-2 infectionin vitro』はコチラ長崎大学の北潔教授のチームが試験管内で一定量以上の「5-アミノレブリン酸」を投与すると、ウイルスの増殖が抑制されることを確認。「おそらく効くだろうとは思ってましたけど、ある一定の濃度以上だと本当に100%、増殖を阻害する」(長崎大学 熱帯医学・グローバルヘルス研究科 北潔教授)


「5-アミノレブリン酸」とは?

通称「5-ALA」と呼ばれている天然のアミノ酸。日本酒や納豆などの発酵食品に多く含まれる。ヒトや動物、それに植物など、あらゆる生命体の細胞の中で作り出されるもので、「生命の根源物質」とも呼ばれる。「5-ALA」は、レバーなどに多く含まれるヘムや緑黄色野菜に含まれるクロロフィルが生成する前の段階の物質であるため、多くの食品に含まれるが、特に発酵食品に多く含まれる。磨き上げた酒米と鉄分の少ない水で醸された日本酒では、糖分をアルコールに変える働きを持つ酵母の育成のためにヘムが不足し、代償効果として「5-ALA」が 過剰生産されるため、含量が高いと推定されている。(参考:生物工学 第95巻 第9号『臨床試験に基づいた5-アミノレブリン酸 リン酸塩含有機能性表示食品の開発』(2017))2月4日からは人への臨床試験も始まっており、新型コロナ患者への治療や予防にも活用されることが期待される。

○新型コロナウイルス受容体 ACE2 と同じ機能を持つ 微生物酵素 B38-CAP を発見 。ACE2 は新型コロナウイルスの受容体であることが報告。B38-CAP には ACE2 同様、新型コロナウイルス感染症の重症化阻止効果のあることが期待される

https://www.nibiohn.go.jp/information/nihn/files/1357b762d7f34ea208f5da87d30ccb34e283dba4.pdf

○九州大学により海藻成分によるACE2とスパイクたんぱく質(新型コロナウイルス由来)の結合阻害を確認

https://www.google.co.jp/amp/s/kyodonewsprwire.jp/release/202102191238/amp

九州大学によりHORIUCHI(ホリウチ)フコイダンによるACE2とウイルススパイクタンパク質(新型コロナウイルス由来)の結合阻害活性を確認

新型コロナウイルスやSARSウイルスがヒトの細胞内に侵入する際、アンジオテンシン変換酵素II(ACE2)が足掛かりとなる。このACE2にウイルスのスパイクタンパク質が結合することを阻害することができればウイルスはヒト細胞内に進入することができないため、新型コロナウイルスに対する予防効果が期待できる。。

資料提供:九州大学
本来、フコイダンとは高分子多糖類であるが、HORIUCHI L-FUOIDANとは同社がもつ独自技術により分子量を500以下に分解した、低分子化フコイダンと呼ばれるものである。実験方法としては、ACE2とコロナウイルスのスパイクタンパク質が入ったキットを使用し、そこにフコイダン水溶液を添加することで、フコイダンがACE2とウイルスのスパイクタンパク質の結合を阻害するかを評価した。その結果、L-FUCOIDAN 1.15mg/mLの濃度で約100%のACE2-ウイルススパイクタンパク質の結合阻害活性を示した(下表左側)。一方、高分子であるH-フコイダンは、試験した全ての濃度域で約20~30%の結合阻害活性を示したものの、L-FUCOIDAN程の阻害活性は見られなかった(下表右側)。このことから、HORIUCHI L-FUCOIDANには、新型コロナウイルスの予防効果が期待できると示唆される。

資料提供;九州大学

個人メモ ACE2阻害効果の可能性

 

※ACE受容体が変換してACE2受容体になるが、この変換を阻害することにより感染を防ぐ可能性が示唆されている。このACE受容体の変換を阻害することにより高血圧を防ぐ食品が、特定保健食品(トクホ)として認められている。

仮説
人間の体細胞表面にあるACE2酵素蛋白質は人間の血圧調整に必須の酵素。日本人が遺伝的に多く持ち、脳、臓器、肺、生殖器などほとんどすべての細胞に存在。この働きが活性化すると高血圧になるため日本人は高血圧になりやすい。従って高血圧の防衛策としてはACE2の働きを抑える食材か薬で対処。コロナウィルスが感染侵入する際、ウィルスのスパイク蛋白質を用いてこのACE2酵素をターゲットにする。何らかの形でACE2の働きを食材か薬でブロックしてウィルスの侵入を防御すれば良いのではないか。高血圧になりやすい理由とコロナウィルスに感染しやすい理由がほとんど同一と考えられることから、高血圧を防ぐような食材や薬もコロナウィルス感染の防御に働くと予想。高血圧に酸乳、イワシ、カツオ節、ワカメ、ノリ、ゴマ、カゼイン、ローヤルゼリー、ブナハリ茸、醤油(大豆)などが効果があるのであれば、同様にコロナウィルスの侵入阻止にも効果が期待できるのではないか?腸内には体内の免疫細胞の7割が集中。この腸内の免疫細胞を活性化させることが様々な病原体と戦う免疫力の向上につながると考えられる。

※味噌は熟成して発酵させるほど大豆タンパクと味噌成分中にACE2阻害ペプチド(高血圧防止ペプチド)を産生。(ワカメ味噌汁、玄米、緑茶カテキン○)①緑茶などのお茶を毎日4〜5杯②日光浴 15分程度(日光浴によりビタミンDが活性化。鮭、鰯などの魚からも摂取+Dを活性化するマグネシウム)③グルタチオンを多く含むアボカドや枝豆○④玉ねぎ、ブロッコリー、リンゴを摂取(亜鉛の吸収に関わるケルセチン。炎症を抑制しサイトカインストームも抑制)⑤運動(リンパ管を流れる免疫細胞が、運動によって全身に流れ、肺炎や感染重症化を低減)⑥睡眠(睡眠中の免疫力活性)⑦オメガ3

ACE受容体関連 再度纏め

メモ
トランプ大統領新型コロナウィルス感染時の治療:抗体カクテル療法(カシリビマブ、イムデビマブ)+ビタミンDと亜鉛(自分の力で免疫力を上げウィルスが増えるのを防ぐ)ファモチジシン(胃薬)メラトニン(コロナウイルスの最も深刻な症例における過剰な免疫反応に関与していることがしられている炎症アソーム、NLRP3の作用を阻害することが分かっている。高齢者が若年者よりもCOVID-19の影響を受けやすい理由の一つとして、加齢によるメラトニン産生の低下が提唱されている)アスピリン、抗ウィルス薬のレムデシビルとステロイド薬のデキサメサゾンの経口投与。ビタミンD:免疫力を上げサイトカインストームを防ぐ。亜鉛:新型コロナが侵入した細胞の中で自己複製による増殖を抑える。ビタミンC、ビタミンD、亜鉛+クロロキンで迅速に細胞内に届ける、亜鉛をケルセチンで吸収させる。(ケルセチンとエピガロカテキン(ガレート)の亜鉛イオノフォア作用)セレン、マグネシウム、カテキン、オメガ3、クルクミン)

※イベルメクチン(日本の大村智博士が発見)

以下、国際オーソモレキュラー より転載

今回は、救命救急医学の専門家集団が提唱した2つの新型コロナ予防および治療プロトコル『MATH+』と『I-MASK』の内容をご紹介いたします。また、『I-MASK』プロトコルで用いられるイベルメクチンは、各国の研究結果から新型コロナウイルスに有効である可能性が考えられています。本稿では、このイベルメクチンについて、2ヶ国の研究結果の概要と主な作用についてもお話ししてします。

救命救急の専門家が提唱した新型コロナ治療プロトコル

新型コロナウイルスパンデミックが米国を襲ったのは、2020年3月のことでした。ポール・マリク教授(救急医学の専門家でイースターン・バージニア大学の救命救急医療部)やピエール・コリー部長(ニューヨークのベス・イスラエル病院)が中心となり、「新型コロナウイルスから人々の命を救い、パンデミックを抑える」ための救命救急医学専門家集団『FLCCCアライアンス(Front Line COVID-19 Critical Care Alliance)』を立ち上げました。

<写真>ポール・マリック教授(イースターン・バージニア大学)

FLCCCは、新型コロナ入院患者に向けた治療プロトコル『MATH+』を提唱しました。このプロトコルは、これまでの臨床経験と科学的エビデンスに基づいて作成されており、軽症者から重篤患者までをカバーしています。プロトコルのメインとなる治療薬は以下の4つです。

  1. メチルプレドニゾロン
  2. アスコルビン酸(ビタミンC)
  3. チアミン(ビタミンB1)
  4. ヘパリン

『MATH+』という名称は、これら4つの治療薬「Methyl-prednisolone」「Vitamin C」 「Thiamine」「Heparin」の頭文字に加え、ビタミンD・亜鉛・メラトニンといった補完治療を「+」として組み合わせたものです。

この治療プロトコルにおいて注目すべきは、従来の薬剤一辺倒の治療とは異なり、治療のコアにビタミンや亜鉛などを追加した点にあります。

新たなプログラム『I-MASK+』とは?

2020年10月、FLCCCは『MATH+』に続き、新しいプログラムを提唱しました。新プログラムの名称は『I-MASK+』と名付けられました。『MATH+』が入院患者に向けた治療プロトコルであるのに対し、『I-MASK+』は新型コロナ予防および感染初期の外来プロトコルとして作成されているのが特徴です。著者らは『I-MASK+』について、「今後の新型コロナパンデミックに対応するための戦略として、より大きな意味を持つだろう」と考えています。

なお、『I-MASK』はイベルメクチン※1 の“I”にマスク(MASK)を付け加えたもので、「マスク・手洗い・三密の回避」を指しています。「+」に関しては、ビタミンC・ビタミンD・亜鉛・メラトニン・ケルセチンの投与を意味し、オーソモレキュラー医学的治療を組み合わせています。

※1:副作用が比較的少ないことで知られる寄生虫薬。

I-MASK+』の詳細

<表>新型コロナウイルスに対する「I-MASK+」プロトコル

表に記載したプロトコルの対象者は、以下の通りです。

1.病院・関連施設において新型コロナ感染者と接している医療従事者
2.新型コロナに感染した患者の濃厚接触者

イベルメクチンの投与法は、対象者が置かれている状況によって変わります。また、ビタミンC・ビタミンD・ケルセチン・亜鉛・メラトニンについては、以下の作用を期待してイベルメクチンとの併用を行います。

①炎症および酸化の抑制
②殺ウイルス作用
③自然免疫の維持
④ウイルス複製の抑制
⑤ウイルス変異の抑制

細胞内亜鉛を高く維持することでウイルスの複製を抑制するため、亜鉛欠乏は避ける必要があります。とはいえ亜鉛には細胞内に入りにくいという特性があります。この時に役立つのが「ケルセチン」です。

亜鉛と比べると、ケルセチンにあまり馴染みのない方もいるかもしれませんが、ケルセチンには殺ウイルス作用、抗炎症作用、抗酸化作用があると言われています。さらに注目すべき作用として、亜鉛を細胞内に運搬するサポートを行うことが挙げられます。そのため、このプロトコルのように亜鉛とケルセチンを併用するのは絶妙であると言えるでしょう。

なお、外来初期治療プロトコルは「確かに感染はしているものの症状自体は軽い自宅療養者に適用され、イベルメクチンと他栄養素の摂取量は増量されます。また、自宅での病状の把握および進行した場合の早期発見のために、パルスオキシメーターを用いたセルフチェックが含まれています。

新型コロナウイルスとイベルメクチン

前述の『I-MASK+』で治療薬として使用されている「イベルメクチン」について、少しだけ付け加えてお話ししたいと思います。イベルメクチンを発見したのは、北里大学特別栄誉教授の大村 智先生です。マクロライド系の抗生物質であるイベルメクチンには抗ウイルス活性と抗炎症作用があり、世界中で新型コロナウイルスに対するイベルメクチンの効果を見極めるための臨床試験が行われています。

その数はすでに86研究となっており、実施国数としては27カ国にのぼります。これらのうち結果が公表されているのは18研究で、多くの研究においては新型コロナの予防および治療に有効であると結論付けられています。

イベルメクチンを用いた2つの研究

新型コロナとイベルメクチンに関する研究の中から、インドとペルーで行われた研究の概要をご紹介します。

<インドで行われた研究の概要>

インド国内の病院において、イベルメクチンを投与された医療従事者と投与されなかった医療従事者を比較したところ、投与された人々の感染率は低下しました。さらに、イベルメクチンを投与された患者の死亡率は有意に改善しています。

<ペルーで行われた研究の概要>

ペルーではイベルメクチンが配布された各州において新型コロナ感染者数が激減した一方、配布が遅れたリマ州では感染者が急増しました。しかしながら、ペルー国内での国民へのイベルメクチン配布という試みは、大統領交代による混乱の中で中断されました。その結果、各地の感染者数は増加したのです。

新型コロナウイルスに対するイベルメクチンの「5つの作用」

イベルメクチンについて、期待される主な作用は以下の5つとなります。

(1) ウイルスの複製を阻害し、感染細胞培養において48時間でほぼすべてのウイルス物質が消失する。

(2) 感染者の家庭内感染の伝播と発症を防ぐ可能性がある。

(3) 症状が出始めてから初期・早期の治療を行うことで軽症〜中等症患者の回復を早め、悪化を防ぐ可能性がある。

(4)入院患者の回復を早め、ICU入室および死亡を回避させる可能性がある。

(5)地域住民に配布することで致死率が大幅に低下する可能性がある。

最後に

新型コロナ対策としてのイベルメクチンの使用については、2021年2月9日に行われた東京都医師会定例記者会見の中で、尾﨑治夫会長も国に対して認めてほしいと訴えていました。

イベルメクチンは寄生虫薬としての認可しか得ていないため、現時点では健康保険の適用外処方となります。各国の研究によりエビデンスが示されているものの、医師が新型コロナウイルス患者に使用しにくいのが現状です。今後、医師がイベルメクチンの投与をさらに行いやすい環境が整うことを望みます。


<参考文献>

東大病院のグループが行うアビガンとフサンの併用療法では有効性を示唆する結果が発表。同グループは重症のCOVID-19患者11例を対象にアビガンとフサンの併用療法を実施したところ、10例で臨床症状の軽快が見られたとしている。また併用効果だけでなくフサン単独の効果も考えられるとし、同グループは「今後の臨床研究の必要性を示唆する結果となった」とコメント。肺炎を発症した重症の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)患者を対象に「フサン」(一般名:ナファモスタットメシル酸塩)と「アビガン」(一般名:ファビピラビル)の併用療法の観察研究を行っている東大病院のグループは7月6日、患者11例中10例で臨床症状の軽快が見られたとする研究成果を発表した。研究成果は7月3日、「Critical Care」オンライン版に掲載された(筆頭著者は土井研人救命救急センター・ER准教授)。抗ウイルス薬アビガンは、RNAポリメラーゼを抑制することで新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の細胞内での増殖を抑制、抗凝固薬フサンは、SARS-CoV-2が細胞へ侵入する過程を阻止する可能性があるとされており、いずれもCOVID-19治療薬候補として注目されている。フサンとアビガンは、ウイルスの増殖過程における作用部位が異なることから、併用による相加的な効果が期待されている。

■11例中10例が軽快、人工呼吸器不要に
東大病院の観察研究では、肺炎を発症し集中治療室(ICU)での治療を必要とした重症のCOVID-19患者11例(4月6~21日に入院、男性10例・女性1例、中央値68歳)を対象に、フサンとアビガンの併用療法を実施。臨床症状の軽快が見られた10例は、人工呼吸器使用が7例、うち3例はECMOを必要としていたが、平均16日で人工呼吸器が不要になったという。東大病院のグループは、海外の治療成績と比較して良好な経過をたどっていることから、フサンとアビガン併用の有効性を示唆するものと評価。フサンとアビガンの併用効果だけでなく、フサン単独の効果も考えられるとし、「今後の臨床研究の必要性を示唆する結果となった」とコメントしている。

日本で承認されている治療薬の1つ、米ギリアドが製造するレムデシベルは昨年5月、厚労省が重症患者を対象に特例承認し、今年1月からは中等症の患者にも使用できるようになった。ただ、供給量に制約があるとの理由で、日本では厚労省が配分を決める仕組みにで、使用の際には使用の際には申請書を出すことになっている。一部の関係者の間では、機動的な使用に向けたシステムの改善を望む声もあるようだ。また、駆虫薬のイベルメクチンは新型コロナ用の適応追加を目指した医師主導治験を北里大が行っており、ヒト免疫不全ウイルス(HIⅤ)の感染症治療薬として承認されているネルフィナビルは、長崎大を中心に医師主導治験が行われている。こうした治療薬を厚労省の判断で使用できるように菅首相や政権幹部が、専門家の意見を聞きつつ、政治的な判断を下す時が来たのではないか。

http://www.catechin-society.com/iroha.html

http://www.catechin-society.com/iroha.html

 
イソフラボン…大豆、きなこ
ケルセチン…たまねぎ、りんご、エシャロット
カテキン…緑茶、抹茶、小豆、ココア
アントシアニン…赤ワイン、ブルーベリー、黒豆
セサミン…ごま
テアフラビン…紅茶
ヘスペリジン…柚子、温州ミカン、レモン
ルテオリン…ピーマン、春菊、セロリ
ナリンギン…グレープフルーツ、はっさくタンニン…れんこん、お茶成分メモ
 
1. エピガロカテキンガレート (緑茶)
2. クルクミン (ウコン)
3. アピゲニン (パセリ、セロリ、グァバ)
4. ベータグルカン (きのこ類、最も多いのは、ハナビラタケ)
5. ミリセチン (クルミ、ブドウ、ベリー類)
6. ケルセチン (たまねぎ、そば、りんご)
7. ピペリン (黒コショウ)
8. ゲニステイン (大豆)
9. ダイゼイン(大豆)
10. フェルラ酸 (コメ、大麦、小麦)
11. アリイン (ニンニク)
12. リポ酸 (牛・豚のレバー、腎臓、心臓)
13. レスベラトロール (ぶどう、赤ワイン)
14. グルコサミン (カニ、エビ)
15. ジンゲロール (生姜)
16. スルフォラファン (ブロッコリー)
17. アリシン (ニンニク、玉ネギ)
18. レムデシビル (抗ウイルス薬)
19. クロロキン (抗ウイルス薬)
 

※エピガロカテキンガレートは緑茶にしか含まれていない。約80℃で抽出しやすい。βグルカンは酵母、キノコ、その他の食品の壁に見られる天然の多糖類であり、呼吸器ウイルスに対する強力な免疫増強特性を備える。

枝豆(枝豆に含まれる2-アミノ酪酸がグルタチオン濃度を高める)アボカド、キウイ、レバーなどに豊富なグルタチオン(グルタミン酸、グリシン、システインの3つのアミノ酸から出来ている)は、呼吸困難つながる「サイトカインストーム」として知られるコロナウイルスに対する免疫系の過剰反応を鎮めるのに役立つ可能性がある。最近の症例報告では、COVID-19とライム病(重複感染)の病歴を持つ2人の患者が2グラムの静脈内グルタチオンで治療され「使用後1時間以内に呼吸困難[息切れ]が改善された」ことがわかった。ロシア紙はグルタチオンの欠乏がCOVID-19の患者で「深刻な症状や死亡の原因として最も可能性が高い」であってもよいと主張している。

https://www.jafra.gr.jp/food-02.html

mRNA関連メモ

ヨウ素
海藻、ひじき、わかめ、のり、昆布など(必須ミネラルであるヨウ素は、成長と発達、損傷した細胞の修復、健康な代謝のサポートなど、体内の多くの機能を制御する甲状腺ホルモンを作るために甲状腺によって使用される。ヨウ素は、有毒な化合物を無害化し、mRNAの減衰率を大幅に高めるためにも使用できる。食事中のヨウ素は、甲状腺の機能を保護するヨウ化ナトリウム/ヨウ化物(NIS)共輸送体の調節を通じて自身の吸収を制御)

亜鉛
牡蠣、豚レバー、牛もも赤肉、鳥もも肉、抹茶、パルメザンチーズ、高野豆腐、納豆、卵、アーモンド、ピーナッツ(亜鉛は、体がタンパク質やDNAを作ることを可能にし、創傷治癒に貢献し、子供の成長と発達に役割を果たす。抗酸化作用があり、細胞性免疫機能に重要な役割を果たし、サイトカインのmRNAレベルを調節。また癌細胞の遺伝子転写を調節することが示される。更に、亜鉛はmRNAの発現と、mRNAの成熟と安定性に必要な主要な酵素とタンパク質を大きくに下降抑制)

ケセルチン
玉ねぎの皮、玉ねぎ、ピーマン、サニーレタス、アスパラガス、緑茶など(ケルセチンは、人間と動物の両方に複数の健康上の利点が証明されているフラボノイドであり、多数の生物学的活性を示す。ケルセチンで処理された好中球は、さまざまな炎症誘発性遺伝子のmRNA発現の顕著な抑制を示す。マイクロRNA(miRNA)の発現を調節することがある)

PQQ(ピロロキノリンキノン)
そら豆、枝豆、ジャガイモ、サツマイモ、パセリ、ピーマン、緑茶、納豆、味噌、豆腐など(ピロロキノリンキノン=PQQは、強力な抗酸化物質であり、細胞のエネルギーを高める物質。エネルギーを生み出すミトコンドリアの健康をサポートし、酸化ダメージから守り、さらに新しいミトコンドリアの成長を助ける。PQQは、野菜や果物、人の母乳にも含まれており、植物成長因子や細菌の補酵素でもある。PQQ二ナトリウム塩(BioPQQ™)は、認知機能に良い影響を与え、UVA照射による老化を防止する効果があるとの研究結果がある)

コロナウィルスはプラス一本鎖のRNAをウイルスゲノムとして有するエンベロープウイルス。スペイン風邪の病原体はA型インフルエンザウイルス(H1N1亜型)でマイナス一本鎖のRNAを持つ。「米国特許 #US 8088729 B2」:紅藻から抽出された成分に、抗 RNA ウイルス作用があること、インフルエンザウイルスもコロナウイルスも RNA ウイルスで感染にしくくなることが記されている。日本人はワカメを始めもずくや昆布、海苔などの海藻を食生活に伝統的に取り入れている。特にウィルスが蔓延る乾燥した時期、場所では出来る限り海藻を摂取する。また新型コロナウィルスはACE2に結合することが分かっているが、ACE2はアンジオテンシン変換酵素2といい、主にアンジオテンシンIIからアンジオテンシン-(1-7)への変換を行って血圧上昇のレニン・アンジオテ ンシン・アルドステロン系を抑制。つまり抗高血圧作用がある。心臓、肺、睾丸で特異的に発現。2015年醸協 高橋らの報告によると味噌にはACE2阻害活性があり、それは大豆由来のニコチアナミンであると判明。よってワカメの味噌汁のような身近な和の食材が新型コロナウィルスの感染を防ぐのに効果的なのではないか。

疑似ACE2を人工的に作り、それを薬にするという方法

京都府立医科大学循環器内科学 星野温 助教、大阪大学蛋白質研究所 高木淳一 教授、微生物病研究所 岡本徹 教授らの研究グループは新型コロナウイルスの受容体であるACE2タンパクのウイルス結合力を100倍以上高めることに成功しました。新型コロナウイルスは、ヒト細胞のACE2タンパクと結合することで感染しますが、結合力を高めた高親和性改変ACE2タンパクを用いることで、ヒト細胞への感染を阻害する効果が期待されます。今後はこの高親和性改変 ACE2 タンパクを用いたウイルス中和タンパク製剤の創薬を (株)生命科学インスティテュートと共同で行います。

ビタミンD、免疫に関する最新情報
https://www.jafra.gr.jp/food-03.html

2021年3月25日(木)、web配信にてDSMオンラインセミナー「ビタミンDおよび25(OH)Dと免疫に関する最新情報」が開催された。この中から乾泰地氏(DSMニュートリションサイエンス&アドボカシー APACリージュナルマネージャー)の講演「なぜビタミンDが必要か、免疫機能に関する作用機序と2020年の知見」を取り上げる。


COVIT19の感染拡大で注目
少し前までは「ビタミンD」といえば、カルシウムと同様骨の健康に役立つイメージを最初に思い浮かべた人が多かった。しかし、近年はビタミンDに多様な効能があり、健康維持に不可欠な栄養素である認識が少しずつ広まっている、と乾氏。ビタミンDの機能としては、正常な骨や歯の発育、血中カルシウムの濃度調整、神経伝達や筋肉の収縮の正常化、などがある。近年は脳の神経保護や糖尿病、がんなどとの関係も報告されている。さらに、COVIT19の世界的な感染拡大に伴い、ビタミンDと免疫との関係について注目が集まっている。

自然免疫のスイッチを入れる
ビタミンDと免疫の関係については次の3つが明らかになっている。「1、風邪のリスクを低減」「2、自然免疫と獲得免疫の中でも自然免疫機能を促進」「3、ビタミンDの体内濃度と感染症のリスクの相関」。1については、複数の疫学調査の報告がよく知られている。2については、体内にウイルスなどの異物が侵入したときに、その異物を排除しようとする力が働く。免疫の第一線が自然免疫だが、この自然免疫にスイッチを入れ、その後獲得免疫の反応を調整するのがビタミンDである。3については、ビタミンDが単球やマクロファージ内での抗菌ペプチドの生合成を促進、免疫を調整し排除するだけでなく、過剰な炎症反応を抑制する。また、ビタミンDは肝臓と腎臓で代謝され、1.25ジヒドロキシビタミンDと呼ばれる活性型ビタミンDに変化する。この活性型ビタミンDは免疫細胞でも作られることがわかっている。

免疫の過剰応答を抑制
具体的には、病原体やサイトカインを検知すると単球マクロファージは活性型ビタミンDとビタミンD受容体の生合成を増加させる。また、活性型ビタミンDの複合体が抗菌ペプチドであるカテリシジンやディフェンシンの合成を促進させる。ちなみにカテリシジンとディフェンシンは結核菌などの細菌に活性を排除することに寄与する。カテリシジンは風邪の原因であるライノウイルスを含むウイルスに対して抗ウイルス活性があることが報告されている。またビタミンDと獲得免疫については、ビタミンDが免疫寛容の正常を促す働きがあるため、ビタミンDの欠乏が自己免疫疾患と括られる免疫の過剰応答を抑制する可能性も示唆されている。新型コロナウイルスについては、現段階では決定的な臨床エビデンスは出ておらず、「コロナウイルスの予防や治療にビタミンDの摂取を勧めるべきではない」とされているが、研究者の間でビタミンDへの注目は高まっている。現時点では「一般にコロナの入院患者の80%がビタミンDの欠乏状態」「ビタミンDの血中濃度が低い人ほどPCR陽性率が高い(米国における19万人を対象にした観察試験)」ということもわかってきている。

新型コロナウイルスは肺や鼻腔のタンパク質を利用し、細胞内で増殖し毛細血管に入って全身に運ばれる。この際、糖尿病や老化などで弱った血管だとウイルスが全身に広がるだけでなく弱った部分で炎症を起こし、急速に多臓器不全を引き起こす。これも免疫の過剰応答といえるが、この反応の抑制にビタミンDが関係していることは間違いない、と乾氏。

日本人の82%以上がビタミンD不足
ビタミンDは太陽のビタミンともいわれ、食事からだけでなく日光に当たることで体内合成される。 しかし日本人の82%以上がビタミンD不足とされ、特に緊急事態宣言以下のビタミンD不足は深刻化していることが懸念されている。内勤者、夜勤者、北部に住む人、肥満、閉経後の女性、高齢者、介護施設入居者、魚食が少ない人などは特にビタミンDが不足しがちな傾向にある。日本では成人の場合、ビタミンDの1日の摂取目安量が8.5μgとされているが、国際的には20μg(800IU)が推奨されている。ビタミンD20μgの食品からの摂取では、しらす干しを33g、シャケは切り身半分など。ただバランスの良い食品だけではカバーすることが難しい。ビタミンDについては摂取量を増やすことを意識し、血清濃度を75nmol/L(30ng/mL)以上に保つことは全身の健康維持に必要。75nmol/L(30ng/mL)以上に保つことにマイナスの影響はないと考えられている、とまとめた。

●「Web公開シンポジウム~健康食品新時代の幕開け 免疫への可能性」西澤邦浩氏(日経BP 総合研究所メディカル・ヘルスラボ)による講演「食による新型コロナウイルス防御、免疫賦活の可能性~感染対策を中心に」を取り上げる。

https://www.jafra.gr.jp/food.html

・ビタミンDはCaの吸収以外に、インフルエンザ等のウイルス感染症に有効であることが知られていた。

・今回コロナウイルスに血中ビタミンD濃度が30ng/ml以上の方はほとんど感染せず、さらに重症化しない論文が発表された。・しかし、多くの方がビタミンD必要量30ng/mlに達していない(当院職員統計から)

アンチエイジング医学会誌 2020 vol.16 No3 “満尾正著 ビタミンDとCOVID-19” 他より抜粋

当院職員の血中ビタミンD値(ng/ml)

殆どのスタッフが30以下

2019年のコロナウイルス病の感染と死亡の予防におけるビタミンDの役割

欧州20か国の平均ビタミンD濃度と人口100万人当たりのCOVID-19死亡者数と感染者数の間には負の相関がみられる。

■血清ビタミンDレベルが高いほど
COVID-19によって引き起こされる死亡率が低い

■血清ビタミンDレベルが高いほど
COVID-19によって引き起こされる症例が少ない

Aging Clinical and Experimental Research (2020) Jul;32(7) P1196 を参考に作成

ビタミンDの補給はコロナウイルス2019に感染した患者の臨床結果を改善する可能性がある

・軽度(mild):肺炎のない穏やかな臨床像診断
・中等(ordinary:胸部コンピューター断層撮影で肺炎が確認、呼吸器症状あり
・重症(severe):低酸素症(最大93%の酸素飽和度)および呼吸苦痛あり
・最重症(critical:集中的な症例モニタリングを必要とする呼吸不全あり

■ビタミンDの血清レベルごとに臨床結果を分類すると、血清レベルが高い(正常)ほど、症状が「軽度」の方がが多く、
血清レベルが低いグループ(不十分、欠乏)ほど、「重症」「最重症」の割合が多いことが分かるVitamin D Supplementation Could Possibly Improve Clinical Outcomes of Patients Infected with Coronavirus-2019 (COVID-19) を参考に作成

COVID-19死亡率のパターンとビタミンD
(インドネシアの研究)

 

■ビタミンDの血中レベルが30ng/mlを下回ると、死亡の可能性が急激に増加する

Patterns of COVID-19 Mortality and Vitamin D: An Indonesian Study を参考に作成

食事で難しい場合はサプリメントの活用も
ビタミンD摂取方法のアドバイス

・血中ビタミンD濃度を測定しましょう(前、1か月後、3か月後採血)

・血中濃度に合わせて、ビタミンDを1日あたり1000単位から4000単位摂取しましょう。
(1μg=40単位、通常1錠:1000単位です)

・血中濃度20ng/ml以下なら4000単位より開始、30ng/ml以下なら2000単位より開始しましょう。

・ビタミンD血中濃度が30ng/ml以上になれば、維持量としてビタミンDを1日あたり
1000~2000単位摂取しましょう。できれば40ng/ml以上を目指したいです。

・血中濃度が測定できない場合は、2000単位のビタミンDを毎日摂取しましょう。

COVID-19(感染症)とビタミンDとの関連について、多くの論文が発表されています。

ビタミンD補給がインフルエンザとCOVID-19の感染と死亡のリスクを減らすことができるという証拠

William B.Grant 他 nutrients、 2020.12(6)、1626
・いくつかのメカニズムを通じて、ビタミンDが感染のリスクを減らすことができる。これらのメカニズムには、ウイルスの複製率を下げることのできる物質の誘導、炎症性サイトカイン(肺炎惹起物質)濃度を下げ、抗炎症性サイトカインの濃度を高めることが含まれる。
・ビタミンD欠乏症は急性呼吸窮迫症候群の一因となることが判明している。その致死率は年齢と慢性疾患も併存症とともに増加し、どちらも低い活性型ビタミンD濃度と関連している。
・感染のリスクを減らすため、COVID-19 のリスクがある人々は10.000単位/日のビタミンDの服用を検討することを勧める。
・COVID-19 に感染した人の治療には、より高いビタミンD投与が有効かもしれない。

COVID-19 パンデミック時のビタミンD補給

David Suika,MD他 Mayo Clinic Proceedings,2020,5,volume95,ISSUE8,p1804
・ビタミンD欠乏症は、高齢者、喫煙者、肥満者、糖尿病・高血圧・消化器疾患などの慢性疾患患者、さらにはアフリカ系アメリカ人でよくみられる。COVID-19の合併症が多く、死亡率が高いリスクのグループは、ビタミンD欠乏症の発生率が高いグループと一致している。ビタミンD欠乏症は、COVID-19合併症とより高い死亡率の重要な危険因子の一つであると私達は考えている。
・ビタミンD投与研究は、ビタミンDが自然免疫を改善し、急性呼吸器感染症の発生率と重症度を軽減することを示している。この効果にはマクロファージがホルモンD(カルシトリール)を活性化するために活性化ビタミンD3の十分な血清濃度が必要である。カルシトリールはウイルスなどを破壊する抗菌因子の合成のための遺伝子を活性化する。またビタミンDは細胞性免疫反応を調整し、サイトカインストームを減衰する。
・ビタミンD欠乏をおこしやすくCOVID-19が重症化するリスクグループまた既に感染している患者では、最適な活性化ビタミンD3濃度を達成するためにビタミンDを補充することが妥当であることを推奨する。

COVID-19感染の標的としての肺:新たな潜在的な相乗的治療としてのビタミンDとメラトニンの保護的共通分子メカニズム

Virna Margarita Martín Giménez他 Life sciences. 2020 ;254;117808.
・COVID-19の感染症の死因は、制御されていない酸化ストレスと肺レベルでの悪化した炎症反応の結果としての重症急性呼吸器症候群である。
・ビタミンDとメラトニンは、この肺合併症の重症度を克服するまたは軽減するための良い選択肢になる可能性がある。おそらく相乗的に有効である。
・COVID19感染症で生じる炎症反応を伴うレニン―アンジオテンシン系の高揚は、この疾病の生理病理学において主要な役割を果たしている。ビタミンDとメラトニンはこの炎症作用を低下させる可能性がある。

【オーソモレキュラー医学 新型コロナウイルス予防策としての選択肢】

※オーソモレキュラー栄養医学研究所 オーソモレキュラー・ニュートリション・エキスパート 第四期生として継続受講。資格試験を受け、無事資格を取得した(紹介者:医師 姫野友美 講師:医師 溝口徹他)
 

ビタミンD、新型コロナで注目
COVID-19の広がりで「免疫」への関心が高まっている。その中で世界各国が注目しているのが「ビタミンD」。ただ、日本では、消費者庁が新型コロナに関して一番最初に注意喚起をしたのが「ビタミンD」でもある。また、国立健康栄養研究所もビタミンDについては「現時点ではインフルエンザなどに対して効果があるとする結果と、効果がないとする結果の両方が存在している。普段の食事で十分に摂取できている人がさらに摂取しても効果はないという報告もある」と、どちらかといえば否定よりの見解を示す。とはいえ、世界で見ると、新型コロナに対する治験が始まっている食品関連成分で最も多いのがビタミンDである。他に、新型コロナウイルスに対する評価がはじまろうとしている食品成分として「レジスタントスターチ」「複合ビタミン・ミネラル」「ビタミンC.D.亜鉛」などがある、と西澤氏。

血中ビタミン濃度が低い地域、COVID-19の罹患率・死亡率が高い
では、なぜこれほどビタミンDに注目が集まるっているのか。まずは、欧州20カ国で平均血中ビタミン濃度が低い地域でCOVID-19の罹患率・死亡率が高くなっている、という生態学的研究の仮説が提言されている。さらに新型コロナウイルス重篤化までのプロセスが次のように解明されてきている。新型コロナウイルスはアンジオテンシン変換酵素2を介して細胞に侵入する。細胞に侵入した新型コロナウイルスはレニンアンジオテンシンシステム(RAS)の調整不全を引き起こし、肺の損傷を進め急性呼吸窮迫症候群(ARDS)にする。しかしビタミンDにはRASのバランスをとり、肺の損傷を軽減する作用が確認されている。またビタミンDにはマクロファージを通し、抗菌ペプチドを作り、炎症性サイトカインを抑えたり、複製を防ぐ働きも確認されているつまり、ビタミンDは新型コロナウイルスの感染予防に何らかの役割を持っている可能性があるといえるのではないか、と西澤氏。そもそもビタミンDの受容体は全身の細胞にあり、自然免疫と獲得免疫の双方に関わる重要なビタミンである。さらにいえば、ビタミンDはビタミンに分類されているが、実はステロイド・ホルモンの仲間で、近年はビタミンDが腸を介して感染防御能を高める役割などがあることも解明されてきている。新型コロナウイルスは腸でも増殖することが解明されてきていることから、このあたりの機能も見逃せない。

日本人はもっとビタミンDについての理解を
2020年の食事摂取基準の改定で唯一摂取目安量が大きく増加した栄養素がビタミンDである(成人男女1日5.5μg→8.5μg)。米国では推奨摂取量は1日「15μg」で、71歳以上は「20μg」とされている。つまり、日本の摂取目安量の約2倍の量である。こうしたことから米国はサプリメントでは「ビタミンD」が一番売れている。日本人はビタミンDの摂取量などの理解が非常に遅れているのではないか、と西澤氏。新型コロナウイルス対策としてだけでなく、そもそもビタミンDは骨の健康維持や免疫維持、生活習慣病予防、認知症の予防にも欠かせない栄養素というのが世界の常識である。この他、食物繊維を多く含む「複合炭水化物・全粒穀物」の摂取で感染症リスクが減るというデータや鼻腔で感染を防ぐ常在乳酸菌「L.sakei AMBR2」といった新しいプロバイオの可能性などもある。米国もそうだが、日本でもサプリメントの購入に影響を与えるのは医師や薬剤師、栄養士などのヘルスケア専門家である。そうした専門家が最新の栄養学や研究成果を知り、適切な情報発信を行うことが大切ではないか、と西澤氏はまとめた。

※COVID-19に感染してもビタミンCやビタミンDの投与で重篤化や死亡のリスクが軽減する可能性は複数の研究によって示唆されている。しかし、ビタミンC、ビタミンD、そして亜鉛の摂取は重症化の予防や感染リスクの低下につながる可能性が様々な研究によって有力とされ、日本だけがいずれにもネガティブな態度を示している。

講師 医師 溝口徹先生著書
「ウィルスに強くなる粘膜免疫力」

オーソモレキュラー 栄養医学研究所
講師 医師 溝口徹先生著書
「ウィルスに強くなる粘膜免疫力」
要約
丈夫な粘膜を作ることでウィルスや細菌は侵入しにくくなる。粘膜再生を促す主要栄養素はビタミンD、ビタミンA、亜鉛など。敵を排除してくれる粘膜で戦うIgA抗体を作るのに重要な栄養素はグルタミン、ビタミンA。好中球、NK細胞、マクロファージの働きを活発にする栄養素はビタミンC。好中球の数の確保に必要な栄養素が亜鉛。指令を出す本部の腸に大事な役割を持つのがビタミンA、ビタミンD、亜鉛に加えプロバイオティクスも意識。特殊武器として使用できるのがエキナセアやオレガノ、緑茶カテキン、嘘笑いなど(フラボノイド、アントシアニン、カロテノイド、ビタミンC、ビタミンEは抗酸化物質)炎症を取り除くのはオメガ3やγリノレン酸などが担う。ストレスで免疫力が低下する理由としてストレスと共に栄養素が消費するから。特に粘膜の再生を促す亜鉛(アルコール摂取でも消費)、粘膜やリンパ球のエネルギー源であるアミノ酸の一種であるグルタミンの消費、ウィルスの侵入を防ぐIgA抗体が減ってしまうこと。推奨行動は朝のウォーキング(太陽光を浴びる)15分程度。体の組織を作る土台のたんぱく質の摂取。免疫を低下させる鉄不足にも気を配る。魚は丸ごと摂取する。ここぞという時の鰻やレバー○質の良い油の摂取を(揚げ物は酸化物)質の良いオリーブ油○納豆、ぬか漬け、梅干しなどの発酵食品で腸内環境改善○味噌汁にきのこ、ネギ、ニラ、大根○旬の食材、緑茶の摂取○ビタミンAの補給で卵○https://www.engesyoku.com/column/urgency.html

【○ビタミン Dはコレステロールから作られるホルモンの一種○ビタミン D欠乏は免疫調整機能に障害をもたらす可能性がある○新型コロナウイルス感染症の重症度や死亡率は血中ビタミン D濃度と関係がある。○日本人の約 8割がビタミン D不足( 30 ng/ ml未満)である。○感染予防のため血中ビタミン D濃度を至適値まで保つべきである】

※注意!
マグネシウムが不足しているとビタミンDの血中濃度が上がらない。ビタミンDはマグネシウムと一緒に摂取する努力が必要。またビタミンDがないと体はマグネシウムを利用できない。マグネシウムが細胞内に取り込まれる時ビタミンB1の助けを借りる。セレンはマグネシウムが細胞内に止まらせるのをサポートする。

ビタミン Dの代謝を助ける「マグネシウム」
ビタミン Dだけを摂取すればよいのではなく、もう一つ、マグネシウムも補充することが重要。どちらも現代人に不足している栄養素であり、骨を作るカルシウム・リン代謝に関わる。マグネシウムは全身の代謝の過程で補酵素として働き、血圧や神経伝達など体の機能維持にも欠かせないミネラル。マグネシウムが必要なのはビタミン Dが代謝される過程でも補酵素としてのマグネシウムに依存しているため、ビタミン Dを大量に摂取していてもマグネシウムが不足していると活性型ビタミンDが作れないから。そればかりか動脈硬化などのリスクが高まってしまうことも考えられる。

https://sndj-web.jp/news/001123.php

ビタミンD、C、E、亜鉛、セレン、ω3脂肪酸は新型コロナウイルスのリスクを下げ得るか?

2020年12月23日 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)リスク抑制に、微量栄養素はどのくらい影響を与え得るのだろうか。COVID-19パンデミック以来、このテーマを取り上げた多くの論文が発表されてきている。それらの中から今回は、かねてから免疫能との関連が報告されていた、ビタミンD、C、E、亜鉛、セレン、ω3脂肪酸にスポットを当てた総説を紹介する。2020年以降に公開された論文を検索

著者らはまず、PubMed、Google Scholar、ScienceDirectという文献データベースを用いて文献検索を実施。検索キーワードは、COVID-19、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)、コロナウイルス、栄養素、ビタミン、ミネラルとし、2020年以降に公開された論文を対象とした。重複のない221件から、総説やレターなどを除外した35件に、公開されている査読前論文を加えて計39件をレビュー対象とした。

ビタミンD欠乏症とCOVID-19関連リスク

ビタミンDは、COVID-19に関連するさまざまなリスク要因に対する影響が認められる。ビタミンDの不足は、高齢者、肥満、男性、高血圧、高緯度地域で高頻度にみられ、それらがすべて予後の悪化と関連している。加齢に伴う日光への曝露が少なくなり、皮膚での7-デヒドロコレステロール (プロビタミンD3) の生成が減少し、活性型ビタミンD濃度が低下する。これが、高齢者のCOVID-19の死亡率が高い理由を部分的に説明している可能性がある。また、ビタミンDは、高齢者の抗炎症性サイトカインの増加と炎症誘発性サイトカインの減少に関連していることが示されている。この作用はサイトカインストームに対して抑制的に働くと考えられる。計2万966人を対象とした8件の観察研究のシステマティックレビューとメタ解析では、ビタミンDのレベルが低い人は肺炎のリスクが高いことが指摘されている。

ウイルス感染に対するビタミンDの保護的役割

ビタミンDサプリメントはウイルス感染症罹患率と重症度を軽減することが報告されており、上気道感染と血清25-ヒドロキシビタミンDレベルは負の相関が認められる。SARS-CoV-2に対するビタミンDの効果はまだ示されていないが、サプリメントは炎症誘発性サイトカインを抑制し、COVID-19患者の急性呼吸窮迫症候群(Acute Respiratory Distress Syndrome;ARDS)関連の死亡率を低下させる可能性がある。現在、COVID-19患者に対するビタミンD補給の効果を検討するため、ヒトを対象とする多数の臨床試験が進行または計画中だ。

ビタミンC

ビタミンCは活性酸素種(Reactive Oxygen Species;ROS)を除去する抗酸化作用を有し、蛋白質、脂質などの酸化ダメージを防ぐ。白血球のビタミンC濃度は血漿の50~100倍であり、何らかの感染症により白血球に存在するビタミンCは急速に利用される。ビタミンCが感染症予防効果をもたらすことが知られている。肺炎や結核などの急性呼吸器感染症の患者は、血漿ビタミンC濃度が低下し、ビタミンCの投与により高齢患者の肺炎の重症度と罹病期間が抑制される。

COVID-19感染時のビタミンCと免疫応答

COVID-19感染時のサイトカインストームに対する治療選択肢の一つとして、ビタミンCが提案されている。ビタミンCは、TNF-αを含む炎症誘発性サイトカインレベルを低下させ、抗炎症性サイトカイン(IL-10)を増加させることが知られている。ビタミンCの静脈内投与後に炎症性バイオマーカーや呼吸関連パラメーターの改善が認められたことも報告されている。COVID-19によるARDSの発症後に高用量のビタミンCで治療された患者は、早期に人工呼吸管理を離脱できたという症例報告がある。もっとも、この患者には抗ウイルス薬も投与されていた点に留意が必要だ。

ビタミンCはCOVID-19でも発症することのある、肺炎に続発する敗血症にも有用かもしれない。50人の中国人患者における高用量ビタミンC補給の有用性を示唆するデータがある。ただし、これは未発表であり、追試も必要だ。

現時点においてビタミンCの補給は、COVID-19感染のリスクが高く、微量栄養素欠乏症の人にとって、免疫反応を支えるための選択肢と言える。この目的での使用の有効性の検証のために、現在複数の臨床試験が進行している。

亜 鉛

亜鉛は免疫を含む多くの生物学的プロセスに関与している。亜鉛欠乏症は炎症誘発性サイトカインを有意に増加させる。亜鉛サプリメントがこれを抑制することも示されている。さらに、亜鉛欠乏は、IFN-γ、TNF-α等のシグナル伝達のアップレギュレーションなどを介して、肺上皮組織の細胞バリア機能の変化ももたらすほか、好中球の動員と走化活性にかかわり、T細胞やNK細胞の数との関連も示されている。

亜鉛とCOVID-19

亜鉛の免疫調節および抗ウイルス特性は、COVID-19患者の支持療法となる可能性がある。高用量亜鉛で治療された4人のCOVID-19患者の症例報告では、臨床症状の改善が示されている。

オーストラリアでは、COVID-19陽性者への亜鉛の静脈内投与の効果を検証する臨床試験が始まっている。

ω3脂肪酸、ビタミンE、セレン

エイコサペンタエン酸とドコサヘキサエン酸は、免疫と炎症に好ましい効果があることが知られている。またω3脂肪酸は、インフルエンザウイルスの複製を阻害するという抗ウイルス作用をもっている。COVID-19患者にも有効である可能性はあるが、確固たるエビデンスはまだない。また、細胞膜損傷の感受性増強、酸化ストレス亢進などの指摘もあることから、現時点ではとくに高用量の補給には注意が必要。ビタミンEやセレンは、抗酸化作用をもつ。疫学研究からは、これらの栄養素のいずれかの欠乏が免疫反応とウイルスの病原性を変化させることを示している。

COVID-19罹患中の栄養補給の役割

COVID-19罹患中は、疾患の負担を軽減し呼吸器感染の期間を短縮するために、適切なレベルのビタミンC、D、およびEが重要と考えられる。また、亜鉛などのミネラルが抗ウイルス効果を持ち、免疫反応を改善し、ウイルス複製を抑制する可能性がある。したがって、免疫システムを適切に機能させるためには、食事を通じて十分な量のビタミンとミネラルを摂取することが不可欠と言える。果物、野菜、肉、魚、鶏肉、乳製品は、これらのビタミンとミネラルの優れた供給源であり、COVID-19に対する免疫能を支持するために、それらをより多く摂取することが有益である可能性がある。ただし、研究で有用性が示唆されているそれらの用量は、食事だけから得るには困難な高用量であることも事実であり、サプリメントの使用が考慮されるが、その有効用量を決定するための臨床研究が求められる。

文献情報
原題のタイトルは、「Immune-boosting role of vitamins D, C, E, zinc, selenium and omega-3 fatty acids: Could they help against COVID-19?」。〔Maturitas. 2021 Jan;143:1-9〕

原文はこちら(Elsevier)

執筆:William B.Grant,PhD

OMNS202069日)

体内のビタミンD値が高いほど新型コロナウイルス感染症の発生リスク、重症度ならびに死亡リスクが低くなることを示した医学的エビデンスが増えています。本報では、20206月初めまでに入手できた関連情報を述べ、主要な参考文献のリンクを示す。

(1)ビタミンDによって抗菌ペプチドであるカテリシジンとディフェンシンの放出が促進されるためにウイルスの生存数と複製数が減る

(2)炎症を誘発するサイトカインの産生量の減少によりサイトカインストームのリスクが減る

というメカニズムが特定。

ビタミンD摂取は急性気道感染症のリスクを下げるという、複数のランダム試験で実証された研究結果に言及した文献もあります。ビタミンD摂取は血清25-ヒドロキシビタミンD [25(OH)D]値を4060 ng/mL100150 nmol/L)の範囲まで引き上げることを目標とするよう推奨されていました。そのためには、1日当たり最大4,0005,000 IUのビタミンD3を摂る必要があります。ビタミンDが別の代謝産物に変換されるにはマグネシウムの存在が必要なため、マグネシウムも(1400 mg程度)摂取すべきです。こうしたアドバイスは、Grassrootshealth.netにて行われたインフルエンザ様疾患に関する観察研究をはじめとする複数の観察研究の結果にもとづいています。

さらに最近の文献で、これまでビタミンD摂取をしていなかった人に対し、12週の間に数十万IUという高用量のボーラス投与(急速静注)を行うビタミンD摂取を開始するよう勧めているものもあります。ボーラス投与以外の方法では最適なビタミンD値に達するまでに数カ月かかる、というのがその根拠です。

ビタミンD摂取は、新型コロナウイルス感染症の症状が出始めた段階でその進行を食い止める可能性がある一方、急性期に肺などの臓器に損傷が生じてしまった後はあまり役に立たないだろう、という見解も示されています。ごく最近の文献では、英国住民の中でも黒人・アジア人・少数民族(まとめて「BAME」という)に罹患率と死亡率が高いことについて、ビタミンDの欠乏が大きな要因である可能性を示したエビデンスが報告されています。


<参考文献>

1.Grant WB. (2018) Vitamin D acceptance delayed by Big Pharma following the Disinformation Playbook.(「虚偽情報作戦」に倣った大手製薬会社によるビタミンDの受入遅延)Orthomolecular Medicine News Service, Oct. 1, 2018.
http://orthomolecular.org/resources/omns/v14n22.shtml

2. Grant WB, Lahore H, McDonnell SL, et al. (2020) Evidence that vitamin D supplementation could reduce risk of influenza and COVID-19 infections and deaths.(ビタミンD摂取によってインフルエンザならびに新型コロナウイルスの感染と死亡のリスクが下がる可能性を示すエビデンス) Nutrients April 2, 2020, 12, 988.
https://www.mdpi.com/2072-6643/12/4/988

3. Martineau AR, Jolliffe DA, Greenberg L, et al. (2017) Vitamin D supplementation to prevent acute respiratory tract infections: systematic review and meta-analysis of individual participant data. (急性気道感染症予防のためのビタミンD摂取:系統的レビューおよび個別被験者データのメタ分析) BMJ. 356:i6583.
https://www.bmj.com/content/356/bmj.i6583

4. Grant WB, Lahore H, McDonnell SL, et al., (2020) Vitamin D Supplementation Could Prevent and Treat Influenza, Coronavirus, and Pneumonia Infections.(ビタミンD摂取によるインフルエンザ感染症・コロナウイルス感染症・肺炎の予防と治療の可能性)Nutrients preprint(公表前原稿), March 14, 2020
https://www.preprints.org/manuscript/202003.0235/v1

5. Grant WB, Baggerly CA, Lahore H. (2020) Response to Comments Regarding “Evidence that Vitamin D Supplementation Could Reduce Risk of Influenza and COVID-19 Infections and Deaths”.(「ビタミンD摂取によってインフルエンザならびに新型コロナウイルスの感染と死亡のリスクが下がる可能性を示すエビデンス」に対するコメントへの回答) Nutrients June 1, 2020, 12(6), 1620.
https://www.mdpi.com/2072-6643/12/6/1620

6. Grant WB, Boucher BJ. (2020) Vitamin D deficiency due to skin pigmentation and diet may explain much of the higher rates of COVID-19 among BAME in England.(英国内でBAMEのほうが新型コロナウイルスの感染率が高いことの大きな要因が皮膚色素沈着と食事によるビタミンD欠乏にある可能性)BMJ comments, June 6, 2020.
https://www.bmj.com/content/369/bmj.m1548/rr-22

COVID-19まとめ
https://isom-japan.org/article/search?key=tag&id=18

https://isom-japan.org/article/article_page?uid=uHO4V1595302365

https://www.iv-therapy.org/wp-content/uploads/2020/08/149a791e9979300afdacf99ec307af57.pdf

亜鉛の投与が新型コロナ重症化を防ぐカギに
https://isom-japan.org/article/article_page?uid=ELNaI1608188053

新型コロナとビタミンD相関
https://isom-japan.org/article/article_page?uid=fx0gQ1601455924

ハーバード大学医学部は2021年1月13日、新型コロナウイルス治療におけるビタミンCとビタミンDの可能性について言及。本稿では原文『Treatments for COVID-19』(『Harvard Health Publishing』掲載記事)を和訳しながら、自宅療養時に症状改善のために推奨されることも併せてご紹介。ビタミンDは私たちをCOVID-19から守ってくれる

新型コロナウイルスに感染した時、ビタミンDが重症化を防ぐために役立つ可能性を示唆するいくつかのエビデンスがある。例えば、ビタミンD濃度の低い人は上気道感染症にかかりやすい可能性があることを私たちは知っている。ビタミンDは、新型コロナウイルスから私たちを以下2つの方法により保護してくれる可能性がある。

  1. ウイルスやバクテリアに対する私たちの体の自然な防御を高める可能性がある。
  2. 新型コロナウイルスへの感染で重症化した一部の人々に生じる過剰な炎症反応を防ぐために役立つ可能性がある。

私たちの体は日光を浴びてビタミンDを生成。一週間のうちのほとんどもしくは数日、日焼け止めを塗らずに5分〜10分ほど腕・脚・背中に日光を当てることで、十分な量のビタミンDを摂取できる。

ビタミンDの優れた食料源として、以下のような食品が挙げられる。

  • 脂肪の多い魚(マグロ・サバ・サーモンなど)
  • ビタミンDで強化された食品(乳製品・豆乳・シリアルなど)
  • チーズ
  • 卵黄  など

微量栄養素の適正投与
高齢者では嗜好の変化や偏り、バランスの悪い栄養素の摂取、十分な食事量の摂取が 維持できていない、また食およびそれを取り巻く社会的環境の不十分さなどによって容易に微量栄養素、すなわち各種ビタミンや微量元素の欠乏をきたす。微量栄養素の欠乏は、宿主の免疫能を障害することが知られている。特に、最近の知見では、ビタミンD の欠乏が、 インフルエンザ、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)や C 型肝炎ウイルス(HCV) などのウイルス感 染症の発症に関与しているとの報告がある。COVID-19 においても微量栄養素の欠 乏が指摘されることが多い高齢者に発症や重症化症例が少なくなく、ビタミン D 欠乏が発症 および増悪因子の一つになっていることが推測される)。ビタミン D は、主にカジキ、サ ケ、サンマ、イワシ、サバ、ブリ、マグロなどの魚類やシイタケ、キクラゲなどのキノコ類、牛 乳、卵に多く含まれている。また、ホウレン草やニンジン、春菊、肝油、レバー、ウナギなどに 多く含まれるビタミン A も感染症に対する生体防御に関与しており、特に小児において重要 である。その他、ビタミン E、B6、B12 および亜鉛やセレンなども免疫能に関与しており、そ れらの欠乏が感染症の発症や重症化に関わっているものと推察される。

『医者が教える「最高の栄養」ビタミンDが病気にならない体をつくる』満尾正著より要約

感染率が高くなるのは気温が低下することによって気道粘膜の免疫細胞の働きが鈍くなることが指摘されている。しかしビタミンDの血中濃度が一番低くなることが原因の一つとして考えられている。 WHO(世界保健機関)は上気道炎予防にはビタミンDを摂取することを推奨。感染症に負けない体を作るためにはビタミンDは必須の栄養素。ビタミンDの場合、新型コロナはおろか、その他全身に関わるあらゆる病気に対しても大きな予防効果を持っている。地球上のすべてのエネルギー源をさかのぼると太陽に行き着く。大本は古代の植物やプランクトン。生命体を維持するために必要な A TP(アデノシン三リン酸)も、酸素も、植物の葉緑素も、すべては太陽のエネルギーから始まっている。生命は太陽の恵みによって生かされる。その恩恵の代表的なものがビタミンDである。

通常、栄養成分が細胞のなかに入るためには「受容体」と呼ばれる関所のようなところを通過しなければならない。しかしビタミンDはそうした細胞膜受容体を経由せずに、直接、細胞内の核に作用する力を持っている。ビタミン D受容体( VDR)は、脳、前立腺、乳腺、大腸および免疫細胞など、全身の 200以上の細胞内に存在しているため、細胞増殖、分化、アポトーシス(細胞死)、血管新生など多くの細胞機能にビタミンDが関与する。直接、細胞の核に作用することができる物質は、ビタミン D以外では副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモン、レチノイン酸(ビタミン Aが変化したもの)性ホルモンなど数えるほどしかない。ビタミンDは全身の疾患や健康に根本的な部分で効いている成分と言える。ビタミンという名前のせいかその働きが軽視されがちだが実はビタミンDの本質はホルモンと言ってもよいほど全身の細胞に大きな影響を与えている。ビタミンDはコレステロールを原料とする、ステロイドホルモンの仲間。女性ホルモンや男性ホルモンもコレステロールから作られ、ステロイド骨格と呼ばれる似た構造を持っている。これが「ビタミンDの本質はホルモン」とも言われる所以。

 




プロのアスリートでも「シーズン中に骨折を経験している選手では、血中ビタミンD濃度が低い傾向がある」という研究がある。(米国のプロフットボール( NFL)選手 80名を対象に調べた研究。平均年齢は 26・ 5歳。黒人選手が 67名。平均ビタミン Dレベルは 27・ 4 ng/ mlだが、白人選手の平均値が 37・ 4 ng/ mlであるのに対して、黒人選手の平均は 25・ 6 ng/ mlと低い傾向にあった。「ビタミン Dと肌の色の関係」が影響している。運動能力とビタミン Dとの関係については、他にもいくつかの報告がある。その一つに、血中ビタミンD濃度が低いアスリートでは鉄欠乏貧血が高頻度で起きていることも報告。この研究ではトッププロ女性アスリート 219名を対象として血液検査を行い、ビタミン Dと鉄について調べている。その結果、約 54%の対象者にビタミン D欠乏が見られたこと、および約 23%の対象者に鉄欠乏が見られたことが判明。さらに鉄欠乏がある対象者では約 3倍の頻度でビタミンD欠乏が起きていること、一方でビタミン D欠乏がある対象者では、約 2・ 7倍の頻度で鉄欠乏が見られたことも分かった。仮説ですが、ビタミン Dが鉄の吸収や代謝に大きく関わっていることが考えられる。つまりビタミンDを増やすと鉄が吸収されやすくなり、鉄の貯蔵量が増えるというもの。逆に鉄が不足・欠乏すれば、貧血が起こり、当然、運動パフォーマンスにも影響。現在、特に若い女性のビタミンD不足、ならびに鉄不足はかなり蔓延していると言っても過言ではない。どちらの栄養素も元気に活躍するためには不可欠である。

ビタミンDの過不足を知るには、活性型ビタミンDに変わる前の段階で、ほぼ 1000倍の濃度があるカルシジオールの血中濃度を測定する必要がある。一般的にビタミン Dの血中濃度とは、カルシジオールの濃度( 25( O H) D 3濃度)のことを指す。食品中に含まれるビタミンDには、きのこ類に含まれるビタミン D 2と、魚類に含まれるビタミン D 3の 2種類がある。人体で利用されるものはビタミン D 3であり、ビタミン D 3のほうがビタミン D 2に比べて約 3 ~ 4倍の生理活性がある。食品から補充するには鮭や青魚を食べることが効果的。中でも代表的なものは「鮭」。また「たらの白身」にビタミン Dはあまり含まれないが、たらの場合には肝臓に多く含まれる。昔は学校給食で肝油というものがあったが、これはたらの肝臓を絞って得られた油が多かったよう。 魚は日光浴をしないので、人間のように皮膚でビタミン Dを作ることは出来ない。魚のビタミンDは魚が食べているプランクトンから共有される。植物プランクトンは紫外線を利用してビタミン Dを作ることができる。「植物プランクトン →動物プランクトン →小魚 →大型魚」というように、食物連鎖によってビタミン Dは魚に運ばれる。また卵はタンパク質のほかビタミンD、ビオチン・ビタミン B 2・ビタミン B 12・セレンなどの微量栄養素がバランスよく含まれることから「完全栄養食品」とも言われる。身近な食材であるツナ缶にもタンパク質のほかビタミン D、ビタミンEなどがバランスよく含まれる。いわしを原料に作るオイルサーディン(油漬け)やアンチョビ(塩漬け)の缶詰も利用できる。

「世界の主要メディアが報道する「ビタミン D推奨論」
血中ビタミン D濃度が低いと新型コロナが重症化しやすく、死亡率が高くなる可能性が世界中の研究者から報告されている。重度のビタミン D欠乏症( 20 ng/ ml未満)の人は新型コロナによる深刻な合併症の可能性が高く、死亡率が高いことが示されているのは事実。その理由としては、ビタミン Dの免疫調整作用が、サイトカインストームやこれによって引き起こされる ARDSなどの致死的な合併症を防いでいる可能性が指摘される。英国の名誉教授であるジョン・ロードス教授は、ビタミン Dには抗炎症作用があり、ウイルスに対する体の免疫反応を適正化する可能性があることを述べている。血中ビタミン D濃度が高い国ほど、感染者数も死亡者数も減る傾向が見られる。ビタミン Dの補給は、呼吸器感染のリスクを減らし、サイトカイン産生を調節し、インフルエンザなどの他のウイルスのリスクを制限。呼吸器感染症はサイトカインストームを引き起こす可能性があり、新型コロナウイルスを持つ人の死亡率を高める。適切なビタミン D摂取は、潜在的に脆弱な免疫力を持つ集団に適度な保護を提供する可能性があり、ビタミン D欠乏症が新型コロナの重症度に何らかの役割を果たすかどうかはわからないものの、人々が毎日適切な量のビタミン Dを摂取するようすすめることは理にかなっている。

アイルランドの例「重症者は明らかに血中ビタミン D濃度が低い」
アイルランドからは、年齢 40歳以上の新型コロナ罹患患者 33名について経過を調べた報告が出されている。 12名は重症化し、 ARDSとなり、さらに、このうちの 4名が亡くなられていますが、 8名は回復しています。 21名は重症化せずに回復の経過をたどっています。 これらの2つのグループの患者の血液中のビタミン D濃度の平均値を比べたもの。 ARDSを合併した 12名の方が、明らかに血中ビタミン D濃度が低い傾向が見られる。

ベルギーの例「感染者は血中ビタミン D濃度が低い」
ベルギーでも、新型コロナ患者の血中ビタミン D濃度について調べている。186名の患者(男性 109名/女性 77名)について調べたところ、対照群と比較して新型コロナ患者では有意に血中ビタミン D濃度が低いことがわかった。

スペインの例「治療薬としてビタミン Dが有効」
2020年8月 29日に発表された研究では、ビタミン Dを治療薬として投与することで新型コロナ感染症の重篤化を防げることが、世界で初めて報告された。この研究はスペインで行われたもので、二重盲検法という医学研究のなかではもっとも信頼性の高い方法に基づいたも。76名の新型コロナ感染患者を、ビタミン D服用群 50名と非服用群 26名に分け、その後の病状の変化について調べた。ビタミン D服用群では、カルシフェジオール(カルシジオールと同義)と呼ばれるビタミン D製剤を、入院日に 0・ 532 ㎎、 3日目と 7日目に半量の 0・ 266 ㎎を服用、その後は週に 1回、 0・ 266 ㎎の服用を続けている。その結果、ビタミン D服用群では 50名のうち 1名が重症化して ICUに入室したのに対し、非服用群では 26名中半分に当たる 13名が ICUに入室しました。さらに死亡者について見ると、ビタミン D服用群では 1名の死亡者も出なかったのに対して、非服用群では 2名が亡くなった。この臨床試験結果は画期的なものであり、ビタミン D製剤を服用することで、新型コロナ感染症の重症化を大幅に防ぐだけでなく、死亡すら防ぐ可能性を示唆する内容である。ビタミン D服用群の患者が 50名と少ないために、絶対的な結論は導き出せないが、ビタミン Dによる新型コロナ感染症治療の可能性はあると考えても間違いではない。

※要約ここまで。

https://repository.kulib.kyoto-u.ac.jp/dspace/bitstream/2433/184861/1/rish_00800_049.pdf

1https://kansai-sanpo.com/covid19-ace2/

【ビタミンDがコロナ重症化を防ぐとの研究】

2020年5月6日にドイツの科学系学術サイト「シュプリンガー・ネイチャー」に1つの論文が発表されると、感染予防の手がかりになると注目を集めた。イギリスの研究者らが欧州20か国を調査したところ、ビタミンDの血中濃度が低い国ほど、新型コロナの感染率、死亡率ともに高いことが明らかになった。被害が大きいスペイン、イタリア、 スイスの高齢者は、血中のビタミンDが少ない傾向にある。カルシウムとビタミンDを同時に摂ることでカルシウムの吸収率が上がり、骨を強くすることはよく知られている。アスリートでは筋肉の質や量を高めるのに一役買う重要栄養素。しかし近年ビタミンDには免疫機能を高める働きがあるという研究結果が相次いで報告される。体内に侵入したウイルスや細菌などの異物に対して、それを排除しようとする免疫機能を必要なだけ働かせ、過剰な免疫反応を抑制すると考えられる。かぜやインフルエンザ、気管支炎や肺炎などの感染症の発症・悪化の予防にも関与することが分かってきた。最近は、がんや高血圧、糖尿病などさまざまな生活習慣病を予防する可能性も示唆。

ビタミンDは、日本人の約8割で不足。第一に日光に当たることが大事。肌に紫外線を当てると皮下にあるコレステロールに化学反応が起こり、体内でビタミンDが作られる。ビタミンDを不足させないためには1日に15~20分程度、外でウオーキングを。手や脚は日焼け止めを塗らず素肌のままで。どうしても日焼けが嫌なら、手のひらだけでもかざすと○新型コロナの感染リスクがあり積極的に外出するわけにもいかない。また、老人ホームや病院など施設内での生活はどうしても室内にこもりがちになり、ビタミンD不足に陥る。高齢者は特に注意が必要。人間は必要なビタミンDの80~90%を日光から合成。窓ガラスは合成に必要な紫外線を通さない。室内で日光に当たる場合は、必ず窓を開ける。ビタミンDは日光以外に、食材からも摂取できる。さばやまぐろなどの魚、特にいわし、さんま、鮭などにビタミンD 3が豊富。牛レバーやチーズ、卵黄にも含まれる。またきのこ類にも豊富。しいたけ、きくらげなどのきのこ類は、カサの裏側を数十分ほど日光に当てるだけで、ビタミンDの量が数倍に増える。

【亜鉛に注目した研究】

【亜 鉛】
亜鉛は免疫を含む多くの生物学的プロセスに関与している。亜鉛欠乏症は炎症誘発性サイトカインを有意に増加させる。さらに、亜鉛欠乏は、IFN-γ、TNF-α等のシグナル伝達のアップレギュレーションなどを介して、肺上皮組織の細胞バリア機能の変化ももたらすほか、好中球の動員と走化活性にかかわり、T細胞やNK細胞の数との関連も示されている。

【亜鉛とCOVID-19】
亜鉛の免疫調節および抗ウイルス特性は、COVID-19患者の支持療法となる可能性がある。高用量亜鉛で治療された4人のCOVID-19患者の症例報告では、臨床症状の改善が示されている。オーストラリアでは、COVID-19陽性者への亜鉛の静脈内投与の効果を検証する臨床試験が始まっている。

【亜鉛に注目した研究】
ブラジル連邦大学栄養学科の研究者が4月に発表した研究では亜鉛には抗炎症作用があるため、免疫機能を最適化し、感染リスクを低下させる可能性を示唆。亜鉛は過剰な免疫反応を抑えて正常化させる働きを持つ。たんぱく質と亜鉛は、免疫細胞の原料となり免疫を活性化。感染症対策において重要な成分。高齢者は特に亜鉛が不足しやすいので意識的に摂取する。亜鉛が豊富に含まれているのは牡蠣や緑茶、抹茶。たらばがにや干しえびなどの甲殻類、帆立貝、赤身の肉、レバー、プロセスチーズ、大豆製品、ごまにも多く含まれる。クエン酸やビタミンCと摂取すると吸収率が上がるのでレモンをかけて食べるのが○※冬の時期は特に鍋などのスープ類が手軽に効率良く沢山の野菜を摂取出来るので利用すると良い。

【治療を目的とした亜鉛】
亜鉛の新型コロナウイルスに対する作用についてこれまで臨床的エビデンスはなかった。そんな中、今年3月から10月にニューヨーク大学医学部が行った研究において、ある重要な結果が発表された。コロナ陽性患者3,473名を対象に行った亜鉛およびヒドロキシクロロキンの投与と死亡率の相関関係について指し示した。ニューヨーク大学医学部のジェニファー・フロンテラ教授の研究グループは、亜鉛の投与が新型コロナ感染の院内での死亡率を24%減少させると発表。今年10月にトランプ大統領の新型コロナウイルス感染が報道されたが、この時に主治医団がトランプ大統領の治療について発表した。その中にも亜鉛とビタミンDが含まれている。以前から細胞内の亜鉛が十分であるとコロナウイルスのようなRNAウイルスの複製が阻害されることが知られている。そこで、新型コロナウイルスのパンデミックを抑えるために亜鉛の補給が提案されていた。しかし、今回のニューヨーク大学の研究結果が発表されるまで亜鉛が新型コロナウイルス感染に効果があるという臨床的なエビデンスはなかった。「治療」を目的とした場合、臨床的なエビデンスが重要である。そうした観点からも、ニューヨーク大学が出したこの研究結果は、とても重要で大きな意味を持つもの。亜鉛欠乏の症状の一つに味覚障害がある。また、新型コロナウイルス感染時にも特徴的な症状として「味覚障害の出現」が現れるのはご存知の方も多い。これは、第一に味蕾(みらい:主に舌に存在する味覚を感知する器官)へのウイルス感染、第二に亜鉛の消費量による亜鉛欠乏、もしくはこの両方が合わさった状態であると考えらる。いずれにせよ予防のためには日頃から亜鉛を摂取することがポイントとなる。というのも新型コロナに感染してから亜鉛を摂取するのでは、細胞に十分な亜鉛を届けるのが間に合わないかもしれないからだ。
今回ご紹介した研究で脚光を浴びた亜鉛は日本においても食習慣の変化により不足しがちなミネラルの一つ。とりわけ子どもや高齢者、若年層の女性の亜鉛不足が指摘されている。 また、国際オーソモレキュラー医学会が新型コロナウイルス感染予防および軽症化のために推奨する5つの栄養素の中にも亜鉛は含まれている。

亜鉛無くして免疫は存在しない。欠乏するとT細胞などの獲得免疫の働きが低下

納豆
一粒一粒に栄養と旨味がぎっしり詰まる高栄養食品。胃腸を元気に働かせ消化を助ける高酵素食品でもある。食すことで体内酵素を節約。酵素は納豆を始め味噌などの発酵食品に含まれており、生の野菜や果物などの食べ物から食物酵素をしっかり取り入れることで消化を助けることができる。納豆はアミラーゼなどの食物酵素を含んでいる。ナットウキナーゼには血流アップ効果も。カルシウムとマグバランスバランスが良い食材。納豆は微生物の中でも超強力な増殖力を持ち、体内に取り入れると腸内細菌のコンディションを上げる。セロトニンは腸内細菌によって作られており、食物繊維によって腸内細菌を整えていく。納豆は食物繊維も豊富な上、レシチン、コリンといった脳の司令塔、前頭前野に働きかける栄養を含むメンタルヘルスにもオススメな食材。ビタミンKも含むので骨強化にも○。免疫に密接な関係性のある亜鉛補給にも○。整腸作用、感染症、免疫力、解毒、抗菌(納豆菌)血栓予防(ナットウキナーゼ)骨折、コロナ症状緩和の可能性も=ロッテルダム心臓研究によると天然ビタミンK2を豊富に含む食材を長年食す人は動脈内のカルシウム沈下が著しく低く、心臓血管の健康状態が良好。オランダではナイメーヘン市の病院で医師たちがビタミンKの欠乏と症状悪化の関連性を発見。新型コロナウィルスは血液凝固を引き起こし、肺の弾性繊維を分解するがビタミンKが凝固を調節。肺疾患から保護するタンパク質の生産に関わる。(ビタミンK2)更年期(大豆イソフラボン)アンチエイジング(スペルミン=ポリミアンの一種)セロトニン材料(トリプトファン)

味噌
「味噌の医者ごろし」。たんぱく質やビタミンに優れる。大豆を主原料にしイソフラボンを含む。微生物の働きが加わることで病気を防ぎ健康を保ってくれる万能薬的な存在。味噌などの発酵食品には腸内環境を整えウィルスへの抵抗力を高めることを期待。腸内環境と免疫は密接な関係。腸には体内の免疫細胞のうちのおよそ6割が集中。これを活性化させることが外部からの病原体と戦う免疫力向上に繋がると考えられる。食事療法で免疫力を高め善玉菌で身体を満たすことが一番の新型コロナウイルス対策。特に味噌汁、梅干し、ぬか漬け、納豆、甘酒などの発酵食品。江戸時代から食されている日本食そのもの。これまでの研究で味噌は熟成して発酵させればさせるほど大豆たんぱくとみその成分中にACE阻害ペプチド、高血圧防止ペプチドを生産する可能性。


麹発酵食品、ファイトケミカルを高含有
佐藤健司氏(京都大学大学院農学研究)
https://www.jafra.gr.jp/food-12.html

「和食が健康に良いことはよく知られているが、具体的にどの成分が良いかつき詰めると「発酵が良い」ということになる。さらに、発酵に用いられる「酵素」や「微生物」が良いということになる、と佐藤氏。特に味噌や醤油といった麹発酵食品にはポリフェノール類のようなファイトケミカルの他、ペプチド、アミノ酸誘導体などが多く含まれる。しかしそれぞれの構造や機能に関する知見は多くないのが現状だ。というのも、麹発酵食品にはあまりに多くの成分があり、構成成分を同定することが非常に困難なため、と佐藤氏。そこで今回、味噌や日本酒に含まれるペプチドの構造を網羅的に調べ、さらに動物実験によって見出された健康増進機能についての解説を行った。

味噌にさまざまな疫学研究
タンパク質はアミノ酸がペプチド結合で結合した高分子で、加水分解するとペプチドやアミノ酸が生成される。タンパク質を分解するのはプロテアーゼ酵素だが、プロテアーゼにはEndo型とExo型がある。納豆菌などのバクテリアによる発酵の場合はEndo型の活性が強く、麹発酵食品などのカビによる発酵の場合いはExo型が強い。このExo型による活性が強いと、小さいペプチドが生成されるため食品の旨味が豊富になる。ちなみにペプチドは体内で分解されないと考えられてきたが、ペプシン、トリプシンで分解はされず、ペプチダーゼでは分解されることがわかっている。分解されないペプチドはプロリン、ピログルタミン酸を含むものということもわかっている。和食の中でも麹発酵食品の代表ともいえる味噌にはさまざまな疫学研究がある。

味噌、体重増加を抑制
例えば、「味噌汁を毎日摂取する女性はインスリン抵抗性リスクが有意に低い(長浜コホート研究)」「8週間の味噌の摂取がヒトの夜間の血圧を低下させる」「1975年の日本食は1960年、1990年、2005年と比べ抗肥満効果を持つ」「味噌の摂取と運動がマウスの内臓脂肪蓄積を抑制」などの研究成果があるしかし、味噌のどの成分がこれらの機能性を発揮するかについてはこれまでほとんど研究されていない。これは、味噌中に非常に多くの成分が含まれ、ペプチドがどこにあるかわからない状態だから、と佐藤氏。そこで、佐藤氏らはたくさんある成分からアミノ基を持つものだけを抽出し、その中でも「疎水性ピログルタミルペプチド」に絞り、マウスによる試験を行った。その結果、体重60kgのヒトが3杯の味噌汁を摂取した時の用量に相当するピログルタミルペプチドにより、45~60%の高脂肪食を摂取させたマウスのカロリー摂取を低下させ、体重増加を抑制する知見が得られた。つまり、味噌汁に含まれるピログルタミルペプチドが脂肪に対する嗜好性を抑制する成分ではないか、と佐藤氏。

肝炎や大腸炎の緩和
また「疎水性ピログルタミルペプチド」には肝炎や大腸炎の緩和(抗炎症作用)、抗菌ペプチドの産生(自然免疫の活性化)のよる腸内細菌叢改善なども確認されている。特に腸内細菌の改善にはこれまでプロバイオティクスやプレバイオティクスが用いられているが、日本酒や味噌といった食事から自然に、しかも微量摂取で腸内細菌改善が期待できる、と佐藤氏。他にも麹発酵食品にはこれまであまり存在が知られていなかった「アスパラギン酸イソペプチド」が豊富に含まれる。これには「抗疲労効果」「アルデヒトの生成を抑制し酸化ストレスを低下する」「肝機能改善」「血中コレステロールの改善」といった効果も確認できている。これらは味噌や醤油など通常の食事で摂取できる量で効果が見られ、毒性もないことが動物実験でわかっている。ただ、麹発酵食品には機能のわかっていない成分がまだ多い。それらも含め、さらなる成分の特定、機能のメカニズムの解明やバイオマーカーの検索、ヒト試験が必要であるとした。

ターメリック:重症急性呼吸器症候群ウイルス(PRRSV)に有効。

PPRSVに対し、ターメリック(クルクミン)は細胞融合によってウイルスの働きを阻害すると考えられます。阻害濃度は、10〜15μmol.

シナモン:インフルエンザウイルス、肺炎菌などに有効。インフルエンザウイルス・肺炎菌など13種の豚呼吸器感染に対して有効性が確認。

その他:レーズンや蓼に含まれるレスベラトロール、ウイルスのエンペローブに結合する紅藻、藍藻、レンズ豆、ブロッコリーなども有効か。さらに、メラトニンはエボラウイルスの複製を阻害し、炎症性サイトカインを減少させることで免疫応答を最適化。また、ORACの高い赤紫蘇ジュースにも期待できる。

日本ホリスティック医学協会植物療法研究会「各種植物療法のトピックを探る」主要ハーブの新たな機能性と活用/講師 林真一郎(グリーンフラスコ代表/日本メディカルハーブ協会理事長)/精油成分の研究トピックス/講師 村上志緒(薬物博士・理学修士、株式会社トトラボ代表)/バッチフラワー研究/講師 林サオダ(一般社団法人バッチホリスティック研究会代表理事)/発達障害と園芸療法/講師 宍戸多恵子(専門認定登録園芸療法士)/樹木系バッチレメディの植物生態学からの検討/講師 飯田みゆき/進行・ディスカッション降矢英成(赤坂溜池クリニック院長、NPO法人日本ホリスティック医学協会)2/23日 受講終了

自身が所属する日本メディカルハーブ協会第二回学術フォーラム2021で先日登壇されたばかりの(1月11日13時から17時)ハーバード大学医学部内科元准教授、麻布医院院長

 

『ハーバード大学式 命の野菜スープ』

「ハーバード大学式 命の野菜スープ」はニンジン、キャベツ、タマネギ、カボチャを使った誰にでも簡単に作れる野菜スープです。この野菜スープには、私たちの体に必要な一日分のビタミンA・C・E、食物繊維、ファイトケミカルが豊富に含まれています。ファイトケミカルは野菜や果物、そして、バーブにも含まれる天然の機能性成分。抗酸化作用やデトックス作用、免疫力を強くする作用、アレルギーや炎症を抑える作用、がんや動脈硬化を予防する作用、ダイエット効果、アンチエイジング作用など色々な機能を持っています。「ハーバード大学式 命の野菜スープ」の一番いいところは飲むとほっとすることです。どんなに忙しい時でも疲れが取れて気持ちを穏やかにしてくれます。しかし、それだけではなく、肥満を防ぎ体重を減らすダイエット効果、糖尿病を予防し、糖尿病を予防・改善する作用、血圧を下げて高血圧を改善する作用、脂肪肝や脂肪肝炎を改善する作用、悪玉コレステロールの酸化を防いで動脈硬化を予防する作用、血液をサラサラにして脳梗塞や心筋梗塞などの血管の事故を防ぐ作用、便秘を改善・腸内環境を整える作用、発がんを予防する作用、炎症やアレルギーを抑える作用、感染症やがんと闘う免疫力をアップする作用など、体にやさしい自然の力が秘められている最強の野菜スープです。

麻布医院院長、医学博士、ハーバード大学医学部内科元准教授、テキサス州名誉市民、ファイトケミカル研究家。がんと肝炎の治療の専門家として食事と病気の関係に着目し、ファイトケミカルを患者に積極的にすすめて成果を上げている。日本肝臓学会肝臓専門医、日本消化器病学会専門医、日本内科学会認定内科医、労働衛生コンサルタント。米国消化器病医師会フェロー、米国癌学会正会員。

米国テキサス州トリニティハイスクール卒業、埼玉県立浦和高等学校卒業。1977年東京慈恵会医科大学卒業後、同大学院(内科専攻博士課程)へ進み、同附属病院で臨床研修。1985年ハーバード大学医学部留学。講師、助教授をへて准教授となる。ハーバード大学医学部での肝炎やがんの研究を「サイエンス」、「ネイチャー」、「Proc. Natl. Acad. Sci. USA」、「Gastroenterology」、「Hepatology」などの世界最高峰の医学・科学雑誌に筆頭著者および責任著者(Corresponding author)として論文を多数発表した。2008年医療法人社団ヴェリタス・メディカル・パートナーズ理事長、2009年麻布医院院長に就任。

著書に『トップジャーナルにアクセプトされる医学論文 執筆と投稿のキーポイント』(メディカルレビュー社)、『ガンにならない3つの食習慣 ファイトケミカルで健康になる』(ソフトバンククリエイター)、『免疫を整えるレシピ』(エビデンス社、三省堂書店)、『ハーバード大学式「野菜スープ」でやせる!若返る!病気が治る!』(マキノ出版)、『ハーバード大学式 命の野菜スープ』(宝島社)、『ドクター髙橋の「ファイトケミカル」病気を治すいのちのレシピ』(主婦と生活社)、『血管があなたの命を決めている』(大和書房)、『帳消しメソッド』(日本実業出版社)、『野菜&くだものパワー!ファイトケミカルできれいにやせるレシピ』(宝島社)、『好きなものを食べながら健康的にやせる 帳消しダイエット』(日本実業出版社)、『がんの名医が考案!がんに打ち勝つ「命の野菜スープ」』(アスコム)、『ハーバード大学式 免疫力アップ! いのちの野菜スープ』(世界文化社)、『ハーバード大学式最強!命の野菜スープ』(宝島社)などがある。

麻布医院

www.azabu-iin.com/

この理論については、抗がん剤研究の世界的権威で、万病の元である活性酸素研究に勢津する医学博士/農学博士 熊本大学名誉教授/東北大学特別招聘プロフェッサーの前田 浩先生も同様の見解を述べている。

『野菜の力はスープにあり』

「がんや動脈硬化などの生活習慣病、アルツハイマー病、炎症、目や肌の老化など病気の9割に活性酸素が関わっている。新型コロナウィルスの感染症の重症化も大量に発生する活性酸素が炎症を引き起こすことによりもたらされる。活性酸素を減らすことが病気の予防や改善、感染症の重症化を防ぐ要である。

 

英語のことわざでは「You are what you eat.」(ヒトの健康はそのヒトの食べ物次第)と云われている。ヒトの健康は充分な栄養と適当な運動が良いことは誰でも知っているが、食べ物については栄養成分として、糖質、たんぱく質、脂質、さらに多くのビタミンやミネラルであるが、野菜丸ごとには有用成分(化学物質)が数多く含まれていることはあまり知られていない。老化予防、成人病予防、メタボ予防に対して、野菜など植物に含まれる化学物質が近年とくに再認識されている。植物由来化学物質ということで、ファイトケミカルと呼ばれるが、これは植物のラテン語の語源がphyto(フィト)で、それを英語式に発音するとファイトと発音しているのがファイトケミカルである。それにはフラボノイドやポリフェノール、あるいは数多くの多糖類も含まれ、加熱によっては初めて細胞が破裂してスープ中に溶け出し、腸管で吸収されるので、生野菜より何倍も栄養価が上昇するのである。昔から「ビタミンCは加熱すると分解するので、野菜は生で食べましょう」と云われたが、それは実は結晶のビタミンCを蒸留水に溶かして加熱したときの話で、野菜丸ごとの加熱では、そのビタミンCはほとんど安定な型で残っている。野菜にはビタミンC以外に、通常あまり話題になっていないビタミンも緑色野菜には数多く含まれている。そのうちの葉酸やビタミンK、ルテインなども、抗酸化作用、傷ついた細胞の修復や、抗炎症、がん予防、アンチエイジングなどの作用があり、今でもホットな研究テーマである。また、納豆はビオチンを特に多く含み、他の大豆の有用成分に加え、理想的食品といえる。ハーブには薬効成分やアロマセラピーになる香気成分が数多く含まれている。漢方の多くの成分は薬効を示し、例えば青ミカンの陳皮はヘスペリジンなど無数の成分が含まれている。しいたけその他キノコも加熱や煎じることにより、冷水では溶出されない有用成分の多糖が、加熱で可溶性となり溶け出し、吸収が可能になる。これらの植物の多糖や分解物は腸内細菌をよい方に誘導し、さらに免疫力のアップをもたらし、感染防御にも役立っている。」

自然免疫(もともと体に備わっている仕組み)獲得免疫(異物に応じた攻撃方法を記憶する後天的な仕組み)両方を活性化させ、ウィルスから体を守っていく。自然免疫と獲得免疫は巧みに連絡を取り合っている為、2段階の仕組みで体を守っていく。過剰な免疫を抑えることも大切。

自身は元々は夫のスポーツアロマトレーナーとして携わり、植物化学を専門として学んでいたが、近年この植物化学にスポットが当たり始めて香り化学で勉強していたところが大いに役立っている。

野菜や果物のファイトケミカル(植物化学成分)は固い細胞壁に囲まれていて、これを壊さなければファイトケミカルは効果的に摂取できない。ファイトケミカルは加熱すると簡単に壊れ、また吸収されやすくもなる。野菜は具材だけでなくスープも一緒にとることが何より大事だと先日も高橋先生がおっしゃっていた。何故ならスープの抗酸化力の方が格段に高くなっているから。

フィトケミカル(ファイトケミカル)フィト=『植物』、ケミカル=『化学成分』という意味で、野菜や果物の色素や香り、辛味、苦味などに含まれる機能性成分のこと。

科学技術省(Department of Science and Technology、以下DOST) は1ヶ月にわたる研究の結果、ココナッツオイルやバージンココナッツオイルに含まれる成分が、Covid-19の60~90%を死滅させたことを明らかにした。同省は「この結果には、とても明るい兆しが見える。VCO自体がウイルスを除去しただけでなく、Covid-19に対する免疫反応を再調整する鍵となる仕組みもあることが明らかになった。Covid-19の治療のために、VCOを多くの臨床試験で使用していく。今後の結果が楽しみだ」と語っている。もしバージンココナッツオイルがCovid-19に効果があるとしたら、とても明るいニュースになる。今後の臨床試験の結果を見守りたい。

フィリピンの大手メディア「Philstar(フィルスター)」にてフィリピンのセブにある刑務所「セブ州拘留・リハビリテーションセンター(CPDRC)」において、新型コロナウイルスの陽性者である20名の受刑者に対してココナッツオイルが投与され、全員が回復したという内容の記事が紹介されている。また受刑者以外には看守10名にも投与され回復したとのこと。彼らの回復プログラムでは定期的にテーブルスプーンでココナッツオイルを投与され、発症することなく陰性となった。今回は臨床試験や治験ではなく、受刑者や刑務所職員の健康管理が目的で行われたものだが、一つの結果として興味深い内容。

https://www.philstar.com/headlines/2020/07/20/2029273/coconut-oil-credited-making-provincial-jail-covid-free

ココナッツオイルは2007年からスポーツアロマの際のキャリアオイルとしてブレンド使用していたオイル。確か2014年頃から注目されていたこともあり(もう少し前かも)再度ボディ用に加えて飲食用もストックするように。免疫強化、ダイエット、心臓強化、脳の活性化、糖尿病予防など様々に期待。

現在我が家ではMCTオイルの利用が多い。ココナッツオイルはココナッツの種子の中の胚乳を抽出して作られ、このココナッツオイルに含まれている脂肪酸のうち、飽和脂肪酸の一種である中鎖脂肪酸がMCTオイル。ココナッツオイルには中鎖脂肪酸が約55%で、それ以外は長鎖脂肪酸(LCT、つまり一般的な食用油と同じカテゴリーの油)が含まれる。一方、MCTオイルだと100%近くが中鎖脂肪酸になる。

短鎖脂肪酸(炭素6個以下:~C6)(SCT)…酪酸など

中鎖脂肪酸(炭素6~12個:C6~C12)(MCT)…カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸

長鎖脂肪酸(炭素12~14個:C13~C21)(LCT)…オメガ3など

MCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)とは、炭素数6〜12の脂肪酸からなる飽和脂肪酸。ココナッツオイルに含まれている脂肪酸のうち中鎖脂肪酸は55%程度。MCTオイルだと同じ量を食べてもより多くの中鎖脂肪酸を摂取できることになる。一般的な食用油のほとんどはLCT(長鎖脂肪酸トリグリセリド)。MCTはLCTとは消化吸収性が大きく異なるためそれぞれの代謝も違う。LCTは主にリンパ管経由で吸収され、ゆっくり全身を回って代謝されるのに対し、MCTオイルの中鎖脂肪酸は門脈経由で直接肝臓のミトコンドリアで素早くエネルギー源となるので体脂肪として蓄積されにくい特徴を持つ。

MCTオイルもココナッツオイルも、消化やエネルギーの放出、ビタミンやミネラルの吸収に良い影響を及ぼす。栄養を十分に吸収するためには、野菜を摂取するのと同時に良質な脂質を取る習慣が大切。カルシウム、マグネシウム、リンなどのミネラルや、ベータカロチン、ビタミンE、ルテインなどの脂溶性の栄養分は、脂質と一緒に取ることで効率的に消化吸収される。

MCTオイルを構成する中鎖脂肪酸はその分子の炭素の数により4種類に分けられる。

炭素6個(C6)…カプロン酸:一番素早く代謝されるが、独特な臭いがあり、味が悪く、胃がむかつくことがある。のどがヒリヒリすることも。ココナッツオイルにはあまり含まれていない。

炭素8個(C8)…カプリル酸:ココナッツオイルに少量含まれる。母乳にも含まれる。健康な腸を維持するための有益な抗菌作用と中鎖脂肪酸の中でもケトン体を最も効率的に作ることができるMCTのタイプだと考えられている。 そのため、最も早く脳細胞などのエネルギー源に。低糖質ダイエットのケトーシス効果を効率的にサポートするにはMCTオイルを。なるべくC8(カプリル酸)を多く含有しているものを選ぶのがお勧め。

炭素10個(C10)…カプリン酸:MCTの中で2番目に短くC8よりはゆっくり。エネルギーへの代謝が比較的早いMCT。

炭素12個(C12)…ラウリン酸:消化吸収のメカニズムはLCT(長鎖脂肪酸)と似ている。他のMCTのように素早く脳細胞などのエネルギーに変わらない。ケトン体の生成が少量で持続するともいわれる。MCTオイルもブランドによって特にこのラウリン酸の量が変わる。

ココナッツオイルはラウリン酸(C12)が約42%、カプリル酸(C8)が約7%、カプリン酸(C10)が約5%、カプロン酸(C6)が1%以下。
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2020年度に、日本メディカルハーブ協会理事、木村正典先生の植物学講座第一弾 「植物の学名を学ぶ」分類と学名の関係、学名の成り立ち、学名のシノニムと学名の調べ方、学名の意味とその調べ方、学名の命名者、学名の読み方などと、木村正典の植物学講座第二弾「生き物の繋がりと生態系ー光合成・呼吸と炭素・窒素循環。植物にとっての一次代謝産物と二次代謝産物の成分過程とその役割。精油は植物のどこに何のためにあるのか-科ごとに見る精油分泌組織」を2講義受講させていただきました。

この時の講義内でもパワーポイントを使いお話しされていた内容で、現在、日本メディカルハーブ協会ホームページや広報誌にも掲載の、パンデミックの歴史における木村先生の執筆を一部ご紹介させていただきたいと思います。

原文は日本メディカルハーブ協会HPからどうぞ

https://www.medicalherb.or.jp/category/library/monograph_plus

木村正典 きむらまさのり
(株)グリーン・ワイズ。博士(農学)。ハーブの栽培や精油分泌組織の観察に長く携わると共に、都市での園芸の役割について研究。 著書に『有機栽培も OK! プランター菜園のすべて』(NHK 出版)など多数。
 

 

 

 

パンデミックとは、感染病の世界的大流行を意味し、紀元前より人々はペストをはじめとする「疫病」といくども戦ってきました。その様々な場面で、ハーブの活用を見受けることができます。

パンデミックの歴史におけるハーブの活用

1. ペスト医師と防護服 Plague Doctor & Plague Doctor Costume

ペストマスク:くちばし型のマスクの鼻の部分は防毒マスク同様、フィルターの役割になっており、中にハーブや藁が詰められていた。

中世欧州では、ペストを専門に扱うペスト医師、プレイグドクターが登場した。1619年にはフランスの医師シャルル・ド・ロルメによって、ペスト医師用の感染防護服、プレイグドクターコスチュームが開発された。木の杖、スパニッシュ風ハット、ガウン、手袋と共に、瘴気しょうき論に基づき、瘴気を吸わないようにくちばし型のペストマスクが特徴。ペストは主としてノミ-ヒト感染であることから、マスクの効果は最大限に発揮されなかったと考えられる。現代において、飛沫感染を防ぐマスクに応用が期待される。

<使用されたとされるハーブ>

ローズ、カーネーション、スペアミント、ユーカリ、カンファー、ジュニパーベリー、クローブ、ラブダナム、ミルラ、ストラックス、アンバーグリス

ペストとは……ペストPestはドイツ語で、英語ではプレイグ plagueという。14世紀に起こったヨーロッパの流行では、人口 の3分の1以上がペストによって失われた。皮膚が黒くなる特徴的な症状があることから黒死病Black Deathとも呼ばれる。細菌Bacteriaの一種であるペスト菌Yersinia pestisによって引き起こされる感染症。ペスト菌は1894年に北里柴三郎、アレクサンドル・イェルサンによって発見された。腺ペスト、敗血症ペスト、肺ペストに分類され、ネズミを中心に猫や犬などの小動物を宿主とする。感染経路の8割弱がノミ-ヒト感染、2割が動物-ヒト感染とされ、腺ペストでは患部接触によって、肺ペストでは飛沫感染などによって、ヒト-ヒト感染も見られる。ただし、19世紀まで、感染症の多くは、ヒポクラテス(B.C.460頃-370頃)の唱えた瘴気論に基づいていたため、「悪い水」から発生する「悪い空気」(瘴気 miasma)によってもたらされると信じられていた。

ウィーンのペスト記念碑

2.ポマンダー Pomander

 

語源となった pommed’ambre は、フランス語で「琥珀のリンゴ」を意味する。アンバーグリスやムスク、シベットなどを球状にしたもので、金属容器に入れてペンダントとして使用した。その後、ポマンダー内部がいくつもの部屋に分かれており、綿などに染み込ませた香料を別々に入れられるものが誕生した。中世欧州では、首や腰にぶら下げ、病気予防や魔除け、悪臭改善を兼ねた。現代では、ハーブ・スパイスを楽しむクラフトとして、フルーツポマンダーやエッグポマンダーなどが作られるが、首からぶら下げるマスクのように、中世のポマンダーのリヴァイヴァルが期待される。

3.タッジーマッジー Tussie-mussie Nosegay, Posy


鼻に近づけて香りを楽しむ、ハーブで作られた小さな香りの花束のこと。タッジーマッジーの語源は不明で、花のクラスターを語源とする説がある。タッジーマッジーの最初の記載は1440年頃とされるが、 tuzzy-muzzy のスペルで女性器を表す隠語とされた時代があったことが影響してか、その後は花の装飾品を意味するノーズゲイと呼ばれるようになった。19世紀のビクトリア朝時代になると花言葉ブームと共に人気となる。1940年頃からノーズゲイの本来の呼び名として、スペルを tussie – mussie に変更して名称が復活。ブーケの原型ともいわれ、コサージュ同様、当初は、魔除けや悪臭改善に用いられていたと考えられている。現在でも、王室行事やブライダルブーケなどで用いられているが、ハーブの役割を最大限に活かした利用方法も期待したい。

4.ストゥルーイングハーブス Strewing Herbs

 
文字通り、撒き散らされたハーブのことで、それらを踏んで香りを出すことで虫除け、特にノミ除けや病気予防、芳香 剤として利用された。中世初期から18世紀にかけて、特に英国で広まった。広まった原因の一つとして、中世初期の英国で入浴の習慣が減少して体臭などが気になるようになったことが考えられている。合わせて、ノミをはじめとする生活害虫の駆除や疫病予防を目的とした。ハーブは、藁やイグサ、ヨシなどと共に、台所から寝室まで、家中に撒き散らされた。王室も例外ではなく、テムズ川の悪臭などもあって、1660年にはチャールズ2世によって、王室専用の散布人として、ロイヤルハーブストゥルワーRoyal Herb Strewerの職が設けられていた。高い地位にあり、普段はもちろん、戴冠式では行列の先頭に立ってハーブを撒く重要な役割を果たした。エリザベス女王はメドウスイートを好んだとされる。踏んで香りを出すことから、表皮に腺毛を有し、踏んで容易に壊れて精油を揮発させるシソ科やキク科のハーブが多 かったことが考えられる。これはハーブの使い方を学ぶ参考になると共に、現代でも応用した活用が期待される。

一般に散布に用いたと考えられているハーブ

  • シソ科:ラベンダー、コットンラベンダー、バジル、ペニーロイヤル、ミント、セージ、ヒソップ、オレガノ、マジョラム、ウインターセイボリー、ジャーマンダー、ローズマリー、タイム
  • キク科:カモミール、スイートヤロー、コストマリー、タンジー、デイジー、サザンウッド
  • バラ科:バラ、メドウスイート
  • アカネ科:レディースベッドストロー、スイートセンテッドベッドストロー
  • セリ科:フェンネル
  • スミ科:スミレ
  • ミカン科:ヘンルーダ
  • アサ科:ホップ
  • サクラソウ科:カウスリップ
  • クスノキ科:クスノキ
  • ショウブ科:スイートフラッグ

ヘンリー8世の時代に王室で撒かれていたハーブ

  • シソ科:トゥルーラベンダー、スパイクラベンダー、コットンラベンダー、バジル、レモンバーム、ペニーロイヤル、レッドミント、セージ、ヒソップ、マジョラム、ウインターセイボリー、ジャーマンダー
  • キク科:カモミール、スイートヤロー、コストマリー、タンジー、デイジー
  • サクラソウ科:カウスリップ
  • セリ科:フェンネル
  • バラ科:バラ
  • スミ科:スミレ

5. 4人の泥棒の酢 Vinaigre des Quatre Voleurs

諸説あるが、最も広く知られている説によると、1628〜1630年にフランスのトゥールーズでペストが流行した際、4人の泥棒がペストに感染せずに泥棒を繰り返していた。捕まった時、司法取引により、ペストにかからずにいた秘密と交換に釈放されたとされ、その秘密が、セージ・タイム・ラベンダー・ローズマリーの4種で作られたハーブビネガーを体に塗ったり飲んだりして泥棒をしていたということだった。その後、ペスト対策として、「4人の泥棒の酢」(Vinaigre des Quatre Voleurs)の名で、様々なレシピのハーブビネガーが誕生したとされる。現在も、同名のハーブビネガーが販売されているほか、「7人の盗賊の酢」の名の香水もある。酢はルームスプレーなどに不向きだが、これを応用して、アルコールを利用して抗菌チンキを作り、除菌スプレーやエ アフレッシュナー、オーガニック殺菌・殺虫剤などとしての利用が期待される。
<初期のレシピに用いられたとされるハーブ>

ワームウッド、メドウスイート、ワイルドマジョラム、セージ、クローブ、カンパニュラの根、アンジェリカ、ローズマリー、ホアハウンド、カンファー

日本メディカルハーブ協会理事
木村正典 きむらまさのり
(株)グリーン・ワイズ。博士(農学)。ハーブの栽培や精油分泌組織の観察に長く携わると共に、都市での園芸の役割について研究。 著書に『有機栽培も OK! プランター菜園のすべて』(NHK 出版)など多数。

 

竹酢
https://note.com/tn391226/n/n1f517a8bbad6?magazine_key=m68c01b4dd9b0

画像転載元
https://oumi-tsusho.com/index.php?竹酢液

竹炭
https://satoyama.kenkyu.ryukoku.ac.jp/publication/2118544ffe587b5d747f08c725722085d3a0df84.pdf

【COVID-19関連参考資料】

内閣府認証NPO法人日本アーユルヴェーダ協会理事長

一般社団法人日本アーユルヴェーダ学会 理事

日本未病プラン協会 理事 上馬塲 和夫

ハリウッド大学院大学 教授

医師・医学博士 上馬塲 和夫

http://www.npo-ayurveda.com/kanesntaisaku.pdf

新型コロナウイルス感染初期のウイルス侵入過程を阻止、効率的感染阻害の可能性がある薬剤を同定

https://www.ims.u-tokyo.ac.jp/imsut/jp/about/press/page_00060.html

井上 純一郎(東京大学医科学研究所 分子発癌分野 教授、アジア感染症研究拠点北京拠点長)

山本 瑞生(東京大学医科学研究所 分子発癌分野 助教)

合田 仁(東京大学医科学研究所 アジア感染症研究拠点 特任講師)

松田 善衛(東京大学医科学研究所 アジア感染症研究拠点 特任教授)

川口 寧(東京大学医科学研究所 ウイルス病態制御分野 教授、アジア感染症研究拠点 拠点長、研究開発代表者)

 

ACE2は心臓や血管、肺、腎臓、消化管など全身の組織に発現し、血圧や腎機能、水・電解質のバランスなどを調節するレニン・アンジオテンシン系(RAS)の中で働く酵素として知られていたが、最近の研究によりACE2は新型コロナウイルスの体内への侵入経路であることが突き止められた。ウイルスが肺胞上皮などの細胞膜に存在するACE2に結合することで細胞内に侵入し、生体の免疫機能を惹起してサイトカインストームを生じさせて重篤な肺炎などを引き起こす。

【秋田大学研究グループの成果が国際科学雑誌「Nature Communications」に掲載 新型コロナウイルス受容体 ACE2 と同じ機能を持つ 微生物酵素 B38-CAP を発見 ~白神山地の微生物が産生する酵素が医薬品応用の可能性~】

https://www.akita-u.ac.jp/honbu/event/img/pro30857_01_dl.pdf

 ニューノーマル時代に摂取したい栄養素は?日本人の約77%が目に不安

健康問題としては「1、PC時間の増加による目の健康不安」「2、人に会うことの減少や環境変化による心の健康不安」「3、在宅時間増加に伴う栄養バランスの不安」と、大きく3つの課題が指摘されている、と佐野氏。心の不安は、はっきり認識できるものではない。思考力の低下、集中力の低下、意欲の低下、あるいは睡眠障害、食欲異常、疲労や倦怠感など、さまざまな症状として現れる。また複合的な原因によって症状が引き起こされる場合もある。もちろん、栄養面のアプローチによって症状を緩和させる方法はある。例えば「鉄」は神経伝達物質の合成や代謝に関わる酵素で、不足すると集中力が低下したり、イライラの増加や興味関心の低下などにつながる。また「亜鉛」は脳に多く存在し、脳の神経細胞のシナプスで神経伝達物質を貯蔵するなど、脳に非常に重要な栄養素である。新型コロナウイルスで注目を浴びているビタミンDも前頭前皮質や海馬、視床下部などに多く存在する、精神の安定維持に不可欠な栄養素である。

「健康寿命」と「平均寿命」の間には約10年の乖離がある。このデータは2000年に発表されたものであり、そこから20年以上経過する現在も現実は変わっておらず、医師や医療界は責められる立場にある、と内藤氏。世界的にも食物繊維が「大腸癌」だけでなく「全死亡リスク」「心疾患」「糖尿病」のリスクを低下させることはよく知られておりエビデンスもある。それは日本人を対象にした調査でも同じ結果が得られているが、日本人の食物繊維摂取量は世界的に見ても極めて少ない。例えば心筋梗塞のリスク低減には24g(日)の食物繊維摂取が必要とされるが、18歳以上の日本人の食物繊維の平均摂取量は13.7gであり、大きな隔たりがある。特に日本人の場合、穀類と野菜からの食物繊維摂取量が大幅に減少していることがわかっている。この辺りをどうやって食事で改善していくかは、機能性表示食品やサプリメントの啓蒙以上に重要ではないか、と内藤氏。基本的に和食は健康食とされているが、世界的にはエビデンスのある地中海食の方が高い評価を得ている。和食が良いというならエビデンスを整えていく必要もある。

食物繊維、インフルエンザ感染を抑制
食物繊維は腸内のマイクロバイオームを変化させることで健康に良い影響を与えることもわかってきている。例えば、2018年にマウスの試験で、食物繊維はインフルエンザ感染を抑制するというエビデンスもでている。地中海食が良いのもおそらくマイクロバイオームに影響を与えるため。内藤氏が特に注目しているのが、食物繊維の中でも「高発酵食物繊維」とされるもの。これは腸内細菌が好んで食べる食物繊維で、高発酵食物繊維によりさまざまな短鎖脂肪酸が生成されることがわかってきている、という。具体的にはグァーガム、小麦胚芽、難消化性でんぷん、水溶性大豆食物繊維などが高発酵食物繊維に分類される。水溶性食物繊維(高発酵性食物繊維)を腸内細菌が食べて発酵させることで短鎖脂肪酸(酪酸、プロピオン酸、酢酸など)が産生される。それが脳へシグナルを送ることで、抗ストレス、認知機能改善、食欲改善などの効果が得られるという経路も解明されてきている。

食物繊維、「パラミロン」に注目
また、内藤氏は「パラミロン」という食物繊維の一種にも注目しているという。この成分は生体内に取り込まれても一切吸収されることなく糞便中に排出されていくが、私たちの生体に様々な健康効果を発揮することが数々の論文で発表されており、今盛んに研究が進められている。これはおそらく腸にも足裏のように「ツボ」とでもいえるセンサーが存在し、これをパラミロンが刺激しているのではないか。つまり、消化管とは消化・吸収の機能だけでなく、さまざまな科学的・物理的刺激を感受するセンサーとしての役割を担っているのではないか、と内藤氏。食物繊維にも腸機能にもまだまだ解明されてないことが多くある。機能性表示食品の開発とともに、この辺りの研究も進めていくこと、また機能性表示食品の効果を検証するのに役立つウエアラブルデバイスなどの開発も望まれる、とまとめた。

腸内環境や免疫維持が重要
例えば、よく言われるようにフレイルに介入することは非常に重要だということは間違いない。フレイルやサルコペニアは加齢でも進むが、例えばがんの患者はどんどん食が細くなり急激にフレイルやサルコペニアが進むことで抗がん剤などの治療もできなくなってしまう。あるいはメタボリックなのに筋肉量が異常に少ないサルコペニアも問題だ。しかしこれらの問題になかなか医療が介入できていない現状がある。例えばこれら予防するために「高齢者はタンパク質を意識的に摂取するように」とか「健康長寿の高齢者ほどステーキを食べている」といった情報も流れる。 しかし、日本人が本当にステーキを食べてサルコペニアを予防できるのかについて十分な根拠はない。 またパプアニューギニアの男性は基本的にさつまいもを主食としていてそればかり食べているがなぜあんなにも筋肉隆々なのかについて説明がつかない。これについては、おそらく、パプアニューギニア人の腸内細菌の中にさつまいもからアミノ酸を作る菌があるからだと推測される。つまり「何を食べるか」は大切だが、それよりも医学的には「腸内環境や免疫を維持することでウェルビーイングを維持する」知見を提示することの方が重要ではないか、と内藤氏。

日本人の食物繊維摂取量、世界的に極めて少ない
現在、消費者庁のデータベースには3958件の機能性表示食品が登録されており、その中の466件が「食物繊維」でしかもその多くが「難消化性デキストリン」である。しかし食物繊維は「便通改善」や「血糖値のコントロール」だけではない様々な可能性を秘めた機能性成分であることをもっと伝えていく必要がある。私たちは機能性表示食品やトクホ食品だけを食べて暮らしていけるわけではない。やはり生鮮食品からいかに食物繊維を摂取するかについて理解することがはるかに重要ではないか、と内藤氏。

ニューノーマル時代に摂りたい栄養素、ビタミンA・D、鉄、亜鉛
栄養バランスの不安については在宅ワークに伴い「朝食の欠食」が増えていること、「ランチタイムを軽視」しやすくなり昼食をレトルト食品で済ます人々が増えていることが問題となっている。レトルト食品ではビタミンA、ビタミンB6、ビタミンD、亜鉛が不足しやすく、糖質や脂質、塩分が過剰になりやすい。一方、人々の「免疫力を高めたい」という意識は高くなっており、健康志向の高まりからプラントベース食や大豆ミート、ゆるベジタリアンなどがちょっとしたトレンドになりつつある。しかし、植物性の食生活では鉄分の中でも吸収率の高いヘム鉄が不足しがちとなる。また、タンパク質、ビタミンB12、亜鉛なども不足しやすくなる。これら全体を考察すると、ニューノーマル時代に積極的に摂りたい栄養素は主に4つ、「ビタミンA」「ビタミンD」「鉄」「亜鉛」ではないか、と佐野氏。

アメリカでは主食に必要な栄養素を強化
食品関連企業においては、これらの不足しがちな栄養素が自然と摂取できるような食品開発を手がけることが差別化のポイントになるのではないか、と佐野氏。アメリカでは小麦粉やとうもろこし粉に「ビタミンB1、B12、ナイアシン、葉酸、鉄」などを強化することで不足しがちな栄養素を主食から摂取できるように進めているという。行動変容を起こすのは容易ではないので、やはり自然と健康になれる環境づくり・仕組みづくりを社会と個人、双方で行う必要があるのではないかとまとめた。特に「目」については日本人の約77%が不安を抱えているという調査報告もある。具体的にはドライアイ・眼精疲労・視力低下を多くの人が不安に思っている。

日本人はルテインやゼアキサンチンの摂取量が少ない
ドライアイは涙のトラブルといえるが、栄養も関係している。例えばビタミンAは角膜に涙を保持する粘膜の層を作り、目を乾燥から守る働きをしている。また、あまりよく知られていないがビタミンDも目の表面の炎症を抑制したり、涙の分泌促進に関与している。視力については、ビタミンAが目の網膜に含まれるロドプシンの構成成分で、ルテインやゼアキサンチンは、目の黄斑部や水晶体に多く存在し、有害な光を吸収して目を守る働きをしている。ちなみに有害な光の代表的なものがブルーライトだが、ブルーライトカットメガネには効果がないという発表が先日なされている。とはいえ、ブルーライトが眼精疲労や視力低下の原因に関与していることに間違いない。ルテインやゼアキサンチンを十分に水晶体や黄斑部に取り入れることが目を守る鍵となる。アメリカでは1日平均0.8~1.1mg摂取しているが、日本では0.35mg程度の摂取である。日本人は世界的にみてもルテイン・ゼアキサンチンの摂取量が少ないことが報告されている。

不安症状やうつ症状を訴える人が増加
心の不安についてはテレワーク推奨などに伴う急な環境の変化や、外出自粛制限、人との交流が激減していることで、国内だけでなく世界的にも不安症状やうつ症状を訴える人が増えている。